シリーズ中国王朝 よみがえる伝説 悪女たちの真実

平成28年12月21日
報道資料
NHK広報局
シリーズ中国王朝 よみがえる伝説
悪女たちの真実
近年の中国で急速に進む考古学の発掘や新資料の発見から、「悪女」と非難されてきた
女性たちの実像に迫る3本シリーズ。
第一集 「西太后と光緒帝」
1月25日(水)午後9:00~9:59
清朝9代皇帝・咸豊帝の妻の西太后。夫亡きあとも、2代の皇帝を操り、50
年近くにわたって権力をほしいままにした悪女と言われてきた。特に、列強の進出
という外圧のなか、国政を改革しようとした光緒帝から権力を奪い、私欲からぜ
いたくを極めたことが清王朝の滅亡を早めたとされる。ところが近年、意外な新事
実が明らかになりつつある。
西太后
ラストエンペラー・溥儀が西太后の墓にささげた副葬品が、海外メディアに初
めて公開された。西太后の墓は20世紀の初め、軍閥によって盗掘され、
副葬品は根こそぎ失われたとされてきた。ところが文化大革命のさなか、中国
の研究者たちが再調査。遺品を土の中から掘り出し、大切に保存していた
のだ。副葬品が物語る西太后像とは?
光緒帝の髪の毛
2008 年、中国原子能科学院は光緒帝の遺髪を分析したが、その詳細な
調査結果が海外メディアに初めて公表された。髪からは致死量の三倍のヒ素が検出され、今まで謎とされて
きた死因が毒殺だったことが明らかになった。犯人は誰なのか?
台湾師範大学は光緒帝のアドバイザー、イギリス人李提摩太(ティモシー・リチ
ャード)の資料などを分析。光緒帝が国政の改革にあたって伊藤博文を重用
しようとしていたことが明らかになった。光緒帝の改革と伊藤博文、そして西太后
の関係とは?新事実から浮かび上がるのは、国難に真摯に向き合う西太后の
素顔である。権力欲にまみれた悪女像はイギリス人が書いた伝記で形作られた
が、記述の多くはねつ造だったのか?
西太后墓副葬品
謎を探る旅人は、歴史上の女性の生き方に関心を寄せる女優・戸田恵梨香。また、「蒼穹の昴」で西太
后を描いた作家・浅田次郎が出演。西太后の実像を探る。
【今後の放送】
第二集「楊貴妃と玄宗」(2月放送予定)
第三集「趙姫と始皇帝」(3月放送予定)