店舗用ショッピングカートでの子どもの事故 ―転落時の頭部損傷のリスク

店舗用ショッピングカートでの子どもの事故
―転落時の頭部損傷のリスクが高く、危険です!−
スーパーやショッピングモールに出かけた際に、購入する商品を運ぶための便利なショッ
ピングカート、子どもを乗せる座席がついているものもあり、利用している人も多いと思い
ます。しかし、子どもがカートから落ちてしまった、カートに乗ったまま転倒してしまった
などの事例が多く寄せられ、頭部や顔面にケガを負ったり、なかには骨折や頭蓋内損傷など
の重傷事例も寄せられています。カートを利用する際は、使用方法を守り事故防止に努めま
しょう。
1.
店舗内で起こる事故のうち、ショッピングカートに関わる事例は約4割を占めて
います。
2.
事故の被害者は、1∼3歳の幼児が約7割を占めています。中でも1歳が 29.7%
と最も多く、次いで 2 歳が 26.3%となっています。
3.
事故の内容は、
「転落」が約6割と多く、立ち上がろうとしたり身を乗り出した
ときに、事故が発生しています。
4.
危害部位は「頭部」が最も多く、危害症状は「擦過傷・挫傷・打撲傷」が多くな
っています。なかには、骨折や入院に至る頭蓋内損傷などもみられます。
5. ショッピングカートを使用するときの注意点
① 幼児用座席以外の部分に子どもを乗せたり、ショッピングカートで遊ばせたりしな
い。カゴ部分や下部分などに乗っていたり、手すりや枠に掴まっていたりしたため
に事故が起きている事例もみられます。
② 幼児用座席に乗せているときは、立ち上がったり身を乗り出したりしないように注
意し、ベルトやハーネスがあればしっかり装着する。