別添 「(仮称)茨城県ヤードにおける自動車の適正な取扱いの確保に関する条例」の概要に寄せられ た意見の要旨と警察の考え方 番号 意 見 の 要 旨 警 察 の 考 え 方 ヤードの定義 規制対象のヤードを「自動車を解体する施設」と 「解体」に限定して定義すると、自動車修理工場や 製缶工場が規制対象に含まれなくなってしまうの で、より多くの施設が規制対象となるようにヤードを 定義すべき 自動車窃盗の実態を見ると、盗難自動車の多くが外周を壁等 で囲まれた施設に持ち込まれ解体された上で、転売されたり輸 出されたりしている状況が見受けられます。他方、通常の自動 車修理工場や製缶工場に盗難自動車が持ち込まれている実態 はあまり確認できていません。 また、自動車修理工場や製缶工場を自称する施設であって も、施設内で自動車を解体している実態が認められる場合に は、届出、取引相手確認や書類保存が義務付けられ、かつ、立 入検査等の対象となります。 したがって、本条例では、届出、取引相手確認や書類保存を 義務付け、かつ、立入検査等の対象となる施設を「自動車を解 体する施設」にすることとしています。 なお、自動車修理工場や製缶工場を自称する施設で盗難自 動車又はその部品を保管している者は、収集された証拠に基 づき認定することができる具体的事実次第で、現行の刑法によ り、盗品保管等で処罰されることになります。 ヤードの定義に、自動車を解体する施設に加え、 ①自動車の輸出用コンテナを収容することができる ドック等の設備、②自動車の部品をコンテナに搬入 するためのフォークリフト、③自動車を分解するため の設備のいずれかを有する施設も含めるべき これらの施設のうち自動車を解体する施設でないものに、盗 難自動車が持ち込まれている実態はあまり確認できていませ ん。仮にこれら施設を全て規制対象にしてしまうと、盗難自動車 と無関係な多くの施設が規制対象となってしまうことになり適当 ではありません。 したがって、本条例では、規制対象を「自動車を解体する施 設」にすることとしています。 なお、これらの施設で盗難自動車又はその部品を保管してい る者は、収集された証拠に基づき認定することができる具体的 事実次第で、現行の刑法により、盗品保管等で処罰されること になります。 1 2 届出 3 ヤード内で自動車を解体しようとする場合の届出 先は、市町村ではなく警察署にすべき 届出先は県公安委員会とし、各警察署で受理することとする 予定です。 相手方の確認及び提示書類の保存 4 ヤード内で自動車を解体する者が自動車を引き取 相手方の確認方法は、運転免許証及び自動車検査証の提示 る際に相手方を確認する方法は、顔写真付きの身 を受けることなどを想定しています。 分証明書等の提示を受ける方法にすべき 5 相手方を確認した書類につき、電子媒体による写 御指摘を踏まえ、相手方確認書類の写しの保存方法は、条例 しの保存を容認すると、「電子媒体で保存していた の目的に照らし適切なものにしてまいります。 が、知らないうちにデータが消えてしまった」との言 い訳をする者が出てくるため、電子機器による保存 を認めず、紙媒体による保存を義務づけるべき 不動産の譲渡等に係る措置 6 盗難自動車の解体に供されることを知った上での 不動産の所有者が、不動産譲渡等に当たり、当該不動産が 不動産の譲渡を禁止するとのことであるが、不動産 盗難自動車の解体の用に供されることを知らない場合には、不 の所有者が、不動産を譲渡する際に、当該不動産 動産譲渡等の禁止の対象にはなりません。 の用途をあらかじめ知ることは困難ではないか 立入検査 7 治安悪化や環境汚染も懸念されるため、行政機関 本条例により、警察職員が、県内で自動車解体を行っている や警察の立入検査を強化すべき と認められる全てのヤードに立ち入り、書類・物件を確認し、関 係者に質問することができるようになります。 なお、環境汚染対策の観点からは、使用済自動車の再資源 化等に関する法律や廃棄物の処理及び清掃に関する法律に 基づき、都道府県等の職員が事業者の事務所等に立入検査す ることができることになっています。 番号 8 意 見 の 要 旨 自動車解体業許可を受けずにガス切断機を所有 していたり、自動車整備工場でないのにエンジンを 車両から分離させていたりする者に対しても、警察 職員が立入検査をすべき 警 察 の 考 え 方 本条例により、警察職員が、県内で自動車解体を行っている と認められる全てのヤードに立ち入り、書類・物件を確認し、関 係者に質問することができるようになります。 なお、本条例施行前でも、高圧ガス切断機を使用する事業所 については労働安全衛生法に基づき、自動車整備事業者につ いては道路運送車両法に基づき、それぞれ関係行政機関の職 員等が立入検査することができることになっています。 罰則 地方自治法第14条第3項は、普通地方公共団体がその条例 中に規定することができる罰則の上限を2年以下の懲役、100 自動車窃盗の防止に効果が上がるよう最高の罰則 万円以下の罰金等と定めています。 本条例で定める罰則の重さは、他の法律や条例における類似 10 を定めるべき の罰則の重さと比較し、均衡がとれるよう定めてまいります。 無届出や内容虚偽の届出に対しては、一定期間 内にヤードの撤去又は新規届出を義務づけ、改善 11 されない場合には、1年以下の懲役又は営業施設 の面積に応じて50万円から1,000万円の罰金を科 すべき 9 罰則を5年以下の懲役又は1億円以下の罰金程 度にすべき 相手方の確認をせずに又は自動車検査証等の提 出を受けずに自動車を引き取った古物商には、1年 12 以内の営業停止又は施設面積・取扱台数に応じて 50万円から1,000万円の罰金を科すべき 古物商には、古物営業法により、古物を買い受けたりする相 手方の確認が義務付けられており、当該確認を怠れば、6月以 下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられる上、県公安委員 会により古物営業許可を取り消されたりすることになっていま す。 自動車窃盗グループが盗もうとしている車種の自 自動車窃盗グループが盗もうとしている車種の自動車が駐車 動車が駐車している具体的場所を当該グループに している場所を当該グループに教えた者は、収集された証拠に 基づき認定することができる具体的事実次第で、現行の刑法に 13 教えて報酬を得ている者への罰則を設けるべき より、窃盗の共同正犯、教唆犯又は幇助犯として処罰されること になります。 自らの不動産が盗難自動車の解体に供されること 自らの不動産が盗難自動車の解体に供されることになることを になることを知りつつ不動産を譲渡した者への罰則 知りつつ不動産を譲渡した者は、収集された証拠に基づき認定 14 を設けるべき することができる具体的事実次第で、現行の刑法により、窃盗の 共同正犯又は幇助犯として処罰される場合もあります。 経過措置 条例施行前に駆込みでヤードを設置し規制を免 15 れようとすることへの対策を講ずべき 本条例が定めるヤードに該当する施設については、設置の時 期にかかわらず、全て本条例が適用されることになります。 16 現存するヤードに対しても条例を適用すべき その他 ・ 自動車窃盗グループの手口等に関 17 する情報提供~1件 ・ 条例制定に賛成~2件 貴重な御意見として承ります。
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