人生の目的 - Tokyo Camii

東京ジャーミイ金曜日のホトバ
2016 年 12 月 02 日
「人生の目的」
兄弟、姉妹の皆様!
神のみ使い(彼の上に平安と祝福あれ)と、その年
若い教友ムアーズが、共に旅をしていたときのこ
とです。祝福されし預言者が、大きな声で「ムア
ーズ!」と呼び、これを三回、繰り返されました。
そして呼ばれるたびにムアーズは、忠誠心と愛情、
そして心からの尊敬と共に、「神のみ使いよ、何
なりと仰せのままに!」と応えました。その後で
私たちの預言者は、不思議そうに彼に聞き入って
いる教友に、こうお尋ねになりました。「あなた
誰がそれをもたらしますか
は、神がどのような権利をご自分のしもべに対し
て持っておられるかを知っていますか。」ムアー
ズは答えました。「神と、神のみ使いが最も良く
ご存知です。」すると預言者はこう仰せになりま
した。「本当に、神がご自分のしもべに対して持
っておられる権利とは、しもべたちを神に仕えさ
せること、そして何ものをも神と同等としないこ
とです。」
しばらくしてから、私たちの預言者はこうお尋ね
になりました。あなたは、しもべたちが神に対し
てどのような権利を持っているかを知っています
か。」それから彼は、以下の吉報をお伝えになり
ました。「神に仕え、何ものをも神と同等とはし
ないしもべたちを、神は苦しめたまわず、楽園に
入れたまうでしょう。」
悲と愛情、安全と平穏(へいおん)が切に望まれて
います。これらすべてのすばらしい価値は、い
つ・いかなる時代をも超越して、クルアーンの永
遠の真実と、私たちの預言者(彼の上に平安と祝
福あれ)の中にこそ、いつ・いかなる時代におい
ても見出されるものであるということを、決して
忘れてはなりません。私たちがなすべきことは、
信仰者としての自らの生き方を、これらの美しい
特質をもって表し、人類という家族に対して、賢
明なあり方でそれらを示すことであります。
兄弟、姉妹の皆様!
私たちの全能の主は、生と死をお造りになりまし
たが、それは私たちのうち、誰の行ないが優れて
いるのかを試みるためである、と仰せられておら
れます。だとしたら、この短い試験の現世におけ
る私たちの務めとは、神への感謝を唱える舌を持
ち、愛情に満ちた心を持ち、主の道を歩んで人生
を過ごしてゆくことであります。このかりそめの
現世を生きる間も、心の中では、私たちの真の故
郷である来世について、常に忘れずにいることが、
私たちの務めであります。私たちの全能の主は、
信仰し、主の他には何ものにも仕えないでいる限
り、たとえどれほどささやかであろうと、主の恩
寵を得るために払われた努力を、決してないがし
ISろにはなさいません。そのような希望を抱いて生
EASY
きてゆくことが、私たちの務めであります。「わ
たしの礼拝と奉仕、わたしの生と死は、万有の主、
神のためである。」私たちが主と共にある限り、
主は私たちと共にあります。
全体規則)
OF ISLAM
兄弟、姉妹の皆様!
あらゆる生命をお造りになった私たちの主は、そ
の優しさ、寛大さにおいて比べるものなき御方で
あります。主によって私たちに授けられる恵みは
数えきれるものではありません。今、私たちが息
をしている空気に始まり、飲み水、食べもの、そ
して私たちが過ごしているこの時間にいたるまで、
すべては主から私たちに下された恩寵であります。
私たちの意識、心、愛情、慈悲、そして私たちか
ら他の誰かへ注ぐ好意も、すべてが主から私たち
への慈しみなのであります。だとしたら私たちは、
私たちに人生や家族、子供たちや数えきれないほ
どの祝福、すなわち私たちの存在そのものを授け
て下さる神に対し、感謝し尽くせるものではあり
ません。こうしたありとあらゆる主による祝福を
無視して、人間としての責任を怠り、目的なき人
生を歩むことが、果たして人間にふさわしいと言
えるでしょうか?
兄弟、姉妹の皆様!
もう一度、共に自らの人生の目的を見つめ直しま
しょう。私たちの、存在の目的に沿って人生を歩
みましょう。私たちの主の御許(みもと)へ、名誉
と共に帰りゆけるよう努力しましょう。そのため
の希望を、いつでも忘れずにいましょう。そうす
れば、この世を後にする時に、私たちは以下の、
聖なる御言葉(みことば)を耳にすることでしょう。
「おお、安心、大悟している魂よ、あなたの主に
返れ、歓喜し御満悦にあずかって。
あなたは、わがしもべの中に入れ。あなたは、わ
が楽園に入れ。」
親愛なる兄弟、姉妹の皆様!
今日(こんにち)、イスラーム世界の一部の地域を
含め、ほぼ世界じゅうにおいて、平和と静寂、慈
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