「(仮称)富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例(案)」

パブリックコメント制度による
「(仮称)富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例(案)」
に対する意見募集について
●意 見 募 集 期 間
平成 28 年 12 月 21 日(水)から平成 29 年1月 20 日(金)
●意見の提出方法
直 接 の 場 合 富士市役所9階 議会事務局へ
郵 送 の 場 合 〒417−8601
富士市永田町1丁目100番地
富士市議会事務局あて
FAXの場合
0545−53−2771
Eメールの場合 [email protected]
市ウェブサイト パブリック・コメントコーナーから
専用フォームへ
●意見の記載方法
様式は問いませんが、案件名「(仮称)富士市ユニバーサ
ル就労の推進に関する条例(案)」、意見、住所、氏名、
電話番号を明記してください。
平成28年12月
富士市議会事務局
-1-
1 背景と目的
私たち富士市議会が考える「ユニバーサル就労」とは、様々な理由で働きたくても働
くことができない全ての人が仕事に従事できる状態を示すことばです。
障害のある人をはじめ、就労意欲がありながら様々な理由により働きたくても働くこ
とができない状態にある人は、自らの能力を発揮するため働く場を求めてきましたが、
こうした人たちに就労の機会が十分に提供されているとは言えません。
富士市議会では、一昨年来、当事者の皆さんをはじめ、就労を支援する機関、事業者、
事業者団体、行政等へのヒアリング調査を重ね、ユニバーサル就労の重要性を認識する
とともに、その進め方を検討してきました。
本条例は、市、事業者及び事業者団体並びに市民一人ひとりが相互に協力し、ユニバ
ーサル就労を推進することにより、全ての市民がそれぞれ生きがいを持ち、社会を構成
する一員として働くことができる住みやすい地域社会の実現に寄与することを目的に
制定するものです。
-2-
2 条例の構成
(仮称)富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例(案)
前文
条例の目的・基本理念
第1条
第2条
第3条
目的
定義
基本理念
関係者の責務
第4条
市の責務
第8条
財政上の措置
第9条
推進体制の整備
第 10 条
関係行政機関との連携
第 11 条
顕彰
第5条
市民の責務
第6条
事業者の責務
第7条
事業者団体の責務
第 12 条
-3-
委任
(仮称)富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例(案)
平成
年
月
日
(
)
条
例
第
号
私たちのまち富士市は、豊富な地下水と豊かな自然に恵まれ、紙・パルプ産業などの製造業を中
心に、農林業や水産業など、様々な産業が成長し、発展してきた。
人々が多様な産業に携わり豊かな市民生活を築いてきた反面、障害のある人をはじめ、就労意欲
がありながら様々な理由により働きたくても働くことができない状態にある人たちは、自らの能力
を発揮するため働く場を求めてきたが、こうした人たちに就労の機会が十分に提供されているとは
言えない。
市民の誰もが社会を構成する一員として活躍し、自立した生活を送ることができる社会を実現す
るためには、就労意欲のある全ての人に就労の機会が提供されるよう、環境を整備していかなけれ
ばならない。
このような認識の下、行政はもとより事業者、事業者団体及び市民一人ひとりが相互に協力し、
ユニバーサル就労を推進することにより、市民がそれぞれ生きがいを持ち、働くことができる住み
やすい地域社会を創造するため、それぞれの責務を果たすことを決意し、この条例を制定する。
(目的)
第1条
この条例は、ユニバーサル就労の推進に関する基本理念を定め、市、市民、事業者及び事
業者団体の果たすべき責務を明らかにするとともに、市の施策の基本となる事項を定めることに
より、全ての市民が生きがいを感じながら安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与す
ることを目的とする。
(定義)
第2条
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
ユニバーサル就労
様々な理由により働きたくても働くことができない状態にある全ての人
が自ら選択した仕事に従事することをいう。
市民
事業者
市内に在住し、在勤し、又は在学する者をいう。
市内で事業活動を行う個人及び法人その他の団体をいう。
事業者団体
事業者の共通の利益の増進のため、事業者により組織された団体をいう。
(基本理念)
第3条
ユニバーサル就労は、様々な理由により働きたくても働くことができない状態にある全て
の人がその個性や意欲に応じて能力を発揮し、社会を構成する一員として社会経済活動に参加す
ることを基本とし、市、市民、事業者及び事業者団体の協働により推進されなければならない。
-4-
(市の責務)
第4条
市は、基本理念にのっとり、総合的かつ計画的にユニバーサル就労の推進に関する施策を
講ずる責務を有する。
(市民の責務)
第5条
市民は、基本理念にのっとり、ユニバーサル就労に関する理解を深めるとともに、市が実
施する施策に協力するよう努めるものとする。
(事業者の責務)
第6条
事業者は、基本理念にのっとり、ユニバーサル就労の推進のために雇用の創出及び拡大を
図るとともに、一人ひとりの個性に配慮しながら働きやすい職場環境を整備し、及び市が実施す
る施策に協力するよう努めるものとする。
(事業者団体の責務)
第7条
事業者団体は、基本理念にのっとり、その構成員である事業者に対し、ユニバーサル就労
の推進のために必要な情報の提供及び助言に努めるとともに、市が実施する施策に協力するよう
努めるものとする。
(財政上の措置)
第8条
市は、ユニバーサル就労の推進に関する施策の実施に必要となる財政上の措置を講ずるも
のとする。
(推進体制の整備)
第9条
市は、市民、事業者及び事業者団体と協力し、ユニバーサル就労を推進するために必要な
体制を整備するよう努めるものとする。
(関係行政機関との連携)
第10条
市は、ユニバーサル就労の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するため、関係
行政機関との連携を図るものとする。
(顕彰)
第11条
市は、ユニバーサル就労の推進に著しく貢献したものを顕彰するものとする。
(委任)
第12条
附
この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
則
この条例は、平成29年
月
日から施行する。
-5-
(仮称)富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例(案)
前文
私たちのまち富士市は、豊富な地下水と豊かな自然に恵まれ、紙・パルプ産業など
の製造業を中心に、農林業や水産業など、様々な産業が成長し、発展してきた。
人々が多様な産業に携わり豊かな市民生活を築いてきた反面、障害のある人をはじ
め、就労意欲がありながら様々な理由により働きたくても働くことができない状態に
ある人たちは、自らの能力を発揮するため働く場を求めてきたが、こうした人たちに
就労の機会が十分に提供されているとは言えない。
市民の誰もが社会を構成する一員として活躍し、自立した生活を送ることができる
社会を実現するためには、就労意欲のある全ての人に就労の機会が提供されるよう、
環境を整備していかなければならない。
このような認識の下、行政はもとより事業者、事業者団体及び市民一人ひとりが相
互に協力し、ユニバーサル就労を推進することにより、市民がそれぞれ生きがいを持
ち、働くことができる住みやすい地域社会を創造するため、それぞれの責務を果たす
ことを決意し、この条例を制定する。
【解 説】
前文の前半では、富士山のふもとの恵みを活かし、今日まで多様な産業文化都市とし
て発展してきた本市の状況と、他方で様々な理由により働きたくても働くことができな
い方々の就労環境に課題があるという現状を述べています。
後半では、就労が困難な方にも就労機会が提供される環境を整えていく必要性と、行
政、事業者、事業者団体及び市民が一体となってユニバーサル就労を推進していくため
に条例を制定する決意を述べています。
第1条
目的
(目的)
第1条 この条例は、ユニバーサル就労の推進に関する基本理念を定め、市、市民、
事業者及び事業者団体の果たすべき責務を明らかにするとともに、市の施策の基本
となる事項を定めることにより、全ての市民が生きがいを感じながら安心して暮ら
すことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする。
【解 説】
第1条は、条例の目的について定めています。
ユニバーサル就労を推進するために、市、市民、事業者及び事業者団体の責務を明ら
かにし、市の施策を定め、誰もが自立した生活を送ることができる地域社会の実現を目
指すという本条例の目的について示しています。
-6-
第2条
定義
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるとこ
ろによる。
ユニバーサル就労 様々な理由により働きたくても働くことができない状態
にある全ての人が自ら選択した仕事に従事することをいう。
市民 市内に在住し、在勤し、又は在学する者をいう。
事業者 市内で事業活動を行う個人及び法人その他の団体をいう。
事業者団体 事業者の共通の利益の増進のため、事業者により組織された団体
をいう。
【解 説】
第2条は、この条例で使用する主な用語について、その意味するところを定めていま
す。
第3条
基本理念
(基本理念)
第3条 ユニバーサル就労は、様々な理由により働きたくても働くことができない状
態にある全ての人がその個性や意欲に応じて能力を発揮し、社会を構成する一員と
して社会経済活動に参加することを基本とし、市、市民、事業者及び事業者団体の
協働により推進されなければならない。
【解 説】
第3条は、基本理念を定めています。
市民や様々な組織との協働により、働きたくても働くことのできない全ての人が、そ
の個性や意欲に応じて少しずつでも能力を発揮して、社会に参加していくというユニバ
ーサル就労の基本的な考え方を示しています。
第4条
市の責務
(市の責務)
第4条 市は、基本理念にのっとり、総合的かつ計画的にユニバーサル就労の推進に
関する施策を講ずる責務を有する。
【解 説】
第4条は、市の責務を定めています。
-7-
第5条
市民の責務
(市民の責務)
第5条 市民は、基本理念にのっとり、ユニバーサル就労に関する理解を深めるとと
もに、市が実施する施策に協力するよう努めるものとする。
【解 説】
第5条は、市民の責務を定めています。
ユニバーサル就労の実現のためには、市民の積極的な協力が不可欠です。市民一人ひ
とりが、自分の事として捉え、主体的に協力するよう努めることを示しています。
第6条
事業者の責務
(事業者の責務)
第6条 事業者は、基本理念にのっとり、ユニバーサル就労の推進のために雇用の創
出及び拡大を図るとともに、一人ひとりの個性に配慮しながら働きやすい職場環境
を整備し、及び市が実施する施策に協力するよう努めるものとする。
【解 説】
第6条は、事業者の責務を定めています。
ユニバーサル就労推進のためには、仕事場における創意工夫による配慮が必要です。
一例として、仕事を細かく切り分けるなど、就労に困難を感じている人が、一人ひとり
の個性を生かして働くことができる環境を整備していくことなどが考えられます。
第7条
事業者団体の責務
(事業者団体の責務)
第7条 事業者団体は、基本理念にのっとり、その構成員である事業者に対し、ユニ
バーサル就労の推進のために必要な情報の提供及び助言に努めるとともに、市が実
施する施策に協力するよう努めるものとする。
【解 説】
第7条は、事業者団体の責務を定めています。
ユニバーサル就労の推進のためには、商工会議所、商工会などの各事業者団体による
情報提供や助言が必要であり、市の施策にも協力するよう努めることを示しています。
-8-
第8条
財政上の措置
(財政上の措置)
第8条 市は、ユニバーサル就労の推進に関する施策の実施に必要となる財政上の措
置を講ずるものとする。
【解 説】
第8条は、財政上の措置を定めています。
市はユニバーサル就労の推進に関する施策を実施するために、必要な予算の確保に係
る財政上の措置を講じていくことを示しています。
第9条
推進体制の整備
(推進体制の整備)
第9条 市は、市民、事業者及び事業者団体と協力し、ユニバーサル就労を推進する
ために必要な体制を整備するよう努めるものとする。
【解 説】
第9条は、ユニバーサル就労を推進するために必要な体制の整備について定めていま
す。
市は、市民、事業者及び事業者団体の協力を得て、ユニバーサル就労相談窓口の設置
やユニバーサル就労推進協議会の設立等、必要な推進体制を整備していくことなどが考
えられます。
第10条
関係行政機関との連携
(関係行政機関との連携)
第10条 市は、ユニバーサル就労の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施す
るため、関係行政機関との連携を図るものとする。
【解 説】
第10条は、関係行政機関との連携について定めています。
市は、ユニバーサル就労の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために、
国、県及び周辺市町と連携を図っていくことを示しています。
-9-
第11条
顕彰
(顕彰)
第11条 市は、ユニバーサル就労の推進に著しく貢献したものを顕彰するものとす
る。
【解 説】
第11条は、顕彰について定めています。
市は、ユニバーサル就労に積極的に取り組んでいる、もしくは、市が実施する施策に
協力した事業者や団体、個人を広く顕彰することを示しています。
第12条
委任
(委任)
第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
【解 説】
第12条は、この条例を施行するために必要な事項は市長が別に定めることを示して
います。
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