米国が1年ぶりの追加利上げを決定

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2016年12月15日
マーケットレポート
米国が1年ぶりの追加利上げを決定
~ 政策金利の見通しを小幅に引き上げ ~
◆1年ぶりの追加利上げ
FRB(米連邦準備理事会)は12月13-14日開催のFOMC
(米連邦公開市場委員会)において昨年12月以来、1年ぶり
の利上げを決定し、FF金利の誘導目標を0.50%~0.75%に
引き上げました。【図1】
FRBは昨年12月時点では年4回の利上げを見込んでいま
したが、2016年に入り年前半は低成長が続き、インフレ率の
上昇が緩やかであったことなどから、景気に悪影響を与え
かねない追加利上げについては慎重なスタンスを続けてき
ました。しかし、年後半には米国の実質GDP(国内総生産)
成長率も回復、労働市場の改善が一層進み、先行きのイン
フレ率上昇も十分見込める状況となったことから、今般、追
加利上げに踏み切ったものです。なお、金融市場では今回
の利上げについてほぼ確実視していました。
(図1)米国のFF金利(誘導目標)の推移
6
5
4
12月15日より
0.25%引き上げ
3
2
1
0
06
07
◆政策金利見通しを小幅に引き上げ
今回発表されたFOMC参加者の最新の経済予想では、来
年の実質GDP成長率見通しなどが上方修正されていること
などを背景に、政策金利の見通しが小幅に引き上げられま
した。例えば、2017年末時点の政策金利見通し(予想の中
央値)については今回は1.375%(9月時点では1.125%)とな
り、従来は0.25%刻みで年2回の利上げが見込まれていまし
たが、今回は3回に引き上げられました。また、2018年と
2019年については各3回の利上げと9月時点と変わりません
でしたが、長期均衡水準は3.000%(9月時点では2.875%)に
引き上げられています。【図2】
◆海外市場動向と今後の焦点について
14日の海外市場では、FRBによる先行きの利上げペース
が加速するとの警戒感が広がり、株式市場は下落、債券市
場では金利が上昇、外国為替市場では円安・米ドル高が進
みました。米国株式市場のNYダウは8営業日ぶりに下落し、
下落幅は100米ドルを超えました。また、米国10年国債利回
りは一時2.58%と約2年3ヵ月ぶりの高水準にまで上昇しまし
た。また外国為替市場では、米ドル/円が一時約10ヵ月ぶり
の水準となる1米ドル=117円40銭まで円安・米ドル高が進
みました。【図3】
今後についてはトランプ次期政権が、減税やインフラ投資
の拡大に加え、貿易関税など先行きインフレ加速に繋がり
かねない政策を掲げていることから、FRBとしてもまずはトラ
ンプ次期政権の政策動向を見極めるスタンスにあるものと
見られます。したがって、まずは大統領就任後、早い時期に
予定される大統領の一般教書演説や予算教書演説の内容
などが当面の注目材料となります。
以上
(2006年1月1日~2016年12月15日、日次)
(%)
08
09
10
11
12
13
14
15
16 (年)
17
(図2)FOMC参加者の政策金利予想(中央値)
3.5
3.0
(2016年末~長期均衡)
(%)
利上げのペースは
やや早まるとの見方へ
2017年の利上げ2回→3回
2.5
3.000
2.875
2.875
2.125
2.625
2.0
1.375
1.5
1.0
0.5
0.0
0.625
1.125
0.625
1.875
前回(2016年9月予想)
今回(2016年12月予想)
2016年末 2017年末 2018年末 2019年末 長期均衡
(図3)米国株式・債券・為替の動き
(2016年12月13日~2016年12月14日)※カッコ内は前日比
株式
債券
為替
NYダウ
10年国債利回り
米ドル/円
(米ドル)
(%)
(円)
12月13日
(火)
19,911.21
2.47
115.19
(+114.78)
(+0.00)
(+0.17)
12月14日
(水)
19,792.53
2.57
117.04
(▲ 118.68)
(+0.10)
(+1.85)
(出所)BloombergおよびFRBのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成
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