第10回 企業経営者緊急アンケート調査報告

第10回 企業経営者緊急アンケート調査報告
経済成長の課題~現下の経済と企業経営~
2016年12月22日
経済成長フォーラム
世界経済について
・ 世界経済の鈍化に対しては、「少し懸念している」が5割弱、「非常に
懸念している」が4割弱で、併せて9割近く(87.5%)の経営者が懸念
している。
n: 192
© 経済成長フォーラム
1
日本経済について①
・ 政府目標となっている、今後5年間程度の平均実質成長率を「2%以
上」、平均名目成長率を「3%以上」と見込む経営者の回答率は、とも
に20%を上回り、過去最高となった。
実質n:191 名目n:188
2
© 経済成長フォーラム
日本経済について②
・景気の実感は「横ばい」が7割(74.0%)、「悪い方向」が2割弱(15.1%)
で、前回(4月)調査とほぼ同様だった。
・「良い方向」が前回1桁(7.9%)だったのに対して、今回は2桁(10.9%)
に回復した。
景気の実感の回答率推移
0%
今回調査 (n: 192)
2016年4月調査 (n: 164)
2015年11月調査 (n: 177)
20%
10.9%
7.9%
11.3%
良い方向に向かっている
40%
60%
74.0%
73.8%
71.2%
横ばいである
80%
100%
15.1%
18.3%
17.5%
悪い方向に向かっている
(SA)
3
© 経済成長フォーラム
日本経済について③
・ デフレを脱却したかどうかの実感については、「脱却していない」が
過半数(51.8%)を占めた。
n: 193
4
© 経済成長フォーラム
政策について①
・マイナス金利政策は国内での設備投資を増やす誘因となるかについ
ては、「誘因にならない」が7割近く(66.1%)にのぼった。
マイナス金利政策は国内での設備投資を増やす誘因となるか
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
誘因にならない
66.1%
誘因にはなるが、実際にはそれにより国内設備投資は増
やしていない(増やす計画も無い)
誘因になり、それにより実際に国内設備投資を増やした
(増やす計画が有る)
28.1%
5.7%
(SA)
n: 192
5
© 経済成長フォーラム
政策について②
・マイナス金利政策の今後については、「なるべく早く終了すべき」が7割弱
(69.8%)を占め、前回(4月)調査と比べて大幅に増加した。
マイナス金利政策の今後の在り方の回答率推移
0%
20%
今回調査 (n: 192) 5.7%
2016年4月調査 (n: 164)
4.3%
40%
21.9%
80%
100%
69.8%
35.4%
さらに利率を下げて継続すべき
60%
2.6%
54.7%
現在の利率のままで継続すべき
なるべく早く終了すべき
5.6%
その他
(SA)
6
© 経済成長フォーラム
政策について③
・成長戦略で評価が高かった改革は、 「電力自由化」 「農業改革」「TPP大筋
合意」の順で、いずれも「評価する」が8割を超えた。
成長戦略への改革別の評価
0%
20%
40%
電力小売りの参入規制を緩和するなどの電力自由化 (n: 186)
60%
80%
88.2%
100%
11.8%
JA全農の株式会社化などの農業改革 (n: 184)
82.1%
17.9%
TPPの大筋合意 (n: 188)
81.4%
18.6%
女性活躍推進法成立・施行に伴う女性の活躍推進 (n: 190)
80.5%
19.5%
患者申出療養解禁などの混合診療の緩和 (n: 185)
75.1%
地域を限定して規制緩和などを行う国家戦略特区の創設 (n: 188)
コーポレートガバナンス・コード導入などの企業統治改革 (n: 188)
72.3%
68.1%
評価する
24.9%
27.7%
31.9%
評価しない
(SA)
7
© 経済成長フォーラム
政策について④
・「働き方改革」では、「子育てや介護と仕事の両立の支援」「女性や若者が働き
やすい職場づくり」が、いずれも「賛成」が90%台後半を占めた。それに対して、
「同一労働同一賃金」は、「賛成」が6割弱(57.8%)にとどまった。
「働き方改革」への制度別の賛否
0%
20%
40%
60%
80%
100%
子育てや介護と仕事の両立の支援 (n: 188)
98.4%
1.6%
女性や若者が働きやすい職場づくり (n: 190)
97.9%
2.1%
転職・再就職、職業訓練等の支援 (n: 187)
92.5%
7.5%
高齢者雇用推進 (n: 190)
91.6%
8.4%
長時間労働是正 (n: 189)
91.5%
8.5%
裁量労働推進 (n: 187)
87.2%
12.8%
テレワークや副業等の柔軟な働き方の支援 (n: 187)
87.2%
12.8%
外国人労働者受入れ推進 (n: 190)
83.2%
解雇の金銭解決推進 (n: 185)
78.4%
「脱時間給」導入 (n: 187)
同一労働同一賃金 (n: 187)
16.8%
21.6%
28.3%
71.7%
57.8%
賛成
42.2%
反対
(SA)
8
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政策について⑤
・「配偶者控除廃止」については、「賛成」が過半数(52.9%)を占めた。
n: 187
9
© 経済成長フォーラム
政策について⑥
・国に最も緩和してほしい規制を自由記述で尋ねたところ、「労働」が
最も多く、その内容は、解雇規制緩和、外国人労働者受入れ促進、
裁量労働の規制緩和等が多かった。次いで、「農業」「建設・建築」
「医療」の順で多かった。
n: 58
10
© 経済成長フォーラム
自社経営について①
・自社の今後5年間の年平均成長目標を、「4%以上」とする企業が、
単独ベース(36.1%)・連結ベース(44.0%)ともに4割程度を占め最
多だった。
n: 180
n: 166
11
© 経済成長フォーラム
自社経営について②
・5割(50.8%)の経営者は、自社の成長目標の達成見通しが半年前と
「変わらない」と回答。「良くなっている」(12.8%)は、前回(4月)調査
から減少し、過去最低となった。
n: 187
12
© 経済成長フォーラム
自社経営について③
・ 今年度に比べて、来年度は国内での設備投資を「増やす」とする企
業は2割(19.4%)程度で、「今年度と同額程度」とする企業は6割
(59.6%)を占めた。
n: 191
13
© 経済成長フォーラム
調査実施概要
実施時期
2016年10月31日~11月14日
※回答企業属性
①業種分布
調査対象
上場企業及び日本生産性本部
会員企業の経営者(3,864人)
有効回答
194人 (回収率5.0%)
<お問合せ先>
業種名
n
%
n
%
農・林・水産業
-
-
卸売・小売・飲食業
43
22.4
鉱業
-
-
金融・保険業
6
3.1
建設業
14
7.3
不動産業
9
4.7
製造業
67
34.9
サービス業
39
20.3
電気・ガス・水道業
3
1.6
上記以外の業種
-
-
運輸・通信業
11
5.7
②規模(従業員数)分布
n
%
従業員規模
n
%
100人未満
26
13.5
1,000人~4,999人
41
21.4
100~299人
40
20.8
5,000人以上
23
12.0
300人~999人
62
32.3
従業員規模
経済成長フォーラム事務局
公益財団法人 日本生産性本部 公共政策部
内山、加藤
Tel:03-3409-1137 Fax:03-3409-2810
業種名
※いずれも無回答を除く
14
© 経済成長フォーラム