第十六号 発行:平成28年11月29日 校長室より 東洋大学京北中学高等学校 「東洋大京北に夢をのせて」 校長 石坂 康倫 晩秋の候、生徒の皆さんをはじめご家族の皆様はお元気でしょうか。今年 は寒暖の差が大きいようです。一日で 10 度も変化すると体がついて行か ず、風邪をひいたり体調を崩しやすくなります。くれぐれも体調管理には気 を付けてください。特に、インフルエンザが流行ってきています。予防に気 を配ってください。 また、11 月 24 日の雪には驚きました。東京では 54 年ぶりの 11 月の降 関東で54年ぶり11月の初雪 雪だったということです。11 月 22 日には大きな地震もありました。 “備え あれば憂いなし”という諺があります。いざという時のために、日ごろから緊急事態に備えて準備を 整えておいてください。 11 月 12 日(土)に沖縄を中心に「おもてなしアドバイザー(一期一会)」 をしている崎原真弓(さきはらまゆみ)さんという方が本校にお見えになり ました。2013 年 7 月 22 日にNHK総合で放映したプロフェッショナル仕 事の流儀で「肝心(ちむぐくる)が、心の旅を生む」と題して紹介された 30 年を超えるバスガイド歴を持つ人で、今では全国的に活躍されている方で す。今の高校1年生が修学旅行でお世話になる方です。約 1 時間お話をし、 感動を受けてしまいました。崎原さんも涙を流しながら、今の想いを伝えて くださいました。三線をお持ちでしたので、帰り際に「そのケースには、三 線が入っているのですか?」と伺うと、「では引いてお聴かせしましょう」 と言ってくださり、3 曲も歌ってくださいました。最後の曲として「花~す べての人の心に花を~」を聴かせていただきました。生徒の皆さんも聴いた ことがある歌だと思います。 実は、この歌は喜納昌吉(きなしょうきち)さんという方がつくった歌で、 1980 年にリリースしています。そして、その思いを「すべての武器を楽器 に」(冒険社)という本に次のように書かれています。 『聴く人の数だけ「花」がある。そしてまた、歌う人の数だけ「花」があ る。心の花でもいい。魂の花でもいい。あらゆる生命の花が咲くようにとの 思いを込めて、それ以来、ずっと私は歌ってきた。 そして今、私たち人間は新しい時代を迎えなければならない。人間の心に よって真の平和を築く。 そういう時代を迎えなければならない。人類が、権利や、争いごとや、そ れらにまつわる不安から解き放たれ、ひとつに和合したときにこそ、新しい 時代はやってくる。 「花」はひとつの触発だと思う。あまりにも経済中心の文明に人が流れ、 現高校1年生が修学旅行で お世話になる崎原真弓さんと ともに 保護者の会コンサートでの 吹奏楽部演奏の様子 保護者の会コンサート 演奏者の皆さん 生徒会中央委員選挙演説の様子 新・生徒会中央委員の 生き方講演会でライフデザイン学部 オレゴンサマープログラム 生徒とともに 中原美恵教授講演会 報告会の様子 保守的な意識に向かう中で、もう一度「心とは何か?」という単純なメッセージを、人々に投げかけ ているのだと思う。 そのメッセージを感じてくれた人々が、それぞれの表現で、再び私に語りかけてくれたとき、そこ にまた素晴らしい花が咲く。21 世紀のルネッサンスを目指し、平和に満ちた文化の創造を担う人々の ひとりひとりが、私にとっては素晴らしい花になる。』 崎原真弓さんは、この歌 を歌われるときに、喜納昌 吉さんはこの歌がいつ か 多くの人に歌われるよ う にとの思いと、必ず平和へ の願いが花となって実 る 競歩の松永大介君と 水泳コーチの平井伯昌先生と 東洋大学 ことを思って作られた と リオデジャネイロオリンピック おっしゃっていました。 報告会での理事長と選手たち 皆さんが知っているこの歌は、多くの歌手に歌われていて、リリースして から 36 年経った今でも私たちの胸に響き渡っています。 このことを知った時に、人は希望を捨ててはいけない、沖縄だけでなく、平和に満ちた日本の文化 やこれからの日本の文化を造るすべての人が、私自身にとっても、また生徒の皆さん一人ひとりにと っても素晴らしい花になるのだと思いました。 普段の生活の中で、私たちは、まず自分のことを真っ先に考えてしまいがちで す。でも、自分以外の人のこともよく考えられる人間でありたいと思います。自 分はもちろん大事、でも人も大事という気持ちを持って生活していきたいですね。 今年度の沖縄修学旅行は、来年の 3 月にあります。この時には、崎原さんとお 会いする機会はありませんが、この「花」の歌を口ずさみながら、平和の大切さや 生命の尊さについて考えて来てほしいと願います。 杉原副校長先生が 今回の写真は 12 枚です。たまたま私が写っているものが多くなりましたが、お 許しください。 活けてくれたお花
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