あなたがつくる 安全で快適なまち

あなたがつくる
安全で快適なまち
さまざまな役割を持って、日夜私たちの生活を支えている“道”。
狭あい道路拡幅整備事業にご協力ください。
〔整備前〕
〔整備後〕
道はみんなの
生活空間の一部です。
■安全で快適なまちづくりは、広く使いやすい道づくりから。
私たちの住まいを縦横にとりまく「道」。道は単に交通のためでなく、上下水道・
ガス・電気などの生活設備の設置場所、人と人とのふれあいの場、良好な生活環境の
ための公共居住空間です。
しかし、杉並区の生活道路の大半は、とても狭く、建築基準法で定めた道幅4m に
満たない道で、狭あい道路(法第 42 条第 2 項道路)と呼ばれています。
そこで、狭あい道路の防災上・住環境上の多くの問題点を、少しずつでも解決して
いかなければなりません。
●
◎
◎
◎
◎
狭あい道路にはこんな問題が
救急車や消防車が入りにくい。
生活に必要な日照・通風が得られない。
火災時には、延焼しやすい。
避難路としても危険である。
◎ 歩きにくく、自転車も走りにくい。
■道づくりには、皆さんの協力が必要です。
狭あい道路の問題を解決するためには、やはり道路を広げなければなりません。そ
こで、区では「杉並区狭あい道路の拡幅に関する条例」を制定し、安全で快適な道づ
くり・まちづくりを推進するため、「狭あい道路拡幅整備事業」を行って狭い道を
広げています。
● 区が皆さんのお手伝い
この事業は、狭あい道路に接した敷地で建物の建て替えや増改築を行う際に、建築
主や関係権利者の協力と承諾を得て、建物や門、塀の位置を後退していただき、法令
で定められた4メートルの幅まで道を広げることが目的です。このため、後退部分の
用地内にある門や塀などの撤去費用の一部を区が助成し、後退した部分や隅切り部分
は区が舗装・整備します。
皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
こんな敷地が
拡幅整備の対象です。
■ 整備・助成の対象
次にあげるもののうち、狭あい道路に接した敷地が整備・助成の対象となります。
① 一般の通行に使用されている幅1.8m 以上4m 未満の道路に接している敷地
(建築基準法第 42 条第2項の道路境界線と既存の道路の境界線との間の土地部
分)
② 幅6m 未満の道路が120度未満の角度で交わる敷地の角
(東京都建築安全条例第2条により建築制限を受ける角敷地)
③ 区長が特に認めたもの
● 建築基準法第42条第2項道路(昭和25年制定)
昭和25年11月23日建築基準法が制定されたとき、建物を建てるための道路の幅員は最
低4m と定められましたが、その時点で一般の通行に使用されていて、建物が立ち並んでい
る1.8m 以上4m 未満の道も将来中心から2m 後退し4m の道路とすることで4m の道
路とみなしました。これが建築基準法第42条第2項の道路です。
● 東京都建築安全条例第2条の角敷地
幅員がそれぞれ6m 未満の道路が120度未満の角度で交わる角敷地は、敷地のすみを頂点
とする底辺2m の二等辺三角形となるよう隅切りをつくり、建物や門塀などを築造せずに道
路状にするというものです。
拡幅整備は
一軒ごとに進めます。
■ 建築確認申請前の事前協議制です。
狭あい道路に接して建物を建築や増改築する場合は、後退線と拡幅整備の事前協議
が必要です。そして、建物が建てられた後に一軒ごとに区が個々の後退用地の整備を
行います。このため、道路は一時的に凹凸した形態になりますが、道路に面したすべ
ての建物が建て替わったとき、『幅 4m の道路が完成』することを目指しています。
なお、確認申請を伴わない整備や、一つの道路に面する皆さんの協定による整備も
行っていますので、ご相談ください。
●整備方法
■ 区が整備工事を行うには、土地所有者の承諾が必要です。
● 区道沿いの場合……土地所有者の方などから、後退用地などを区が道路として管理する
ための承諾(無償使用承諾)を受けたり、寄附を受けて区が道路として整備します。
◇無償使用承諾=道路が存在する間、区が無償で使用します。
◇寄附=所有権を区に移転します。
● 私道沿いの場合……後退用地などを区が整備してよいと言う承諾をいただき、道路とし
て整備します。管理は私道所有者の方が行います。
■ 拡幅工事後、道路となった部分は固定資産税等が非課税になります。
● 非課税申告の手続き…拡幅整備工事完了後、区が拡幅整備をした部分の求積図を作成し、
土地所有者に送付します。同封の「固定資産税・都市計画税非課税申告書」に 1 部添付し
て、杉並都税事務所で非課税申告の手続きをしてください。
なお、例年 11 月~12 月の拡幅整備工事完了箇所につきましては、求積図の送付が、翌
年の 1 月以降になります。翌年度から非課税とするには、年内に非課税申告を行う必要が
あるため、あらかじめ杉並都税事務所に地積測量図・建築確認申請図等を持ってご相談く
ださい。
新築・増改築のときには
まずご相談ください。
■拡幅事業はこうして進められます。
①事前相談
● 建物を建てる計画があるときはまず区役所に。建物、道路に
ついてご相談ください。
● 協議に基づき 2 項道路となるか判断し、対象となるものは整
備内容について建築主の方々と協議します。
(1)事前協議書の提出…事前相談にこられた方にお渡しする協議
書に必要事項を記入して提出していただきます。
(2)整備協議…後退用地の区域がどれだけになるのか、舗装等の
整備の内容はどうするのかなどを協議します。
②事前協議
(3)助成項目の協議…助成項目の対象について協議します。
(4)管理について…後退用地を区道として区が管理するのか、ま
たは建築主の方が自主管理するのかを協議します。
また後退した部分の非課税手続きについても協議します。
現場調査
③協議成立
● 事前協議に基づき道路について区が調査します。
● 建築主の方々と協議書を取り交わし、助成金交付手続き、整備
工事関連手続きをしていただきます。
④協議済印の押印
建築確認申請
● 建築工事完了予定日の 1 ヶ月位前に拡幅整備工事の照会葉書を
⑤整備工事着手
建築主の方あてに発送します。
(工事関係者からの整備工事の
問い合わせ等により、照会葉書を発送せずに整備工事の日程を
調整する場合もあります。
)
⑥整備工事完了
⑦整備工事確認
● 整備の状況を確認します。
整備済表示板
⑧助成金交付
⑨非課税申告
●
建築主の方に助成金をお支払いします。
●
区で後退用地の測量後、求積図を送付しますので、
杉並都税事務所で非課税申告をしてください。
■区が行う整備の項目と内容
整備項目
内容
舗装
後退用地等の舗装工事。
舗装工事は後退用地等に接する道路の舗装種別と同等の施工とする。
L形側溝移設・
道路の拡幅によりL形側溝を拡幅後の境界線まで後退移設する。なお、
縁石設置 L形側溝の移設が困難なときは、拡幅後の境界線に縁石を設置する。
移設工事は当該道路の設置種別と同等の施工とする。
路上汚水ます移設
L形側溝の移設に伴い路上ますを後退移設する。
路上雨水ます移設
移設工事は当該道路の設置種別と同等の施工とする。
測
道路中心線及び後退区域確定のための測量を行う。
そ
量
の 他
区長が拡幅整備のため特に必要と認めた工事等を行うもの。
◎ 杉並区狭あい道路の拡幅に関する条例(抜粋)
第一条
この条例は、杉並区内の狭あい道路の拡幅を推進することについて必要な事項を定めることにより、災
害及び火災発生時における円滑な避難及び通行を確保するとともに、良好な居住環境を整備することを
目的とする。
建築主は、建築基準法(以下「法」という。)第6条第1項(法 88 条において準用する場合も含む。
)
第三条
に規定する申請若しくは法第6条の2第1項(法第 88 条において準用する場合を含む。
)に規定する確
認を受けるための書類の提出又は法第18条第2項(法第 88 条において準用する場合を含む。
)に規定
する通知(以下「確認申請等」という。)をする前に、拡幅整備について、規則で定めるところにより
区長と事前協議を行わなければならない。
2
前項の規定によるもののほか、拡幅整備をしようとするもの(以下「整備予定者」という。
)は、規則
で定めるところにより区長と事前協議を行わなければならない。
第四条
区長は、前条に規定する事前協議が成立し、建築主及び整備予定者(以下「建築主等」という。
)から
区が助成する項目と助成金額
整備承諾を受けた場合は、規則で定めるところにより当該後退用地等の拡幅整備を行うことができる。
2
第五条
建築主等は、前項の整備承諾をする場合は、関係権利者の承諾を得るものとする。
区長は、建築主等が後退用地等の内にある規則で定める物の除却及び移設等を行った場合であって、前
条第 1 項の規定により拡幅整備を行ったときは、予算の範囲内で、当該除却及び移設等に要した費用を、
規則で定めるところにより助成金として交付することができる。
2
区長は、前項のほか、隅切り用地について、関係権利者の承諾を得て寄付又は無償使用承諾(以下「寄
附等」という。
)を行ったものに対して、規則で定めるところにより、奨励金を交付することができる。
3
前2項の規定にかかわらず、第1項の助成金又は前項の奨励金(以下「助成金等」という。)と同種の
助成を受けることができるものに対し、区長は助成金等の全部又は一部を交付しないことができる。
■区が助成する項目と助成金額
◎拡幅整備助成金
助成項目
門又は塀等の除却費
樹木の移設費
設備配管等撤去・
移設費
内容
後退用地内にある門又は塀等を除却し、拡幅整備に支障
のない形態にすることに要する費用。
後退用地内にある樹木(目の高さで幹周りが 15cm以
上、樹高が 2m 以上のもので、移植しても枯れる恐れのな
いものに限る)の移設に要する費用。
後退用地内若しくは門若しくは塀等の移設位置にある設
備配管又は後退用地内にあるメーター、敷地内集水ます等
の障害物の撤去又は移設に要する費用です。
擁壁工事費
後退用地内にある擁壁の解体及び後退済の敷地内への擁
壁の設置に要する費用。
事務手続費用
条例に基づく助成金等の申請手続に要する費用。
重点整備路線の門又
は塀等の除却・築造
費
重点整備路線に係る後退用地内にある門又は塀等を除却
し、拡幅整備に支障のない形態にすることに要する費用。
重点整備路線に係る後退済の敷地内への門又は塀等の築
造に要する費用。
助成金額
5 千円/m
1 万 3 千円/本
施設利用者が負担すべきと
される費用相当額
(最高限度額 200 万円)
高さ 0.5m 以上 1.5m 未満:
2 万 2 千円/m
高さ 1.5m 以上 3.0m 未満:
7 万 6 千円/m
高さ 3.0m 以上:
21 万円/m
(当該費用がこれらの額に
満たない場合にあっては、
当該費用に相当する額)
1 万円
全額
8 万 5 千円/m
(当該費用が 8 万 5 千円に
満たない場合にあっては、
当該費用に相当する額)
(注)1 助成金の合計額に 1 千円未満の端数がある場合は、切り捨てて算定します。
2 門又は塀等の除却費は、同一工事箇所にかかる重点整備路線の門又は塀等の除却・築造費を交付する場
合には交付いたしません。
3
門又は塀等の除却費、擁壁工事費及び重点整備路線の門又は塀等の除却・築造費の工事箇所の長さに
1m 未満の端数がある場合には、1m に切り上げて算定します。
4 設備配管等撤去・移設費の最高限度額は、200 万円とします。
5 擁壁工事費の最高限度額は 300 万円とし、解体・設置のいずれか一方の場合は減額して算出します。
6 設備配管等撤去・移設費及び重点整備路線の門又は塀等の除却・築造費は、条例第 3 条第 2 項の規定に
よる事前協議に係る場合のみ交付します。
◎隅切り奨励金
種
別
寄付又は無償使用承諾により杉並区管理となるもの
東京都建築安全条例第 2 条による隅切りで、道路と一体として所有者管理となるもの
金
額
30 万円/箇所
5 万円/箇所
整備前のまちなみ
整備後のまちなみ
拡げて つないで 安全・安心のまちへ!
杉並区 都市整備部 土木管理課 狭あい道路係
〒166-8570
杉並区阿佐谷南1-15-1
℡3312-2111㈹
平成 28 年 7 月作成