資料4-2 地域包括支援センターの機能強化(PDF文書)

第1節
第1
地域包括支援センターの機能強化
地域包括支援センターの機能
施策展開の方向性
調布市には現在,地域包括支援センター*が10か所設置されており,地域包
括ケアを進めていくうえでの中核機関として重要な役割を担っています。
調布市では,地域包括支援センターに配置すべき3職種(保健師,主任ケア
マネジャー*,社会福祉士)のほかに,見守りネットワーク「みまもっと」の担
当者を配置して,地域での見守り機能の拡充に努めてきました。また,地域包
括支援センターが機能するためには,地域包括支援センターを知ってもらい,
利用してもらうことが必要であるため,広報協力員*による PR 活動を行うこと
で,地域包括支援センターの周知を行いました。
高齢化の進展にともない様々な対応が必要となる中,認知症高齢者は今後ま
すます増えることが予想されるため,認知症高齢者本人や家族を支援できる体
制を構築します。
また,介護が必要になっても,できる限り長く自宅で生活できるようにする
ためには,医療と介護の連携が必要となるため,地域包括支援センターが,介
護分野の立場から,医療と介護の連携を推進していきます。
≪第6期の取組≫
(1) 地域包括支援センターの機能強化
地域包括ケアシステム *の中核を担う機関である地域包括支援センターの機能
をさらに充実します。
①
認知症施策の推進
早期診断・早期対応等により,認知症になっても住み慣れた地域で暮らし
続けられる支援体制づくりなどを推進し,認知症地域支援推進員 * を地域包
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括支援センターに設置します。
②
介護予防・日常生活支援総合事業の利用に係るケアマネジメントの質の確保
新たに始まる総合事業のケアマネジメント*は,地域包括支援センター*が
中心となって行いますが,適切なサービスを利用するためには,利用者へ十
分な説明を行ったうえで,利用者本人によるサービスの選択を促すことが大
切です。地域包括支援センターが適切な説明やアセスメントを行えるよう,
マニュアル作成や研修などにより,ケアマネジメントの質が確保できるよう
支援していきます。
③ 地域包括支援センター職員の研修の充実
地域包括支援センターの質を高めるため,職員向けの研修を支援します。
また,地域包括支援センター連絡会等により,センター相互の連携を深め,
情報の共有や支援技術の向上を図ります。
④ 見守りネットワーク「みまもっと」の拡充
支援が必要な高齢者や障害者等の早期発見に向け,各地域包括支援センタ
ーに「みまもっと担当」の職員を引き続き配置し,地域での見守りを呼びか
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けるとともに,「みまもっと」のさらなる周知を図ります。
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⑤ 地域包括支援センター運営等協議会の開催
地域包括支援センターの円滑かつ適正な運営を図るために,「地域包括支
援センター運営等協議会」において活動方針等について審議します。
(2) 地域との連携強化
地域や関係機関との連携を強化し,地域包括支援センターの周知を図るとと
もに,地域包括支援センターの担当区域である地域ケア区域のネットワークを
活かした取組を充実します。
①
在宅医療と介護の連携の推進
地域包括支援センターに在宅医療と介護の連携を推進する職員を配置し,
在宅医療に関する相談に応じるとともに,医療・介護資源の調査など,地域
における医療と介護の連携体制の整備を,調布市医師会が行う「ちょうふ在
宅医療相談室*」と連携して行っていきます。
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②
地域ケア会議の推進
多職種が協働して個別のケースの支援を検討するとともに,地域課題の把
握や地域支援ネットワークの構築を行う地域ケア会議 * が法定化されること
となりました。調布市では,地域包括支援センター * で引き続き「地域ケア
会議」を開催するとともに,様々な会議体を通じて,地域の高齢者の課題を
共有し,課題解決に向けた資源開発や地域づくりを進めます。また,地域ケ
ア会議で整理した課題を政策形成に生かせるよう,市に提案していく体制づ
くりに努めます。
③
生活支援コーディネーター・協議体との連携
生活支援コーディネーター * や協議体と連携し,新たな介護予防や生活支
援の資源開発などに協力していきます。
④
地域包括支援センターの周知
地域包括支援センターが住民に活用されるためには,より多くの方に知っ
てもらうことが必要となります。地域包括支援センターの認知度を把握する
とともに,認知度の向上に向けて,広報協力員 * ,地域ケア会議,「みまも
っと」などを活用するほか,様々な機会を捉えて周知に努めます。
⑤
地域のネットワークの構築
ケアマネジャー * の勉強や連携の機会の場となっている,通称「ケアマネ
ット *」や,民生委員・児童委員との情報交換会,また,調布市社会福祉協
議会のボランティアコーディネーターや地域福祉コーディネーターとの協力
によるネットワーク会議などを実施し,連携を深めていきます。また,広報
協力員は日常的に地域包括支援センターの周知を行うとともに,活動を通じ
て得たニーズを必要に応じて地域包括支援センターにつなげるとともに,ネ
ットワーク活性化の一員として活動します。
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【地域包括支援センターの連携のイメージ図】
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【地域包括支援センターの業務】
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地域包括支援センターでは,①介護予防ケアマネジメント,②総合相談・支援,
③権利擁護,④包括的・継続的ケアマネジメント支援,⑤地域ケア会議の推進を行
っています。
また,第6期における新たな業務として,⑥在宅医療・介護連携の推進,⑦生活
支援コーディネーター・協議体との連携,⑧認知症施策の推進(認知症地域支援推
進員の設置)を行います。
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