米国1年ぶりに政策金利引き上げ

情報提供資料
米国1年ぶりに政策金利引き上げ
2016年12月15日
Point!
①政策金利は事前予想通り0.25％引き上げ
②FOMCメンバーによる2017年の利上げ見通しは年2回から年3回に
③米10年国債利回りは約2年3ヵ月ぶりの水準に
FF金利の推移
①政策金利は事前予想通り0.25%引き上げ
■ 12月のFOMC（米連邦公開市場委員会）が14日に日
程を終えて結果が公表されました。米国の政策金利
であるFF金利の目標レンジを1年ぶりに0.25％引き上
げ、0.5％～0.75％にすることが決定されました。
市場の事前予想では12月の利上げはほぼ確実に行
われるとの見通しであったため、市場の予想通りの
結果になったといえます。
（％）
7
6
5
4
3
2016年12月
0.75％
2
1
0
03年12月
07年12月
11年12月
15年12月
期間：2003年12月～2016年12月（月次）
出所：ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメントOne作成
FRB 経済見通し（2016年12月）
②FOMCの2017年の利上げ見通しは年3回に
■ 政策金利の引き上げはほぼ確実に行われるとの見
方がされていたため、今後の金融引き締めのペー
スを図る上で、FOMCメンバーの今後の利上げ見
通しが今回のFOMCの焦点でした。
FOMCメンバーの2017年末の政策金利の見通し
の中央値は、前回の1.1％から1.4％に変化しまし
た。これは、0.25％の利上げを年３回行うという
ことを示唆しており、市場では2016年9月時点の
見通しである年2回から変化しないという見方も多
くあったため、サプライズとなりました。
単位：％
実質GDP
失業率
インフレ率
（PCE）
インフレ率
(コアPCE)
FF金利
予想時点
16年12月
16年9月
16年12月
16年9月
16年12月
16年9月
16年12月
16年9月
16年12月
16年9月
2016年 2017年 2018年 2019年
1.9
1.9
2.1
2.0
1.8
2.0
2.0
1.8
4.5
4.5
4.7
4.5
4.6
4.8
4.6
4.5
2.0
1.5
1.9
2.0
2.0
2.0
1.3
1.9
2.0
1.7
1.8
2.0
1.7
1.8
2.0
2.0
1.4
2.1
2.9
0.6
1.9
2.6
0.6
1.1
長期
1.8
1.8
4.8
4.8
2.0
2.0
3.0
2.9
※中央値を表記。実質GDP成長率・インフレ率は10-12月期の前年比、
失業率は当概年の10-12月期の平均を表記
出所：FRB（米連邦準備制度理事会）のデータを基にアセットマネジメントOne作成
米10年国債利回りの推移
③米10年国債利回りは2年3ヵ月ぶりの水準に
■ 2017年の利上げ回数の見通しなどに変化があったこ
とは市場にとってサプライズであり、市場では利上
げペースが速まるとの懸念から米国では株安・債券
安の反応となりました。米2年国債利回りは1.27％
と約7年ぶりの水準に、米10年国債利回りは2.57％
と約2年3ヵ月ぶりの水準まで上昇しました。
ただし、今回のFOMCは次期米大統領のトラン
プ氏の具体的な政策が明らかになっていないな
ど、不透明なことが多い中で行われた会合である
ことから、今後の利上げペースや金利動向などに
ついては引き続き注視が必要であると考えます。
（％）
3.2
2.57％
2.7
2.2
1.7
1.2
13年12月
14年12月
15年12月
16年12月
期間： 2013年12月13日～2016年12月14日（日次）
出所：ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメントOne作成
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161215JS臨時レポート12月FOMC
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