別紙 大阪の国際医療交流に関する調査研究業務仕様書 1.業務名 大阪の国際医療交流に関する調査研究業務 2.業務の目的 (1)公益財団法人大阪観光局(以下「大阪観光局」という。)は、大阪府及び大阪市の歴 史的、文化的及び経済的特性を活かし、大阪府及び大阪市における観光事業の振興並 びにコンベンションの誘致及び支援等に関する事業を行っている。また、地域経済の 活性化を図り、世界に開かれた国際観光都市としての発展に寄与するとともに、国民 の生活、文化及び経済の向上発展並びに国際親善に寄与することを目的としている。 (2)本業務は、大阪観光局が大阪の医療を通じた国際貢献及び国際交流の活性化に資す るため、国際的な医療交流及び医療ツーリズムの現状調査と課題検討を踏まえて将 来に向けた国際医療交流に関する戦略ビジョン案を策定するとともに、狭義の医療 に留まらない総合的な「健康」をテーマとするツーリズム展開の可能性を検討するこ とで、大阪府及び大阪市を中心とした関西の健康・医療産業を基盤とする観光事業の 振興を図ることを目的とする。 3.業務の内容 (1)国際医療交流・医療ツーリズムの現状把握及び大阪を中心とした関西の戦略ビジョ ン案策定 ①国際社会における医療交流実態調査 外国人患者受入側(インバウンド)先進国・地域の実例、外国人患者送出側(アウ トバウンド)見込国の傾向(規模、主な渡航先、渡航目的・ニーズ等)を既存の調 査結果等の文献調査や現地でのヒアリング調査等により実態を把握する。 なお、現地ヒアリング先は、相手国主要医療施設関係者、医療政策担当者、医療ツ ーリズム事業経営者等、現地国際医療交流について幅広い知見を有する者とする。 ※調査計画(調査対象国の選定、調査方法、現地ヒアリング調査先、具体的調査項目 等)の概要を策定し提案すること。 受入側先進国については既存の調査結果も多いことから、現地ヒアリング調査を実 施する場合には特にその必要性について検討した上で提案すること。 ②大阪の現状調査及び国内外における先進事例等の現状調査 大阪の国際医療交流及び現在までに国際医療交流の取り組みが進められた国内他 地域の事例を、その枠組み、実施内容、効果等について現状調査し、大阪の国際医 療交流の参考とすべき要素を収集する。 ※調査計画(調査対象の選定、調査方法、具体的調査項目等)の概要を策定し提案 1 すること。 ③国際医療交流・医療ツーリズムにおける諸課題の抽出・分析 国内外における国際医療交流の現状から、大阪の国際医療交流において考慮すべ き課題を抽出し、その解決に向けた分析を加える。 ※分析する課題、分析手法等の概要を提案すること。 ④大阪の国際医療交流に関する戦略ビジョン案の策定 医療・健康を大阪の持続的成長を支える基盤産業に育てる視点により、10 年後、 20 年後を見据えた戦略ビジョン案を下記の視点から策定する。 ◎ターゲット層として設定すべき国、地域 アジア、欧米豪、その他のセグメントごとに評価検討して、大阪の国際医療 交流の主要対象国を選定する。 ◎あるべき仕組み・ネットワーク像の設定 大阪の国際医療交流を分析した上で、さらにこれを推進するために必要な 事項を検討し、将来あるべき姿(戦略ビジョン)について総合的なプラン案 を策定する。 ※戦略ビジョン案の策定方法、策定する案に含むべき項目等を提案すること。 (2)総合的な「健康」をテーマとしたツーリズム展開の検討 ①「健康」をテーマとしたインバウンド・ツーリズムの検討 従来の「医療ツーリズム(治療のための渡航) 」から枠組みを広げて、 「健康」をテ ーマとしたインバウンド・ツーリズムの可能性について需要やニーズ等の抽出に より検討する。 ※検討すべきテーマ、検討項目等を提案すること。 ②インバウンド・ツーリズム展開の全体像設定 大阪の高度な医療を中心として、幅広く「健康」をテーマにしたツーリズム展開を 実施するにあたってのツーリズムのあり方や考え方、持続可能なモデル化案等を 検討し、ツーリズム展開の全体像を策定する。 ※ツーリズム展開にあたって検討すべき項目、全体像案の策定方法、策定する案に含 むべき項目等を提案すること。 ③「健康」ツーリズム展開における諸課題の抽出と検討 国際医療交流推進だけでなく、インバウンド・ツーリズム醸成の観点から、具体的 な課題を抽出し、その解決策案を検討する。 ※分析する課題、分析手法等の概要を提案すること。 4.業務の成果物 (1)成果物の用途 成果物は、その内容を大阪観光局と委託事業者の共有として出版等の方法により 広く公開するとともに、大阪観光局の国際医療交流の推進に用いるものとし、大阪観 2 光局と関連する行政機関、民間事業者に広く情報提供するものとする。 このため、当業務の成果物は委託事業者が一方的に作成することなく、大阪観光局 と適宜意見交換を実施しながら大阪府及び大阪市、大阪観光局の現状に沿った内容 で作成する必要がある。 (2)成果物の納品 委託事業者は、委託期間の最終日までに本業務の成果物として調査研究に係る報 告書(以下「報告書」という。 )を作成し、大阪観光局に提出しなければならない。 報告書は、 「3.業務の内容」に記載の調査研究成果を、委託事業者の持つ知見によ りわかりやすく取り纏めて作成することとする。 (3)業務報告会 委託事業者は、成果物納品前に大阪観光局職員等関係者が参加する業務報告会を 実施すること。この業務報告会での意見交換の内容を踏まえて適宜修正・加筆を加え た成果物の提出を以って納品とする。なお、この修正等に要する費用は委託事業者の 負担とする。 また大阪観光局は、報告書に関して必要があると認めるときは、更に詳細な説明資 料等の提出を求めることができる。 (4)研究成果の公表 大阪観光局及び委託事業者は、本業務の成果を個別に又は共同して公表すること ができる。ただし、公表内容等につき事前協議を要するものとする。 5.業務の遂行 委託事業者は、 「2.業務の目的」で定める目的を達成するため、 「3.業務の内容」及 び「4.業務の成果物」に定める業務を次のとおり遂行すること。 (1)業務体制 本業務を遂行する人的・組織的体制について、次の項目を定めること。 ① 業務遂行責任者 本業務の遂行に必要な能力と経験を有していること。 ② 連絡担当者 大阪観光局との円滑な連絡調整が可能であること。 なお委託後は月に 1 回程度、大阪観光局にて打ち合わせや業務報告があるこ とを想定している。 ③ 調査業務実施体制 文献調査、国内外ヒアリング調査を実施するために必要な体制であること。 ④ 研究分析業務実施体制 国際医療交流に関する戦略ビジョン案の策定やインバウンド・ツーリズム展 開の全体像策定を効果的に実施するために必要な体制であること。 ※担当者の実績等を記載した業務体制図を作成して提案すること。 3 (2)業務遂行に必要な費用 本業務に必要となる経費(交通費・通信費・資料作成費用など)は、契約金額に含 まれるものとし、大阪観光局は契約金額以外の費用を負担しない。なお、本業務に必 要な資料について大阪観光局はその入手に協力するものとし、大阪観光局が所有す るものについては可能な限り提供する。 ※各業務別の概算費用を算出し見積書(内訳書を含む)を策定して提案すること。 (4)業務の再委託 本業務の一部業務について再委託を行う場合、事前に大阪観光局と協議の上、承諾 を得ること。本業務全部の再委託は認めない。 (5)遵守事項 委託事業者は関係法令及び当仕様書記載内容を遵守するとともに、第三者の利益 についても十分に尊重して業務を遂行すること。また業務の過程で知り得た事項に ついて原則として守秘義務を負う。 (6)協議 本仕様書に記載のない事項、疑義等については双方協議の上決定する。 6.事業の実施計画 (1)業務期間 契約締結日から平成29年3月31日(金)とする。 (2)スケジュール 調査・研究の進め方、業務報告会及び報告書提出等、当業務の遂行予定について実 施計画をまとめること。 ※実施計画の予定についてスケジュール表を作成し提案すること。 4
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