パブリックコメント用 下関市ひとり親家庭等自立促進計画(第2次) (案) 平成28年12月 下関市 目 第1章 次 計画の概要 1 計画策定の背景と趣旨 ······································· 1 2 計画の位置付け ············································· 1 3 計画の期間 ················································· 2 4 計画の対象 ················································· 2 第2章 ひとり親家庭等の現状 1 母子・父子世帯の状況 ······································· 3 2 子育ての状況 ··············································· 6 3 生活の状況 ················································· 7 4 就労の状況 ················································· 10 5 相談や事業の周知の状況 ····································· 12 6 養育費の状況 ··············································· 15 7 事業の実施状況 ············································· 16 8 ひとり親家庭等を取り巻く課題 ······························· 18 第3章 計画の基本的な考え方 1 計画の基本方針 ············································· 19 2 計画の基本目標 ············································· 19 3 計画の体系 ················································· 21 第4章 計画の取組 1 子育て支援の充実 ··········································· 22 2 生活支援の充実 ············································· 24 3 就業支援の充実 ············································· 26 4 相談・情報提供体制の強化 ··································· 27 第5章 計画の推進 1 計画の推進 ················································· 30 2 地域が一体となった支援の推進 ······························· 30 第1章 1 計画の概要 計画策定の背景と趣旨 本市においては、平成 22 年 3 月に「下関市ひとり親家庭等自立促進計画」を策定し、 ひとり親家庭等の自立や生活の安定・向上に向けた支援施策を総合的に推進してきました。 国の算出した「子供のいる現役世帯の相対的貧困率」では、子供のいる現役世帯全体で は 15.1%であるのに対し、大人が 1 人の世帯で 54.6%という結果が出されており、子ど もの貧困への対策においても、ひとり親家庭等への自立支援は喫緊の課題となっています。 国においては、平成 24 年に「母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特 別措置法(平成 24 年法律第 92 号)」、平成 25 年には「子どもの貧困対策の推進に関す る法律(平成 25 年法律第 64 号) 」が成立し、ひとり親家庭への就業支援、その他の支援 施策の強化が求められました。 また、平成 27 年には、国の基本方針(「母子家庭等及び寡婦の生活の安定と向上のため の措置に関する基本的な方針」)が見直され、母子父子寡婦福祉法及び児童扶養手当法の改 正内容が追加されました。また、ワンストップ支援体制の整備、子育て・生活支援の強化 (日常生活支援や学習支援の実施等)、子どもの貧困対策、養育費の確保及び面会交流の支 援の強化等に関する事項等も盛り込まれました。 このような国の動向及びこれまでの本市の取組の状況を踏まえ、本市のひとり親家庭等 の自立に向けた支援を更に推進するため、 「下関市ひとり親家庭等自立促進計画」を改定し ました。 2 計画の位置付け 本計画は、 「母子及び父子並びに寡婦福祉法」 (昭和 39 年法律第 129 号)第 12 条の規 定に基づく計画として位置づけます。 また、国や県の取組の方針を踏まえた上で、当市における上位計画である「第2次下関市総 合計画」及び「下関市子ども・子育て支援事業計画」との整合性を図り策定しました。 1 3 計画の期間 本計画の期間は、平成 29 年度から平成 33 年度までの5年間とします。 また、法律及び基本方針の見直しや、社会・経済情勢等の変化に対応し、必要に応じて 計画の見直しを行うものとします。 4 計画の対象 本計画は、原則として母子及び父子並びに寡婦福祉法の規定による、母子家庭、父子家 庭及び寡婦を対象とし、用語の定義は以下のとおりとします。 【用語の定義】 用語 定義 母子家庭 現に 20 歳未満の児童を扶養している配偶者のない女子とその児童で 構成する家庭 父子家庭 現に 20 歳未満の児童を扶養している配偶者のない男子とその児童で 構成する家庭 寡婦 配偶者のない女子であって、かつて配偶者のない女子として 20 歳未満 の児童を扶養していたことのあるもの ひとり親家庭 母子家庭及び父子家庭 ひとり親家庭等 母子家庭、父子家庭及び寡婦 2 第2章 1 ひとり親家庭等の現状 母子・父子世帯の状況 (1)ひとり親家庭世帯の状況 国勢調査による母子・父子世帯は、平成 17 年まで増加傾向にありましたが、平成 22 年以降減少傾向にあります。 また、母子世帯の一般世帯に占める割合は、山口県の値よりもやや高くなっています。 【母子・父子世帯数の推移】 一般世帯総数 世帯数 世帯割合 世帯数 父子世帯 世帯割合 母子世帯割合(山口県) 父子世帯割合(山口県) 母子世帯割合(全国) 父子世帯割合(全国) 母子世帯 平成 7 年 114,764 1,827 1.6 237 0.2 1.3 0.2 1.1 0.2 平成 12 年 117,519 2,088 1.8 217 0.2 1.4 0.2 1.3 0.2 平成 17 年 116,041 2,435 2.1 241 0.2 1.7 0.2 1.5 0.2 平成 22 年 117,928 2,281 1.9 201 0.2 1.7 0.2 1.5 0.2 平成 27 年 115,993 2,261 2.0 174 0.2 1.7 0.2 1.4 0.2 資料:国勢調査(各年 10 月 1 日) ※母子世帯・父子世帯割合は、一般世帯総数に占める割合 ※一般世帯総数には不詳も含む。世帯割合は不詳を除く一般世帯総数に対する割合 【母子・父子世帯数の推移】 (世帯) 3,000 父子世帯 母子世帯 241 2,500 201 174 2,435 2,281 2,261 平成17年 平成22年 平成27年 217 2,000 237 1,500 1,000 1,827 2,088 500 0 平成7年 平成12年 資料:国勢調査(各年 10 月 1 日) 3 【母子・父子世帯割合の推移】 2.5 母子世帯割合(下関市) 2.1 2.0 1.8 1.6 1.5 1.7 1.7 1.5 1.5 父子世帯割合(下関市) 母子世帯割合(山口県) 1.7 父子世帯割合(山口県) 1.4 1.3 1.3 1.0 2.0 1.9 母子世帯割合(全国) 1.4 父子世帯割合(全国) 1.1 0.5 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.0 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年 資料:国勢調査(各年 10 月 1 日) (2)ひとり親になった理由 母子・父子世帯になった要因は、 「離婚」の割合が 7 割を超えて最も高く、次いで「夫・ 妻の病死」となっています。 【ひとり親になった理由】 (母子世帯) 0% 20% 40% (父子世帯) 60% 80% 100% 78.5 83.7 離婚 0% 20% 8.5 5.7 妻の病死 未婚の母 8.2 6.5 妻の事故死 1.7 1.6 妻の心身障害 1.1 1.3 2.4 1.5 80% 100% 21.0 18.7 夫の家出、行方不明 0.6 0.4 妻の家出、行方不明 0.6 0.9 夫の心身障害 0.3 0.1 遺棄 0.6 0.1 遺棄 0.2 0.1 未婚の父 0.0 0.5 その他 0.8 0.6 その他 0.6 1.2 無回答 0.6 1.5 無回答 2.3 1.1 下関市(n=661) 県全体(n=3,076) 60% 72.2 74.6 離婚 夫の病死 夫の事故死 40% 下関市(n=176) 県全体(n=819) 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 4 (3)子どもの状況 20 歳未満の子どもの就学等の状況は、母子世帯では小学生の割合が最も高く、中学 生、高校生が続いています。父子世帯では、高校生の割合が最も高く、小学生、中学生 が続いています。 【子どもの就学等の状況】 (母子世帯) 0% 10% (父子世帯) 20% 30% 40% 0% 50% 20.1 18.8 就学前 41.0 32.2 31.3 中学生 30.6 29.1 高校生 中学生 29.5 30.4 40.9 33.8 2.3 2.7 高等専門学校生 専修学校・各種学校生 2.7 2.3 専修学校・各種学校生 6.8 4.6 短大・大学生 6.3 7.0 就職している子供 4.8 5.0 その他 その他 下関市(n=176) 県全体(n=819) 14.8 10.0 就職している子供 3.9 2.7 50% 36.3 高校生 下関市(n=661) 県全体(n=3,076) 40% 30.7 1.1 1.9 5.6 5.0 30% 小学生 高等専門学校生 短大・大学生 20% 11.4 11.7 就学前 35.2 小学生 10% 5.1 5.0 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 5 2 子育ての状況 子育てに関する悩みや不安の有無について、ひとり親家庭では『不安や負担を感じる』 と回答した人の割合が約 6 割となっており、他の世帯よりも高くなっています。 子育てに関して日頃悩んでいることについて、ひとり親家庭では「子どもと過ごす時 間が十分とれないこと」と回答した人の割合が他の世帯よりも 20 ポイント以上高くな っています。 【子育てに関する悩みや不安の有無】 0% ひとり親世帯 (n=151) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) 20% 40% 15.9 60% 80% 43.0 6.6 37.3 5.2 38.9 100% 33.1 5.3 2.6 49.7 4.3 2.1 46.7 6.2 2.9 非常に不安や負担を感じる どちらかというと不安や負担を感じる あまり不安や負担などは感じない 不安や負担はまったく感じない 無回答 資料:下関市の子ども・子育ての新しい計画づくりのためのアンケート調査(平成 25 年 9 月) 【子育てに関して日頃悩んでいること(上位8項目)】 0% 10% 20% 30% 40% 子どもの性格や癖のこと 子どもの教育のこと 31.3 30.4 41.1 34.2 35.6 37.7 子どもの健康や発育・発達に 関すること 子どもと過ごす時間が十分 とれないこと 50% 45.0 42.9 46.7 41.7 14.9 13.7 34.4 37.1 34.0 33.8 31.7 26.5 33.1 26.5 29.1 32.5 子どもを叱りすぎてしまうこと 自分の時間がもてないこと 子どもの友だち付き合いのこと (いじめ等を含む) 仕事と子育ての両立が難しい こと 20.8 22.9 ひとり親世帯 (n=151) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) 資料:下関市の子ども・子育ての新しい計画づくりのためのアンケート調査(平成 25 年 9 月) 6 3 生活の状況 (1)生活の状況 生活状況について、母子世帯、父子世帯ともに「苦しい」、「やや苦しい」と回答した 人の割合が約7割と高くなっています。 【生活状況】 0% 母子世帯 1.4 下関市(n=661) 20% 4.2 40% 24.2 0.8 県全体(n=3,076) 3.1 32.4 24.7 父子世帯 下関市(n=176)1.1 3.4 35.2 25.6 県全体(n=819) 2.1 6.2 60% 80% 100% 36.0 1.8 35.1 36.9 25.4 33.1 1.2 30.7 2.3 31.7 1.5 余裕がある やや余裕がある ほぼやっていける やや苦しい 苦しい 無回答 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) (2)収入の状況 一年間の収入について、母子世帯では 150∼200 万円未満と回答した人の割合が最 も高くなっており、18.8%となっています。一方、父子世帯では「300∼400 万円未 満」と回答した人の割合が 16.5%と最も高くなっており、母子世帯よりも収入が多い世 帯の割合が高くなっています。 【一年間の収入】 (母子世帯) 0% 無 50万円未満 50∼100万円未満 10% 50万円未満 9.2 7.3 18.8 18.0 15.4 18.4 11.2 12.1 12.0 11.2 250∼300万円未満 300∼400万円未満 700∼800万円未満 800万円以上 無回答 50∼100万円未満 13.5 14.1 200∼250万円未満 600∼700万円未満 0% 30% 無 150∼200万円未満 500∼600万円未満 20% 1.2 0.8 2.0 2.3 100∼150万円未満 400∼500万円未満 (父子世帯) 4.8 5.2 3.6 3.4 1.7 1.7 1.5 0.6 0.8 0.8 4.4 4.0 100∼150万円未満 150∼200万円未満 200∼250万円未満 10% 4.0 2.6 2.8 3.4 5.7 5.4 9.7 9.2 14.2 12.5 16.5 17.2 300∼400万円未満 8.0 500∼600万円未満 下関市(n=661) 県全体(n=3,076) 600∼700万円未満 700∼800万円未満 800万円以上 無回答 30% 0.0 1.1 0.6 1.0 250∼300万円未満 400∼500万円未満 20% 7.4 8.1 5.1 4.4 6.3 4.9 5.1 6.3 12.5 14.8 11.6 下関市(n=176) 県全体(n=819) 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 7 (3)行政への要望 国、県、市町村への要望について、母子世帯、父子世帯ともに経済的な支援が上位と なっています。 【国、県、市町村への要望】 (母子世帯) 0% 20% (父子世帯) 40% 48.0 48.0 各種年金手当の充実 16.5 13.1 公営住宅への優先入居 技能習得機会の充実 11.3 11.3 就労機会の拡大 10.6 10.3 保育所の充実 8.0 7.1 就労・生活相談事業の充実 7.0 7.6 2.0 2.7 家庭生活支援員派遣事業の 充実 1.1 1.6 育児相談事業の充実 0.5 0.9 母子会等の組織づくり 0.3 1.0 その他 1.4 2.0 無回答 父子会などの組織づくり 11.9 8.9 家庭生活支援員派遣事業の 充実 11.4 10.0 4.7 4.1 児童館の充実 60% 45.5 46.2 12.5 8.8 10.3 10.2 放課後児童クラブの充実 40% 54.0 54.9 公営住宅優先入居 18.3 20.6 公的貸付金制度の充実 20% 医療費助成事業の充実 24.1 24.1 養育費確保への支援 0% 各種年金手当の充実 34.2 34.2 医療費助成事業の充実 母子生活支援施設の充実 60% 下関市(n=661) 就労機会の拡大 9.7 9.8 保育所の充実 8.5 4.9 放課後児童クラブの充実 8.0 7.0 生活相談事業の充実 5.1 7.0 育児相談事業の充実 1.1 2.7 児童館の充実 0.0 2.1 その他 県全体(n=3,076) 無回答 下関市(n=176) 県全体(n=819) 0.6 3.4 23.3 23.7 15.9 15.5 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 8 (4)住居の状況 住居の状況について、母子世帯では「民間借家アパート」、「家族名義の家」、「公営住 宅」の割合が高くなっています。一方、父子世帯では「持家」、「実家」の割合が高くな っています。 【住居の状況】 (母子世帯) 0% 10% 親族の家 29.7 28.5 1.1 1.6 無回答 0.5 0.8 30% 31.3 29.2 2.3 2.9 7.4 7.1 社宅・官公舎 1.1 1.3 公社・公団 0.6 0.7 その他 無回答 50% 38.3 下関市(n=176) 県全体(n=819) 22.2 民間借家・アパート 下関市(n=661) 県全体(n=3,076) 40% 31.3 公営住宅 2.0 1.4 その他 20% 実家 0.6 0.4 0.0 0.0 10% 持家 23.3 24.1 民間借家アパート 母子生活支援施設 0% 50% 4.7 4.2 公営住宅 公社・公団 40% 27.8 29.0 家族名義の家 社宅・官公舎 30% 10.4 10.0 持家 親族の家 20% (父子世帯) 15.9 0.6 0.7 3.4 3.8 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 9 4 就労の状況 (1)就労の状況 母子世帯・父子世帯になった当時の就労状況について、母子世帯では「パート」の割 合が3割半ば、 「無職」と回答した人の割合が2割半ばとなっています。一方、父子世帯 では「正規社員」の割合が約7割を占め、「自営業」と合わせると8割を超えています。 現在の就労状況について、母子世帯では「正規社員」と回答した人の割合が、母子世 帯になった当時よりは高くなっていますが、5 割に達していません。 一方、父子世帯では、 「正規社員」の割合が6割半ばと父子世帯になった当時よりやや 低くなっており、 「無職」の割合が父子世帯になった当時よりやや高くなっています。 【母子世帯・父子世帯になった当時の就労状況】 0% 母子世帯 下関市(n=661) 20% 4.8 40% 60% 25.1 県全体(n=3,076) 4.1 0.9 5.6 1.4 34.6 24.3 5.50.7 1.6 37.8 父子世帯 下関市(n=176) 17.0 68.8 県全体(n=819) 17.3 68.9 自営業 内職 80% 正規社員 その他 100% 27.1 0.5 25.4 0.7 4.5 0.0 5.1 1.7 1.7 1.1 3.1 4.50.0 3.2 0.7 2.3 パート 無職 派遣社員 無回答 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 【現在の就労状況】 0% 20% 母子世帯 下関市(n=661) 4.2 県全体(n=3,076) 40% 60% 43.3 4.9 27.5 42.7 父子世帯 下関市(n=176) 17.6 県全体(n=819) 17.3 80% 8.0 29.7 65.9 63.6 自営業 正規社員 パート 派遣社員 内職 その他 無職 無回答 100% 0.8 1.2 14.4 0.6 8.4 0.4 11.4 1.8 0.8 2.8 0.0 9.1 2.3 0.6 1.1 4.0 5.00.1 7.4 1.3 1.3 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 10 (2)母親の就労形態の意向 本市の「子ども・子育ての新しい計画づくりのためのアンケート調査」結果では、母 親の就労状況について、ひとり親世帯では「就労している」と回答した人の割合が約8 割となっており、他の世帯よりも 30 ポイント以上高くなっています。 パート等で就労している母親の就労希望は、フルタイムへの転換希望がある人の割合 がひとり親世帯では6割を超えており、他の世帯よりも高くなっています。 【母親の就労状況】 0% 20% ひとり親世帯 (n=147) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) 40% 60% 52.4 24.8 25.9 20.4 21.5 80% 3.0 23.9 2.0 100% 17.0 46.6 9.5 2.0 0.7 4.7 0.5 40.2 3.9 1.0 フルタイムで就労している パート等で就労している 自営業である(農業・漁業を含む) 以前は就労していたが、現在は就労していない これまで就労したことがない 無回答 資料:下関市の子ども・子育ての新しい計画づくりのためのアンケート調査(平成 25 年 9 月) 【母親の就労希望】 0% ひとり親世帯 (n=38) 核家族世帯 (n=425) 三世代世帯 (n=73) 20% 18.4 5.6 5.5 40% 60% 80% 44.7 25.4 0.0 2.6 34.2 55.1 27.4 100% 10.8 63.0 3.1 4.1 0.0 フルタイムへの転換希望があり、実現できる見込みがある フルタイムへの転換希望があるが、実現できる見込みがない パ−ト・アルバイト等の就労を続けることを希望 パ−ト・アルバイト等をやめて子育てや家事に専念したい 無回答 資料:下関市の子ども・子育ての新しい計画づくりのためのアンケート調査(平成 25 年 9 月) 11 5 相談や事業の周知の状況 (1)生活で困ったこと 最近の生活で困ったことについて、母子世帯、父子世帯ともに「生活費」、「子供の教 育」の割合が高くなっています。 【最近の生活で困ったこと】 (母子世帯) 0% 20% (父子世帯) 40% 60% 0% 80% 60.8 61.3 生活費 20.7 18.2 仕事 子供の養育 19.5 19.3 子供の養育 病気・事故 19.1 20.3 家事 10.9 10.1 9.1 10.6 医療費 8.9 8.5 子供の就職 家族との人間関係 3.9 4.0 家事 2.6 2.3 相談相手がいない 2.1 2.7 子供の結婚 近所との人間関係 27.3 28.1 23.3 24.4 22.7 18.9 19.9 19.2 15.3 14.8 子供の就職 13.6 11.5 借金・負債の返済 10.2 14.0 相談相手がいない 8.0 5.6 医療費 7.4 7.3 住居 4.0 3.5 家族との人間関係 3.4 4.2 1.4 2.0 子供の結婚 2.3 3.3 0.9 1.5 近所との人間関係 下関市(n=661) 県全体(n=3,076) 50% 40.3 43.5 老後 9.1 8.5 住居 40% 40.9 35.9 病気・事故 老後 借金・負債の返済 30% 生活費 27.4 25.9 仕事 20% 子供の教育 38.3 38.0 子供の教育 10% 下関市(n=176) 県全体(n=819) 1.7 2.1 その他 2.9 3.3 その他 3.4 3.2 無回答 5.0 4.4 無回答 4.0 4.9 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 12 (2)相談相手、相談場所の有無 相談相手、相談場所の有無について、 「いる・ある」と回答した人の割合はいずれの世 帯も8割を超えて高くなっていますが、 「いない・ない」と回答した人の割合はひとり親 家庭で約 1 割となっており、他の世帯よりも高くなっています。 【相談相手、相談場所の有無】 0% 20% 40% ひとり親世帯 (n=151) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) 60% 80% 88.1 9.9 95.5 いない・ない 2.0 2.9 1.5 93.5 いる・ある 100% 3.62.9 無回答 資料:下関市の子ども・子育ての新しい計画づくりのためのアンケート調査(平成 25 年 9 月) (3)子育てが地域の人々などに支えられていると感じるか 子育てが地域の人々などに支えられていると感じる人の割合は、ひとり親家庭で 3 割 台となっており、他の世帯よりも低くなっています。 【子育てが地域の人々などに支えられていると感じるか】 0% ひとり親世帯 (n=151) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) 20% 8.6 9.1 12.4 40% 29.8 60% 80% 48.3 38.8 10.6 2.6 42.3 38.2 100% 44.1 8.1 1.6 4.2 1.0 非常に感じている どちらかというと感じている あまり感じていない まったく感じていない 無回答 資料:下関市の子ども・子育ての新しい計画づくりのためのアンケート調査(平成 25 年 9 月) 13 (4)事業の認知度 各事業の認知度について、 「知らない」と回答した人の割合はいずれの項目もひとり親 家庭で他の世帯よりも高くなっています。 【各事業の認知度】 0% 保健師などの家庭 訪問 育児学級 妊産婦相談・育児相 談・電話相談 子育て情報誌ちゃ いるど ひとり親世帯 (n=151) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) ひとり親世帯 (n=151) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) ひとり親世帯 (n=151) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) ひとり親世帯 (n=151) 核家族世帯 (n=2,088) 三世代世帯 (n=306) 20% 40% 60% 46.4 80% 31.1 100% 21.2 1.3 61.8 26.9 10.2 1.1 61.4 26.5 10.8 1.3 14.6 62.9 21.9 35.2 51.1 27.1 59.2 15.9 62.3 25.5 64.1 12.1 1.6 0.0 1.4 10.5 1.0 38.4 68.1 1.5 14.8 64.4 47.7 12.2 21.9 58.2 24.2 0.7 13.9 24.6 27.5 0.0 6.1 1.2 7.2 1.3 知っているし、利用したことがある 知っているが、利用したことはない 知らない 無回答 資料:下関市の子ども・子育ての新しい計画づくりのためのアンケート調査(平成 25 年 9 月) 14 6 養育費の状況 養育費について、「取り決め無」の割合が4割を超えて高くなっています。また、「取 り決め有もらっている」と回答した人の割合は1割半ばとなっており、県全体と比較す ると低くなっています。 養育費の月額については、「3∼5 万円」と回答した人の割合が約1割と最も高くなっ ています。 【養育費についての取り決め】 0% 20% 下関市(n=661) 17.4 県全体(n=3,076) 4.2 21.9 40% 8.3 4.7 60% 8.9 80% 46.6 11.4 9.8 取り決め有もらっている 取り決め有途中まで 取り決め無 100% 14.5 42.1 10.0 取り決め有一部 取り決め有もらっていない 無回答 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 【養育費の月額】(母子世帯) 0% 20% 下関市(n=661) 2.1 4.8 県全体(n=3,076) 2.0 6.0 13.3 16.9 2万円未満 5∼10万円 40% 60% 9.7 1.2 12.1 80% 100% 68.8 1.3 61.8 2∼3万円 10万円以上 3∼5万円 無回答 資料:山口県母子・父子世帯等実態調査(平成 24 年 6 月) 15 7 事業の実施状況 (1)児童扶養手当 18 歳以下の児童を監護している母子・父子家庭の母、父または養育者を対象として 手当の給付を行いました。支給件数は減少傾向にあります。 平成 28 年 8 月より、2 人目以降の児童がいる場合の加算額を増額しました。 【児童扶養手当の支給状況】 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 支給件数(件) 3,027 3,026 3,007 2,927 2,936 2,807 (2)ひとり親家庭等医療費助成制度 ひとり親家庭の父母及び 18 歳以下の児童の医療費の自己負担分を助成しました。 支給金額は平成 23 年度をピークとして減少傾向にあります。 【ひとり親家庭等医療費助成の支給状況】 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 217,964 支給金額(千円) 241,329 233,496 228,586 225,535 221,358 (3)母子父子寡婦福祉資金貸付 母子・父子家庭の母子、父子及び寡婦に対し、修学資金その他の貸付を行いました。 貸付件数は減少傾向にありましたが、平成 27 年度は前年度より増加しています。 【母子父子寡婦福祉資金貸付の利用状況】 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 貸付件数(件) 70 44 51 34 25 30 (4)母子家庭等自立支援教育訓練給付金事業 母子・父子家庭の母・父を対象として、就業に向けて指定の講座を受講した場合、受 講経費の一部を助成する事業を実施しました。現在は実績がほぼありませんが、平成 28 年度から支給額が大幅に増額(経費の 2 割→6 割)となったこともあり、これからの需要 が見込まれます。 【母子家庭等自立支援教育訓練給付金の利用状況】 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 給付件数(件) - - 1 16 - - - (5)母子家庭等高等職業訓練促進給付事業 母子・父子家庭の母・父が就職に有利な看護師や介護福祉士等の資格を取得するため に、1年以上養成機関で修業する場合、生活の経済的負担の軽減を図るため、高等職業 訓練促進給付金を支給しました。給付件数は 50 件前後で横ばいとなっています。 【母子家庭等高等職業訓練促進給付の利用状況】 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 給付件数(件) 66 75 55 45 53 52 (6)母子・父子自立支援員による相談の状況 総合的な窓口として、ひとり親家庭の専門的知識を有する母子・父子自立支援員によ る、生活の安定、自立のための相談、様々な問題の相談を行いました。 相談件数は、平成 26 年度にいったん増加しましたが、全体的に減少傾向にあります。 【母子・父子自立支援員による相談状況】 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 相談件数(件) 3,148 1,748 1,507 1,268 1,393 1,332 (7)児童扶養手当受給世帯の JR 通勤定期割引制度の状況 通勤に JR を利用する児童扶養手当受給者世帯の方を対象として、定期乗車券の割引 券を交付しました。 【JR 通勤定期割引券の交付状況】 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 相談件数(件) 12 22 78 17 82 68 81 8 ひとり親家庭等を取り巻く課題 (1)子育て支援の状況 子育てに関する悩みや不安を感じている保護者の割合は、ひとり親家庭が他の家族形 態よりも高く、日頃悩んでいることとして、子どもと過ごす時間がとれないこと、仕事 と子育ての両立が難しいことが、他の家族形態よりも高くなっています。 ひとり親家庭の親は、子育てと生計の維持を一人で担っており、家庭生活と職業生活 の両立における多くの困難や経済的な問題は、子どもの生活や成長にも大きな影響を及 ぼすことが社会的な問題となっています。 多様な就労形態や緊急時に対応できる保育サービスの充実を図るとともに、子どもが 安心して過ごせる居場所づくりが重要です。 (2)生活支援の状況 母子世帯、父子世帯ともに、現在の生活状況が苦しい(苦しい+やや苦しい)と回答 した割合が約 7 割に上っています。また、世帯の年収が 250 万未満の世帯は、母子世 帯では約 6 割、父子世帯は、母子世帯よりも収入が多い世帯割合が高いものの、約2割 となっており、行政への要望としても経済的な支援が上位となっています。 ひとり親家庭等は、生活面や経済面で様々な困難を抱えているケースがあるため、経 済的な基盤を安定させる支援とともに、それぞれの家庭の事情に寄り添ったきめ細やか な生活支援を行う必要があります。 (3)就業支援の状況 ひとり親家庭等の親の就業率は高くなっていますが、特に母子世帯では非正規雇用の 割合が高く、母子世帯となった当時より正規雇用の割合が高くなっているものの 5 割に 達していません。また、生活で困ったこととして、母子世帯、父子世帯ともに「仕事」 は上位となっています。 経済的に自立が可能な安定した職業に就けるよう、情報提供や就労支援の充実を図る とともに、資格取得など、親の職業能力を向上させるための支援が重要です。 (4)相談・情報提供の状況 ひとり親家庭等の困っていることとして、生活面や経済面で多様なことがあがってお り、複数の困難な事情を抱えている場合も多くなっています。また、相談窓口等の認知 度が低い状況があります。 それぞれの家庭の抱える課題に適切に対応し、必要な支援につなげるような質の高い 相談体制の整備が重要です。 18 第3章 1 計画の基本的な考え方 計画の基本方針 本計画は、ひとり親家庭等が地域社会に理解され、支えられながら、自ら進んで生活の 自立を図り、その子どもが心身ともに健やかに成長することができ、安心して生活できる ことを目指すものです。 そのため、母子・父子福祉団体をはじめとした、地域におけるひとり親家庭等の自立を 支える様々な団体と連携し、または育成しつつ、ひとり親家庭等の自立とその子どもの成 長を支えるための総合的な取組を推進します。 2 計画の基本目標 基本目標1 子育て支援の充実 ひとり親家庭の親は、子育てと生計の維持を一人で担っており、家庭生活と職業生活 の両立や子育てに関する多くの困難を抱えています。そのため、子育てと仕事を両立す るための支援とともに、様々な面でひとり親家庭の子育てを支援する取組が必要です。 すべての子どもたちの最善の利益が実現されることを基本とし、多様な就労形態や緊 急時に対応できる保育サービスの充実を図るとともに、子どもが安心して過ごせる居場 所づくりを推進します。 施策目標 ◆ 保育サービスの充実 ◆ 多様な子育て支援の充実 基本目標2 生活支援の充実 ひとり親家庭の親は、生活面や経済面で様々な困難を抱えているケースがあります。 そのため、生活基盤や経済的な基盤を安定させるとともに、それぞれの家庭の事情に寄 り添ったきめ細やかな支援を行う必要があります。 個々の家庭の状況に応じた生活支援の提供とともに経済的支援の充実を図ります。 また、ひとり親家庭等の居住環境確保のための取組を推進します。 19 施策目標 ◆ 生活支援の充実 ◆ 経済的支援の充実 ◆ 居住環境の確保 基本目標3 就業支援の充実 ひとり親家庭等の親の就業率は高くなっていますが、非正規雇用の割合が高く、就業 していても収入が少ない家庭が多くなっています。ひとり親家庭の支援として、就業に よる経済的な自立を支援することが非常に重要です。 経済的に自立が可能な安定した職業に就けるよう、情報提供や就労支援の充実を図る とともに、資格取得など、親の職業能力を向上させるための支援の充実を図ります。 施策目標 ◆ 就業機会確保のための支援の充実 ◆ 就業に向けた能力開発の充実 基本目標4 相談・情報提供体制の強化 ひとり親家庭等は、生活面や経済面等で複数の困難な事情を抱えている場合が多くな っており、それぞれの家庭が抱える課題に適切に対応し、必要な支援につなげるような 質の高い相談体制が重要です。また、ひとり親家庭等に、支援の内容や支援を受ける方 法が周知されていない状況があります。 子育て・生活に関する内容から、就業に関する内容まで対応することができるワンス トップの相談体制の整備、必要に応じて他の支援機関につなげる総合的・包括的な支援 を行う体制を整備します。 施策目標 ◆ 相談機能の充実 ◆ 情報提供の充実 ◆ 養育費の確保及び面会交流の支援 20 3 計画の体系 施策目標 基本目標 (1)保育サービスの充実 1 子育て支援の充実 ひとり親家庭等の自立と子どもの心身の健やかな成長 (2)多様な子育て支援の充実 (1)生活支援の充実 2 (2)経済的支援の充実 生活支援の充実 (3)居住環境の確保 (1)就業機会確保のための支援の充実 3 就業支援の充実 (2)就業に向けた能力開発の充実 (1)相談機能の充実 4 相談・情報提供体制の 強化 (2)情報提供の充実 (3)養育費の確保及び面会交流の支援 21 第4章 1 計画の取組 子育て支援の充実 (1)保育サービスの充実 ひとり親家庭が子育てと仕事を両立することができるよう、下関市子ども・子育て支 援事業計画“For Kids”プラン 2015 に基づき、就学前の教育・保育や放課後児童クラ ブの充実を図ります。また、緊急時等の様々な状況に応じた保育サービスの充実を図り ます。 施策 内容 主な担当課 施設型給付により、保育園、幼稚園、認定こど 教育・保育の提供体 も園の充実を図ります。また、地域型保育事業 制の充実 の導入を図ります。 こども育成課 放課後における小学校就学児童の健全育成を 図るため、高学年の利用ニーズを含めた地域 放 課 後 児 童 ク ラブ の の需要を考慮しながら量的な拡充に努めるとと 充実 もに、施設環境の整備など管理運営の充実を 図ります。 こども家庭課 ひとり親家庭の保護者が安心して就業や求 保育園・放課後児童 職活動、職業訓練ができるよう、児童が保育 クラブの優先的利用 園や放課後児童クラブを優先的に利用する の推進 ことができるよう配慮します。 こども育成課 こども家庭課 延長保育や休日保育、病児・病後児保育等の 多様な保育サービス 多様な保育サービスや幼稚園における一時預 の充実 かりの充実を図ります。 こども育成課 育児の援助を受けたい人と行いたい人が、そ ファミリーサポート れぞれ依頼会員と提供会員として助け合う センター事業の実施 事業を、有償ボランティアで行います。 こども家庭課 子育て支援と児童の福祉の向上を図るため、 子育て短期支援事業 児童養護施設等の機能を活用したショート の実施 ステイやトワイライトステイを促進します。 こども家庭課 22 (2)多様な子育て支援の充実 ひとり親家庭の子どもの心身の安定を図るため、学びや地域とつながる場づくりを推 進します。 施策 内容 主な担当課 すべての子どもを対象として放課後や週末 等に、地域の人の協力を得て、地域において 放課後や週末の子ど 子どもが自主的に参加し、自由に遊べ、学習 もの居場所づくりの や様々な体験活動、地域住民との交流活動等 推進 を行うことができる安全・安心な居場所づく りを推進します。 生涯学習課 子育て家庭が相互に交流を行い、子育てにつ 地域子育て支援拠点 いての相談や情報の提供、助言などを行う場 事業の充実 の充実を図ります。 こども育成課 23 2 生活支援の充実 (1)生活支援の充実 ひとり親家庭の保護者が技能習得、求職活動、病気、看護、冠婚葬祭、学校行事等の 理由により一時的に家事、育児等の日常生活に支障が生じた場合等における支援の充実 を図ります。 施策 内容 主な担当課 ひとり親家庭等 日常生活支援事業 ひとり親家庭等の生活環境の変化、就職活動や疾 病、公的行事への参加等の事由により、一時的に 日常生活に支障が生じている家庭に対し、家庭生 活支援員を派遣し、家事援助や子どもの世話を行 います。 こども家庭課 養育支援訪問事業 養育の支援が特に必要な家庭に対し、保健師によ る専門的相談支援や、支援員による家事援助、育 児支援を実施します。 こども保健課 自立相談支援事業 生活上の困りごとや不安に対し、状況分析・関係 機関との連絡調整を含む自立のための計画を策定 します。 福祉政策課 (2)経済的支援の充実 ひとり親家庭の生活の安定と自立を可能にするため、経済的な負担を軽減するための 支援を引き続き行います。また、プライバシーの保護に配慮するとともに、制度の適正 な運営に努めます。 施策 内容 主な担当課 母子・父子家庭で 18 歳以下(18 歳到達の年度の末 児童扶養手当の給 日)の児童を監護している母、父または養育者を対 付 象として手当の給付を行います。(支給対象につい ては、法改正等に基づき変更いたします。) こども家庭課 ひとり親家庭の父母及び 18 歳以下(18 歳到達の年 ひとり親家庭等医 度の末日)の児童の医療費の自己負担分を助成し 療費の助成 ます。 こども家庭課 母子父子寡婦福祉 母子・父子家庭の母子、父子及び寡婦に対し、修学 資金の貸付 資金その他の貸付を行います。 こども家庭課 経済的理由により就学困難な下関市立小学校の児 童及び下関市立中学校並びに山口県立下関中等 教育学校の生徒の保護者に対し就学援助を行いま す。 学校教育課 就学援助費の支給 24 (3)居住環境の確保 ひとり親家庭になった直後に転居が必要なケースや経済的に厳しいことを考慮し、母 子世帯の公営住宅への優先入居を推進します。 住宅困窮や経済困窮、DV被害等により行き場所のなくなった母子を保護し、就労支 援や精神的ケアなどの充実した自立支援を行うため、母子生活支援施設への適切な入所 措置を図ります。 施策 内容 主な担当課 市 営 住 宅 の 抽 選 に 20 歳未満の子を同居扶養している母子世帯又 際 す る 優 遇 措 置 の は父子世帯は、抽選番号を 3 個付与する優遇 実施 措置を設けています。 建築住宅課 県営住宅の入居者を公募する際に、ひとり親 県 営 住宅 へ の優 先 家庭に対する優先枠を設け、優先入居を推進 入居 します。 山口県 行き場所のなくなった母子を保護し、充実した 自立支援を行うため、母子生活支援施設の効 果的なあり方の検討を行います。 こども家庭課 DV被害を受け、配偶者やパートナーから離れ て暮らす必要がある母子を、市外の母子生活 DV被害にあった母 支援施設に入所させ、住居と安全の確保及び 子への支援 母子の心理的なケアを行い、施設がある自治 体や施設と連携して自立に向けて必要な支援 を行います。 こども保健課 母子生活支援施設 25 3 就業支援の充実 (1)就業機会確保のための支援の充実 ひとり親家庭においては、就業をしているものの収入が少ない、パート・アルバイト 等の非正規雇用など、不安定な就業状況であることが多いことから、関係する就業支援 機関と連携の下、母子・父子自立支援員による相談や就業に関する情報提供の充実を図 ります。 施策 内容 主な担当課 就業に関する相談の 母子・父子自立支援員等による就業に関する 充実 相談・情報提供を行います。 こども家庭課 何らかの事情で離職している未就業の女性 女性の再就職促進事 に対して、セミナーや就職説明会を開催する 業 ことにより再就職を促進します。 産業立地・就業 支援課 ひとり親家庭高等学 校卒業程度認定試験 合格支援事業給付事 業 ひとり親家庭の親(または20未満の子)が高 卒認定試験合格のための講座(通信講座を含 む)を受け、これを修了した時及び合格したとき に受講費用の一部を助成します こども家庭課 関係機関との連携 公共職業安定所(ハローワーク)、山口県母子 家庭等就業・自立支援センターなど関係機関と 連携を図り、就業支援を推進します。 こども家庭課 (2)就業に向けた能力開発の充実 ひとり親家庭の保護者の就業能力開発、能力向上の機会の充実により、安定した雇用 形態、収入に結びつく雇用機会創出を支援します。 施策 内容 主な担当課 各種講座の情報の 関係機関と連携を図り、各種資格の取得のため 提供 の講座等の情報を提供します。 こども家庭課 母子家庭等自立支 母子・父子家庭の母・父を対象として、就業に結び 援教育訓練給付事 つくような講座(指定の講座)を受講した場合、受 業 講経費の一部を助成します。 こども家庭課 母子・父子家庭の母・父が就職に有利な看護師や 母子家庭等高等職 介護福祉士等の資格を取得するために、1年以上 業訓練促進給付事 養成機関で修業する場合、生活の経済的負担の 業 軽減を図るため、高等職業訓練促進給付金を支 給します。 こども家庭課 26 4 相談・情報提供体制の強化 (1)相談機能の充実 個々の状況に応じてきめ細かく対応するとともに、自立支援につなぐことができるよ う、相談機能の強化を図ります。 また、ひとり親の就業等の状況に配慮した利用時間等、利用しやすい相談の体制の充 実を図ります。 施策 内容 主な担当課 総合的な窓口として、ひとり親家庭の専門的知 識を有する母子・父子自立支援員による、生活 母子・父子自立支援 の安定、自立のための相談、様々な問題の相 員による相談の充実 談を行います。また、研修等により母子・父子 自立相談員の資質の向上を図ります。 こども家庭課 母子・父子自立支援員の相談を充実するととも に、関係機関との連携により、ワンストップの支 援体制の整備を推進します。また、ひとり親世 帯が利用しやすい相談体制の充実を図りま す。 こども家庭課 相談機能の強化 妊娠期から出産・育児の切れ目のない支援を 行うために、「下関市妊娠・子育てサポートセン ター」を設置し、助産師等の母子保健コーディ 妊娠期からの切れ目 ネーターが相談支援を行います。また、産後の のない相談支援体制 お母さんが安心して子育てできるように、市内 の充実 の医療機関(産婦人科)において専門家による こども保健課 相談やサポートしてくれる人が身近になく、体 調不良や不安等がある産婦さんを対象とした 心身のケア事業を行います。 家庭児童相談室の 運営 下関市家庭児童相談室では、家庭やこどもの ことに関する相談を広く受付けています。ひとり 親家庭については、ひとり親になることを悩ま れている段階から相談を受け、育児や家庭環 境等に関する助言等を行い、必要に応じて養 育支援訪問により家事・育児の支援を行いま す。 27 こども保健課 施策 内容 主な担当課 複雑な問題を抱える家庭に対し、在宅支援サ ービスを提供するとともに、関係機関と支援内 容やサービス等の調整を行い、連携して、その 地 域 こ ども 家 庭 支 援 家庭を包括的に支援するための拠点です。平 拠点 成 28 年 6 月の児童福祉法の改正により、市町 村に設置が求められたもので、今後設置に向 けた検討を進めていきます。 こども保健課 ひとり親家庭等の支援として、より専門的な対 応が必要な場合等、山口県母子・父子福祉セ ンター、山口県母子家庭等就業・自立支援セン ターとの連携を図り、対応を行います。 こども家庭課 県の相談機関との 連携 (2)情報提供の充実 ひとり親となった初期の段階から自立に向けた支援を目指すため、必要な情報を確実 に提供できるよう、関係するすべての窓口において一体的な情報を確実に提供する体制 を整備します。 施策 内容 主な担当課 情報提供体制の充実 ひとり親となった初期の段階に、関係するすべ ての窓口(こども家庭課・各支所・各総合支所 の市民生活課)において、ひとり親家庭の自立 支援策全般について情報を提供します。 こども家庭課 各支所 各総合支所の 市民生活課 ひとり親家庭の支援策について、より分かりや 分かりやすいリーフレ すく、より見やすいリーフレットを作成し、あらゆ ット等の作成 る機会を通じて、支援の情報を提供します。 こども家庭課 広報紙やホームページへの掲載、リーフレット の設置、現在導入準備中のスマートフォンの子 育てアプリ等、様々な媒体によりひとり親家庭 等に対する支援の分かりやすい情報を提供し ます。 こども家庭課 情報内容の充実 28 (3)養育費の確保及び面会交流の支援 離別世帯の、子どもの養育費の取り決めや支払いは親としての義務であることが、ひ とり親家庭、社会全体に認識されるよう啓発を図るとともに、養育費の取り決めや書類 作成及び履行確保等のため相談による支援を行います。 また、面会交流について、取り決めや実施が適切になされるよう、啓発や相談支援を 実施します。 施策 内容 主な担当課 母 子 ・ 父 子 自 立 支 援 母子・父子自立支援員の相談において、養育 員による情報提供の 費の取り決め、履行の確保、面会交流に関す 充実 るする法律等について情報提供を行います。 こども家庭課 市民相談所による相 市民相談所において、離婚相談等に合せ、無 談支援の充実 料法律相談等を紹介します。 市民相談所 広報紙や各種パンフレットを用いて、養育費に 様 々な媒 体に よる啓 関する知識や取得の手続き、面会交流などの 発の推進 啓発を図ります。 こども家庭課 児童扶養手当の現況届提出の際に、養育費に 児童扶養手当受給者 関する状況を聞き取り、養育費確保に向けた に対する啓発 手続きなどの啓発を行います。 こども家庭課 29 第5章 1 計画の推進 計画の推進 ひとり親家庭の自立を促進するため、こども家庭課を中心として庁内の関係各課の連携 を図るとともに、公共職業安定所、山口県、山口県母子家庭等就業・自立支援センターな どの関係機関と連携を図り計画を推進します。 また、年度ごとの事業進捗状況の検証・評価を行うとともに、 「下関市子ども・子育て支 援事業計画“For Kids”プラン 2015」と併せ、その情報を広報紙やホームページ等によ り周知し、広く市民の理解と協力を得て施策を推進します。 2 地域が一体となった支援の推進 ひとり親家庭では、多くが「子育て」と「生計の担い手」との二つの役割を一人で担い、 子育て、生活、収入等の様々な面で悩みや不安を抱えているケースが多くなっています。 このような課題を解決するため、地域社会全体がひとり親家庭等への理解を深めるとと もに、生活全般について幅広く支援する仕組みや市民相互で支え合う仕組みなど、市民を はじめ、地域の関連団体、事業所などと連携を図り、協働による取組を推進します。 30
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