第4章 6容 食 品 機 動 監 視 班(食 品 指 導 セ ン ター)に よ る 監 視 事 業 器 包 装 か ら菓 子 等 に 移 行 す る ノニ ル フ ェ ノー ル の 実 態 調 査 に つ い て (1)は じめ に ウ 検 査機関 近 年 、 内 分 泌 か く乱 化 学 物 質 に よ る 環 境 汚 染 が 、 国 健 康 安 全 研 究 セ ンタ ー 食 品 化 学 部 食品 添 加 物 研 際 的 に 問 題 とな っ て い る が 、 日本で は 、 平 成10年5 月 に環 境 庁 が 、「環 境 ホ ル モ ン戦 略 計 画SPEED'98」 究 科 容器 包 装 研 究 室 を エ 検査項 目 公 表 し、 内 分 泌 か く乱 作 用 を有す る と疑 わ れ る科 学 物 質 と して65物 質 を挙 げて い る。 平成14年 こ の う ち の28物 (1)材質 鑑 別 、(2)材質 試 験(材 ー ル)(3)溶 出 試験(材 質 試 験 で ノニル フ ェ ノ ー ル 度 まで に 、 質 が優 先 して リス ク評 価 を行 う物 質 が 検 出 され た 容器 のみ) に選 定 さ れ 、 そ の 中 に ノ ニ ル フ ェ ノー ル も含 ま れ て い オ る 。 ノニ ル フ ェ ノー ル は 、 合成 樹 脂 製 容 器 包 装 の 添 加 検 査方法 (ア)材 質 鑑 別 剤 と して 使 わ れ る ト リス ノ ニル フェ ニ ル フ ォス フ ァイ ト(TNP)の 食 品 に接 す る面 に つ いて 、赤 外 分光 吸 収 ス ペ 分解 生成 物 で あ り、合 成 樹 脂 の 製 造 工 程 中 ク トル を標 準 品 と比 較 して 材 質 鑑 別 を行 っ た 。 に 生 じ、 最 終 製 品 に残 留 す る こ とが あ る 。 東 京 都 で は、平 成10年7月 質 中 ノニ ル フ ェ ノ (イ)材 質 試 験 「東京 都 環 境 ホ ル モ ン取 ク ロ ロホ ル ム に溶 解 、 また は抽 出 した もの を 組 方 針 」 を策 定 し、 そ の基 本 的 な考 え 方(3)環境 リス ク 試 料 溶 液 と し、 ガ ス ク ロマ トグ ラフ質 量 分 析 計 低 減 に向 けた 新 た な 取 組 の 検 討 、(4)有害 化 学 物 質 関連 (GC-MS)に よ り、定 量 を行 った(定 量 限界2ppm)。 施 策 との 統 一 性 の確 保 を掲 げ、 現状 把 握 、 調 査 研 究 、 情報 の収集 ・ 提 供 の3点 (ウ)溶 出 試 験 と して、(1)地 域 特 性 を踏 ま えた 検 体 を 食 品疑 似 溶 媒 を 満 た して溶 出 させ 試 料 調 査 研 究 等 の 実施 、(2)リス ク ・コ ミ ュニ ケ ー シ ョ ンの 溶 液 と し、 電気 化 学 検 出 器 付 き液 体 ク ロマ トグ 推 進 、 を 中心 に具体 的 な 取 組 み を を進 め て い る。 ラ フ ィ ー(HPLC-ECD)に 当 セ ンタ ー で は 、 この 方 針 に基 づ き 、 現 状 把 握 と し 量 限 界5ppb)。 て 、「食器 等 か ら溶 出す る 物 質 等 に関 す る 調 査 」を 平 成 10年 度 か ら継続 して 実 施 して いる 。 平 成13年 る。 度 まで の 調 査 に よ り、ポ リス チ レ ン(以 下 「PS」と略 す)製 表1検 品 か ら ノニ ル フ ェ ノ ー ル の検 出 頻 度 が 高 い こ とが 、明 らか にな った 。そ こで 平 成14年 度 は 、東 京 都 健 康 局 の 重 要施策 「 化 学 物 質 に よ る 子 供 た ちへ の 暴 露 リス ク の 低 減 」 にそ って 、 内分 泌 か く乱化 学 物 質 に感 受 性 が 高 い乳 幼 児 が 好 ん で食 べ る プ リ ン、ゼ リー 、 ヨー グル ト 等 に使 用 され る容 器 中 に含 まれ る ノニ ル フェ ノー ル の 移 行 実 態 調査 を行 った 。 (2)調 査 方 法 ア 調査期間 平 成14年4月 イ か ら平 成15年3月 まで 実施方法 PS製 菓 子 容 器 及 び市 販 の菓 子 類 の 容 器 、 合 計31 品 目に つ い て 調査 を行 っ た 。検 体 の 内 訳 は 表1に 示 した。 309 体 内訳 よ り定量 を行 っ た(定 溶 出条 件 は 、 表2の とお りで あ 第4章 食 品機 動 監 視班(食 品 指 導 セ ンター)に 表2想 よ る 監 視事 業 定 す る使 用 条件 と溶 出 条 件 検 出 し た も の に つ い て は 、GC-MSに 表3材 よ り確 認 し た 。 質 鑑 別 及 び 材質 試 験 の 結 果 (3)結 果 及 び考 察 ア 材質鑑別 イ 材 質 鑑 別 試 験 と材 質 試 験 の 結果 を表3に 示 した 。 容 器 本 体 の食 品 に接 す る 面 の 材質 はPSが21検 ポ リ プ ロ ピ レ ン(以 下PPと 略す)が8検 ポ リエ チ レ ンテ レフタ レー ト(以 下PETと 各1検 ノ ニ ル フ ェ ノ ー ル を 検 出 し た の は1検 体、 り 、 検 出 量 は16μg/kgで 体 、メ タ ク リル酸 メチ ル ・ ス チ レン共 重 合 物(以 下MSと 食 品 は ヨー グ ル ト(は ウ 体 ず つ で あ った。 容 器 フ タ の食 品 に接 す る 面 っ 酵 乳)で 溶 出 試 験 の 結 果 を 表4に 10検 体 、 エ チ レン ・プ ロ ピ レ ン樹 脂 が5検 が 認 め られ 、 溶 出 量 は140ng/cm2で 各1検 体 ず つ で あ っ た 。 材 質鑑 別 の 結 果 が 商 品 表 示 の材 質 と矛盾 す る も の は な か っ た。 表4ノ タ ノ ー ル 、4%酢 プ タ ン に ノニ ル フェ ノー ル の溶 出 310 あ っ た 。20%エ 酸 、90℃ の 水 へ の ノ ニ ル フ ェ ノ ー ル の 溶 出 は認 め られ な か っ た 。 ニ ル フ ェ ノー ル の溶 出 試 験 結果 あ った 。 示 した 。 油 性 食 品 の疑 似 溶 媒 で あ るn-ヘ PETが あ り、内 容 溶 出試 験 の 材 質 は エ チ レ ン ・酢 酸 ビ ニ ル 共 重 合 物(EVA)が 体 、PS、 体 のみであ あ った 。 検 査 に付 した の は 容 器 本 体 部 分 でPSで 略 す)、 略 す)が 材質試験 第4章 (4)ま 食 品機 動 監 視 班(食 品 指 導 セ ンタ ー)に よ る 監 視 事 業 とめ プ リ ン、 ゼ リー 、 ヨー グル トな どの 食 品 に使 用 さ れ る 容 器 中 ノニ ル フ ェ ノー ル の 含有 実 態 調 査 を行 っ た 結 果 、31検 体 中PS製 容器1検 体(検 出 率3.2%)か ら ノニ ル フ ェ ノー ル が検 出 され た。PS製 容 器 に 限 る と21検 体 中1検 体(同4.8%)か ら ノニ ル フ ェ ノ ー ル が 検 出 さ れ 、PS以 外 の 検 体 か らは ノニル フ ェ ノー ル は 検 出 され な か っ た 。当 セ ンタ ー が 平成12、13年 で はPS製 15.3%)か の使 い捨 て の 器 具類59検 度 に行 った 調査 体 中9検 体(同 らノニ ル フ ェ ノー ル を検 出 して い るが 、 こ の 結 果 と 比較 す る と今 回 の菓 子 容 器 の 検 出率 は3分 の 1程 度 で あ る 。 これ は 、 内分 泌 か く乱 化 学 物 質 に 対 し て 消 費者 の 不 安 が 大 き い こ とや 環 境 省 が ノニ ル フ ェ ノ ー ル に魚 類 に対 す る 内 分 泌 か く乱 作 用 を 確 認 した こと 等 に よ り、容 器 包 装 業 界 が トリス ノ ニ ル フ ェ ニル フ ォ ス フ ァイ トの添 加 剤 と して の使 用 を 自粛 して い る た め と思 わ れ る 。 今 回 の 調 査 で は 、唯 一 、PS製 ヨー グル トの 容 器 か ら ノ ニ ル フ ェ ノー ル が検 出 され た。溶 出 試 験 の結 果 で は 、 90℃ の 水 、4%酢 酸 に は 、ノニル フ ェ ノ ー ル の溶 出が 認 め られ な か っ た こ とか ら 、 内容 食 品 で あ る ヨー グ ル ト に材 質 中 の ノ ニル フ ェ ノー ル が移 行 す る可 能 性 は 低 い と考 え られ る 。 た だ し、 油性 食 品 に 溶 出 さ れ る こ と を 示 唆 す る 結 果 が得 られ た の で、 同 じ容 器 を 油 性 食 品 へ 使 用 す る こ とは 、 避 け る べ き で あ る。 そ こで 、 ヨー グ ル トの 製 造 者 を通 して 容 器 メー カー に対 して 今 回 の結 果 と油 性 食 品へ の使 用 の際 の 溶 出 の 可 能 性 につ いて 情 報 提 供 を行 った と こ ろ 、 当該 容 器 は ヨー グ ル ト以外 に は 使 用 して い な い と の 回答 を得 た 。 しか し、廃 棄 物 と して 環 境 中 へ排 出 さ れ る 可能 性 、 購 入 者 が 空 き 容 器 を 別 の用 途 に 再 利 用す る 可 能性 等 を考 慮 す る と、 当該 品 の製 造 メー カ ー には 添 加 剤 と して の ト リス ノニ ル フ ェ ニ ル フ ォス フ ァイ トの 使 用 自粛 が 望 ま れ る 。 当 セ ン ター と して は、 調 査 対象 を食 品 中 の ノ ニル フ ェ ノー ル に拡 大 し、乳 幼 児 の食 生活 を 取 り巻 く、 内 分 泌 か く乱 化 学物 質 の含 有 実 態 を明 らか に して い き た い。 311 第4章 7生 食 品機 動 監 視班(食 品指 導セ ン ター)に よ る監 視 事 業 食 用 食 品 に お け る寄 生 虫 実 態 調 査 (3)調 (1)調 査 目 的 食 生 活 の多 様 化 に加 え 、 食 品 流通 の広 域 化 や 保 管 技 ア 査結果 サ ケ ・マ ス 類 サ ク ラ マ ス ・時 サ ケ を 買 上 げ 、23検 体 に つ い て 検 術 の 向 上 によ り生 食 さ れ る 食 品 が増 え る一 方 で 、 生食 査 を行 っ た 。 ま た は過 熱 不 十 分 が原 因 と思 わ れ る寄 生 虫 感 染 の報 告 が 散 見 され て い る 。そ こで 、 当セ ンタ ー で は 平 成10 そ の 結 果 、サ ク ラ マ ス か ら は13検 体 中3検 体 、時 年 度 よ り生鮮 魚 介 類 等 を調 査対 象 と して 、生 食 に よ る サ ケ か ら は10検 食 品 の 安 全 確 保 の 一 助 とす べ く、寄 生 虫 の感 染 実 態 調 の プ レ ロ セ ル コ イ ド(以 下 「プ レ ロ セ ル コ イ ド」 と い 査 を 実 施 して いる 。 う)を 検 出 し た(表1)。 本 年 度 は、 昨 年 まで のサ ケ ・マ ス類 、 シ ラ ウ オ 、 カ 体 中3検 体 、計6検 体 か ら裂 頭 条 虫 プ レ ロ セ ル コ イ ド の 感 染 数 は サ ク ラ マ ス で1∼3 キ に 加 えて 、 新 た にア ジ ・イ ワ シ、輸 入 キ ム チ に つ い 個 、 時 サ ケ で1∼7個 て 調 査 を実 施 した 。 地 域 で あ り 、3道 県5地 で あ っ た 。 出 荷 地 は4道 県 、9 域 の も の か ら検 出 し た 。 なお 、検 出 さ れ た裂 頭 条 虫 の プ レロセ ル コイ ドを (2)調 査 方 法 ア 遺 伝 子 レベ ル で解 析 し同 定 した と ころ 、す べ て 日本 調査期間 平 成14年4月 イ 海 裂 頭 条 虫 で あ る こ とが 判 明 し た 。 か ら平 成15年2月 まで ま た 、 ア ニ サ キ ス の 幼 虫 は 、 サ ク ラ マ ス か ら は13 実施方法 検 体 中9検 都 内販 売 店(デ パ ー ト ・ス ーパ ー)及 び 卸 売 市 場 16検 体 か ら 検 出 さ れ た(表2)。 内 仲 卸 か ら購 入 ウ イ 検査機関 都立衛生研究所 微生物部 細菌第二研究科 寄 体 中7検 体 の計 シラウオ 茨 城 県 霞 ヶ 浦 産 の シ ラ ウ オ7品 目34検 体 を 買 上 げ 、 横 川 吸 虫 メ タ セ ル カ リ ア(以 下 「メ タ セ ル カ リ ア 」 と い う」の 感 染 状 況 の 検 査 を 実 施 し た(表3)。 生虫研究室 エ 体 、 時 サ ケ か ら は10検 検 査 品 目 ・検 査 項 目 検 査 の 結 果 、34検 体 す べ て の 検 体 か ら メ タ セ ル カ リ ア が 検 出 さ れ た 。1検 体(100尾)あ は12%か ら100%で た りの感 染 率 平 均 感 染 率 は72%、 尾 あ た り の 平 均 感 染 数 は9.7個 シ ラ ウ オ1 、 最 大 感 染 数 は279 個で あった。 月 別 に 感 染 率 を み る と 、7月23%、8月91%、9 月92%、10月20%、11月70%、12月87%で あ っ た。 また 、検 体 の 買上 げ の際 、加 熱 調 理 用 の 表 示 の確 認 を 行 っ た と こ ろ 、「 加 熱 用 」の 表 示 が あ っ た も の は 、 オ 7品 目 中1品 検 査方法 原 則 と して 、食 品 衛 生 検 査 指 針(1990年 版)微 物編 生 ウ 目の み で あ った 。 輸入キムチ 輸 入 キ ム チ54検 寄 生 虫 の項 に準 拠 した 。 韓 国 産 ペ グ キ ム チ1検 一 部 、サ ケ ・マ ス 類 の 裂 頭 条 虫 の遺 伝 子 レベ ル で 体 か ら、縮 小 条 虫 卵 が 検 出 さ れ た(表4)。 の 同定 及 び キム チ の 寄 生 虫 卵 の検 査 に つ い て は 都 立 エ 衛 生研 究 所 寄 生 虫研 究 室 の独 自の検 査 法 によ る。 体 に つ い て 検 査 を行 っ た と ころ 、 ア ジ ・イ ワ シ マ ア ジ 、 マ イ ワ シ 、 ウ ル メ イ ワ シ の3魚 312 種165検 第4章 オ 食 品機 動 監 視 班(食 品 指導 セ ン タ ー)に よ る 監視 事 業 体 に つ い て 検査 を行 っ た と こ ろ、 いず れ の 検 体 か ら か らメ タ セ ル カ リア が検 出 さ れ て お り、平 均 感 染 率 、 も大 複 殖 門 条 虫 、ア ニ サ キ ス を検 出 し な か っ た(表 1尾 当 た りの 平 均 感 染数 、最 大 寄 生個 数 と も 昨 年 ま 5)。 で の結 果 と 同様 に 相 変わ らず 高 い感 染 率 、感 染 数 で 輸入 カキ あ った 。 韓 国 産 生 カキ3検 体 に つ い て検 査 を 行 っ た と ころ 、 加 熱 用 表 示 は 、7品 目中1品 い ず れ の 検 体 か ら も 寄 生 虫 類 は 検 出 され な か っ た 表 示 の 自主 管 理 が 機 能 して い る と は い えな い。今 後 、 (表6)。 関 係 自冶 体 へ 再 度 、 表 示 の徹 底 を 図 るよ う要 望 し て (4)考 察 ア い く必 要 が あ る。 サ ケ ・マ ス 類 ウ 輸入 キ ム チ 今 回 、 時 サ ケ に感 染 した プ レ ロセ ル コ イ ドは 、 病 今 回 の検 査 で は 、 いず れ の検 体 か ら も人体 に 直 接 害 性 の 強 い ヨー ロ ッパ 型 の 広 節裂 頭 条 虫 で は な いか 危 害 を及 ぼす 寄 生 虫 卵 は検 出 され な か っ た が 、 ペ グ と い う仮 説 をたて た 。 この プ レ ロセ ル コ イ ド及 び 時 キ ムチ1検 体 か ら主 に ネズ ミ に寄 生す る縮 小 条 虫 の サ ケ とサ ク ラマス か ら取 り出 した プ レ ロ セ ル コ イ ド 卵 が 検 出 され た 。 そ の こ とは 、他 の寄 生虫 に汚 染 し を ゴー ル デ ンハ ム ス タ ー に飲 ませ 、 回 収 した 成 虫 の て い る可 能 性 も 懸 念 され る。 遺 伝 子 解 析 を試 み た 。 また 、 過 去 に は 、韓 国 産 キ ム チ が 原 因 と思 わ れ る そ の結 果 、 プ レロ セ ル コ イ ドと成 虫 は 、 幸 い に も 有 鉤 嚢 虫 症 や 回 虫迷 入 症 が 報 告 され て い る。 寄 生 虫 す べ て が症 状の 軽 い 日本 海 列 頭 条 虫 で あ る こと が判 卵 は、 塩 蔵 して も 生存 す る と いわ れ て お り、 今 後 も 明 した 。 安 全 性 を確 認 す るた め に 、定 期 的 な 検 査 を 継 続 して しか し、 感 染 部位 が 背 ビ レ、脂 ビ レ直 下 の筋 肉内 部 で あ る こ と、 プ レロセ ル コイ ドは 、 直 径5ミ 実 施 す る 必 要 が あ る。 リメ エ ア ジ ・イ ワ シ ー トル ほ どの 白い袋 に 閉 じ込 め られ、 非 常 に見 つ か 大 複 殖 門 条 虫 は 、人 の小 腸 に寄 生 し、下痢 、腹 痛 、 り難 い 状 態 で寄 生 して い る こ とを考 慮 す る と、 プ レ 便 秘 等 の消 化 器 症 状 を呈 す る。 人 へ の感 染 源 が 特 定 ロ セ ル コイ ドに感 染 した 時 サ ケ ・サ ク ラ マ ス を生 食 され て いな い が 、疫 学的 にイ ワ シ 類 、サ バ 、 カ ツ オ した 場 合 、日本 海列 頭 条 虫 に感 染 す る 可 能 性 が 高 く、 な どが 疑 わ れ て い る 。 生 食 に対 す る注 意 と啓 発 が 必 要 で ある 。 イ 目 のみ で 、 産 地 で の 今 回 のイ ワ シ類 、 ア ジか らの 検 査 か らは、 大 複 殖 また 、幼 虫(プ レ ロセ ル コ イ ド)の 時 期 に 、分 子 門 条 虫 は検 出 され な か っ た が 、 日本 海 列 頭 条 虫 症 と 生 物 学 的 な 手法 で種 の 同 定 鑑 別 が 可 能 にな っ た こと 比 較 して 症 状 が 重 く、 重度 の腹 痛 を生 じる こ と。 こ は 、 今 まで 幼 虫 が成 虫 に な る まで に約2か れ まで に 、 約200例 月か か っ の報 告 も あ り、 特 に静 岡 県 や 四 て い た もの が 、 二 日か ら三 日で で き 、都 民 に対 し、 国 、 中 国 、 九 州 の 太 平 洋側 に限 局 的 に 多 発 生 して い 迅 速 で 、 正 確 な科 学 的 根 拠 に基 づ い た情 報 を提 供 で る こと を考 慮 す る と、漁 獲 地 域 を絞 り黒 潮 回遊 の 生 き る よ うに な った 。 食 の習 慣 の あ る魚 種 の追 加 調 査 が必 要 と思 わ れ る 。 シラウオ オ 都 食 品環 境 指 導 セ ン ター の 平 成10年 度 か ら11年 輸入カキ 感 染 症 発 生 動 向 調 査 によ る と、 原 虫 類 によ る感 染 度 の 都 内 に流 通 す る シ ラ ウ オ の メ タセ ル カ リア実 態 症 の 発 生 が 報 告 され て いる 。 ま た 、 最 近 、 韓 国 で カ 調 査 によ り、 メタセ ル カ リアが 茨 城 県 霞 ヶ浦 産 の シ キ の 生 食 によ る腸 管 寄 生 吸 虫 の 感 染 例 の 報 告 もあ る。 ラウ オ か ら高 率 かつ 多 数 検 出 され て い る こ と を受 け、 そ こで 、韓 国 か ら輸 入 され た 加 熱 用 生カ キ につ き 、 健康 被 害 を防 止す るた め に 茨 城 県 が 自主 的 に加 熱 用 原 虫 類 と腸 管 寄 生 吸 虫 の検 査 を実 施 した が 、 い ず れ の表 示 を 添 付 して 、 販 売 す る等 の行 政 処 置 を講 じて か らも 、 これ らの 寄 生 虫 は検 出 され な か った 。 いる。 今 後 、 韓 国 産 生 カ キ が輸 入 され る場 合 に は 、 これ 今 年 度 の検 査 で は 、7品 目 、34検 体 す べ て(100%) ら の安 全 確 認 の検 査 も必 要 と思 わ れ る。 313 第4章 食 品 機 動 監 視 班(食 品指 導 セ ンター)に よ る 監視 事 業 品 の 生食 を避 ける 。 衛 生 状 態 の 悪 い地 域 で の 食 品 の (5)お わ りに 生 食 を避 け るな ど の注 意 を促 して い く必 要 が ある 。 最近 、寄 生 虫 か ら食 品 を守 るた め に多 くの 寄 生 虫 防 御 措置 が 、 世 界 で 提 案 され て い る 。 オ ゾ ン の酸 化 力 、 紫 外 線 、 放 射 線 照 射 等 が検 討 さ れ 、 一 定 の寄 生 虫 に対 <参 考 文 献> して は 効 果 が 示 され て いる 。 しか し、 加 熱 が最 も確 実 1) 村 田 以 和 夫 著 食 品 の寄 生 虫 (株)幸書 房 (2000) な方 法 で あ る が 、「生 食 の嗜 好 」と い う食 習 慣 が 定 着 し 2) て い る我 が 国 で は 難 しい場 合 も考 慮 し、次 の よ うな 予 内山 勝博他 食 品 中 の 原 虫 汚 染 と 、海 水 中 で の 防策 が必 要 で あ る。 カ キ の ク リプ トス ポ リジ ウ ム取 り込 み の可 能 性 ア につ い て 行 政 は 、 加 熱 によ り寄 生 虫 感 染 を防 ぐ こと の 困難 全 国 食 品 監 視 員 研 修 会 第41回 ブ ロ ッ ク 研 修 大 会134-137 な 生 食 用 食 品 に つ いて 、 今 後 も継 続 的 に モ ニ タ リ ン 3) グ検 査 を実 施 し、安 全 性 を確 認 しなが ら、 消 費 者 が 川 中 正憲 る 腸 管 寄 生 虫 吸 虫"ギ がある。 Medical 4) 業 者 に対 して は、 調 理 の 際 の 目視 や 流水 に よ る 寄 Palmer A. Orlandi, W. Bier 感 染 防 止 、 生 鮮 魚介 類 や 肉類 の 充 分な 加 熱 調 理 や 冷 子) 凍 に よ る 殺 虫 等 の 寄 生虫 感 染 予 防 法 の啓 発 、普 及 を カ ル12月 ウ 消 費 者 に対 して は、 寄 生 虫 感 染 の危 険性 の あ る 食 表1サ ケ ・マ ス類 の裂 頭 条 虫 プ レ ロセ ル コイ ド感 染 状 況 ※1:陽 性 検 体 の 最 小 値 ∼ 最 大 値 を示 す ※2:陽 性検 体 にお け る プ レ ロセル コイ ドの 個 体 数 の平 均 表2サ ケ ・マ ス類 の ア ニ サ キ ス幼 虫 感 染 状況 ※1:陽 性 検 体 の 最 小 値 ∼最 大値 を示 す ※2:陽 性検 体 にお け る ア ニ サ キ ス幼 虫 の 隻 数 の 平均 314 ム ノ フ ァ ロ イ デ ス"、 Technology、28、9、853-854 生 虫 除 去 、 ま な 板や 手 指 の 洗 浄 に よ る寄 生 虫 の 二 次 図る。 (2001) 牡 蠣 (韓 国 産) の 生 食 に よ り感 染 す 安 心 して 選 択 で きる よ うな 情 報 を 提供 して い く必 要 イ 関東 and George Dan-My J. Jackson 寄 生 虫 と食 品 供 給 号 、98-102 (2) (2002) (2000) T. Chu,J effrey (訳: 久保村 喜代 月 間 フ ー ドケ ミ 第4章 表3茨 食 品 機 動 監 視班(食 品 指 導 セ ン タ ー)に よ る監 視 事 業 城 県 霞 ヶ 浦 産 シ ラ ウオ の横 川 吸 虫 メ タセ ル カ リア 感 染 状 況(月 別) ※1:1検 体(100尾)中 、1尾 で も感 染 して いれ ば 陽 性 と して 計 上 ※2:1検 体(100尾)中 の メタ セ ル カ リア 感 染 率 の 平 均 表4輸 入 キ ム チ の 寄 生 虫卵 検 査結 果 *韓 国 産 の原 料 を 用 い て 日本 で 製 造 表5ア 表6カ ジ ・イ ワ シ寄 生 虫検 査 結 果 キの寄生虫検体数 315 第4章 8食 食 品機 動 監 視 班(食 品 指 導 セ ンタ ー)に よ る監 視 事 業 品 中の 微 量有 害 化 学 物 質 に関 す る調 査 (1)調 査 目的 (全 果 と 果 肉 の 検 査 を 実 施) 近 年 、野 生 生 物 の 生殖 異 常 等 が 国 際 的 に 問題 とな っ (購 入 時 期 て お り、有 害 化 学 物 質 に よ る環 境 汚 染 が 原 因で はな い か と疑 われ て い る 。日本 で は 、平 成10年5月 が 「環 境 ホル モ ン戦 略 計 画SPEED'98」 (エ)り ん ご5品 に環 境 庁 を 公表 し、 内分 (購 入 時 期 (オ)鶏 卵30品 度 ま で に 、 この うち の 28物 質 が優 先 して リス ク評 価 を行 う物 質 に選定 さ れ 、 (購 入 時 期 ウ そ の他 に16物 質 が文 献 調 査 対 象 物 質 と され て い る 。 ま で) か ら10月 ま で) 体 平 成14年4月 目 、30検 体 平 成14年8月 か ら9月 ま で) 検 査機関 東 京 都 立 衛 生研 究 所 生 活 科 学 部 食 品研 究 科 農 薬 分 これ らの化 学物 質 は 非常 に低 濃 度 で 生物 に影 響 を及 ぼす といわ れ て お り、微 量 レベ ル で の 汚 染実 態 調 査 が 求 め られ て い る 。そ こで 、平 成10年 目 、10検 か ら10月 (全 果 と 果 肉 の 検 査 を 実 施) 泌 か く乱 作 用 を有 す る と疑 わ れ る 化 学 物 質 と して65 物 質 を挙 げて い る 。平 成14年 平 成14年9月 度 か ら従 来 よ りも 検 出感 度 を高 め た検 査 が可 能 とな っ た 有機 塩 素 系 農 薬 析 研 究 室 、 乳 肉衛 生研 究 科 食 肉魚 介 化 学 研 究 室 エ 検 査項 目 (ア)農 産 物 有 機 塩 素 系 農 薬(広 義 の も の を含 む 。)16物 質、 に つ いて 、農 畜 産 物 の 調 査 を実 施 して きた 。 平 成13 カ ー バ メ イ ト系 農 薬5物 年 度 か らは農 産物 で カー バ メ イ ト系 農 薬 及 び有 機 リ ン 物 質 に つ い て 検 査 し た 。 今 年 度 か ら エ ン ドス ル フ 系 農 薬 も検 査 項 目に加 えた 。 ァン 類 、 ビン ク ロ ゾ リ ン、 アル ド リン 及 び エ ン ド 今 年 度 は、 健康 局 の重 要 施 策 が 「化 学物 質 によ る 子 ど も た ちへ の 曝露 リス ク の低 減 」 で あ る こと をふ まえ 質 及 び 有 機 リ ン 系 農 薬2 リン を検 査項 目 に加 え た 。 ● 有 機 塩 素 系 農 薬16物 質 子 ど もが よ く食 べ る と思 わ れ る 品 目 を選 定 し、 農 産 物 α-BHC、 は じ ゃが い も、 い ち ご、な し及 び りん ごを 、畜 産 物 は HC、p,p'-DDT、p,p'-DDE、p,p'-D 鶏 卵 を対 象 に した 。りん ごは 昨 年 度 も調 査 して い るが 、 DD、 食 品 衛 生 法 の 公 定 法 に準 拠 し果 実 全 体(以 下 全果 と い ド、 ア ル ド リ ン 、 デ ィ ル ド リ ン 、 エ ン ド リ ン 、 う)で 検 査 を実 施 した と こ ろ、カ ル バ リル が比 較 的 高 濃 エ ン ドス ル フ ァ ン-I、 度 に検 出 され た。 そ のた め 、今 年度 は皮 をむ いて 食 べ エ ン ドス ル フ ァ ン サ ル フ ェ ー ト、 ビ ン ク ロ ゾ リ る こ と を考慮 して 、全 果 と果 肉 に分 け た検 査 を追 加 し ン て 実 施 す る こと と した 。 か ら12月 まで ● 有 機 リ ン 系 農 薬2物 検 体 と した 。 (ウ)な し10品 質 有 機 塩 素 系 農 薬12物 質 に つ い て 検 査 し た 。今 年 度 か ら アル ドリン及 び エ ン ドリン を検 査 項 目 に加 (ア)じ ゃが い も10品 (購入時 期 質 (イ)畜 産 物 都 内 のス ー パ ー 、 デ パ ー トで 農 畜 産 物 を購 入 し、 (イ)い ち ご10品 エ ン ドス ル フ ァ ン-II、 パ ラチ オ ン、 マ ラチ オ ン 実施 方 法 (購入時 期 ヘ プ タ ク ロル 、 ヘ プ タ ク ロル エ ポ キ サ イ カ ル ブ ス ル ホ キ シ ド、 カ ル バ リ ル 、 メ ソ ミ ル (平成10年 度 か ら継 続) イ δ-B アル ジ カル ブ 、 ア ル ジ カ ル ブ ス ル ホ ン、 ア ル ジ 調 査期 間 平 成14年4月 γ-BHC、 ● カ ー バ メ イ ト系 農 薬5物 (2)調 査 方 法 ア β-BHC、 目、10検 体 平 成14年5月 えた。 か ら12月 まで) ● α-BHC、 目、10検 体 平 成14年4月 β-BHC、 γ-BHC、 δ-B HC、p,p'-DDT、p,p'-DDE、p,p'-D か ら12月 まで) DD、 目、20検 体 ヘ プ タ ク ロル 、 ヘ プ タ ク ロル エ ポ キ サ イ ド、 ア ル ド リ ン 、 デ ィ ル ド リ ン 、 エ ン ド リ ン 316 第4章 オ 食 品 機 動 監 視 班(食 品 指 導 セ ン ター)に 「いち ご」 及 び 「じゃ が い も」 の エ ン ドス ル フ ァ ン 検査方 法 農 産 物 は 、 食 品 、 添 加 物 等 の 規 格 基 準(昭 和34年 12月28日 厚 生 省 告 示 第370号)中 類 の 残 留 基 準 は 表3及 び表4の 「穀 類 、 豆 類 、 果 イ は 、殺 虫 剤 と して 「い ち ご」 へ の 使 用 は 認 め られ て を行 う こ と に よ り、検 出感 度 を向 上 させ て い る 。 畜 い るが 、「 な し」へ の 使 用 は 認 め られ て いな い。 しか 産 物 は 、 衛 生 試 験 法 ・注 解(1990)中 「 有 機塩 素 系 農 しメ ソ ミル は 、「な し」へ の 使 用 が 認 め られ て い るカ 薬 の抽 出 法 」 に準 拠 し 、精 製 方 法 を 改 良 し て検 出 感 ー バ メイ ト系 殺 虫 剤 の チ オ ジ カ ル ブ 及 び ア ラ ニ カ ル 度 を 向 上 させ て い る 。 ブの 代 謝 物 で も あ る こ とか ら 、 これ らの農 薬 の 使 用 定 量下限 が あ った もの と考 え られ る 。「い ち ご」の メ ソ ミ ル の (ア)農 産 物 残 留 基 準 は 表4の 1ppb(た だ し、 パ ラ チ オ ン 及 び マ ラ チ オ ン は カ ル ブ の 残 留 基 準 は表5の な お 、 従 来 の 検 査 で は10ppbで とお りと な る 。 チ オ ジ カ ル ブ また は ア ラニ カ ル ブ を使 用 し、 そ 1ppb(全 卵 中) のす べて が メ ソ ミル に な っ た と仮 定 す る と、 農 薬 取 査結果 締 法 で登 録 さ れ た使 用 方 法 が 遵 守 され た と考 え られ 農 産 物 の調 査 結 果 る。「な し」で メ ソ ミル が 全 果 と 果 肉 の 両 方 か ら検 出 体か され た 検 体 は 、全 果 の方 が 検 出値 が 高 く、皮 を 除 去 ら対 象 物 質 が 検 出 さ れ た 。 「り ん ご 」は 昨 年 度 全 果 の す る こ と によ り摂 取 量 を減 らす こ とが で き る と考 え み で 検 査 を 行 っ た が 、10検 体 の う ち3検 られ る。 表1の と お り、 農 産 物50検 バ リ ル が35∼260ppb検 体 の う ち 、13検 体 か らカ ル 出 さ れ た た め 、今 年 度 は 全 果 ウ 「な し」 及 び 「りん ご」 か ら検 出 され た カ ル バ リ と果 肉 の 両方 の検 査 を 実 施 した 。そ の 結 果 、全 果 か ル は 、殺 虫 剤 と して 使 用 が 認 め られ て い る。 「な し」 ら カ ル バ リル が43ppb検 及 び 「りん ご」 の カ ルバ リル の 残 留 基 準 は表5及 カ ル バ リル が14ppb検 が57ppb検 出 さ れ 、 全 果 か ら カ ル バ リル 表6の とお りで 、 今 回 の結 果 は こ の基 準 に適 合 して 出 され た 。 ま た 、「 な し」 で は 全 果 か ら メ が検 出 され た 検 体 は 、全 果 の方 が検 出 値 が 高 く、 皮 出 され た検 体 の果 肉 か らメ ソ ミル を除 去 す る こ と に よ り摂 取 量 を減 らす こ とが で き る と考 え られ る。 また 、 カ ル バ リル は 植物 体 内へ の 浸 出 され た 。 畜 産 物 の 調 査 結果 表2の び い た 。「りん ご」で全 果 と果 肉 の 両 方 か らカ ル バ リル ソ ミ ル が22ppb検 が3ppb検 出 され た検 体 の 果 肉か らは 出 され た検 体 の果 肉か ら は カ ル バ リル が199ppb検 透 移 行 性 を有 して お り1)、 りん ご に散 布 され た カ ル と お り 、 鶏 卵30品 p,p'-DDTが1ppb、2検 目 の う ち 、1検 バ リル が 皮 か ら果 肉 へ移 行 した と推 測 され る 。 今 年 体か ら 体 か らp,p'-DDEが1ppb 度 は4月 に2検 体 、10月 に3検 体 検 査 した が 、カ ル バ リル が検 出 さ れ た2検 体 は10月 下 旬 に購 入 した も 検 出 され た 。 ア とお りで 、「な し」の メ ソ ミル の値 を そ れ ぞ れ に換 算 す る と表8の ある。 (イ)畜 産 物 (3)調 とお りで 、 今 回 の 結果 は こ の基 準 に適 合 して いた 。「 な し」の チ オ ジ カル ブ及 び ア ラ ニ 5ppb) (4)考 「い ち ご」 及 び 「な し」 か ら検 出 され た メ ソ ミル 法 」 に準 拠 し 、試 験 溶 液 の 調製 時 に 再 精 製 、 再 抽 出 カ イ とお りで 、 今 回 の結 果 は この基 準 に 適 合 して い た 。 実 、 野 菜 、種 実 類 、茶 及 び ホ ッ プの 成 分 規 格 の 試 験 ア よ る監 視 事 業 の で あ った 。昨 年 度 は7月 に4検 体 、10月 に6検 体 察 「い ち ご 」 か ら 検 出 さ れ た エ ン ドス ル フ ァ ン-I 検 査 し、カ ル バ リル が 検 出 され た3検 体 は 同 じ く10 及 びIIは 異 性 体 で 、 そ の 混 合 物 は 農 薬 取 締 法 で 殺 虫 月下 旬 に購 入 し た も ので あ った 。 残 留 基準 値 以 内 で 剤 と し て 「い ち ご」 へ の 使 用 が 認 め ら れ て い る 。 「じ あ るが 、 収 穫 時 期 に近 い もの か ら比較 的 カル バ リル ゃ が い も 」 で も 同 様 で あ る 。 「い ち ご 」 及 び が 検 出 され や す い と いえ る 。 「じ ゃ が い も 」 か ら検 出 さ れ た エ ン ドス ル フ ァ ン サ ル フ ェ ー ト は 、エ ン ドス ル フ ァ ン-I及 エ 鶏 卵 か ら検 出 され たp,p'-DDEは Tの 代 謝物 で あ る。p,p'-DDTは びIIの 代 謝 物 で あ る 。 317 、p,p'-DD 、 日本 にお いて 第4章 食 品 機 動 監 視班(食 は1948年 品 指 導 セ ンター)に に農 薬 登録 、1971年 よ る 監視 事業 に登 録 失 効 し た殺 虫 剤 で 、1981年 にす べ て の 用 途 で の 製 造 、販 売 、使 用 お らず 、 そ の残 留実 態 をppbレ できた。 が禁 止 さ れ て いる 。国 際 的 に は 、2001年 に署 名 が 行 わ れ た残 留 性 有機 汚 染 物 質(POPs)に ベ ル で 把握 す る こ とが 農 薬 が 検 出 され た 農 産 物 、 畜 産 物 と も に 、現 行 の 法 関す るス ト 規 制 及 び 国 際基 準 に適 合 して いた 。 内 分 泌 か く乱 物 質 ッ ク ホ ル ム 条 約 で 、製 造 、 使 用 が制 限 さ れ 、 使 用 は と し て の危 害 度 は 現 在 研 究 が 進 め られ て い る と こ ろ マ ラ リア対 策 用 のみ 認 め る と され て いる 。 現 在 使 用 で あ り、 現 時点 で の ヒ トへ の影 響 は 不 明 で あ る。 微 量 され て い な い に もか か わ らずDDEが レベ ル で の残 留 が 確 認 さ れ た 今 回 の 調 査 結 果 は 、今 後 は、DDEは 検 出された の 分 解 され に く く環 境 中 に残 存 し て お り、 の安 全 性評 価 へ の 活 用 が 期 待 で き る 。 また 、都 の重 要 飼 料 由来 で鶏 の体 内 に 取 り込 まれ た た め と推 測 され 施 策 で あ る化 学 物 質 に よ る子 ど も た ち へ の 曝 露 リス る 。 「鶏 卵 」 のp,p'-DDT及 残 ク対 策 の た め にデ ー タ を 提供 して お り、 来 年 度 も引 き とお りで 、 今 回 の結 果 は この 基 準 に 続 き 子 ど も た ち へ の影 響 を考 慮 し た 品 目 を 選 定 して 留 基 準 は表7の びp,p'-DDEの 適 合 して いた 。 調 査 を実 施 す る必 要 が あ る。 (5)ま とめ 今 回 の調 査 で は農 薬 が検 出 され た 農 産物13検 体 中8 検 体 が 従 来 の検 査 法 の定 量 下 限 以 下 で あ り、検 出 感 度 を 高 め た こ とでppbレ ベ ル で の 残 留 実 態 を確 認 す る こ と が で き た 。 鶏 卵 は 都で は農 薬 の 検 査 を通 常 実 施 して 表1農 産 物 検 査 結 果(平 成14年 度) 表2鶏 卵検査 結果(平 成14年 度) 318 <参 考 文 献> 1) 農 薬 ハ ン ドブ ッ ク2001年 日本 植 物 防疫 協 会 発 行 版 第4章 表3じ ゃ が い もか ら検 出 され た 農 薬 の 残 留 基 準 値 表4い ち ごか ら検 出 され た 農 薬 の 残 留 基 準 値 表5な しか ら検 出 され た農 薬 の 残 留 基 準 値 表6り ん ごか ら検 出 され た 農 薬 の 残 留 基 準 値 表7鶏 卵 か ら検 出 され た 農 薬 の 残 留 基 準 値 表8「 な し 」 か ら検 出 さ れ た メ ソ ミ ル の 換 算 319 食 品 機 動 監 視 班(食 品 指 導 セ ン ター)に よ る監 視 事 業 第4章 9加 食 品機 動 監 視班(食 品指 導 セ ンタ ー)に よ る監 視 事 業 工 食 品 の リス テ リア 菌 汚染 に関 す る衛 生 学 的 実態 調 査 (ア)買 上 げ場 所 ・方 法 (1)調 査 目的 称 リス 都 内ス ー パ ー マ ー ケ ッ トに お いて 同一 銘 柄 別 ロ 起 因菌 とす る人 畜 共 通 感 染 症 ッ ト品 を経 時 的 ・連 続 的 に 買 上 げ 、検 体 と した 。 リス テ リア 症 は 、Listeriamonocytogenes(通 テ リア菌 、 以 下L.m)を (イ)検 査 品 目 で あ る 。 同 症 は 重 症 化 す る と髄 膜 炎 や 敗 血 症 を 引 き起 こ し死 亡 す る 場 合 もあ る とされ 、危 険 性 は 軽 視 で きな 製 造(販 売)者 の異 な る 、 農 産物 加 工 品8銘 柄 い。1980年 代 以 来 欧 米 にお いて 食 品 を介 した 症 例 が 相 (カ ッ ト野 菜3銘 柄 、つ け物5銘 柄)、魚 介 類 加 工 次 い で 報 告 され 、 大 規 模 発 生例 や 死 亡 例 な ど も散 見 さ 品16銘 柄(魚 介 生 珍 味7銘 柄 、魚 介 乾 製 品5銘 柄 、 れ る よ う にな った 。 これ らの 国 で は基 準 の設 定 も行 わ 魚 肉ね り製 品4銘 柄)、 計24銘 れ て お り、米 国で は加 熱 せ ず に 喫食 され る 、 いわ ゆ る ッ ト品 を原 則 各5検 体 ず つ 買 上 げ、延 べ100検 ready-to-eat食 品 か らL.mが 検 出 され て はな らな い と と した(た だ し、 買上 げ 先 の 都 合 上 入 手 困 難 とな され 、 カ ナ ダや ヨー ロ ッパ の 多 くの 国で は食 品 の カ テ り、5検 体 収 集 で きな か っ た 銘 柄 もあ る)。 これ ら ゴ リー 別 に汚 染 菌 量 の上 限 値 が 設定 され て い る 。 は す べ て 、製 造 者 に よ る 表 示 や 仕 入 日等 によ って 一 方 我 が 国 で はL .mが 原 因物 質 と して 断定 され た 食 柄の同一銘柄別 ロ 体 製 造 ロ ッ トの特 定 が 可 能 な も ので あ る 。 チ な お 本 調査 に お い て魚 介 生 珍 味 とは 、 魚 介 類 を ー ズ を介 して摂 取 され た と い う事 実 が確 認 さ れ 、 追 跡 主 要 原 材 料 と し、製 造 にお い て 加 熱 され な い 、ま た 調 査 に よ り喫 食者 は リステ リア 症 と疑 わ れ る 症 状 を呈 は 比 較 的 加 熱 の 少 な い 魚 介 類 加 工 品 の こ とで あ る。 中毒 事 例 の報 告 は な いが 、平 成13年3月 にはL.mが して い た こ とが 判 明 した。 チ ー ズ や 食 肉 製 品 か ら検 出 ウ され た場 合 、 そ の 汚染 菌 量 や 血 清 型 によ らず 食 品 衛 生 検査機関 法 第4条 東 京 都 立 衛 生研 究 所 生活 科 学 部 乳 肉衛 生 研 究 科 食 肉魚 介 細 菌研 究 室 第3号 違 反 とされ るが 、 これ ら以 外 の 食 品 か ら検 出 さ れ た 場 合 の基 準 は示 され て いな い。 しか し、 ready-to-eat食 エ 品 の広 ま り等 の 食 生活 の変 化 に伴 い 、 検査項 目 リス テ リ ア属 菌(種 別 、L.mと 同定 され た場 合 血 同症 が発 生 す る 可 能性 は高 くな る と思 わ れ 、 我 が 国 に 清 型 別 及 び 最 確 数)、 細 菌 数 、 大 腸 菌 群 数 、 大 腸 菌 、 お い て も基 準 化 が 望 まれ る と ころで あ る。 黄 色 ブ ドウ球 菌 、 水 分 活 性 、pH。 た だ し生野 菜 につ いて は水 分 活 性 及 びpHの 以 上 の 状 況 を 踏 まえ 当班 で は 、昨 年 度 以 来 、食 品 中 のL.mに 関 す る 基 準 化 の 可 能性 を探 るべ く、 一 般 流 通 食 品 に お け るL.mの 汚 染実 態調 査 を行 って い る。 昨 年 度 は 加 熱 の 比 較 的 少 な い魚 介類 加 工 品 に的 を絞 り、 同 オ 検 査 を行 って い な い。 検査方法 (ア)リ ステ リア属 菌 の検 出 検 体 を選 択 増 菌 培 地(UVM培 地)に 接 種 して 増 一 銘 柄 で 製 造 ロ ッ トの 異 な る食 品 を連 続 して 買上 げ る 菌 培 養 した 後 に、選 択 分 離 培 地(PALCAM培 手法 に よ り、 複 数 の 食 品 がL.mに よ って 汚 染 され て い 分 離 し、 得 られ た 菌 株 につ い て 食 品衛 生 検 査 指 針 る こと が 確 認 さ れ た 。本 年 度 は調 査 対 象 に農 産 物 加 工 に準 じ リス テ リア 属 菌 の確 認 及 び種 の鑑 別 を行 っ 品 を加 え 、 昨 年 度 に 引 き続 きL.mに た。L.mと よ る汚 染 の実 態 を 調 査 した 。 な お 、 サ ンプ リン グ手 法 及 び 検 査 品 目 の選 定 基 準(加 熱 が 比 較 的 少 な くそ の まま摂 取 され る 食 品) は基 本 的 に 昨 年 度 の も の を踏 襲 した 。 (2)調 ア イ 用 いて 血 清 型 別 試 験 を行 っ た 。 (イ)リ ステ リア菌 の 定 量 法)を 用 い 、選 択 増 菌 培 地 に お け る陽 性 数 か ら求 め た 。数 値 は検 体100g当 た りの も ので あ る。 調査期 問 平 成14年4月 同定 され た 菌 株 につ いて は 、 キ ッ トを 最 確 数 法(3本 査 方法 地)で か ら平 成15年3月 (ウ)そ の他 の検 査 まで 定 法 に従 い細 菌 数 、 大 腸 菌 群 数 、大 腸 菌 、 黄 色 実施 方法 320 第4章 ブ ド ウ 球 菌 、 水 分 活 性 、pHを (3)調 食 品機 動監 視 班(食 求めた。 分 活 性 は0.91だ 査結 果 アL.m及 (表1、 菌 が27検 表2、 表3) 柄)か だ っ た 。大 腸 菌 群 が3検 3銘 柄 延 べ10検 体 を 検 査 し 、L.m及 ∼3 .4×102の び リス テ リ ア属 菌 が検 出 され た も の は な か っ た 。 体 を 検 査 し 、1銘 柄 の2検 検 出 さ れ た(つ け 物Fの2検 れ ぞ れ 血 清 型1/2bが30個 体 よ 0.58∼0.95、 体 か ら、そ ら2.0×101∼6.3×106 体(8銘 体(1銘 柄)か そ の 他 が0.92∼0.99だ 満 ら4.0×101 未 満 、 同1/2aが30個 元 衛 環 監 第709号)を 体 を 検 査 し 、1銘 柄 の4検 検 出 さ れ た(魚 介 生 珍 味Lの4検 そ れ ぞ れ 血 清 型4bが30個 未 満 、 同4bが150個 体 よ に 冷 蔵 シ ョ ー ケ ー ス 庫 内 温 度13℃ 未 満 、 同1/2bが30個 え られ た 。 体 か ら 、L. seeligefiが 検 出 さ れ た 。 ま た こ れ 以 外 で は 、2 銘 柄 延 べ5検 体 よ りL.innocuaが (4)考 察 アL.m等 検 出 さ れ た(魚 介 生 珍 味J延 べ4検 体 、魚 介 生 珍 味K延 べ1検 の検 出 状 況 き ゅ う り ぬ か 漬 の2検 体)。 4検 体(1銘 (エ)魚 介 乾 製 品 柄)か 体(1銘 らL.mが 柄)、 魚 介 生 珍 味 の 検 出 さ れ た 。チ ー ズ や 食 肉 製 品 、 ス モ ー ク サ ー モ ン 等 か ら のL.m検 5銘 柄 延 べ20検 体 を 検 査 し 、L.m及 び リス テ リ 出例 はす でに多数報告されているが、今回は魚介生珍味の ほ ア属 菌 が 検 出 され た もの はな か った 。 か 、 い わ ゆ る 動 物 性 の 食 品 で な い つ け 物 か ら もL.m (オ)魚 肉 ね り製 品 が検 出 さ れ る こ とが確 認 さ れ た 。 4銘 柄 延 べ15検 体 を 検 査 し 、L.m及 び リス テ リ これ ら汚 染 の 由 来 に つ い て は 明 ら か で な い が 、 例 ア 属 菌 が 検 出 され た もの は な か った 。 え ばL.mが2検 リ ス テ リ ア 属 菌 以 外 の 検 査 項 目 に 関 す る 結 果(表 各 回 に お い て 検 出 さ れ たL.mの 1) 体 か ら検 出 さ れ た つ け 物Fの る(1/2b、1/2a)こ 発 酵 食 品 延 べ50検 柄)か 体(10銘 体(5銘 柄)の うち 、 細 菌 が ら3.0×101∼1.4×108の で 検 出 さ れ た 。3検 体(1銘 柄)か 柄)は10未 L.mが 範囲 ら3.0×101∼2.7×102 体(2銘 体 中4検 体 つ いて も、 同 よ る健 康 被 害 の未 然 防 止 と い う観 点 か ら、汚 染 源 調 査 及 び 防 止対 策 が 必 要 で あ る。 ま た 、L.m以 範 囲だ った 。 っ た 。 魚 介 生 珍 味LのpHは6.0、 検 出 さ れ た 魚 介 生 珍 味Lに 製 造 所 に つ い て は 、L.mに す べ て が 弱 酸 性 で あ り 、水 分 活 性 は つ け 物 が0.98∼ 性 の つ け 物FのpHは5.4、 体 か らは 様 の 推 察 が 得 られ る 。 な お 、 こ れ ら の 食 品 及 び そ の 弱 ア ル カ リ性 、そ の 他 0.99、 魚 介 生 珍 味 が0.91∼0.99の 体 中3検 検 出 され て いな い こ とか ら、 汚 染 源 は製 造 所 か らL.mが ら検 出 され た 。 黄 色 ブ ドウ球 菌 は検 出 され な 魚 介 生 珍 味Iが と 、 ま た5検 場合、 血清 型は異なってい に 常 在 し な い 可 能 性 が 考 え ら れ る 。5検 満 だった。 の 範 囲 で 検 出 さ れ た 。 大 腸 菌 が つ け 物2検 な お 、L.m陽 とな って いた た め 、陳 列 中 に細 菌 が 増 殖 した 可 能 性 が あ る と考 未 満)。 魚 性 検 体 の う ち1検 以 下 に 設定 され て い た に もか か わ らず 、 店 頭 採 取 時 体 か ら、 、 同1/2bが30個 介 生 珍 味LのL.m陽 か っ た 。pHは 超 え て い た 。 これ は 製 造 者 に よ る 保 存 基 準 が10℃ 7銘 柄 延 べ30検 大 腸 菌 群 が6検 検 出 さ れ 、 生 食 用 カ ッ ト野 菜 の 暫 定 指 導 基 準 (ウ)魚 介 生 珍 味 体(10銘 った 。 な お 、 体 か ら 細 菌 数6.3×106/gが 106/g(平 成2年4月16日 性 は0.99だ 柄)は10未 範 囲で 検 出 され た 。大 腸 菌 、黄 色 ブ カ ッ ト野 菜Cの1検 未 満)。 柄)か うち 、 細 中性 か ら弱酸 性 で あ り、 水 分 活 性 は魚 介 乾 製 品 が 5銘 柄 延 べ25検 47検 柄)の ド ウ 球 菌 は 検 出 さ れ な か っ た 。pHは す べ て が ほ ぼ (イ)つ け 物 りL.mが 体(11銘 体(14銘 の 範 囲 で 検 出 さ れ た 。23検 (ア)カ ッ ト野 菜 イ っ た。 非 発 酵 食 品 延 べ50検 び リス テ リア属 菌 に 関 す る結 果 りL.mが 品 指導 セ ン タ ー)に よ る 監 視 事 業 類 延 べ6検 水分活 L.mと 水 外 の リス テ リ ア 属 菌 が 、 魚 介 生 珍 味 体(3銘 柄)か 発 育 至 適 条 件 が 類 似 し て い る と 言 わ れ て お り、 今 後 こ れ ら の 食 品 がL.mに 321 ら検 出 さ れ た 。 同 属 菌 は よ っ て 汚 染 を受 け る 可 能 第4章 食 品 機 動 監 視班(食 品 指 導セ ンタ ー)に よ る監 視 事 業 健 康被 害 未 然 防 止 の観 点 か らは 、 汚 染 防 止 対 策 が 必 性 は 比 較 的 高 い と思 われ る 。 これ ら につ い て もL.m が検 出 さ れ た 製 造所 と 同様 に 調査 及 び 対 策 が 必 要 で 要 で あ る。 これ ま で本 調 査 で は 、 魚 卵 加 工 品 、 ス モ ー ある。 クサ ー モ ン 、ぬ か 漬 、魚 介 醤 油 漬 がL.mに L.mあ る い は同 属 菌 が検 出 され た銘 柄 の 全 検 査 成 よ って 汚 染 され て い る こ とが 確 認 され た 。 これ らの 原 材 料 か ら製 績 を 比 較 す る と、 昨年 度 に行 っ た本 調 査(表4)と 造 、流 通 、消 費 に 至 る ま で の 状 況 等 を詳 細 に調 査 しL.m 同 様 、 細 菌 数 や 大腸 菌 群 数 の検 出状 況 との 間 に相 関 に よ る汚 染 の実 態 を把 握 す る こ とが で きれ ば 、 そ の 防 が み られ な い 。 ま た 、つ け物2銘 柄(延 べ2検 体) 止対 策 に有 効 で あ る と考 え られ る 。 これ らの危 機 管 理 に対 す る行 政 的 な ア プ ロー チ と し か ら大 腸 菌 が検 出 され た が 、 この2銘 柄 の う ちL.m が検 出 さ れ た もの は な い 。細 菌数 や 大 腸 菌 群 数 、大 て 、 汚染 菌 量 等 に よ る基 準 設 定 が 有 効 で ある と思 わ れ 腸 菌 は 、L.mあ る 。 現在 は未 加 熱 で 摂 取 され る ナ チ ュ ラル チ ー ズ や 食 る い は 同 属 菌 に つ いて 汚 染 の 指 標 に は な り得 な いよ うで あ る 。 イ 肉 製 品 か らL.mが 検 出 され た とき 食 品 衛 生 法 第4条 第 検 出 さ れ たL.mの 血 清 型 及 び汚 染 菌 量 3号 が 適 用 され る が 、 これ ら と同 等 以 上 の 摂 取 量 が 想 検 出 され たL.mは 、 い ず れ も臨床 由来 株 に多 く見 定 され る 食 品 は多 く、そ の 中 に は 購 入 後 特 段 の 加 熱 を られ る 血 清 型(1/2a、1/2b、4b)だ った 。 汚 染 濃度 要 さず に摂 取 され る も の も含 ま れ る。 一 方 本 調 査 を含 が 低 い た め 直 ち に健 康 に 被 害 を及 ぼす こ と は考 え に む 各 種 調査 に よれ ば 、 これ ら食 品 のL.mに くい が 、 子 供 や 老 人 な どの ハ イ リス ク グル ー プ に お 散 見 さ れ る こ と は 実 態 と し て 明 らか で あ り、 従 っ て け る 感 染 性 は 否 定 で き な い 。L.mは 少 量 で 感 染 、 発 L.mは 様 々 な 食 品 を介 して 摂 取 され う る と考 え られ る。 症 す る 可 能 性 が あ る病 原 体 で あ り、4℃程 度 の低 温 下 そ の た め 、ready-to-eat食 で も 増 殖 す る こ とが で き る 。 加 熱 せ ず に 喫 食 す る 態 によ る 食 品 分類(カ ready-to-eat食 況 に応 じた基 準 を 設定 す る こ とで 、 食 品 全 般 の 安 全 性 品 か ら これ らの株 が 検 出 さ れ る こ とに つ いて は注 意 が 必 要 で あ る 。 よ る汚 染 が 品 、加 熱 用 食 品等 の消 費 形 テ ゴ リー 分 け)や そ れ ぞ れ の 状 を包 括 的 に管 理 で き る と考 え られ る 。 な お 、 今 回L.mが 検 出 され た 食 品 につ い て カ ナ ダ な お 、ICMSF(The International on の 基 準 を準 用 す る と、 い ず れ の 食 品 も状 況 に よ っ て Microbiological は 製 品 回 収 あ るい は 販 売 停 止 とな る場 合 が あ る 。 販 年 にFAO/WHO合 売 可 能 な 場 合 で も、「製 造 所 へ の適 切 な指 導 」とい う 微 生 物 規 格 案 で は 、 同 症 との 疫 学 的 な 関連 性 や 摂 取 前 措 置 が 伴 う。 また 米 国 の 場 合 、 い ずれ も基 準 違 反 と 加 熱 の有 無 、 意 図 す る 消 費 者 等 のパ ラ メ ー タ に よ り食 な り、 リ コー ル の 対 象 とな る。 品 を3カ テ ゴ リー に分 類 し 、そ れ ぞ れ に つ いて サ ン プ (5)ま とめ が 見 られ ず 、日常 的 に摂 取 さ れ るready-to-eat食 品に つ い て 検 査 を行 って いる 。 国 内 にお い て これ ら を介 し た リス テ リア症 の発 症 例 は 疫 学 的 に証 明 され て いな い のチ ー ズ を介 した と疑 われ る 事 例 につ for Foods)が1993 同 食 品 規 格 委 員 会 に提 出 した 国 際 食 品 リ ン グ方 法 やL.mの 本 調 査 で は昨 年 度 来 、 主 と して 海 外や 国 内 で 調 査 例 が 、2001年3月 Specification Commission 汚 染 菌 量 等 複 数 の条 件 の組 み 合 わ せ に よ って 適 否 を判 定 して い る。 この よ うな 国際 機 関 の提 唱 す る基 準 値 は、 実 際 の基 準 策 定作 業 にお いて 参 考 にな る と思 わ れ る。 また 行 政 と して は こ の他 に も 、 消 費者 に対 す る情 報 提 供 が 求 め られ る。 例 え ば米 国FDAで は 消 費者 向 け に い て の 報 告 が あ るほ か 、 同 症 の症 例 は 国 内 に お いて 毎 パ ン フ レ ッ ト等 を作 成 し、L.mに 年 数 十 例 報 告 され て い る 。 リス テ リア症 は診 断 が 難 し 意 喚 起 を行 って い る。 これ に対 し我 が 国 で は現 在 、 こ い 、 発 症 して も軽 症 で 終 わ る ケ ー ス も あ る 、 等 の 特 徴 れ らの情 報 が 消 費 者 に と って は 身近 で な い と思 わ れ 、 が あ る た め デ ー タ と して 顕 在 化 し に く く、食 品 が 感 染 提 供 量 と して は 不 足 感 が 否 めな い 。 情報 提供 に様 々 な 源 と して 特 定 で きて い な い可 能 性 も考 え られ る 。 そ の メデ ィ ア を利 用 で き る現 在 、積 極 的 に これ らを活 用 す た め 、 食 品 を介 した 同 症 の 発 生 を正 確 に 把握 で き る監 べ きで あ ろ う。 そ のた め に も 、 今後 も 引 き続 きデ ー タ 視 体 制 の 構 築 が 求 め られ る。 の蓄 積 が 必 要 で あ る。 322 関 す る 情報 提供 と注 第4章 <参 考 資 料> 1) 五 十 君 静 信. 2002. 厚 生 科 学 研 究 費 補 助 金 生 活 安 全 総 合 研 究 事 業 食 品 由来 の リス テ リア 菌 の 健 康 被 害 に 関 す る 研 究. 括 2) 平 成13年 ・分 担 研 究 報 告 書. 仲 真 晶 子. 2000. 海 外 で の 食 品 媒 介 リス テ リ ア 症 と リ ス テ リ ア 汚 染 防 止 対 策 の 現 状. 誌41 3) 仲 真 晶 子. 表1.検 a Farber, 食 衛 (4): 271-276. 1995. と そ の 対 策. 4) 度 総 J. リス テ リア に よ る 食 品 汚染 月 刊 フ ー ド ケ ミ カ ル1995-5. M., and P. Listeria monocytogenes, pathogen. Microbiol. I. Peterkin. a Rev. 1991. food-borne 55 (3): 476-511. 査結 果(概 要) L.m,Listeria monocytogenes, L.i., Listeria innocua, L.S., Lrsteria seeligeri. 323 食 品 機 動 監視 班(食 品 指 導 セ ンタ ー)に よ る 監 視 事 業 第4章 食 品 機 動 監 視 班(食 品 指 導 セ ンター)に 表2.リ ステ リア 属 菌検 出 状 況 a L.m., seeligeri. 表3.リ a L.m., よ る監 視 事 業 Listeria monocytogenes, L.i., ステ リア菌 を検 出 した検 体 の検 査 成績 Listeria monocytogenes 324 Listeria innocua, L.S., Listeria 第4章 表4.平 a 成13年 度 検 査 結 果(概 L.m., Listeria 食 品機 動 監 視 班(食 品指 導 セ ン タ ー)に よ る監 視 事 業 要) monocytogenes, L.i., Listeria innocua, L .S., 325 Listeria seeligeri, L.W., Listeria welshimeri . 第4章 10通 食 品 機 動 監 視 班(食 品 指 導 セ ンター)に よる監視事業 信 販 売 食 品 の衛 生 学 的 実 態 調 査 期 限、 保 存 方 法 、 製 造 者 、 ア レル ギ ー の表 示 に つ (1)調 査 目的 い て調 査 した 。 通 信 販 売 の普 及 した 今 日、 家 に いな が らに して い ろ い ろな 食 品 を購 入 す る こ とが 可 能 とな り、今 後 更 に、 (イ)食 品 の 買 上 げ検 査 多 種 多 様 な 食 品 の通 信 販 売 が 普 及 す る もの と思 わ れ る。 (1)検 査 品 目 特 に、 イ ン ター ネ ッ トの 普 及 は 目覚 し く、利 用 者 は す で に5600万 人(2001年12月 現 在 、平 成14年 昨 年 度 表 示 違 反 の発 見 され た 食 肉 製 品等:23 「情 報 品目 通 信 白書 」に よ る。)で あ り、イ ン ター ネ ッ トで 食 品 を (※2品 目に つ いて は 、 細 菌 検 査 のみ1品 目、 購 入 す る人 も増 加 す る と思 わ れ る。 通 常 の行 政検 査 で 理 化 学 検 査 のみ1品 は 、店 頭 販 売 さ れて い る食 品 や 製 造 所 で 製 造 さ れ た 食 品 目、 そ の 他2品 品 を対 象 と して お り、イ ン ター ネ ッ トで 販 売 さ れ て い い と思 わ れ 、か つ地 方 独 特 の もの が あ る漬 物 る食 品 につ いて は 、そ の 対 象 と は な って お らず 、 実 態 類:16品 目)添 加物 の 使 用頻 度 が 多 目 (2)検 査 項 目 は 明 らか で は な か っ た。 また 、 ホ ーム ペ ー ジ 上 の表 示 細 菌 検 査1細 菌 数 、大 腸 菌 群 、 大 腸 菌 、病 原 情 報 に つ い て も 、不 特 定 多 数 の 人 に食 品 を 販 売 す る場 で あ る に も かか わ らず 、 食 品 衛 生 法やJAS法 目 を含 む。 食 肉製 品21 による 大 腸 菌 、黄 色 ブ ド ウ球 菌 、 サ ル モネ ラ 、 ホー ム ペー ジ 上 へ の表 示 義 務 等 は 課せ られ て は いな い ク ロ ス トリジ ウ ム 、カ ン ピロバ ク ター 、 た め 、営 業 者 に よ りま ち ま ち で あ り、そ の 実 態 は不 明 エル シニ ア 、 セ レウ ス 、 リス テ リア で あ っ た。実 際 、13年 度 か ら こ の事 業 に取 り組 ん だ が 、 理 化 学 検 査:保 ホー ム ペー ジ 上 だ け で はな く、 食 品 自体 へ の 表 示 も 全 存料 、甘 味 料 、 着 色 料 、 発 色 剤 、 漂 白剤 、 銅 ク ロ ロ フィ ル く無 い食 肉製 品 を発 見 し た。 (3)検 査 機 関 しか し、 食 品 を販 売す る以 上 、 営業 者 は 、 消 費者 が 都立 衛 生研 究 所 多摩支所 食 品 を選 択 す る 際 の 食 品 の安 全 性 や 品質 につ い て の 十 微 生物 研 究 科 衛 生細菌研究室 分 な情 報 を 提供 す べ きで あ る と考 え る。 そ こで 、 イ ン 理 化 学研 究 科 衛 生化学研究室 タ ー ネ ッ ト販 売 にお け る食 品 の ホ ー ム ペー ジ上 で の 食 品衛 生 に 関 す る 情 報 の提 供 の あ り方(特 に 食 品 の 表 示) の 問題 点 の 調 査 を実 施 した 。 併 せ て 、実 際 に販 売 さ れ (3)調 査 結 果 ア ホー ム ペー ジ 上 の 表 示 調 査 食 品 の通 信 販 売 の ホ ー ム ペ ー ジ を 無作 為 に閲 覧 し、 て い る 食 品 に つ いて 、細 菌 、 添 加 物等 の検 査 を行 い 、 原 材 料 、 添加 物 、 賞 味 期 限 、 保 存 方 法 、製 造 者 、 ア そ の実 態 を 把 握 し、 食 品衛 生 行 政 に反映 す る こ とを 目 レル ギ ー の表 示 に つ いて 、 食 品 衛 生 法 に基 づ く一 括 的 と して 、 調 査 を実 施 した 。 表 示 に準 じた 方 法 で 表 示 が な され て い る か ど うか に つ いて 調 査 した 。 ホ ー ム ペ ー ジ の 開 設者 として は 、 (2)調 査 方 法 ア 調査期 間 デパ ー トや ス ー パ ー あ る い は、 お みや げ も の屋 の よ 平 成14年5月 イ か ら平 成15年2月 うな販 売 業者 、 製 造 業 者 が 直 接 行 っ て い る 、通 信 販 まで 売専 門業 者 等 様 々 な 形 態 が あ る。 調 査 結果 は 、表1 調 査 内容 の とお りで あ る 。 (ア)ホ ー ム ペ ー ジ 上 の表 示 調 査 食 品分 類 で 、食 肉製 品 、 菓 子 、魚 介 類 加 工 品 、 比較 的 調査 件 数 の多 か った 食 肉製 品 、 つ け物 、そ 清 涼 飲 料 、 そ う菜 及 び 半 製 品 、 つ け物 、乳 製 品 等 う菜 、魚 介 類 加 工 品 、 菓 子 につ い て は 、 食 品分 類 ご 約15種 とに 、そ の 他 の も の につ いて は ま とめ て 計 上 した 。 類 、631品 目、 販 売 者(ホ ーム ペ ー ジの 開 につ いて 調査 し た。 食 品 衛 食 品衛 生 法 上 の 表 示 情 報 が 一 括 して 表 示 され て い る 生 法 に基 づ く表示 の うち 、 原 材料 、添 加 物 、 賞 味 もの(以 下 「一括 型 」 とい う。)、 表 示 情 報 が 分散 し 設 者)と して 、302軒 326 第4章 食 品機 動 監 視 班(食 品指 導 セ ンタ ー)に よ る 監 視 事 業 て 文 章 等 で 表 示 され て い る もの(以 下 「分 散 型 」と い とお りで あ る。 これ は 、検 査 品 う。)、そ れ 以 外 の 不 十 分 な もの(無 表 示 を 含 む 。)(以 目数 を表 した も ので 、 か っ こ内 の数 字 が 検 出 し 下 「不 十 分 」 とい う。)に 区分 け した 。 「 一括型」 は た 品 目数 で あ る。 検 出 した もの につ いて そ の検 食 品衛 生 法 に基 づ く情 報 を 最 も わ か りや す く表 示 し 出 値 を ま とめ た もの が 、表7で て い る も の で あ る が 、 ほ と ん ど の 食 品 分 類 で0∼ 方:保 存 料(ソ ル ビ ン酸)で 11%と 低 く、全 体 で は6%し 製 品 の ソー セ ー ジ3品 を合 わ せ て も10%で イ 結 果 は 表6の か な か っ た。 「分 散 型」 あ り、ほ とん ど(90%)が 「 不 あ る(*表 の見 は加 熱 後 包 装 食 肉 目か ら、1.0∼1.4g/kgの 範 囲 で検 出 し、発 色 剤 で は 、 非 加熱 の食 肉 製 品 十 分 」で あ っ た 。「 不 十 分」の 食 品 で も商 品 の写 真 と のハ ム2品 値 段 の み を表 示 した もの(無 表 示)が 多 い。 また 、 し、加 熱 後 包 装 食 肉製 品 の ソー セ ー ジ10品 無 添 加や 無着 色 とそ うで な い食 品両 方 を扱 って いる ら0.001∼0.017g/kgの 目か ら0.002g/kgと0.007g/kg検 出 目か 範 囲で検 出 した 。)。 場 合 、 無添 加 や 無 着 色 と表 示 は あ っ て も、 添 加 物 を ア ス コル ビ ン酸 を検 出 した 品 目 につ い て か っ 使 っ て い る食 品 に は特 に添 加 物 につ い て の 表 示 が な こ内 で 表 した もの が 、 表 示 違 反 とな っ た もの で い こ とが 多 い。 あ る 。 そ の 他 の も の に つ い て は 、 表示 ど お りで 食 品 の 買上 げ検 査 あった。 (ア)細 菌 検 査 (1)食 (2)つ 肉製品等の検査結果 検 査 品 目数 は23品 ま で13道 け 物 の検 査 結 果 結 果 は表8の とお りで あ る 。 これ は 、 検 査 品 目で 、北 海 道 か ら鹿 児 島 県 目数 を表 した もの で 、 か っ こ内 の数 字 が 検 出 し 府県 の 製 造 者 あ る い は 販 売 者 か ら検 た 品 目数 で あ る。検 出 した も の につ い て そ の検 体 を 収集 した。 結 果 は表2の と お りで あ る。 こ 出 値 につ いて ま とめ た もの が 、表9で あ る 。 れ は 、検 査 品 目数 を表 した も ので 、 か っ こ内 の (4)考 察 数 字 が 検 出 した 品 目数 で あ る。 検 出 した もの に ア つ いて 、 そ の検 出 値 を ま とめ た も のが 、表3で ホー ム ペ ー ジ 上 の表 示 調 査 ホー ムペ ー ジ 上 の表 示 情 報 が食 品衛 生法 に準 じた あ る。細 菌 数 は 一 番 多 い もの で グ ラム 当た り84 形 で 表 示 され て い る 「一 括 型 」 は6%と ×102個 と少 な く、 表3に 載 せ た 以 外 は10個 未 ー ム ペ ー ジ上 の表 示 の あ り方 が 十 分 で な い 実 態 が 明 満 で あ っ た 。 ま た 、他 の細 菌 に つ い て は ク ロス らか とな った 。 ホ ー ム ペ ー ジ 上 の 表 示 が不 十 分 な も トリジ ウ ム属 菌 が 、2品 目か ら検 出 した の み で の が 多 い の は 、 現 状 で は 、 イ ンタ ー ネ ッ トで食 品 を あ った 。 (2)つ 少な く、ホ 販 売す る 場 合 に、 ホ ーム ペー ジ 上 の表 示 につ い て 食 け物 の 検 査 結 果 検 査 品 目数 は16品 品 衛 生 法 上 の表 示義 務 が 課 せ られ て いな いた め 、 営 目で 、12都 府 県 の製 造 者 業 者 に積 極 的 に表 示 情 報 を提 供 しよ う と い う意 識 が あ る い は販 売者 か ら検 体 を収 集 した 。 結 果 は表 希 薄 で あ る ことが 推 察 され る 。 扱 って いる 商 品 の種 4の と お りで あ る。 これ は 、検 査 品 目数 を表 し 類 が 多 く、 また 季 節 によ っ て 商 品 の入 れ 替 え が あ る た も の で 、か っ こ内 の数 字 が 検 出 した 品 目数 で こ と も関 係 し、 特 にデ パー ト等 の 販 売 者 の場 合 、 食 あ る。 検 出 した もの につ いて ま と めた も の が 、 品 に 限 らず た く さん の種 類 の 商 品 を扱 っ て い る の で 表5で そ の傾 向 が 強 い と思わ れ る。 しか し、営 業 者 の 中 に あ る 。細 菌 数 で は 、5品 目か らグ ラ ム 当 た り53×10∼13×105個 検 出された。大腸菌群 は、 食 品 自体 へ の表 示 のよ う に ホ ー ムペ ー ジ上 で も 目か ら検 出 さ れ た 。 そ の 他 の 一 括 表 示 で す べ て 表 示 して い る も の も あ り、 食 品 を 食 中毒 起 因菌 につ い て は 、す べ て検 出 され な か 消 費 者 に販 売 す る上 で 、 食 品 衛 生 法 上 の 表 示 の 基 準 った。 に準 じた 表 示 を行 う こ とは 消 費 者 が 食 品 を選 択 す る (イ)理 化 学 検 査 た め の十 分 な 情 報 とな る こ とか ら も必 要 と考 え られ に つ い て は 、3品 (1)食 肉製 品 等 の検 査 結 果 る。 特 に ア レル ギ ー情 報 は 問題 の 発 生す る可 能性 も 327 第4章 食 品 機 動 監 視 班(食 品指 導 セ ンタ ー)に よ る 監 視 事 業 (添 加 物 を使 わ な い)が 示 唆 され た 。 高 い こ とか ら も注 意 が重 要 で あ る。 イ 食 品 の 買 上 げ検 査 細 菌 検 査 につ いて は、 つ け 物 で 細 菌数 のや や 多 い (5)ま とめ もの が 見 受 け られ た が、 発 酵 食 品 の た めで あ り、 特 今 回 の 検 査 で は 、 食 肉 製 品 とつ け 物 につ いて の み 行 に問 題 とな る もの は なか っ た 。 これ は 、食 品 の包 装 っ た が 、 細 菌 検 査 に お いて は 特 に 問 題 とな るよ うな 食 形 態 が 発 泡 ス チ ロー ル箱 や 紙 箱 の 中に蓄 冷 剤 を 入 れ 品 は 、発見 され なか っ た 。しか し、 昨 年 度 検 査 した 冷 た 状 態 の もの が 多 い ことや 、 流 通 形態 が 冷 蔵 や 冷 凍 凍 食 品 の よ う に細 菌 数 の 多 数検 出 す る 食 品 もあ る こ と とな っ て い る こ とに 関係 が あ る と考 え られ る。ま た 、 か ら、 他 の 食 品 に つ い て も確 認 す る 必 要 は あ る と思 わ 1販 売 者 か ら1か ら2品 れ る。 目 と買 上 げ数 量 が 少 な か っ た た め 、 し っか り保 冷 され て い た の で はな いか と考 理 化 学 検 査 につ い て は 、検 査 した20品 の うち7品 え られ る。 目 の食 肉 製 品 目が 表 示 違 反 とな り、 通 常 の 収 去検 査 業 務 目の ア ス よ り も高 い違 反 率 で あ り、 添 加物 の 使 用 状 況 につ い て コル ビ ン酸 の 表 示 違 反が 発 見 され た 。昨 年 度 の 調 査 は 、 調 査 を要 す る と思 わ れ る 。 ま た 、 使 って い な い添 にお いて 食 品 自体 へ も全 く表 示 の な い食 肉製 品 が 発 加 物 の み 「使 っ て い な い 」 と表 示 し、 別 の 添 加 物 は 普 見 され た が 、 今 回 は ホー ム ペ ー ジ上 で は 、商 品 の 写 通 に 使 用 して い た り、 ホ ー ム ペ ー ジ 上 で 低 添 加 と宣 伝 真 と値 段 の み の 表示 の も の で も、 食 品そ の も の へ の して い な が ら、 特 に 使 用 量 を 少 な く した と も思 え な い 表 示 は 無 表 示 の もの は無 く、 ア ス コル ビン酸 を 除 い 食 品 も発 見 され た 。 これ は 、 消 費 者 に 誤 った 情 報 を 提 て は適 正 にな され て いた 。 食 肉 製 品 は他 の食 品 に 比 供 して いる こ とに な り、 好 ま し くな い と考 え られ る 。 べ て 添 加 物 の 使 用頻 度 は高 く、 理 化 学検 査 を行 っ た ま た 、 ホ ー ム ペ ー ジ 上 の表 示 が 食 品衛 生 法 の 表示 基 理 化 学検 査 にお い て は 、食 肉 製 品 で7品 22品 目(食 肉製 品は20品 目)中20品 目か ら何 らか の 添 加 物 が 検 出 され た。 準 に 準 じた 形 で表 示 して い る 営 業 者 が 少 な い 状 況 を 受 け 、 調 査 結 果 を も とに 、 営 業 者等 へ の 表 示 改 善 の要 請 を検 討 中 で あ り、今 後 は 、表 示 改 善 の 追 跡 調査 を含 め 表 示 違 反 の う ち の ス モ ー クハ ム(加 熱 後 包 装)1 品 目 には 、「合 成 保 存 料 ・着 色 料 は 使 用 して お りま せ た 調 査 を 行 っ て い き た い と考 え て い る 。 ん 」 との 表 示 が あ り、確 か に 保 存 料 と着 色 料 は検 査 さ らに 、 イ ンター ネ ッ ト販 売 で は 、 無 添 加 、 自然 等 の 結 果 検 出 しな か っ たが 、 発 色 剤 とア ス コル ビ ン酸 を 宣 伝 文 句 に して い る 食 品 も多 数見 受 け られ る こと か は 検 出 して お り、 消 費者 に お いて は 、食 品 添 加 物 と ら、 そ の よ うな 食 品 に つ い て も調 査 して い き た い と考 い う と、 保 存 料 と着色 料 の方 が 発 色剤 や ア ス コ ル ビ えている。 ン酸 よ りも認 知 度 が高 い こ とか ら も無添 加 と誤 認 さ れ や す い と考 え られ る。 ま た 別 の 表示 違 反 のポ ー ク ソー セ ー ジ(加 熱後 包 装)1品 目で は 、ホ ー ム ペ ー ジ で 低 添 加 と宣 伝 して い るが 、検 査結 果 は 発 色 剤 が 0.017g/kg、 ア ス コル ビ ン酸 が0.39g/kgと 特 に低い 数 値 と も思 わ れ な い もの も発 見 さ れ 、消 費 者 に誤 っ た情 報 を提 供 して い る と思 わ れ る 。 つ け物 の理 化 学検 査 で は 、 有 機 梅 干 か ら、 安 息 香 酸 が0.01g/kg検 出 され た が 、これ は天 然 由 来 と考 え られ た 。 無 添 加 と表 示 さ れ て い た もの か らは 、 添 加 物 は検 出 され な か った が 、検 査 した16品 目 中何 らか の添 加 物 を検 出 した の は 、5品 目(有 機 梅 干 を 除 く) と少 な く、最 近 の消 費 者 の つ け物 に対 す る 自然 嗜 好 328 表1ホ 注)一 ー ム ペ ー ジ上 の 表 示 調 査 結 果(平 成14年 度) 表3細 菌 を検 出 した 食 肉 製 品 とそ の検 出値 (平 成14年 度) 括 型:表 示情 報 が 一括 して 表 示 され て い る も の 分 散 型:表 示 情 報 が 分 散 して 文 章 等 で 表示 され て い る も の 不 十 分:表 示情 報 が 不 十 分(無 表 示 を含 む)で あ る もの 肉製 品 の細 菌 検 査 検 体 数 注)か っ こ内 の 数 字 は検 出 した 品 目数 表4つ け物 の 細 菌検 査検 体 数 (平 成14年 度) 329 第 4章 表2食 っ こ内 の 数 字 は検 出 した 品 目数 表5細 菌 を検 出 し た漬 物 とそ の検 出 値(平 成14年 度) 食品機動監視班 ( 食 品 指 導 セ ン ター ) によ る 監 視 事 業 注)か (平 成14年 度) 第4章 食 品 機 動 監視 班(食 品 指 導 セ ンタ ー)に 表6食 肉 製 品 の理 化 学検 査 検 体 数(平 成14年 よ る監 視 事 業 度) 注)か っ こ内 の数 字 は検 出 した 品 目数 表7添 加 物 を検 出 した食 肉 製 品 とそ の検 出 値(平 成14年 度) 注)ア ス コ ル ビ ン酸 の か っ こ 内 の 数 字 は表 示 違 反 とな っ た 品 目数 表8漬 物 の 理 化 学検 査検 体 数(平 成14年 度) 注)か っ こ内 の 数 字 は検 出 した 品 目数 表9添 加 物 を検 出 した 漬 物 とそ の検 出値(平 成14年 度) 330
© Copyright 2024 ExpyDoc