別紙2 展示作品について(池上秀畝《双鶏・両兎図》) 下関市役所本庁舎新館 下関市立美術館の出張展示〔1 階エレベーターホール展示ケース〕 1. 第 8 回展示 そうけい り ょ う と ず 池上 秀畝 《双鶏・両兎図》 双幅 〔作者・作品について〕 池上 秀畝 いけがみ・しゅうほ 明治 7 年(1874)~昭和 19 年(1944) このたびの本庁舎新館出張展示では、2017 年の干支・酉にちなんだ作品をご紹介いたします。 《双鶏・両兎図》は、花鳥画を得意とした池上秀畝による作品です。池上秀畝は長野県上伊那郡 高遠町(現在の伊那市)に紙商兼小間物屋の次男として生まれました。祖父は高遠藩御用絵師に狩 野派を学び、また父も岡本豊彦から四条派を学ぶなど、文芸をたしなむ環境で幼少期を過ごします。 15 歳のとき父と共に上京、荒木寛畝の最初の門人・内弟子となり、明治 41年(1908)には文展で初入 選するなど、画塾での中心的存在として活躍しました。のちには伝神洞画塾を主宰し後進の指導に 尽力しつつ、精力的に制作し続けましたが、昭和 19 年(1944)に狭心症で没します。享年 70 歳。 本作品は双幅(掛け軸 2 本を並んで掛ける)の作品で、鶏と兎がそれぞれ向かい合う構図となって います。右幅の双鶏図は、天に向かって鳴く雄鶏とそれを見守る雌鶏が描かれ、静と動、有色と白色 を対比させています。また左幅の両兎図でも右幅同様、色、動きにより二羽を対比させています。画 中の雌鶏、両兎は、響き渡る雄鶏の声に耳を傾けているようです。このような四羽の動作の連動によ り、作品に一体感が生まれています。また双方ともにそれぞれ鮮やかな色を用いて草花が描かれて おり、構成はシンプルですが、美しい花鳥画として鑑賞者を魅了します。 2. 展示期間 平成 28 年 12 月 26 日(月)~平成 29 年 2 月 3 日(金) 3. 以後の展示スケジュールについて 下関市立美術館公式ウェブ・サイトにより決定次第告知いたします。 http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/bijutsu/
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