************************************************************************ わかやま未来学 公開シンポジウム 「大学と新聞と地域の未来」 ************************************************************************ 号 外 コーディネーター 住む人の減る、地域 武和楽士(『熊野新聞』元記者、企画事務所「楽座」主宰) 読む人の減る、新聞 パネリスト 万谷絵美(『和歌山経済新聞』記者、株式会社 Corp 代表) 喜田義人(『紀伊民報』記者) 天野雅郎(『わかうら壁しんぶん』記者) 佐藤祐介(「教養の森」センター、COC+推進室) 栄谷通信 新聞を読まない我々に忍び寄る未来と 現代の記者が足で稼ぐもの―― 発行: 国立大学法人 和歌山大学 広報室 和歌山市栄谷 930 学ぶ人の減る、大学 2017 年 1 月 16 日(月曜日) 栄谷通信 木曜 4 限 1/19[木]14:50~16:20 G102 教室にて た2年前を思い出し ながら、和歌山では 雪の影響がなかった ことを我がことのよ うに喜んだ。今年初 めてセンター試験の 取材に臨んだ新人記 者は、数年前に自分 が体験した緊張がよ みがえり、シャッタ ーを押す指が一瞬震 えた。市内の学校取 材が多い教育担当記 者は、試験場で見慣 れた制服に目を留 め、去年取材した高 校生に思いを巡らせ た。 翌日の朝刊紙面に は、和歌山大学の教 育学部講義棟2階の 一室で試験開始を待 つ受験生たちの背中 が掲載された。記事 は和歌山で受験した 人数を紹介し、初日 の試験が終了したこ と、英語リスニング 機器の不具合申し出 じもと く ニ 「 ュース を 」 消 「 費 す 」 るだけの自分 に不安を抱く和歌山 大学のすべての学 生、教職員と共に考 える機会にしたい。 が和歌山県内で1件 あったことを簡潔に 伝えて結ばれた。 短い記事に込めら れた記者の密かな思 いを受け取っている のは誰だろうか。 大 「 勢に向けて記 事を書く 機 」 会とは 別に、地元の人々と 直に関わり合う別の 活動を始めている記 者たちがいる。読書 会、まちなかイベン ト、地元密着フリー ペーパー……自分の 足で稼ぐのは、記事 の ネ 「タ だ 」 けではな いのかもしれない。 ジャーナリストと 現場の新しい関係が 始まっている予感― ―手許のスマホに届 いまジャーナリストにとって現場とは この冬最大の寒波 が到来した週末、平 成二十九年度大学入 試センター試験が実 施された。荒天によ る交通機関の乱れな どに伴い、試験開始 時間の繰り下げ対応 をした会場数は「過 去十年間で最大の規 模」 (大学入試センタ ー発表)を記録。各 マスコミは管轄地域 の担当大学から試験 実施の状況を細かく 聞き取り、吹雪の会 場前から、今年の受 験生が体験した2日 間を追った。 和歌山大学(和歌 山市栄谷)にも、新 聞各社や電波メディ アが訪れ、初日朝一 番の「地理歴史・公 民」試験教室を取材 した。センター試験 の取材は3年連続と なるベテラン記者 は、小雪がちらつい
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