「簡易ガス事業者の指定旧供給地点の指定(九州経済産業局所管分

「簡易ガス事業者の指定旧供給地点の指定(九州経済産業局所管分)」に対する
意見公募の結果について
平成 28年12 月15日
九 州 経 済 産 業 局
ガ ス 事 業 課
平成28年11月11日(金)~12月10日(土)にかけて、「指定旧供給地点
の指定(九州経済産業局所管分)に対する意見の募集について」に対する御意見の募
集を行いました。その結果につきましては、以下のとおりです。
今回、御意見をお寄せいただきました方々の御協力に厚く御礼申し上げます。
1.概要
(1)意見募集の期間:平成28年11月11日(金)~平成28年12月10(土)
(2)意見提出の方法:郵送、FAX、電子メール
(3)意見募集の対象:指定旧供給地点の指定(九州経済産業局所管分)に対する
意見の募集について
2.お寄せいただいた御意見
・御意見提出件数:2通(4件)
・御意見に対する回答:別添のとおり(意見の全文は参考に示す。)
経過措置料金規制に対する意見への見解
<意見募集期間:11月11日(金)~12月10日(土)>
整理 意見
No. No.
1-1
1-2
1
2
ご意見の内容
ご意見に対する回答回答
1.全国約7000団地のうち、約1700団地しか経過措置料金が指定されないのは問題です。簡易ガス事業の競争
が見通せない中で、拙速に料金規制を解除すべきではありません。
2017年4月の都市ガスの小売全面自由化が、地域住民のくらしに与える影響はきわめて大きいものがありま
す。簡易ガスは特定ガス発生設備を通じて簡易ガス団地内の需要家に供給される仕組みであり、消費者が都市
ガスやLPガスに切り替えできる可能性は設備の制約から極めて低いと言えます。また、簡易ガス事業への新規
参入事業者がほとんど見込めない現状では、今回の制度変更が料金の引き上げに直結しかねません。
今回の案について、全国約7000社団地のうち約1700団地しか経過措置料金が指定されないこと、住宅団地型
と集合住宅型のうち特に後者が指定されないことは問題であり、消費者保護の観点から、このような状況で拙速
に料金規制を解除すべきではないと考えます。
簡易ガス事業の仕組みはご理解のとおりですが、戸建て住宅の場合は基
本的に従来の配管・消費機器等をそのまま利用して、シリンダー供給によ
るLPガス販売に切替えることが可能です。集合住宅の場合も、現に70戸未
満の集合住宅にLPガスを供給する事業においては、供給者の変更が頻繁
に起きているところです。
集合住宅型住宅団地を経過措置料金規制の対象外とすることについて
は、消費者代表を含む専門的な知見を有する委員から構成されるガスシス
テム改革小委員会において御議論いただいた結果を踏まえたものです。
今回のパブリックコメントの実施については、各地方経済産業局において
2.資源エネルギー庁と各経済産業局は、今回の案について簡易ガス利用者への周知を徹底してください
今回の変更案は、利用者に与える影響はきわめて大きいものがありますが、そもそも十分に知られていませ プレスリリースを行っております。
ん。特に変更案において経過措置料金規制に係る指定がされない利用者に対して、様々なツール・機会を利用 また、一般的なガスの小売全面自由化に係る周知活動としては、既に資
源エネルギー庁及び電力・ガス取引監視等委員会により、各地方経済産業
して、十分な周知を図るべきと考えます。
局の協力を得ながら、順次全国で説明会を開催しております。
また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件
3.経過措置料金規制に係る指定がされない事業者は、利用者への周知・説明を徹底するべきです
簡易ガス自由化開始当初から経過措置料金規制に係る指定がされない事業者及び、その後解除基準に該当 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた
し経過措置料金規制に係る指定が解除されることになった事業者は、その旨の利用者への周知・説明を徹底し め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。
今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給
てください。
約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ
ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ
の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情
報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる
方法等を認めているところです。
こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費
者への告知は十分に果たされるものと考えております。
4.資源エネルギー庁と各経済産業局は、簡易ガス自由化実施後の監視の具体的な方法を示してください
今回、各経済産業局は、多くの簡易ガス団地について「適正な競争環境が確保されている」と評価して、経過
措置料金規制に係る指定をしない方向性を示しています。しかし、指定されなかった団地における「規制なき独
占」による値上げについて、どのように行政として監視するのか、監視の具体的な方法を示すべきです。また、簡
易ガス市場の自由化後に値上げが起きた場合にどのように対処するのか、その基本方針を示すべきと考えま
す。
1-3
2
3
4
ガスシステム改革小委員会において、経過措置が課されないこととなった
日から3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、
全てのガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」につい
て議論されました。
「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業
者及び旧簡易ガス事業者(以下「旧一般ガス事業者等」という。)に対して行
う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小売料金(標準的
な小売料金)の水準に着目した事後監視です。
すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料
費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値
上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。
「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売
料金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ
り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくこととな
ります。
ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な
監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。
ガス売買自由化は(電力売買自由化もであるが)組織犯罪者周辺を利する可能性のある部分が大きいためにあ 御意見ありがとうございます。御指摘の内容については、今後の執務の参
まり好ましいものであるとは思っていないのであるが(これにより、どうやってもサクラ・八百長の影響力増大とコ 考とさせていただきます。
ネ社会化が進むのであるから)、判定結果についてこの様なものであった事については認める。
適切な基準の設定やKPIの増加、また常日頃からの状況の監視・調査によって、組織犯罪者周辺の不徳な者達
に不当な利益が集まらないようにしていただきたいと考える。
【参考】ご意見全文
意見
ご意見
No.
1.全国約7000団地のうち、約1700団地しか経過措置料金が指定されないのは問題です。簡易ガス事業の競争が見通せない中で、拙速に料金規制を解除すべきではありません。
2017年4月の都市ガスの小売全面自由化が、地域住民のくらしに与える影響はきわめて大きいものがあります。簡易ガスは特定ガス発生設備を通じて簡易ガス団地内の需要家に供給される仕組みであり、
消費者が都市ガスやLPガスに切り替えできる可能性は設備の制約から極めて低いと言えます。また、簡易ガス事業への新規参入事業者がほとんど見込めない現状では、今回の制度変更が料金の引き上
げに直結しかねません。
今回の案について、全国約7000社団地のうち約1700団地しか経過措置料金が指定されないこと、住宅団地型と集合住宅型のうち特に後者が指定されないことは問題であり、消費者保護の観点から、このよ
うな状況で拙速に料金規制を解除すべきではないと考えます。
1
2.資源エネルギー庁と各経済産業局は、今回の案について簡易ガス利用者への周知を徹底してください
今回の変更案は、利用者に与える影響はきわめて大きいものがありますが、そもそも十分に知られていません。特に変更案において経過措置料金規制に係る指定がされない利用者に対して、様々なツー
ル・機会を利用して、十分な周知を図るべきと考えます。
3.経過措置料金規制に係る指定がされない事業者は、利用者への周知・説明を徹底するべきです
簡易ガス自由化開始当初から経過措置料金規制に係る指定がされない事業者及び、その後解除基準に該当し経過措置料金規制に係る指定が解除されることになった事業者は、その旨の利用者への周
知・説明を徹底してください。
4.資源エネルギー庁と各経済産業局は、簡易ガス自由化実施後の監視の具体的な方法を示してください
今回、各経済産業局は、多くの簡易ガス団地について「適正な競争環境が確保されている」と評価して、経過措置料金規制に係る指定をしない方向性を示しています。しかし、指定されなかった団地におけ
る「規制なき独占」による値上げについて、どのように行政として監視するのか、監視の具体的な方法を示すべきです。また、簡易ガス市場の自由化後に値上げが起きた場合にどのように対処するのか、そ
の基本方針を示すべきと考えます。
2
ガス売買自由化は(電力売買自由化もであるが)組織犯罪者周辺を利する可能性のある部分が大きいためにあまり好ましいものであるとは思っていないのであるが(これにより、どうやってもサクラ・八百長
の影響力増大とコネ社会化が進むのであるから)、判定結果についてこの様なものであった事については認める。
適切な基準の設定やKPIの増加、また常日頃からの状況の監視・調査によって、組織犯罪者周辺の不徳な者達に不当な利益が集まらないようにしていただきたいと考える。