-医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。- 添付文書改訂のお知らせ 劇薬、処方箋医薬品 2016 年 12 月 日本イーライリリー株式会社 (注意-医師等の処方箋により使用すること) 抗糖尿病剤 Humalog® インスリン リスプロ(遺伝子組換え)注射液 この度、弊社製品「ヒューマログ注カート、ヒューマログ注ミリオペン」につきまして、「用法・用量」の承認事 項一部変更承認に基づき、添付文書を改訂致しましたのでお知らせ致します。 今後のご使用に際しましては、 下記内容をご参照下さいますようお願い申し上げます。 ◆主な改訂内容(自主改訂) 「用法・用量」についての医薬品製造販売承認事項一部変更承認に基づく改訂 項目 【用法・用量】 【臨床成績】 1. 食直前投与による成績 【主要文献及び文献請求先】 内容 [変更] [追記] 「持続型インスリン製剤と併用しないヒューマログ単独投 与」の用法・用量の追加に伴い、記載の変更を行いました。 ◆添付文書改訂の解説 【用法・用量】 【臨床成績】 1. 食直前投与による成績 【主要文献及び文献請求先】 <改訂理由> 「持続型インスリン製剤と併用しないヒューマログ単独投与」の用法・用量の追加に伴い、【用法・用量】、また 【臨床成績】、【主要文献及び文献請求先】の追記・変更を行いました。 :改訂 :削除 改訂後 改訂前 【用法・用量】 【用法・用量】 本剤は、持続型インスリン製剤と併用する超速効型 通常、成人では 1 回 2~20 単位を毎食直前に皮下注 射するが、ときに回数を増やしたり、持続型インス インスリンアナログ製剤である。 リン製剤と併用したりすることがある。 通常、成人では 1 回 2~20 単位を毎食直前に皮下注 投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて適宜増 射するが、ときに投与回数を増やす。 投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて増減す 減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた るが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持 維持量としては通常 1 日 4~100 単位である。 量としては通常 1 日 4~100 単位である。 【臨床成績】 【臨床成績】 1. 食直前投与による成績6) 1. 食直前投与による成績6), 7) 糖尿病患者を対象として行われた臨床試験におけ インスリン製剤で治療中の糖尿病患者を対象とし るヒューマログ注とヒューマリンR注の成績概要は て行われた臨床試験におけるヒューマログ注とヒ 以下のとおりである。症例数はヒューマログ注213 ューマリンR注の成績概要は以下のとおりである。 例、ヒューマリンR注213例の総計426例である。投 症例数はヒューマログ注 213例(単独投与27例(2 与量は血糖コントロールに要する量とした。 型糖尿病26例、1型糖尿病1例)、基礎インスリン製 ヒューマログ注は食直前、ヒューマリンR注は食事 剤との併用投与186例(2型糖尿病65例、1型糖尿病 30分前に投与した。1型及び2型患者においてヒュ 121例))、ヒューマリンR注213例(単独投与23例 ーマログ注がヒューマリンR注に比べ12及び24週時 (2型糖尿病19例、1型糖尿病4例)、基礎インスリ にて食後2時間血糖値を有意に低下させた。HbA1c ン製剤との併用投与190例(2型糖尿病75例、1型糖 (JDS)値については、ヒューマリンR注に比べ12 尿病115例))の総計426例である。投与量は血糖コ 及び24週時にて非劣性が検証された。また、開始 ントロールに要する量とした。 時点から24週時までの間でヒューマログ注で下降 ヒューマログ注は食直前、ヒューマリン R注は食 傾向が認められ、上昇傾向であったヒューマリンR 事30分前に投与した。1型及び2型患者においてヒ 注と有意な差を認めた(投与期間に対する一次対 ューマログ注がヒューマリン R注に比べ12及び24 比:P=0.0162)。投与量については、ヒューマログ 週時にて食後2時間血糖値を有意に低下させた。 注及びヒューマリンR注ともに開始時からの明らか HbA1c(JDS)値については、ヒューマリンR注に な変化はなく、薬剤間差は認められなかった。 比 べ 12 及び 24週時 にて 非劣 性が 検証 された 。ま 開始時 12 週時 24 週時 た、開始時点から24週時までの間でヒューマログ 評価方法 ヒューマログ ヒューマリン ヒューマログ ヒューマリン ヒューマログ ヒューマリン 注 R注 注 R注 注 R注 注で下降傾向が認められ、上昇傾向であったヒュ 食後 2 時間血糖値 162.6 160.1 141.1 166.7 141.1 162.9 (196 例) (195 例) (195 例) (200 例) (197 例) (202 例) (mg/dL) ーマリン R注と有意な差を認めた(投与期間に対 HbA1c(JDS) 7.53 7.51 7.61 7.54 7.52 7.57 する一次対比: P=0.0162)。投与量については、 (207 例) (206 例) (203 例) (204 例) (203 例) (204 例) 値(%) ヒューマログ注及びヒューマリン R注ともに開始 注1)開始時からの変化量での薬剤間比較(P< 時からの明らかな変化はなく、薬剤間差は認めら 0.01) れなかった。 注2)開始時からの変化量での薬剤間比較(P< 注1) 開始時 評価方法 12 週時 24 週時 ヒューマログ ヒューマリン ヒューマログ ヒューマリン ヒューマログ ヒューマリン 注 R注 注 R注 注 R注 注1) 注2) 食後2 時間血糖値 162.6 160.1 141.1 166.7 141.1 162.9 (196 例) (195 例) (195 例) (200 例) (197 例) (202 例) (mg/dL) 7.53 7.51 7.61 7.54 7.52 7.57 HbA1c(JDS) (207 例) (206 例) (203 例) (204 例) (203 例) (204 例) 値(%) 注1)開始時からの変化量での薬剤間比較(P< 0.01) 注2)開始時からの変化量での薬剤間比較(P< -2- 注2) 0.05) 2. 小児(思春期を含む)における成績7) 6~16歳の糖尿病患者43例に、ヒューマログ注を食 直前投与した24週間の臨床試験において、食後血 糖コントロールの有意な改善が認められ、安全性 は成人と変わらなかった。 また、外国で3~11歳の糖尿病患者60例を対象に行 0.05) ヒューマログ注の単独投与と基礎インスリン製剤と の併用投与について、開始時及び24週時のHbA1c (JDS)値は単独投与で7.26%及び7.50%、基礎イン スリン製剤との併用投与で7.51%及び7.46%、食後2 時 間 血 糖 値 は 単 独 投 与 で 164.5mg/dL 及 び 168.7mg/dL、 基礎インスリン製剤との併用投与で 160.3mg/dL及び135.4mg/dLであった。 2. 小児(思春期を含む)における成績8) 6~16歳の糖尿病患者43例に、ヒューマログ注を食 直前投与した 24週間の臨床試験において、食後血 糖コントロールの有意な改善が認められ、安全性 は成人と変わらなかった。 また、外国で 3~11歳の糖尿病患者 60例を対象に 行った臨床試験(インスリン R製剤対照、 9ヵ月 のクロスオーバー試験)及び 9~19歳の糖尿病患 者 463例を対象に行った臨床試験(インスリン R 製剤対照、 8ヵ月のクロスオーバー試験)では、 ヒューマログ注の食直前投与により、インスリン R製剤食前投与と比較して良好な血糖コントロール が 得ら れ、 安全性 にお いて 差は 認め られな かっ た。 3. 低血糖の軽減9)~11) 外国でヒューマログ注使用時において、低血糖全 般、夜間低血糖及び重症低血糖の発現頻度が、ヒ ューマリンR注使用時と比較して有意に低下するこ とが認められた。 4. 抗体12) 長期投与臨床試験の試験期間を通じてインスリン 抗体、インスリンリスプロ抗体、インスリン-イ ンスリンリスプロ交差抗体の上昇は認められなか った。 5. クオリティー・オブ・ライフ(QOL)13) 糖尿病患者を対象として行われた臨床試験におい て、インスリン治療が患者のQOLに与える影響を 調査したところ、食直前に投与可能なヒューマロ グ注がヒューマリンR注に比べ有意に患者のQOLを 改善した。また糖尿病治療に対する満足度につい ても、ヒューマログ注において、ヒューマリンR注 に比べ有意に改善した。 【主要文献及び文献請求先】 1)~6) 略 7) 社内資料:ヒューマログ注の単独投与と基礎イ ンスリン製剤との併用投与データ 8) 松浦信夫 他:臨床医薬, 16(11), 1665(2000) 9) Anderson, J. H. et al.:Diabetes, 46, 265(1997) 10) Anderson, J. H. et al.:Arch. Intern. Med., 157, 1249 (1997) 11) Brunelle, R. L. et al.:Diabetes Care, 21(10), 1726 (1998) 12) 葛谷健 他:臨床医薬, 16(11), 1649(2000) 13) 石井均 他:臨床医薬, 16(11), 1631(2000) 14) Slieker, L. J. et al.:Diabetologia, 40, S54(1997) 15) Radziuk, J. M. et al.:Diabetes, 46, 548(1997) -3- った臨床試験(インスリンR製剤対照、9ヵ月のク ロスオーバー試験)及び9~19歳の糖尿病患者463 例を対象に行った臨床試験(インスリンR製剤対 照、8ヵ月のクロスオーバー試験)では、ヒューマ ログ注の食直前投与により、インスリンR製剤食前 投 与と 比較 して良 好な 血糖 コン トロ ールが 得ら れ、安全性において差は認められなかった。 3. 低血糖の軽減8)~10) 外国でヒューマログ注使用時において、低血糖全 般、夜間低血糖及び重症低血糖の発現頻度が、ヒ ューマリンR注使用時と比較して有意に低下するこ とが認められた。 4. 抗体11) 長期投与臨床試験の試験期間を通じてインスリン 抗体、インスリンリスプロ抗体、インスリン-イ ンスリンリスプロ交差抗体の上昇は認められなか った。 5. クオリティー・オブ・ライフ(QOL)12) 糖尿病患者を対象として行われた臨床試験におい て、インスリン治療が患者のQOLに与える影響を 調査したところ、食直前に投与可能なヒューマロ グ注がヒューマリンR注に比べ有意に患者のQOLを 改善した。また糖尿病治療に対する満足度につい ても、ヒューマログ注において、ヒューマリンR注 に比べ有意に改善した。 【主要文献及び文献請求先】 1)~6) 略 7) 松浦信夫 他:臨床医薬, 16(11), 1665(2000) 8) Anderson, J. H. et al.:Diabetes, 46, 265(1997) 9) Anderson, J. H. et al.:Arch. Intern. Med., 157, 1249 (1997) 10) Brunelle, R. L. et al.:Diabetes Care, 21(10), 1726(1998) 11) 葛谷健 他:臨床医薬, 16(11), 1649(2000) 12) 石井均 他:臨床医薬, 16(11), 1631(2000) 13) Slieker, L. J. et al.:Diabetologia, 40, S54(1997) 14) Radziuk, J. M. et al.:Diabetes, 46, 548(1997) 15) Ebeling, P. et al.:Diabetes Care, 20(8), 1287 (1997) 16) Ebeling, P. et al.:Diabetes Care, 20(8), 1287 (1997) 17) Jansson, P.-A. et al.:Diab. Nutr. Metab. 11, 194 (1998) 18) 中澤隆弘 他:日本臨床, 55, 糖尿病(2), 293 (1997) 16) Jansson, P.-A. et al.:Diab. Nutr. Metab. 11, 194 (1998) 17) 中澤隆弘 他:日本臨床, 55, 糖尿病(2), 293 (1997) ◆その他 流通在庫の関係から、改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでに若干の日数が必要ですので、すでに お手元にある製品のご使用に際しては、 ここにご案内申し上げます改訂内容をご参照いただきますようお願い 申し上げます。 また、ここでお知らせした内容は弊社医薬情報ホームページ(http://www.lillyanswers.jp)でもご覧になれます。 ◆PMDA メディナビについて PMDA による医薬品医療機器情報配信サービス『PMDA メディナビ』にご登録いただきますと、医薬品・医療機器 等の重要な安全性情報をメールにて直ちに入手いただけます。 登録・お問い合わせ先 PMDA メディナビ http://www.info.pmda.go.jp/info/idx-push.html ®:登録商標 INS-N032(R0) 2016 年 12 月作成 製造販売元 日本イーライリリー株式会社 〒651-0086 神戸市中央区磯上通 7 丁目 1 番 5 号 -4-
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