価値観を変えよう 健康職場の実現

価値観を変えよう 健康職場の実現
この10月に、長時間労働による自殺という事件が、
マスコミに大きく取りあげられた。働き方改革が推進
されているなかで、またかと、とても無念である。労
働基準監督署が労働災害と認定はしたものの、命は
戻ってこない。ご冥福を祈る。
たびたび起こる、こうした事件や事故をなくす方策
はないのだろうか。組織やマネジメント側に問題があ
るなかで、個人の側である、その個人の特性や置かれ
た環境などが促進要因となって、起きてしまっている
と推察できる。
しかし、これで片付けるわけにはいかない。長時間
労働や過度な負荷をかける仕事を減らし、そしてゼロ
にするためのアプローチを考えたい。その1つが、価
値観の転換であろう。残業する人が「仕事をしている
人」で、残業しない人は「仕事が少ない人」という価
値観を転換しなければならない。仕事をしっかりと終
え定時退社できる人は、生産性が高いという評価や価
値観をつくるために、仕事の量と質への評価、働き方
の見直しなどを変え、新たな価値観を形成したい。
会社員の多くは、時間と場所という制約条件のもと
で、与えられた仕事を終えたかどうかで評価される。
純粋に成果に対する評価への転換は難しいだろう。そ
こで、仕事と成果を量と質から評価する仕組みを準備
することを提案したい。
2つめは、マネジメント側が正しい価値観を身につ
けることである。
「1人ひとりの社員の成果の総和が、
組織の成果である」ということを理解しているのであ
れば、全体としていかにより多くの成果が出るように
組織や職場を運営することが大事であり、部下が長時
間仕事をしていれば成果が出ると考えている管理者
は、間違ったマネジメントを覚えてしまっている。
価値観の転換はこれだけではないが、過去の価値
観に縛られることなく、自身がもつ対極の価値観を理
解習得することから、新たな価値観をベースにしたマ
ネジメントスタイルの創造につながっていく。
各社、各自の働き方改革を通じて、新たな価値観
が定着し、労働災害がなく、健康経営に優れた職場
が創造されることを願いたい。
ブンヒン
(編集室 文斌)
JMA マネジメント
2016.12
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