京都市南区京町家 利活用希望者 提案募集要項 1 1 所有者からの一言 このたび,京都市と協力して,私たちが所有する京町家の利 活用希望者の提案募集を行うこととなりました。 この町家が建った時期ははっきりと分かりませんが,60 年 以上前に曾祖父が仕出し屋「魚美津」を始め,約 25 年前まで はお店を営業しながら家族で暮らしていました。地域の方には ご贔屓にして頂き,お正月の時期になるとおせち用のだし巻き を 400 本ほど作っていたことを思い出します。 仕出し屋をやめてからは私たち家族の住まいとして,一時は 祖父母と父母,私たち子どもの三世代で賑やかに住んでいた時 期もありました。私たち子どもが独立し家を離れ,約 5 年前に 住む者がいなくなり,現在は私たち夫婦が建物の管理をしてい ます。 私たちにとって,子ども時代から生活してきた思い出の住ま いであり,伝統的な京町家でもあるので,今後も建物を大切に 使っていきたいと考えています。また,このあたりは,東寺が 近く,歴史があるまちで,周辺には今でも顔なじみの方が 住んでいます。地域にお住まいの方やまちにとって,何か少し でもお役に立てるような利活用ができればと思います。 2 約 50 年前のお店の様子 対象となる物件 ⑴ 貸付物件の立地(別紙1参照) 本物件は,世界文化遺産に登録される東寺 (正式名称: 教王護国寺)の南側に位置し,大宮通りに面する京町家で す。東寺は,京都でも数少ない平安京創建当時の遺構を残 しており,境内にそびえる五重塔は,周辺だけでなく京都 の町並みのシンボルとして親しまれる存在です。京都の歴 史を感じさせる落ち着いたエリアでありながら,近鉄京都 線東寺駅から徒歩10分,JR 京都駅から徒歩20分,市 バス「九条大宮」からは徒歩1分の交通利便性の高い場所 にあります。 外観の様子 1 ⑵ 貸付物件の概要 所在地 京都市南区西九条比永城町115・南区西九条南田町46番1(登記情報) 敷地面積 131.29㎡(登記情報) 建 構造 木造瓦葺2階建 物 延床面積 124.62㎡(登記情報) 1階 70.08㎡ 2階 54.54㎡ 概 室構成 1階:和室2室(4.5 畳・6.0 畳) ,玄関前に土間空間,浴室,WC,坪庭 要 2階:和室3室(6.0 畳・4.5 畳・8.0 畳) 用途地域等 近隣商業地域,準防火地域,15m第 3 種高度地区 建ぺい率 80%,容積率 200% 景観規制等 歴史遺産型美観地区(一般地区),屋外広告物規制区域(歴史遺産型第 2 種地域), 近景デザイン保全地区 ⑶ 間取図 別紙2参照 3 物件の貸付条件 ⑴ 基本的事項 土地,建物の一括貸付とします。 ⑵ 貸付条件 ア 契約形態 借地借家法第38条に規定する定期建物賃貸借契約により貸し付けるものとし,契約の更新 は保証できませんが,所有者,応募者の双方の合意により再契約することがあります。 なお,契約は所有者,応募者の当事者間の責任で行うものとし,京都市は関与致しません。 イ 貸付期間 貸付期間は最長10年とし,応募者が提案した期間とします。 ただし,この期間には,改修工事期間及び契約満了による原状回復※工事期間を含みます。 ※ 原状回復の条件については,事前に所有者と協議のうえ定めるものとします。 ウ 貸付料 貸付料は,次に示す最低制限額以上であることを条件に,応募者が提案した額とします。 最低制限額(月額) 20,000円 オ 敷金 敷金は,10年の定期建物賃貸借契約を締結する場合,貸付料5カ月分を目安とし,契約期 間や活用用途により所有者が決定します。 カ 改修 現状のまま貸付とし,応募者が計画する内外装改修の費用は応募者が負担することとしま す。また,主要構造部の健全化を図る必要がある場合には,その工事の費用負担は応募者側と します。 貸付時及び貸付期間中の改修工事内容については,事前に所有者と協議のうえ行うものとし 2 ます。 キ 禁止する活用用途 (ア) 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和 23 年法律第 122 号)第2条第 1 項 に規定する風俗営業,同条第 5 項に規定する性風俗関連特殊営業その他これらに類する業の 用途に供することはできません。 (イ) 工場,作業場など近隣環境を損なうと予想される用途に使用することはできません。 (ウ) 暴力団員による不当な行為の防止に関する法律(平成 3 年法律第 77 号)第 2 条第 2 号に定め る暴力団並びにその他の反社会的団体の構成員又は京都市暴力団排除条例第 2 条第 5 号に規 定する暴力団密接関係者がその活動のために利用するなど,公序良俗に反する用途に使用す ることはできません。 (エ) 政治的用途・宗教的用途に使用することはできません。 (オ) 地域住民等の生活を著しく脅かすような活動に使用することはできません。 ク 維持管理等 (ア) 貸付物件は善良な管理者の注意のもと適切な維持管理(設備・機器等の保守点検,建物の 維持管理,消耗品の交換,植栽の剪定,清掃等を含む)を行い,利用者の事故や地域住民か らの苦情などには速やかに対応してください。 また,維持管理及び光熱水費等にかかる費用は応募者の負担とします。 (イ) 賃貸借契約期間中における貸付物件の維持管理等に当たっては,応募者が法令上必要な各 種点検及び関係機関への届出を行い,また,関係法令上必要な各種責任者等の選任及び関係 機関への届出も行わなければなりません。 (ウ) 修繕計画は書面により所有者へ報告してください。また修繕に際しては,事前に所有者の 承認を得たうえで実施してください。工事完了後,完成図を提出してください。修繕にかか る費用は応募者の負担とします。 (エ) 絵画や掛け軸等は,貸付範囲に含みます。適切に維持管理を行ってください。 物件内の残置物は,貸付期間開始日に現況有姿にて物件とともに引渡します。残置物は有 効活用することも可能ですが,不要である場合は処分することもできます。ただし,処分に 必要な費用は応募者の負担となります。 (オ) 投じた有益費や必要費を所有者に請求することはできません。 ケ 留意事項 (ア) その他の条件については,契約時に所有者と協議するものとします (イ) 貸付物件について,貸付期間中は,所有者を被保険者とする災害保険に加入してくださ い。 (ウ) 応募者は地域コミュニティの重要性を理解し,地域において行われる地域活動に積極的に 協力するよう努めてください。 ⑶ 物件の引渡し 引渡しは現状有姿とし,賃貸借契約締結後に引き渡すものとします。 3 4 公募について ⑴ 公募の概要 応募者は,活用の企画についての具体的な提案を行ってください。 選定方法は公募型プロポーザル方式とし,所 有 者 の 評 価 に よ り , 優 先 交 渉 権 者 , 次 点 交 渉 権者を決定します。 以降,所有者・優先交渉権者で契約に向けた調整を行い,合意に至った場合は,本物件に係る 賃貸借契約を締結します。 ⑵ 公募スケジュール ア 参加申込受付期間 平成29年 1月 6日(金)~1月18日(水) イ 現地見学会 平成29年 1月26日(木) ウ 質問事項の受付期間 平成29年 1月 6日(金)~2月 6日(月) エ 質問事項に対する回答 ~平成29年 2月20日(月) ※ 参加申込に関わる事務的な質疑に関しては随時受付・回答します。 オ 提案書類の受付期間 平成29年 2月21日(火)~3月 6日(月) カ 優先交渉権者決定 平成29年 3月中旬 ⑵ ア 応募の要件 基本的要件 提案内容を自ら実施することができる法人又は個人事業主,テナントへの転貸により実施す る法人(以下, 「事業者」という)とします。複数の事業者で構成する共同企業体も応募は可能 ですが,その場合は,代表者を選任してください。 なお,一の事業者が複数の応募者となることはできません。 イ 応募者の制限 次に規定する要件を満たさない場合,当該応募者は失格とします。 ① 破産法第 18 条又は第 19 条の規定による破産の申し立てがなされていないこと。 ② 会社更生法第 17 条の規定による更生手続き開始の申し立てがなされていないこと。 ③ 民事再生法第 21 条の規定による再生手続き開始の申し立てがなされていないこと。 ④ 京都市暴力団排除条例第 2 条第 4 号に規定する暴力団員等及び同条第 5 号に規定する暴力 団密接関係者でないこと。 ⑶ ア 応募の手続 参加申込 (ア) 受付期間 郵送又は持参により提出ください。郵送・持参ともに,平成29年1月6日(金)~1月 18日(水)午後5時必着とします。持参の場合,市役所開庁日の午前9時~午前12時及 び午後1時~午後5時の間に持参してください。 4 (イ) 提出書類 イ a 参加申込書(様式1) 1部 b 誓約書(様式2) 1部 c 応募者の概要や実績が確認できるもの(任意提出・任意様式) 8部 現地見学会 開催日時:平成29年1月26日(木) 午前10時~午後4時 上記の日程で現地見学会を開催しますので,参加を希望する場合は,参加申込の際に参加申 込書(様式1)に見学可能な時間帯について記入してください。 見学時間は1組あたり50分程度とします。 申込みが多数の場合は,平成29年1月30日(月)及び2月2日(木)に追加の見学会を 実施します。 ウ 質疑・回答 (ア) 受付期間 平成29年2月6日(月)午後5時(必着)まで,質疑を受け付けます。 (イ) 質疑の方法 募集要項等に対する質問がある場合は,文書(書式自由)に記入し,受付期間内に受付窓口 に持参するか郵送,FAX または電子メールで提出してください。(必ず着信確認をしてくださ い。)面談または電話での質問の受付は行いません。現地見学会でも,質問の受付は行いませ ん。 (ウ) 質疑に対する回答 質疑・回答については,平成29年2月20日(月)午後5時までに,京都市のホームペー ジ上で公表します。ただし質問者名は公表しません。 エ 提案 (ア) 受付期間 郵送又は持参により提出ください。郵送・持参ともに,平成29年2月21日(火)~3 月6日(月)午後5時必着とします。持参の場合,市役所開庁日の午前9時~午前12時及 び午後1時~午後5時の間に持参してください。 5 (イ) 提出書類 以下の書類と併せて,電子ファイルを保存した CD-R 等を1枚提出してください。文書形式 は,MS-WORD,EXCEL 形式又は PDF 形式としてください。 提案書 応募者名,企画タイトル,目的 様式3 8部 企画詳細 ・活用方法(活用用途の説明) 書式自由 8部 ・活用プラン(建物及び敷地の活用平面プラン及びイメージ (A3・2 頁 図,説明文など) まで) ・活用手法(収支計画,スキーム,周知・PR 方法など) ・スケジュール ※ 提案書類の提出後に応募者に対してヒアリングを実施することがあります。 オ 質疑受付及び応募書類等提出先 京都市都市計画局まち再生・創造推進室 京町家保全活用担当 〒604-8571 京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町 488 電話(075)222-3503 ⑷ ア FAX(075)222-3478 電子メール [email protected] その他 提案書等の変更の禁止 提出書類等については,受付期間終了後の内容の変更は認めません。 イ 著作権の帰属等 提案書等の著作権は,応募者に帰属します。 なお,提案書等は返却しません。 ウ 費用の負担 提案に関する費用は,すべて応募者の負担とします。 エ 提案の辞退 提案書等の提出後,提案を辞退する場合は,辞退届(様式自由)を提出してください。 6 5 提案書の審査等 ⑴ 審査体制 本公募では,交渉権者の候補者を選定するにあたり所有者が審査を行います。 ⑵ 評価項目 ・ 資金計画が妥当であり,継続的な運営が可能であるか。 ・ 計画事業内容等から考えて,貸付料が妥当なものであるか。 ・ 当該地の町並みや地域性を理解し,京町家を積極的に保全・活用する事業(用途,改修方法 等)を具体的に提案しているか。 ・ 地域の活性化に貢献できるような工夫があるか。 ⑶ 優先交渉権者等の決定 所有者の評価により,優先交渉権者,次点交渉権者を決定し,応募者全員にその結果を通知し ます。なお,応募者は,交渉権者の決定に対し,異議を申し立てることはできないものとしま す。 所有者と優先交渉権者との協議が不調となった場合,または,優先交渉権者が失格事項に該当 した場合は,交渉を打ち切り,次点交渉権者と交渉できるものとします。 6 問合せ先 京都市都市計画局まち再生・創造推進室 京町家保全活用担当 〒604-8571 京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町 488 電話(075)222-3503 FAX(075)222-3478 電子メール [email protected] 7
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