はじめに・目次

はじめに
富山県は、立山連峰や黒部峡谷などの世界的な山岳景観や
蜃気楼がみられる不思議の海富山湾、さらには本州一の植生
自然度を誇る森林、名水百選に全国最多の8か所が選定され
る清らかな水環境など、豊かな水と緑に恵まれています。私
たちは、これらの素晴らしい環境を守り育て、県民の大切な
財産として、次の世代に引き継いでいかなければなりません。
こ の た め、 県 で は、 こ れ ま で も、 平 成16年 3 月 に 改 定 し
た「 富 山 県 環 境 基 本 計 画 」 の も と、「 富 山 県 環 境 基 本 条 例 」
に定める快適で恵み豊かな環境の保全と創造に積極的に取り
組んできたところです。
しかしながら、計画策定から7年が経過し、現在、地球温
暖化や生物多様性の低下をはじめとする地球規模の問題から、廃棄物や自然の改変、大気・
水・土壌などの身近な問題に至るまで、私たちは様々な環境問題に直面しています。また、
平成23年3月に発生した東日本大震災を契機として、環境・エネルギー問題に対する関心
が一層高まっており、ライフスタイルや事業活動のあり方を見直した持続可能な社会づくり
が求められています。
こうしたことから、県では、このたび、計画を見直し、平成33年度を目標年度とする新
たな「富山県環境基本計画」を策定しました。
この計画では、実効性があり、新たな法令や課題等に対応した施策を総合的に推進し、本
県の将来像である「水と緑に恵まれた環境が保全・創造され、人と自然が共生しながら発展
する富山」の実現に取り組むこととしています。
今後、この計画に基づき、県民、民間団体、事業者、行政が連携を図りながら、「環境と
やま県民会議」を中心に、快適で恵み豊かな環境の保全と創造に全力を尽くしたいと考えて
います。皆様方の深いご理解と積極的なご支援、ご尽力をお願い申しあげます。
おわりに、本計画の改定にご尽力いただきました富山県環境審議会委員の皆様をはじめ、
貴重なご意見、ご提言をいただきました多くの県民の皆様に心から感謝申しあげます。
平成24年3月
富山県知事 石 井 隆 一
目 次
第1章 総 論
1 計画策定の背景
1
2 計画の性格
2
3 計画の期間
3
4 対象地域
3
5 計画の対象項目
3
6 富山県の自然条件と社会条件
3
第2章 計画の目標、体系
1 計画の目標
7
2 施策体系
8
第3章 環境の保全と創造に関する施策の展開
<分野ごとの施策の推進>
第1節 循環型社会と低炭素社会づくりの推進
9
1 廃棄物の排出抑制、循環的利用等の推進
10
2 温室効果ガス排出量の削減
15
3 環境教育の推進と環境保全活動の拡大
20
4 技術開発と調査研究の推進
25
【指標の設定】
27
第2節 自然環境の保全
28
1 自然保護思想の普及・啓発
29
2 自然とのふれあい創出
32
3 自然環境保全活動の推進
38
4 生物多様性の確保
40
5 人と野生鳥獣との共生
42
【指標の設定】
43
第3節 生活環境の保全
44
1 環境の状況の把握や環境汚染の未然防止
45
2 環境改善対策等の推進
59
3 県民等による自主的な環境保全活動の展開
67
4 環日本海地域における環境保全
68
5 イタイイタイ病の教訓の継承と発信
72
【指標の設定】
73
第4節 水資源の保全と活用
74
1 水源の保全と涵養
75
2 小水力発電など水資源の有効利用と多面的活用
79
3 水環境の保全
81
4 水を活かした文化・産業の発展
83
【指標の設定】
84
<分野横断的な施策の推進>
第5節 県民・事業者・NPO・行政等が連携して取り組むネットワークづくり
85
1 地域活動の活性化、NPO等の育成、活動参加の促進
85
2 事業者の環境保全活動の取組推進
87
3 各主体間での連携の促進
88
【指標の設定】
89
第6節 持続可能な社会構築に向けた人づくり
90
1 幅広い世代が参画する分野横断型の環境教育の推進
90
【指標の設定】
91
第7節 環境と経済の好循環の創出
92
1 環境付加価値による観光・地元産業等のブランド力アップ、地域活性化
92
2 環境・エネルギー技術を核とした新産業の育成
94
第8節 国際環境協力の推進
95
1 国際的な環境モニタリング体制等の構築
95
2 環境保全のための技術情報の共有
96
3 国際環境協力を担う人材の育成
97
【指標の設定】
98
第4章 環境資源の利用に当たっての配慮指針
1 一般的配慮指針
99
2 事業別配慮指針
101
第5章 計画の推進
1 県民、事業者、行政の役割とあらゆる主体の参加
104
2 計画の推進体制
109
3 進行管理
109
参考
用語の説明
110
「富山県環境基本計画」策定の経緯
115