先輩と後輩ちゃん ID:108073

先輩と後輩ちゃん
浅倉椎
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小説の作者、
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じます。
︻あらすじ︼
先輩の女性社員から合コンの誘いを受けた後輩ちゃん。困ってい
るところを先輩の機転でなんとか誘いを断ることに成功する。
後日の水曜日︵合コンの日︶、仕事が明けて先輩からサシでの飲み
︵後輩ちゃんの限界を知るための教育︶に誘われる。会食という理由
で合コンを断ったため、外飲みより先輩のうちでの方が安心だし、猫
のふみちゃん︵後輩ちゃん命名。おっぱいをふみふみしてくるから︶
とも遊びたいからという後輩ちゃんの提案で、先輩の家での家飲みと
なったわけだが・・・
月曜日のたわわ第6話のアフターストーリーです。
おそらく、皆さんが予想されるとおりのベタな展開、そしてベタ甘
です。
くそう、俺もこんな可愛い後輩が欲しかった
!
目 次 身持ちは堅いつもりだが安心の基準がどこかずれてる可愛い後輩 1
│
身持ちは堅いつもりだが安心の基準がどこかずれて
る可愛い後輩
﹁おじゃましまぁ∼す﹂
近所のスーパーで調達した食材が詰まったレジ袋をガサガサ鳴ら
しながら後輩が明るい声を響かせる。
﹂
﹁きゃ∼、ふみちゃんただいま∼、さみしくなかった∼
﹂
﹂
?
まあな﹂
﹂
?
﹂
?
視線を逸らしてしまった。
前屈みになったせいで、ブラウスの隙間から胸の谷間が見えて思わず
レ ジ 袋 か ら 食 材 を 取 り 出 す 手 を 止 め て 下 か ら の ぞ き 込 ん で く る。
んだったりして
﹁とか言っちゃって、実は料理の上手な彼女さんが片付けてくれてる
﹁ん
つも自炊ですか
﹁はい。ちゃんとお料理をする人って感じのキッチンです。先輩はい
﹁お、そうか
付いてますよね
﹁前に来たときも思ったんですけど、先輩のキッチンってきれいに片
る。
猫様に﹁また後でね﹂と声を掛けてからぱたぱたと台所にやってく
﹁はぁ∼い﹂
﹁後でたっぷり遊ばせてやっから、とりあえずメシの支度するぞ﹂
ていやがる。くっ、ご主人様は俺だというのに。
ことを言う。猫様もうっとりとした顔でごろごろと喉なんか鳴らし
うちの猫様を抱き上げた後輩は、すりすりと頬摺りしながら勝手な
﹁え∼、いいじゃないですか先輩、ふみちゃんだって喜んでますよ∼﹂
んちだ。
る。ついでに突っ込んでおくと、ただいまでもないからな。ここは俺
レジ袋を放り出し、うちの猫様に駆け出す後輩の背中に声を上げ
﹂
﹁だからひとんちの猫に勝手に名前をつけるんじゃねえ
?
?
1
!
?
今、目を逸らしましたね、先輩
﹁いねーよ、そんなもん﹂
﹁あっ
してやる。
あっやしぃ∼﹂
﹁い っ た ぁ ∼ い。女 の 子 に い じ わ る す る 人 は モ テ ま せ ん よ
?
照れ隠しに、ついぶっきらぼうな口調になってしまったが、気にす
﹁はぁ∼い﹂
﹁余計なお世話だ。ほら、さっさと準備するぞ﹂
ドキッとさせられてしまった。
大げさにおでこを押さえながらも、ちょっと嬉しそうな表情に一瞬
い﹂
せんぱ
のぞき込んだきれいなおでこに、ぴしっと軽くデコピンをお見舞い
屋に上げるなんて危険なマネするわけないだろ﹂
﹁アホか。彼女がいたらいくら疚しいことがないからって、お前を部
思ってないようである。てゆうか何でジト目なんだ。
そ う 取 っ た か。自 分 の 隙 の 多 さ が 俺 を 困 ら せ て い る と は 微 塵 も
!
るふうでもなく元気な返事が返ってきた。
なんか言ったか
﹂
・・・そっか、よかった
﹁ん
?
お前、料理できんの
﹂
?
﹁それに実家では結構鍛えられてきましたからね、まあ見ててくださ
やつをやっている。
後輩は顔の前で人差し指を立てて、いわゆる﹁ちっちっちっ﹂って
∼﹂
﹁あ り ま す よ ∼。自 炊 は 節 約 の 第 一 歩 で す も ん。分 か っ て ま せ ん ね
﹁いやいや、一人暮らしと料理できるの関係ないだろ﹂
頬をぷくっと膨らませて抗議の声を上げてきた。子供かよ。
きますよ﹂
﹁わっ、ひっど∼い。私だって一人暮らしなんですから、料理くらいで
意外な言葉に思わず素でツッコんでしまった。
﹁えっ
準備をしててください。料理は私がやりますから﹂
﹁いえ、何でもありませんよ。それより先輩はお皿とかグラスとかの
?
2
!
!?
いよ﹂
先輩、私の腕前は﹂
﹁へいへい、そんじゃお手並み拝見といきますかね﹂
﹁どうでした
あれだけ言うからにはそこそこできるのだろうとは思っていたが、
ちょっと想像以上だった。少ない時間で手際よく数品のつまみと料
理をこしらえて、しかもなかなか美味いときている。後輩の意外な女
子力に素直に驚いてしまった。
﹁おう、ちょっとびっくりしたよ。お前って意外と女子力高かったん
だな﹂
﹁もう、﹁意外と﹂は余計ですよ。素直じゃないんだから∼﹂
﹂
調子に乗った後輩は﹁うりうり﹂とか言いながら俺の二の腕をつつ
いてくる。
﹁やめんか、てゆーかもう酔ってんのか
﹂
あ、むくれた。
﹁・・・わかってますよぉ﹂
ぞ﹂
﹁前にも言ったけど、お前、酒弱いんだからもう少し自重した方がいい
た後輩が首を傾げる。
両手でグラスを持って、ちびちびと舐めるようにワインを飲んでい
﹁なんですか
輩としての務めだ。
前に釘を刺しておかねば。あんまり小言は言いたくないがこれも先
不意に今日の飲みの目的を思い出した。こいつがへべれけになる
﹁あ、っと忘れるところだった﹂
い。
だからといって2、3杯程度でつぶれられたらたまったもんじゃな
ま、そりゃそうだろう。いくらビールとワインをちゃんぽんで飲ん
いですか∼﹂
﹁やだなあ先輩、さすがにこのくらいじゃ酔っぱらうわけないじゃな
!?
﹂
﹁私だって、学生の頃とか失敗して懲りてますから、お酒の席は気を付
けるようにしてるんですよ
?
3
?
?
﹁あれでか
﹂
驚きだ。宴会や会食の時はいつも勧められるままに飲んで、俺がい
ないと帰れないまでに酔っぱらっているのが常なのにである。
﹂
﹁だって、いつもは先輩がいてくれるから・・・﹂
﹁・・・は
俺がいるのと、酔っぱらうことの何が関係しているんだ
のは仕方がない。
?
﹁そりゃあ、まあ、な・・・﹂
まま、後輩は上目遣いに伺うような視線を向けてくる。
のだろうかと考えてしまう。両手で持ったグラスの縁に口を付けた
と、思っていたら的確に突いてきた。もしかしたら表情に出ていた
﹁・・・先輩は、私が他の人に隙を見せるの、嫌・・・ですか
﹂
で、身勝手な独占欲だと言われてしまえばそれまでなのだが、嫌なも
きりいっていい気分ではない。別に恋人同士というわけでもないの
実のところこいつの隙だらけの姿を他の男どもに見られるのは、はっ
気恥ずかしさをごまかすように、お説教モードに戻る。とはいえ、
﹁だ、だからって、あそこまで隙だらけになるのもどうかと・・・﹂
う。聞いているこっちまで何となく気恥ずかしくなってくる。
俯いたままグラスを指先でいじりながら、恥ずかしそうに小声で言
に先輩が助けてくれるから・・・﹂
﹁それに・・・、本当に私が酔いつぶれそうになったら、きっとその前
﹁・・・・・・﹂
ないですか﹂
﹁その点、先輩がいたら酔いつぶれても絶対に見捨てたりしないじゃ
も飲むことはあるしな。
それは確かに一理ある。俺も得意先に勧められたら、多少無理して
ないですか﹂
﹁お得意様とかに勧められて、あんまり断り続けるのも感じ悪いじゃ
?
﹂
何となく目を合わせているのが恥ずかしくなり視線を外してしま
う。
﹁どうして・・・ですか
?
4
!?
?
静かに訊ねてくる後輩の声に視線を戻すと、真剣な眼差しで俺を見
つめる顔があった。
﹁そ、それは、まあ可愛い後輩がそんなふうになってたらいい気分はし
﹂
ないだろう﹂
﹁それだけ
咄嗟に一般論に逃げてしまった俺の心を見透かしたかのように追
い打ちをかけてくる。ほんの少し、残念そうな表情を浮かべたことが
ちくりと胸を刺した。
﹁・・・私は﹂
グラスを持っている指先に力が入り、爪が白くなる。
﹁先輩のいない飲み会には行ってませんし、行きたくありません﹂
﹁・・・・・・﹂
﹁ガードが緩くなるのだって、たぶん先輩がいてくれるから安心って
俺だって一応男だぞ﹂
気持ちがあるからだと思うし・・・。まあ、心配してくれてる先輩に
は申し訳ないんですけれども﹂
﹁俺に何かされるとは思わないのか
﹁思いません﹂
﹁・・・え
﹂
夫・・・ですから﹂
﹁もし、そんなことになっても、その・・・、先輩だったら、私、大丈
手に持っていたグラスをテーブルに置いて後輩が顔を伏せる。
﹁それに・・・﹂
雑な気分である。
幅の信頼を寄せられているのは喜ばしいことなのだが、男としては複
真似をするように、おどけて肩をすくめると苦笑いを浮かべた。全
﹁そいつはどうも﹂
もう何もできねえじゃねえか。
肩をすくめながら微笑みかけてくる。そんな笑顔を向けられたら
﹁先輩がそんな人だったら、とっくに何かされてますよ﹂
きっぱりと言い切られてしまった。えらい信用されてるな。
?
唐突な発言に、危うく手に持っていた缶ビールを落としそうになっ
5
?
?
﹂
た。﹁何が﹂大丈夫なのかを聞くほどニブくはないが、こいつは何を
言ってるんだ
﹁お、お前、もしかして酔ってないか
あまりも唐突すぎて俄には信じられない。酔った上での発言だと
思ってしまうのも無理はないというものだ。しかし後輩は俯いたま
ま、俺の右腕の袖をきゅっと握ってきた。
﹁本気・・・です。私、先輩のことが・・・﹂
ど く ん と 心 臓 が 鳴 る。髪 の 間 か ら 覗 く 後 輩 の 耳 た ぶ が 真 っ 赤 に
なっているのが見え、冗談や酔っぱらって言っているのではないこと
がはっきり分かった。同時に先刻、俺の気持ちを確かめるようなこと
を言ってきたときに、咄嗟に逃げてしまったことを後悔した。
俺は後輩の頭にぽんと手を乗せた。今度は逃げるわけにはいかな
さそうだ。
﹁ごめん﹂
後輩の身体がびくんと震えた。
﹁さっきは、逃げてごめん﹂
こくんと小さく頷いた。
﹁俺も、お前のことが好きだ﹂
手のひらの下で息をのむ気配がした。くしゃりと撫でるようにし
て、その柔らかな髪に指を絡ませる。
﹁だから、お前のあんな姿を他の奴らには見せたくない﹂
後輩はもう一度頷くと俺の腕に身体を預けてきた。
﹁次からは頑張って控えるようにします。だから・・・﹂
﹂
うつむいていた顔を上げて見上げてくる。その瞳はかすかに潤ん
でいて俺の心臓を高鳴らせる。
﹁ちゃんと、守ってくださいね
お互い、吸い寄せられるように顔が近付き、ゆっくりと唇が重なっ
﹁約束する﹂
た。
の頬へと手を滑らせる。後輩は添えられた手にそっと頬を預けてき
そう言って見上げる後輩をたまらなく愛おしく感じ、無意識に彼女
?
6
?
!?
た。触れ合った唇から体温が直接流れ込んでくる。その熱と柔らか
さが俺の心を刺激する。
触れたときと同じようにゆっくりと唇が離れて目線が合う。
﹁・・・先輩﹂
上気して朱がさした顔を上げて、呼びかけたのか呟いたのか分から
ない声が後輩の口から漏れる。俺は返事をする代わりに再び顔を寄
せて唇を重ねた。もう抑えが効かないことは明らかだった。
唇の間から舌を挿し入れていくと、後輩の身体が強ばり、袖を掴ん
でいた指先に力が入るのが感じられた。それでも、すがるように袖を
掴んだまま、柔らかな唇を開き俺の舌を受け入れ、躊躇いがちにでは
あるが俺の舌の動きにあわせて自分の舌を絡めてくる。
﹁んっ・・・、んっ・・・﹂
キスを交わしながらも、時折後輩の口から漏れてくる吐息が俺の理
性を剥ぎ取っていく。
7
お互い大人なんだ。それに、俺だったら大丈夫だと言ってくれた。
言い訳のようにそんなことを考えながら、後輩の頬に添えていた手を
﹂
ゆっくりと胸元へと降ろしていく。
﹁・・・っ
なのかもしれない。
動かす度に小さく身体を震わせているところを見ると感度が良い方
的に巨乳の女性は胸の感度が鈍いと言うが、目の前の後輩は俺が手を
聞きながら、反応を確かめるようにしながら乳房を揉みしだく。一般
俺の腕の中で後輩が恥ずかしそうに小さく声を上げる。その声を
﹁やっ・・・、あっ・・・﹂
だった。
て服や下着を通しているにも関わらず、その感触は驚くほど柔らか
だった。乳房は俺の手の中に納まりきらず溢れるほどだ。それでい
普段から大きいとは思っていたが、実際に触れてみると想像以上
入れ乳房を揉んでいく。
た。身体が強ばったのが感じられたが、構わずゆっくりと指先に力を
豊かな胸を包み込むように触れた瞬間、後輩の身体がぴくんと震え
!?
﹁せ、せんぱい、待って・・・﹂
ブラウスのボタンに手を掛けて外し始めたところで、不意に後輩が
﹂
俺の手を掴んできた。
﹁ダメ・・・か
声で訴えてくる。
﹁シ、シャワーを貸して貰えません・・・か
﹂
?
﹁私が気にするんです
﹂
﹁大丈夫だ、俺は気にしない﹂
思わずくすりと笑みがこぼれた。
耳まで真っ赤になりながら必死に訴えてくる姿が微笑ましくなり、
かもかいてますし、その、その・・・﹂
﹁だ、だって、今日は外回りもあったし、昼間は結構暑かったし、汗と
つも、思わず聞き返してしまった。
まあ、言われてみれば、女の子からしたらそうだろうなとは思いつ
﹁・・・は
﹂
顔を真っ赤にしながら恥ずかしそうにうつむいて、消え入りそうな
﹁その・・・、ダメ・・・じゃないんですけど﹂
浮かべていた。
少しだけ身体を離して顔をのぞき込むと、少し困ったような表情を
?
倒していく。
!
俺は﹁しょうがねえなぁ﹂と言いながらも手を引いてベッドまで連行
なけなしの抵抗をしながら、なんとか身体を離した後輩が訴える。
﹁その・・・、せめてベッドで・・・﹂
今度はなんだ。往生際の悪い奴め。
﹁待って、ちょっと待って、先輩
﹂
情けない声を上げる後輩の口を再びキスで塞ぎ、体重を掛けて押し
﹁そんなぁ・・・んんっ﹂
﹁今更おあずけなんてムリだ。諦めろ﹂
後輩の後頭部に手を回して引き寄せると素早くキスをした。
﹁それにだな﹂
少しおどけて答えたら即座に返事が返ってきた。
!
8
?
した。
ベッドに並んで座ると、俺は後輩を引き寄せてキスをしながら押し
倒していく。さすがにベッドまで連れて来られると観念したのか、大
人しく押されるまま横になった。
俺は後輩の頬に手を添えながら舌を挿し入れ、同時にブラウスのボ
タンを一つ一つ外していく。
はだけたブラウスの下から現れたキャミソールの下に手を潜り込
ませ、ブラジャーに包まれた豊かな乳房に手を這わせる。
﹁・・・んっ﹂
後輩が唇を塞がれたまま、喉の奥から小さく喘ぎを漏らす。その声
に勢いづいた俺は、ゆっくりと包み込むように乳房をまさぐり始め
た。
掌に伝わる感触は、下着越しにも関わらず柔らかく魅惑的だった。
俺が手を動かす度に後輩の身体が小さく震える。
9
俺は後輩の背中に手を回すとブラジャーのホックに指先を掛け、ぷ
つんと外した。その瞬間、押さえつけられていたものが弾けたように
乳房が揺れた。
﹁う・・・わ・・・﹂
下着を外し、一回りも大きくなったような胸元を見て思わず声が漏
れてしまった。
﹁や・・・﹂
そんな俺の反応を見た後輩が恥ずかしそうに顔を背けた。
俺は再び胸元に手を戻すと乳房を包み込む。直に触れた乳房は肌
理の細やかな肌とも相まって掌に吸い付くようだった。
乳房の頂へと手を滑らせると、指先が乳首に触れる。乳首はすでに
﹂
勃起していて、指先で転がすとこりっとした感触が伝わってくる。
﹁ああっ
つけて舌を挿し入れる。後輩がワイシャツの胸元をきゅっと握りし
自分でも少し乱暴になっていることを感じながらも唇を強く押し
にスイッチが入ってしまった。
後輩がびくんと身体を震わせて声を上げる。その声を聞いて完全
!
めるのを感じながら彼女の舌を絡め取る。同時に中指と薬指の間に
乳首を挟むようにしながら柔らかな乳房を揉みしだくと、ワイシャツ
を握った手にますます力が入り、少し苦しそうな表情を浮かべながら
も﹁んっ、んっ﹂と塞がれた口の中で喘ぎを上げる。
﹁はあっ・・・﹂
口を離すと後輩は一息付いたように息を吐き出した。しかし、俺を
見上げる目はとろんと潤んでいて妙に艶めかしい。その艶やかな表
情に誘われるように顔を近付け首筋にキスをする。
﹁・・・んっ﹂
一瞬、キスマークを付けてしまいたい衝動に駆られたが、さすがに
そこはぐっと堪えた。
わずかに素肌から上る香水と女性特有の甘い香りに鼻腔をくすぐ
られながら、ついばむように首筋を愛撫する。
﹁あんっ﹂
呼応するように後輩が喉を反らせ甘い声を漏らす。
俺はキャミソールの下へ手を差し込むと、その下のブラジャーごと
たくし上げて胸元を露わにした。
キャミソールの下から現れた素肌は染み一つなく透き通るようで、
呼吸に合わせて小さく上下する豊かな乳房は横たえて尚、きれいなお
椀型を保っていた。そして、その頂点では桜色の乳首がツンと挑戦的
に尖っている。
﹁やっ・・・、せんぱい、電気・・・あうっ﹂
恥ずかしがる後輩の声を無視して、吸い寄せられるように勃起した
乳首を口に含んだ。
﹁あっ・・・、やだ、あぁ・・・﹂
小指の先ほどに勃起した乳首を舌先で転がす度、後輩は身体をくね
らせながら甘い喘ぎを上げる。
﹁や、やっぱり・・・、電気・・・消してください。はずかし・・・い﹂
快感に喘ぎながらも、羞恥に顔を染めて訴えてくる。
﹁俺は、お前の全てを見たい﹂
﹁でも、でも・・・﹂
10
﹂
﹁それに、すごく、きれいだ・・・﹂
﹁そ、そんなこと・・・あぁっ
言い終えると再び乳首を口に含み、きゅうっと少し強めに吸い上げ
た。
同時に右手をタイトスカートに包まれた下腹部へと滑らせる。後
輩は反射的に内腿を擦り合わせるが、俺も右足を後輩の足の間へ割り
入れて隙間を作ると、スカートの下へと右手を潜り込ませた。
﹁あっ、やだ・・・、ダメ・・・﹂
後輩の内腿は、乳房と同じくしっとりとして柔らかかったが、ス
カートの下はむわっとした熱を帯びているように感じた。後輩が咄
嗟に足を閉じようと力を入れるが、当然、俺の足が間にあるため閉じ
ることはできなかった。
﹁くぅ・・・﹂
後輩が恥ずかしさを堪えるように声を漏らすのを聞きながら、内腿
に沿ってゆっくりと股間に向かって手を滑らせる。指先がショーツ
の股間部分に触れると、後輩は身体をぴくんと震わせた。そこは霧で
﹂
も吹いたように湿り気を帯びていた。
﹁んんっ
して触れている指先にじわりと濡れが染み出してくるのが感じられ
た。
後輩はきゅっと唇を引き結んで羞恥に耐えている。その姿を見た
俺の中でむくむくと嗜虐心が沸き上がってくる。
俺は触れていた股間部分から指先を横にずらし、内腿とクロッチの
隙間からじわじわと指先を潜り込ませた。
﹁あっ・・・﹂
ぽってりとした大陰唇に指先が触れると、むずがるように腰を震わ
せた。
後輩の大陰唇は、汗をかいたようにじっとりと湿った熱を帯びてい
た。指先に感じる触感は、ぽつぽつとまばらに陰毛があるものの、ま
さに唇のような柔らかさだった。
11
!
下着の上から中指を縦に動かすとクロッチがぬるりと滑り、程なく
!
その頼りない柔らかさを確かめるように、しかし、割れ目の中心に
は触れず、じらすようにしながら大陰唇の上をゆっくりと指先を往復
させる。
﹁フゥゥゥ・・・﹂
指先が動く度、後輩は小さく声を漏らし、微かにだがもどかしそう
に腰を蠢かせる。
﹁せんぱい・・・﹂
﹂
後輩が上気した顔で俺を見上げている。
﹁脱がしても、いいか
じっと目を見つめながら言うと、後輩は恥ずかしそうに視線をずら
して、こくんと小さく頷いた。
俺は身体を下の方にずらすと、スカートの下に両手を差し入れて
ゆっくりとショーツを引き下げていく。
や が て ス カ ー ト の 下 か ら 白 に 近 い 薄 い 水 色 の シ ョ ー ツ が 現 れ る。
後輩の性的な昂ぶりを表すようにクロッチからスカートの奥へ、つ
先輩、見ないで﹂
うっと透明な糸が引いていた。
﹁あっ、ダメ
く 後 輩 の 手 の 届 か な い と こ ろ ま で シ ョ ー ツ を 下 げ て し ま っ て い た。
裏返ったクロッチには黄色い縦長の汚れがうっすらと付着していた。
そして、その汚れの上には透明な粘液がべったりと覆っていた。
﹁あぁ・・・﹂
後輩が顔を覆いながら絶望的な声を漏らしたのと裏腹に、俺の興奮
は最高潮に達していた。
﹂
ショーツを足首から抜き取ると、後輩の足の間へ身体を入れて股間
あっ、やだ、せんぱい、だめっ、ああっ
へと顔を埋めていく。
﹁えっ
!!
さえて性器へと舌を伸ばした。
﹁だ、だめ・・・。そこ、・・・汚い﹂
慌てた後輩が咄嗟に俺の頭を押さえるが、構わず性器を割れ目に
12
?
俺が引き下げたショーツを見られまいと手を伸ばすが、それより早
!
俺の行動に気付いて慌てて足を閉じようとするが、両手で内腿を押
!?
﹂
沿って舐め上げた。
﹁あぅっ
後輩のそこは割れ目の外にまで濡れが溢れていた。
彼女の言うとおり、愛液の香りに加えて小水のアンモニア臭、汗の
臭い、おりものや汚れから来る獣臭といったものが混ざっていたが全
﹂
く気にならなかった。むしろ、それらのものが彼女の飾られていない
本当の姿を示しているようで、かえって興奮を煽られた。
﹁お、おねがい、せんぱい・・・、シャワー・・・ああっ
﹂
熱を帯びて襞がうねる膣壁をまさぐるように指を動かすと粘液質
﹁はぁぁ・・・﹂
みると、若干の窮屈さはあるもののぬるりと膣の中へ沈んでいく。
中指は何の抵抗もなく膣へと飲み込まれた。試しに薬指も沿えて
﹁あぅっ
軽く力を入れた。
俺は再び性器に舌を這わせると、割れ目に中指を当てがい、くんと
うな声で懇願してくる。
恥ずかしさのあまり、両腕で顔を覆ってしまった後輩が消え入りそ
﹁そ、そんなに・・・見ないで・・・﹂
液が会陰を伝って肛門からシーツへと細い光の川を作っていた。
かった粘膜の上にとっぷりと膜を張るように愛液が溜まり、溢れた愛
ぽってりとした大陰唇に指を添えて押し拡げると、充血して赤み掛
着も少なく男性経験があまりないであろう事を窺わせた。
これまでの反応からして処女ということはないだろうが、色素の沈
身を覗かせ、溢れたぬめりでてらてらとライトの光を反射している。
割り広げられた股間で息づく後輩の性器は僅かに綻びピンク色の中
で、肌の白さと陰毛のコントラストが淫靡な空気を醸し出す。そして
スカートは腰まで捲れ上がり、シーリングライトが煌々と照らす下
愛液が溢れてくる。
濡れが溜まり、舐め上げる度に尽きることのない泉のように、次々と
ダメだと言うように割れ目の奥へと舌を潜り込ませた。そこには
!
の水音が膣から上がる。同時に肉の鞘から顔を覗かせ始めた真珠色
13
!
!
﹂
のクリトリスに舌を這わせる。
﹁やっ、あぁっ
舌先で小さな肉粒をほじるように愛撫すると、その強い刺激にぎく
﹂
んと身体を震わせてひときわ大きな喘ぎを上げた。
﹁せん・・・ぱい、待っ・・・あぅっ
﹁あっ、先輩、駄目
それ以上はっ・・・あぁっ
﹂
もなくぬめりが溢れ、シーツに染みを拡げていった。
わえた指をきゅうっと痙攣したように締め付ける。膣からは止めど
クリトリスを舌先で転がす度に後輩は身体を震わせながら、膣にく
!
!
だ・・・めぇぇぇぇっ
つぶすように舌先に力を入れた。
﹁んんっ
﹂
!
俺は挿入していた2本の指を根本まで埋めると、クリトリスを押し
彼女の限界を表すように、頭を掴んでいた手に力が入る。
﹁駄目、もう・・・駄目ぇ・・・﹂
に押しつけているように見えるだろう。
られた。しかしその力は弱々しく、端から見れば俺の頭を自分の股間
俺の頭を押し退けようとしているのか、後輩の両手が俺の頭に添え
!
きゅうっと収縮した。
絶頂の波が収まると、俺は性器から顔を上げ膣から指を抜いた。開
いた膣口が閉じる瞬間、押し出されるように白み掛かった愛液がとろ
りと膣口から流れ出る。
後輩は両腕を交叉して顔を隠し、荒い息をついている。
体中の力が弛緩しているのか、俺が離れても開かされた足を閉じよ
うともしない。
目の前に横たわる後輩は、ブラウスをはだけて胸元を露わにし、ス
カートも腰の上までめくられ、両足を開いて唾液と愛液にまみれた性
器を晒している。
ともすればレイプ直後のようにも見えるその姿にごくりと喉が鳴
り、にわかにボクサーパンツの下で屹立するペニスに意識が移る。そ
れは俺の興奮を表すように、はちきれんばかりに勃起していた。
14
!
後輩の身体がびくんびくんと痙攣を起こしたように震え始め、膣が
!
俺はいそいそと着ていたものを全て脱ぎ去った。下着の戒めから
解放された俺のペニスは、挿入の期待に打ち震えるようにびくんびく
んと大きく揺れている。
俺は開かされた後輩の足の間に身体を入れると、顔を隠していた手
を優しく掴むと彼女の顔を露わにした。後輩は、まだあまり焦点の定
まっていない瞳で俺の方を見上げると、僅かに微笑を浮かべて小さく
頷いた。
後輩に覆い被さるように両手をついて、ゆっくりと腰を沈めてい
く。
﹁・・・んっ﹂
うっすら開いた割れ目の中心にペニスの先端が触れた瞬間、後輩が
小さく声を上げた。そのまま腰を進めると、ぬるりと亀頭が飲み込ま
れる。
﹁ふっ、くぅ・・・﹂
15
後輩が何かを堪えるようにぎゅっと目を閉じる。亀頭に感じる熱
いぬかるみに吸い込まれるように腰を進め、根本までペニスを埋め込
んだ。
十分に濡れていたそこは難なく俺のペニスを飲み込んだ。挿入前
に絶頂を迎えていたからだろうか、膣の中は時折ひくひくと震えなが
ら肉の襞が俺のペニスを温かく包み込んでいる。
﹁・・・せんぱい﹂
﹂
後輩が優しい目で見上げながら、俺の頬へそっと手を伸ばす。
﹁ん
﹁動くぞ﹂
に手を回してきた。
耳元で囁くと、くすぐったそうに小さく首をすくめながら俺の背中
﹁・・・はい﹂
﹁俺もだ﹂
心臓がどくんと高鳴り、覆い被さるように後輩を抱きしめた。
﹁せんぱい、大好き・・・﹂
俺もそれに答えるように後輩の頬へと手を添える。
?
一声だけ掛けるとゆっくりと腰を動かし始めた。
﹁ん・・・﹂
俺は膣の中の襞を一枚ずつ確かめるようにペニスを進める。十分
に潤っていたそこは、若干の窮屈さがあるもののスムーズに抽送がで
きた。
﹁んっ・・・んっ・・・﹂
俺の動きに合わせて後輩も抑えた喘ぎを漏らす。ぴったりとペニ
スに吸いつくとろけた襞を感じながらゆっくりとした抽送を繰り返
す。
ペニスから伝わる甘美な感覚に、早く射精したいという欲望といつ
までもこの快感に溺れていたいという欲望がせめぎ合う。
しかし、結局は射精への欲望の方が勝ってしまい、徐々に抽送の
ペースを上げていく。
﹁やっ、あっ、あんっ﹂
慌てて身体を起こそうとしたらさらに力を入れて抱きついてきた。
16
俺の身体の下では、後輩が快感を堪えるようにシーツをぎゅっと握
りしめ、身体を震わせながら喘ぎ声を上げている。
一突きする度、真っ白な喉元が露わになり形のよい大きな乳房が弾
む。二つの乳房を荒々しく揉みしだきながら、その頂点で勃起してい
﹂
る赤みがかった乳首を口に含んだ。
﹁あうっ
﹂
!
もうほとんど射精まで引き返せないところまで来てしまっている。
﹁お、おい・・・
ぎゅっと抱きついてきた。
我ながら情けない声でそう告げると、後輩が俺の背中に手を回して
﹁わ、悪い・・・、俺、もう・・・﹂
一気に射精感が駆け上がってくる。
不意打ちともいえる刺激に思わず俺も声を上げてしまう。同時に
﹁うっ﹂
膣がきゅっと収縮した。
固く勃起した乳首を甘噛みすると、後輩が身体をぎくんと震わせ、
!
﹁やっ、せんぱい、離れないで
ああっ
み上げてくる。
﹁あぅっ
﹂
せんぱい、せんぱい、わたし・・・もう﹂
とばかりにピッチを速くする。一度は収まりかけた射精感が再びこ
ら、もう身体を離す理由など存在しないだろう。俺は最後のスパート
真偽のほどは分からないが、女の子にそこまで言わせてしまった
﹁・・・わかった﹂
﹁今は大丈夫・・・な時ですから、だから、離れないで・・・﹂
﹁で、でも・・・﹂
ほとんど叫ぶようにして後輩が耳元で声を上げた。
!
ペニスがググッと膨張する。
!
﹁あああああっ
﹂
﹁くっ、う・・・、うあっ
﹂
かと思うとドッと射精した。
同時に下半身から猛烈な快感が電流のように脳髄まで駆け上がった
最後の一突きを膣の最奥まで突き込むと後輩を力一杯抱きしめる。
﹁せ、せんぱい・・・、わたしも、わたし・・・もぉっ
﹂
射精直前の腰の奥がぎゅうっと締め付けられるような感覚が走り、
﹁くぅっ、こ、今度こそ、もう、ダメ・・・だ﹂
聞き取れるほどの糸を引くような水音が響く。
肌と肌を打ち付けあう音に重なって、二人の結合部からはっきりと
喘ぎを上げてさらに強くしがみついてくる。
ペニスのストロークを全て使った、打ち付けるような抽送に大きな
!
!
﹁俺ん家が一番﹁安心﹂じゃなかったな﹂
離から後輩を見つめた。
が刺激する。その緩やかな快感を感じながら、俺は顔を上げて至近距
徐々に硬さを失っていくペニスをひくひくと不規則に痙攣する膣
きながら、絶頂の余韻を味わうかのように抱きしめ会っていた。
永遠に続くかと思われた射精が終わった後も、お互いに荒い息を吐
合っていった。
びゅっ、びゅぅっと射精が続く中、俺たちの絶頂の叫びが混ざり
!
17
!
苦笑いを浮かべた俺に、後輩が微笑みながら小さく頭を振った。
﹁ちょっと予定外でしたけど、私は先輩とこうなれて良かったですよ﹂
﹁そうか・・・﹂
﹂と声を上げ、ぼっという効果音が聞こえてきそ
言いながら体を起こすと、ぬるりとペニスが抜け落ちた。その瞬
間、後輩が﹁あっ
﹂
ダメ
見ちゃダメですっ
﹂
ああ、いっぱい出したからなあ、などと考えながら何気なく視線を
を・・・﹂
﹁そ、その・・・、せんぱいのが、出てきて・・・、ティ、ティッシュ
で訴えてきた。
俺が怪訝そうな顔をすると、困ったような顔をしてもごもごと小声
﹁
うな勢いで赤面した。
!
!
繋がっていた場所に移す。
﹁やぁっ
!
﹁・・・えっ
﹂
?
わっ、やだ、しわくちゃになってる ・・・もぉ、せん
着替えた方がいいんじゃないのか
﹁まあ、その、なんだ、俺の服を貸してやるから、とりあえずその服は
その微笑ましい姿に思わず笑みがこぼれた。
る。
身体を起こし、はだけた胸元をブラウスで隠しながら口を尖らせ
﹁あ、あんまり見ないでくださいよぉ・・・﹂
を素でやるから困るんだ。
もいえないエロティシズムを醸し出している。こいつはこういう事
となった乳房が余計に強調され、着崩れたスーツとも相まってなんと
隠した。しかし、両手でスカートを抑えたため、二の腕に挟まれる形
後輩が叫びながら、咄嗟にたくし上げられていたスカートで股間を
!
!
笑みを含んだ声でそう言いながら後ろから後輩を抱きしめた。
﹁後でアイロン貸してやるよ﹂
輩の姿が妙に可愛い。
俺に背中を向け、頬を膨らませて恨みがましそうな顔で振り向く後
ぱいのせいですからね﹂
?
18
?
﹁次はちゃんと脱がせてからするから、な
﹁・・・せんぱいの、エッチ﹂
﹂
︶
?
んん、朝日だと
﹁うわっ、やべえ、起きろ
今何時だ
﹂
がら、カーテンの隙間から差し込む朝日に目を細める。
いや、だから勝手に名前を付けんじゃねえ、と心の中で突っ込みな
で﹁ふみふみ﹂していた。
けて隣を見ると、タオルケットで覆われた後輩の胸を猫様が両手︵
同じく隣からふにゃけた後輩の声が聞こえた。うっすらと目を開
﹁あん、ふみちゃん、重たいよぉ・・・﹂
ああ、餌の催促か・・、とぼんやりした頭で考える。
隣から聞き慣れた鳴き声が聞こえてくる。
﹁なぁ∼ご﹂
を添えると、振り向かせながら唇を重ねていった。
くすりと笑って俺に身体を預けてくる。俺は後輩のおとがいに手
?
﹁もぉ∼、なんですかぁ∼、・・・って、うそ
﹂
がばっと身体を起こすと隣の後輩に叫んだ。
!?
もいかないだろう。
﹁よし、お前は今日は風邪を引いた。だから休め
選択肢は一つしかなかった。
!
﹁昨日と同じ格好、しかもそんなよれよれの状態で出勤するわけには
﹁で、でも・・・﹂
﹂
ても帰っている時間はないし、かといってこのまま出社させるわけに
確か、こいつはかなり離れたところに住んでいたはずだ。どう考え
を見つめる後輩の姿があった。
裸の胸元をタオルケットで隠しながら、泣きそうな顔をしてこっち
﹁せんぱ∼い﹂
を浴びるくらいの時間は取れそうだったが、問題は・・・
壁の時計を見ると7時を少し回ったところだ。なんとかシャワー
の上に乗っかっていた猫様が﹁みぎゃっ﹂と声を上げて逃げていった。
同じく状況を察した後輩も慌てて身体を起こす。その拍子に後輩
!
19
!
?
いかないだろう﹂
﹁うぅ、わかりました・・・﹂
申し訳なさそうな顔をする後輩の姿に胸が痛む。半分以上、という
か完全に俺のせいだよなあ。
﹂
﹁じゃあ、俺はシャワーを浴びてくるから、お前は会社に電話する内容
でも考えとけ
﹁はい・・・﹂
じゃない。
﹁お、お前
今、朝ご飯作ってますから支度しててください﹂
﹂
!
﹁
﹂
何か問題でも
のは、俺としては僥倖と言ってもいいだろう。
﹁・・・悪い、せめてスカートは履いてくれないか
﹂
﹂
という顔で首を傾げる後輩に襲いかからなかった
破壊力は抜群だった。
られると、後輩のベビーフェイスと身体のアンバランスさも相まって
架空の世界ではよくあるシチュエーションだが、実際に目の前でや
て身体のラインがくっきり浮かび上がっていた。
着けているようだがうっすらと透けて見える。しかも窓の光を通し
に、しかし胸は妙に窮屈そうというお約束の出で立ちだ。一応下着は
サイズが大きいため余った袖を折り曲げ、長い裾はスカート代わり
後輩は俺のワイシャツを着て台所に立っていた。
﹁あ、先輩の服お借りしてます﹂
なんだ、その格好は
らサンドイッチを作ってくれているようだった。しかし、問題はそこ
俺に気付いた後輩が明るく声を掛けてくる。手元を見ると、どうや
﹁あ、先輩
立っている後輩の姿を見て固まってしまった。
濡れた頭をがしがしと拭きながら脱衣所から出てくると、台所に
﹁ふう・・・﹂
しゅんとする後輩を残して俺は脱衣所に駆け込んだ。
!
やだっ、パンツ見えてます
?
20
!
!
こめかみを押さえながら視線を外す。
﹁えっ
!?
?
?
?
慌てて後輩がワイシャツの裾を押さえる。ワイシャツの下から直
に伸びている白い素足が艶めかしい。
違う、そうじゃない。そうじゃないんだよという心の呟きは、当然、
目の前の後輩には届かない。
﹁・・・それに﹂
後輩がワイシャツの裾を指先でいじりながら、顔を赤くして俯い
た。
﹁スカートは、その・・・、せんぱいの、ア、アレで・・・、汚れちゃっ
た・・・ので・・・﹂
最後の方はほんとんど聞き取れないような小声になってしまって
いた。
﹁す、すまん・・・﹂
﹂
もはやそれしか言葉が出てこない。本当に何から何までスマン、後
輩よ。
﹁そ、そんなことより、先輩
﹂
固まりかけた空気を吹き飛ばすように、後輩が明るく声を上げた。
﹁早く支度しないと、本当に遅刻しちゃいますよ
いつが弁当を入れてきているやつだ。
﹁これだったらホームとかでも食べられるでしょ
仕事頑張ってきてくださいね﹂
﹁お、すま・・・んっ﹂
後輩の手が、すっとネクタイに伸びてきた。
﹁あ、待って先輩、ネクタイが﹂
取った。
な ん だ こ の ベ タ な や り と り は。思 わ ず 苦 笑 し な が ら 巾 着 を 受 け
﹁お、おう。ありがとな﹂
しっかり食べてお
そう言いながら後輩が可愛らしい巾着を手渡してきた。いつもこ
﹁はい、先輩﹂
と向かう。
俺は慌ただしく身支度を整えると、スーツに袖を通しながら玄関へ
壁の時計を見ると本当にそろそろやばい時間になってきた。
!
?
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!
後輩の手が届きやすいように身を屈めた瞬間、くんとネクタイを引
かれて後輩が唇を重ねてきた。
ほんの一瞬の短いキス。俺が状況を理解する前に後輩は身体を離
してしまう。
﹁いってらっしゃい﹂
顔を上げると僅かに頬を染め、太陽のような笑顔を浮かべた後輩が
小さく手を振っている。
﹁いってきます﹂
頬が自然と緩んでくるのを必死で抑えながら、玄関のドアを開け
た。
今日も天気は快晴。ちょっと走ることになるかもしれないが、遅刻
することはないだろう。
さて、今日も社畜は頑張りますか。
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