とちぎメディカルセンターしもつが

下都賀総合病院情報誌
70
功
院長 川村
下都賀総合病院は、 年近く当地域において医療
の中核を担ってきました。患者さんも古くからのな
じみが多く、いろいろな場で「私も下都賀総合病院
で 生 ま れ た の で す よ 」と か、「 祖 父 母 の 代 か ら こ の
病院だけで診てもらっています」というような話を
聞かされ、改めて地域密着型の重要性と責任の大き
さを感じます。市民の健康を守るという仕事の内容
は、保健 ・ 福祉と共に医療が三本柱です。更にこの
医療の約7割は病院が担当しています。つまり、病
院医療がなくては市民の健康は守れません。しかる
に最近の医療費削減政策が病院の医療を圧迫してい
ます。その結果、具体的には病院で働く医師の数が
全国的に少なくなってしまいました。特に栃木県内
では、連日のようにマスコミで取り上げられる程に
病院医師の不足が大きな問題となっています。
大学を出て新たに医師になったものにとって、病
院 で の 医 療 修 練 は 少 な く と も 7・8 年 間 は 必 要 で、
ここで多くの臨床経験を積むことが一人前の医師
になるために不可欠です。当然その勤務内容はきつ
く、重症で難しい疾患を持つ患者さんに対応するた
めの危険性を含み、勤務時間も長く、おまけに給与
が少ないという期間になります。それでも、不完全
な日本の医師育成制度の中で、これまでこの道程を
経て一人前の医師になってきました。しかし、最近
では若い世代の医師の間に3K(きつい ・ 汚い ・ 危
険)の充満する病院勤務を嫌い、早期に開業する希
40
発行 下都賀総合病院『いちご通信』編集局
— 栃木市富士見町5 —
〒
蕕
睿
蕭
睹
0282 2551 0282 1631
8505
32
【個人情報保護規定】(一部抜粋)
第4章 個人情報の適正管理(個人情報の
安全性の確保)
個人情報管理責任者は、個人情報への不当な
アクセス又は個人情報の紛失、破壊、改ざん、
漏洩等の危険に対して「セキュリティ管理計
画」を策定し、実施、普及、評価、改善をし
なければならない。
過 日 に 新 聞 各 社 に 掲 載 の あ り ま し た、
当院における個人情報漏洩事故に関しま
しては、患者様をはじめ関係者の方々に
多大なご迷惑とご心配をお掛けいたしま
し た こ と、 心 よ り お 詫 び 申 し 上 げ ま す。
事故発生の報告時より、院内に緊急体制
の窓口を設置し、電話応対等の対応を行
うと共に、情報管理体制の総点検や、個
人情報保護の強化策を講じ、再発防止に
全 力 を 挙 げ て 取 り 組 ん で ま い り ま し た。
幸いにして、被害が発生したとのご報告
もなく、当院の管理体制は基に戻ろうと
しています。
しかし、私どもは、この事故を教訓に、
個人情報保護規定 第4章に基づく、患
者様の重要な個人情報をお預かりしてい
ることを再度認識し、見つめなおし、安
全・安心な医療を提供できるよう、今後
も取組んでゆく所存でございます。
個人情報保護の取り組み
▼ご意見ご感想、または身近な情報をお待ちしています。
328
望者が多くなっています。このような時代にもかか
わらず、当院で臨床経験を積みたいという若い医師
が来てくれています。一方、辞めていく医師も少な
くなく、全体の人数としては不足しています。
今後、この病院がこの地域でこれまでの役割を維
持していく為には、多くの医師が勤務 ・ 研修を希望
し、看護師が継続して働き易い環境 ・ 設備が必要で
す。 年前に建てられた当院は老朽化 ・ 狭隘化が著
しく、駐車場も不十分で、患者さん、職員ともに不
便を強いられていますが、この現状を早急に打破し
なければなりません。当院は、栃木県厚生連が運営
していますが、2007年3月下都賀総合病院の移
転 新 築 に 取 り 掛 か る と の 組 織 決 定 を し ま し た。ま
た、県を始め当地域の2市4町の自治体も、下都賀
総合病院が公的病院として、今後もこの地域で中核
病院として役割を継続して担っていくように強く求
めております。今後、農協組織自体のあり方も論議
を予想され、自治体も市町村合併の動きが加速する
時期になり、公的病院である当院の新築問題はこれ
らと連動していかざるを得
な い と は 思 い ま す が、 ま ず
は地域医療の存続を第一に
考えこのような組織決定に
至ったものです。
このような状況にある当
院では、医師、看護師をはじ
め と し た 職 員 全 体 が、 大 き
な 希 望 を 抱 き な が ら、 忍 耐
を要するこの時期をも責任
ある医療を継続していくこ
とにしています。
いちご通信 盧
2007年8月6日
下都賀総合病院
第十六号
揺らぐ地域医療と当院の取組み
第十六号
下都賀総合病院
2007年8月6日
安食 孝士
整形外科部長
高齢者大腿骨頚部骨折に対する
超早期治療の試み
80
つい最近、日本の総人口に占める 歳以上の割合
が %に達したと報じられました。この数字は、日
本がイタリアやスウェーデンを抜いて高齢化世界一
になったことを示しています。つまり、日本人の5
人に1人が高齢者ということになり、さらに驚くこ
とに2050年にはその割合が3人に1人になると
いう試算もあります。このように、日本社会はこれ
まで人類が経験したこともないような超スピードで
高齢化が進んでいるのです。
高齢化が進むと、骨粗鬆症に伴う骨折が増加しま
す。その代表的な骨折として大腿骨頚部骨折があり
ます。この骨折は、物につまづいたりバランスを崩
して転倒するような些細な外力で発生します。足の
付け根の強い痛みのため、立つことはおろか座るこ
ともできなくなります。治療が遅れると寝たきりと
なり、ときに生命を脅かすことがあります。
下都賀総合病院では昨年1年間でおよそ100人
の大腿骨頚部骨折患者さんが入院されました。その
ほとんどが 歳以上の高齢女性でした。骨折の原因
は様々ですが、転倒による骨折が圧倒的に多い一方
で、明らかな外傷のない、いわゆる“自然発生型”の
大腿骨頚部骨折も最近増えてきました。このような
原因不明の大腿骨頚部骨折は世界中の整形外科医や
研究者が注目しており、その発生メカニズムについ
て現在検討中です。当院整形外科の加藤征樹医師は、
これまで当院に入院された大腿骨頚部骨折症例を丁
寧に検討したところ、明らかな外傷のない骨折例に
共通する形態的特徴を発見し、このほど関東整形災
害外科学会で報告しました。加藤先生は、研究だけ
でなく臨床でも活躍中で、当院に入院された大腿骨
21
65
頚部骨折患者さんのほとんどの手術に携わっていま
す。
先ほど述べましたように、大腿骨頚部骨折は治療
が遅れると生命を脅かす危険性があります。当院整
形外科では、受傷後から手術までの期間をなるべく
短くし、患者さんが痛い思いをしながら寝たきりで
待機することのないように心がけています。つまり、
骨折して当院を受診されたら、その日または遅くて
も3日以内に手術をしています。これには、麻酔科
の先生のご理解や手術室のスタッフの迅速な対応が
必要であり、現在日本ではこのような超早期手術が
できる施設はほとんどありません。当院整形外科の
大山素彦医師は、当院で手術した大腿骨頚部骨折症
例の術後歩行能力を検討し、受傷後早期に手術をし
た症例ほど術後の歩行能力が良かったことを確認し
ました。そしてこの結果を、昨年の運動器リハビリ
テーション学会で報告しました。大山先生は、脊椎
外科のスペシャリストであると同時に各種骨折治療
に精通した有能な整形外科医です。
最近の医療技術の進歩により、優れた手術機械が
登場してきました。以前は1時間以上かかった大腿
骨頚部骨折手術も、当院ではガンマネイル法という
やり方で平均手術時間 分以内です。出血もほとん
どなく手術の傷も3㎝程度の傷が2箇所と小さいた
め、患者さんの術後の痛みが少なく、手術翌日から
歩行練習を開始し
ています。ほとんど
の患者さんが術後
の大きなトラブル
もなく、ほぼ術前の
歩行能力を獲得し
ています。
このように、当院
では高齢者大腿骨
頚部骨折に対し、超
早期治療を行うこ
とで、患者さんの苦
痛を軽減し在宅生
活への早期復帰を
心がけています。
20
(オーダリング画像 例)
“ オ ー ダ リ ン グ ” と は、
患者様に行う診療行為を、
パソコンを使って管理し、
医 師 の 指 示 を、 看 護 師 を
はじめとした部門スタッ
フに正確な情報を伝える
た め の シ ス テ ム で す。 皆
様の診察をしながら医師
がパソコンを見ている事
が あ る と 思 い ま す が、 そ
れ は「 オ ー ダ リ ン グ 」 の
中に入っている患者様の
情報を医師が確認し、指示を出しているわけです。
数 多 く あ る シ ス テ ム の 中 で、 当 院 で は 処 方 や 検
査 な ど を 取 り 入 れ て き ま し た が、 今 年 の 2 月、 更
に「 経 過 表 」「 管 理 日 誌 」「 注 射 指 示 」 の 3 シ ス テ
ムを導入致しました。「経過表 で
」 患者様の状態や
診療内容を細かく管理し、「管理日誌」ではスタッ
フ の 配 置 や 人 数、 勤 務 状 況 な ど を 把 握 し ま す。 ま
た、「注射指示」では、医師の指示した内容をどこ
のパソコンからでもリアルタイムで確認できるよ
う に な り、 ど ん な に 過 去 の デ ー タ で も、 即 座 に 検
索 す る こ と が 出 来 る よ う に な り ま し た。 こ れ ら の
シ ス テ ム の 導 入 に よ り、 入 院 歴 や 治 療 履 歴 と い っ
た こ れ ま で の 情 報 や、 主 治 医 の 指 示 や 患 者 様 の 状
態 な ど、 診 療 や 看 護 を 行 う 上 で 大 切 な 情 報 を 全 ス
タッフが最新の状態で共有することが出来るよう
になりました。従って、急な指示変更にも対応でき、
医療安全において一層の強化が出来ました。
また、診療に直接係わらないかもしれませんが、
「 管 理 日 誌 」 で は、「 病 棟 日 誌 」「 外 来 日 誌 」「 管 理
日誌」を含み、病棟別・診療科別の入院患者数や、
外来患者数などを自動的に記録することができま
す。 こ れ ら に よ り、 適 正 な ス タ ッ フ 配 置 や 管 理 が
スムースに実現できる様になりました。
第3次
いちご通信 盪
第十六号
下都賀総合病院
2007年8月6日
第11回下都賀総合病院 例会
3月2日(金)午後5時30分より、下都賀総合病院例会がJAしもつけ ニューアプロニーにおいて開催されま
した。当院では、
“昨日より今日、今日より明日”と、より良質の医療を提供する為に、日々の努力と向上心が必要
であると考えています。例会は、年1回多くの職員参加の下、研究の成果を発表しあい、問題点や情報の共有等、
職場・職種の垣根を取り払い、意見交換をする場として開催しています。
今年度は、10題の演題が集まり、盛んな意見交換が行われましたので、ご紹介いたします。
座長:山﨑副院長
演題1
演題2
演題3
演題4
演題5
ローゼンバーグ法の補助具の作製
(放射線科 太田朋秀)
動画を使ったリハビリでの評価
(リハビリテーション科 臼田誠一)
肥満手術を受けた患者にみられる食行動の特徴
(新館1階 尾花由利子)
当院におけるMRMの現状と課題 第2報
(医療安全管理室 飯島満枝)
腹腔鏡下大腸切除術
(外科 牧野治文)
演題6
座長:中村副院長
演題7
演題8
演題9
演題10
いちご通信 蘯
膠原病関連肺高血圧症に対するボセンタンの使用経験
(内科 林裕歩子)
入院処方における錠剤粉砕の現状と今後
(薬剤部 池田昌江)
当院における糖尿病教育入院時の末梢神経伝達検査
(臨床検査科 権田まり子)
デジタルカメラを用いた難治性肥満患者の食生活の検討
(栄養科 野中美保)
当院における急性期から慢性期医療の展開
−地域医療・福祉体制の構築をめざして−
(地域医療連携室 中村史江)
2007年8月6日
第十六号
下都賀総合病院
第19回病診連携・生活習慣病勉強会
下都賀総合病院 例会(平成19年3月2日開催)に引き続き、
第19回病診連携・生活習慣病勉強会が開催されました。今回は、
特別講演「糖尿病治療のUp to Date」として高田クリニック院
長の高田良久先生にご講演をいただきました。
特別講演「糖尿病治療のUp
to Date」
講師 高田クリニック 院 長 高田良久 先生
司会 下都賀総合病院
副院長 村野俊一 先生
病診連携とは・・・病院と診療所がそれぞれの役割・機能を分担し、患者
様を中心とした連携をとり、効果的・効率的な医療を提供することです。当
院では、平成12年より組織を発足させ、開業の先生方との連携がスムースに
行えるよう活動しております。又、高額医療機器の利用に関しては、登録医
制度をひき、多くの開業医の先生方にご利用を頂いております。
(地域医療連携室)
BLS とは・・・。
BLS は、Basic Life Support の頭文字をとった略語で、一次救命
処置のことです。
BLS講習会実施
6月9日(土)
・10日(日)の2日間、当院にて、BLS
研修会が開催されました。栃木トレーニングサイトの
インストラクターを講師にお招きし、医師、看護師と
合わせて40名の参加がありました。
BLS講習会とは、日頃の訓練された市民が行う、緊
急時の状況判断・救命処置の訓練講習のことであり、
早期の二次救命要請、気道の確保等を迅速に行う為の
訓練研修です。
実際に、参加したスタッフらの感想からも、「私た
ち救急の現場にいる者は、一次救命処置がされたあ
と、つまり二次救命処置を任されています。そのため、
二次救命に関する実践は多く経験しているものの、一
次救命に係わる機会は決して多くありません。そのた
め、日常で起こる現地でのAED(自動体外式除細動器)
の使用や、一次救命の現場には不慣れであると実感し
ました。研修に参加し、現地での気道の確保や心臓マ
ッサージの方法を実践的なシミュレーションで学習す
ることができました。」と語っています。
今日、AEDが多くの施設に設置されていますが、突
然の心停止がおきてからの救命率はAEDの普及ほど
上がっていないそうです。当院でも外来・病棟と合わ
せて3台のAEDが設置されています。医師や看護師以
外の職員からも、BLSに対する関心は高く、受講希望
の声も多くあがっていますので、今後は職員の多くが
受講できるように研修を企画したいと考えています。
いちご通信 盻
第十六号
2007年8月6日
下都賀総合病院
平成19年度
新
4月1日付採用者
内科/医師
徳政直起
外科/医師
小島成浩
形成外科/医師
嶋謙一郎
整形外科/医師
飯島裕生
研修医
西 泰之
研修医
分山博文
研修医
中田有香
新館 3 階/保健師
床井夏美
新館 5 階/保健師
斉藤宏美
新館 1 階/看護師
君島有美
新館 2 階/看護師
和田京子
新館 2 階/看護師
清水真理子
新館 5 階/看護師
大橋弓恵
本館 4 階/看護師
島田のぞみ
本館 5 階/看護師
仲谷真奈美
新館 3 階/准看護師
戸叶富夫
新館 4 階/准看護師
船田敦子
本館 4 階/准看護師
増山知絵
本館 5 階/准看護師
佐山志穂
ME室/臨床工学士
色川真城
ME室/臨床工学士
高徳秀幸
薬剤部/薬剤師
萩原麻央
検査科/検査技師
飯野陽子
放射線科/放射線技師
佐藤英里子
リハビリテーション科/理学療法士
川村耕平
リハビリテーション科/理学療法士
松本一慶
リハビリテーション科/作業療法士
信末匡哉
営繕課/電気技士
大塚敬済
整形外科/看護助手
植木みづき
手術室/看護助手
立澤 彩
いちご通信 眈
パソコンで血液データを確認しながら、継
続指導を実施する管理栄養士の高田さん。
前号以降の採用者
内
科
〃
整 形 外 科
中川 新
相田 久美子
熊倉 和枝
横田 希久恵
鈴木 由理
山根 真理子
大山 仁美
岩田 友彦
張 仁美
加藤 征樹
︵平成十八年八月一日∼平成十九年三月三十一日︶
泌 尿 器 科
中央処置室
透析センター
放 射 線 科
新 館 4 階
新 館 5 階
本 館 5 階
谷中 勝美
師
新 館 2 階
小川 智久
医
介 護 員
新 館 5 階
大垣 加奈子
看護助手
臨床検査科
看 護 師
検査技師
課
TEL
0282−22−2551
お問合せ先/総務課
総
看護師募集中
事 務 員
務
〃
転入/医事課長
片柳史江
転入/薬剤師
新村朋子
大嶋 真澄
谷部 美智子
転 入
ら
こち
研修医室
大学を卒業して3ヶ月がたちました。
まだまだ分からない事や出来ない事ば
かりですが、指導医の先生方やスタッフ
の皆さんに支えて頂き、なんとか研修
を続けています。皆さんの熱意に応え
られるよう精一杯頑張りますので、こ
れからもどうぞ宜しくお願い致します。
後列 左より 孫先生・分山先生・塚原先生
前列 左より 中田先生・西先生・多羅尾先生
新潟大学卒 中田 由香(1年次)
研修を始めて三ヶ月が経過しまし
た。右も左も分からなかった四月に
比べ、右か左か位は分かる事も増え
てきました。それでも指導医の先生
を含め大勢のスタッフさん達に迷惑
をかけているのは事実なので、もっ
ともっと精進していきたいっす。
昨年度に引き続き、今年
度も3名の研修医が加わ
りました。新たに臨床研修
を開始した3名の先生方
にコメントを頂きました
のでご紹介致します。
当院は、昨年度採用の研
修医3名とあわせ、合計6
名 の 研 修 医( 写 真 右 )が、
院内で活動を行っていま
す。地域の皆様やスタッフ
に支えられながら、日夜研
修に取組んでおります。
千葉大学医学部附属病院との連携
プログラムにより研修2年目を当院
でお世話になっております。地域の
拠点病院を支える診療チームの一員
として機能できるように、経験も実
力も乏しい私ですが精一杯の努力を
積み重ねていく所存であります。
糖尿病食事療法の継続指導について
“糖尿病”といえば、生活習慣病の代名詞とも言
えるくらい“大きな社会問題”になっています。糖
尿病は、食生活の変化に伴い、今後もますます罹患
率が増加することが予測されています。
糖尿病治療のファーストステップは食事療法です
が、食欲は、元来ヒトが持っている“本能”ですか
ら、
「食べ過ぎ」とわかっていても、食べてしまう
という繰り返しになり、その欲求はなかなか抑えに
くいものです。
食欲という本能の抑制には、自己制御という強い
意志と、家族の協力や私ども医療スタッフの継続指
導が必要だと考えています。食事療法の大切さを理
解することは、規則正しい食事をすること、合併症
を予防すること、強いては健康で長生きすることに
つながります。
さて、当院の栄養科では、これまで糖尿病教室の
定 期 的 な 開 催 や、 糖 尿 病 教 育 入 院 へ の 係 わ り を 持
ち、糖尿病食事療法の重要性をうったえて参りまし
た。更に本年5月からは、内科外来におきまして、
栄養士による糖尿病の食事についての継続指導を
開始しております。この継続指導では、患者さまの
食事内容や量の聞き取りを実施し、問題点のチェッ
クとフィードバック、さらに出来なかったところの
アドバイスを繰り返
し 行 い ま す。従 っ て、
継続指導は、より良い
結 果 が 得 ら れ る よ う、
栄養士が強力にサポ
ートするものです。
たかが食事、されど
食事です。正しい食事
療法を毎日守り、そし
て続けていくことが
大切です。健康は一番
の“ 財 産 ”で す。一 緒
に頑張りましょう。
千葉大卒 西 泰之(2年次)
第十六号
下都賀総合病院
2007年8月6日
東京医大卒 分山 博文(1年次)
いちご通信 眇
ワイン講習会 開催
「ワインは原料葡萄の品種個性を生か
しつつ、その個性を引き出す為に人
が少し手を貸し、香り、味わいに自
然なバランスの良さを感じる酒質に
仕上がっていることが大切です。コ
ストパフォーマンスに優れたワイン
を見つけ出す喜びも知って頂きたい」
と語る 相崎先生
3月9日(金)午後6時より、当院において第1
回 ワ イ ン 講 習 会 が 開 催 さ れ ま し た。企 画 は、 当 院
き っ て の ワ イ ン 通 産 婦 人 科 医 師 大 塚 部 長 の ご
協 力 の も と、 ソ ム リ エ 相 崎 勝 彦 先 生 を 講 師 に お
招きし実施されました。当日は、医師をはじめ、医
療スタッフ約 名程度が参加
し、赤 ・ 白のワインそれぞれ3
種 類 ず つ、 外 観 ・ 香 り ・ 味 わ
い ・ 産地の指導を受け、引き続
きテイスティングに挑みまし
た。自らワイン好きと称してい
る出席者達の味覚はいかに。
ワイン講習会の目的
50
「代表的ワイン用醸造
品 種 に フ ォ ー カ ス し、
それから造られた典型
的と思われるスタイル
のワインを比較するこ
とで、ワインの多様性を実感する」
ソムリエ:相崎勝彦先生
第2回 ソフトバレーボール大会実施
12
回臨床病理検討会開催
第3位
平成 年3月 日(月)午後6時より、栃木市総
合運動公園 体育館において、下都賀総合病院 第2回ソフトバレーボール大会が開催されました。
昨年に引き続き病院スタッフの日頃の運動不足と
ストレス発散に大きく貢献したものと思われます。
当日は、特段にけが人も出ず、気持ちよい汗をか
くことが出来ました。
ただ、翌日から筋肉痛に襲われた職員が多くい
たことは言うまでもありません。
19
チーム「華麗なる一族」
左より中村室長・高岩師
長・小林師長・山杉師長
第
平 成 年 2 月 7 日( 水 )午 後 6 時 分 よ り、 第
十 二 回 臨 床 病 理 検 討 会 が、 当 院 3 階 会 議 室 に て 開
催 さ れ ま し た。外 科 の 山 﨑 副 院 長 が 座 長 を 務 め、
消化器内科 森本部長による「著名な腹腔内液体貯
留を呈し急激な臨床経過をたどった一例」の症例を
検討しました。
臨 床 経 過 ・ 症 例 の 問 題 点 等 の 発 表 の 後、 更 に、
研 修 医 3 名 が 出 席 し て い た た め、 そ れ ぞ れ が、 C
T 画 像 を 読 影 し、 所 見 を 発 表 す る 一 幕 も あ り ま し
た。症例としては、非常に難しいケースとして、放
射 線 科 藤 栄 部 長 の 読 影 が な さ れ、 更 に 病 理 の 赤
池 部 長 の 病 理 所 見 の 発 表 も あ り、 参 加 者 一 同 が 熱
心に耳を傾けました。
回臨床病理検討会開催
30
テイスティングする大塚部長
いちご通信 眄
◀白熱の決勝戦
2階事務所チーム
表彰を受ける、
安形次長と松山総務課長
薬剤部A・薬剤部B
準優勝
30
臨床病理検討会とは・・・
Clinico-Pathological Conferenceの 略 語 で 医 療 分 野 で は、
CPCと呼ばれています。患者さんの臨床経過と病理所見
を、比較・検討することにより、病態をより深く理解する
ことを目的としています。大学病院や地域中核病院では、
盛んに行われています。
第
優 勝
12
19
13
また、3月 日(金)午後6時
分より、下都賀郡市医師会共
催による第十三回臨床病理検討
会が、当院3階会議室にて開催
さ れ ま し た。内 科 の 中 村 副 院 長
が 座 長 を 務 め、 症 例 Ⅰ は、 研 修
医の孫先生による「陳旧性肺結核
経過中に下血による Hypovolemic
となった一例」が、症例Ⅱ
shock
は、 脳 神 経 外 科 下 枝 部 長 に よ
る「脳幹部出血後遺症にて長期臥
床中に胸腔ドレナージから突然
の大出血をきたし急死した一例」
が呈示され検討が行われました。
赤池部長による症例の病理所
見の後、福島県立医科大学病理
学講座 阿部教授による講評を
頂きました。
30
2007年8月6日
下都賀総合病院
第十六号
2007年8月6日
第十六号
外来診療担当医表
平成19年7月更新
獨 協 医 大
非常勤務医師
特殊外来
2診
村
木
手 手
術
塚
術
3時〜4時
査
安
杉
飯
高
荒
下
蘇
食
本 手 島
谷
木
枝
原
中
篠
荒
高
嶋
蘇
田
間
原 手 木
谷
崎
原 蘇
手 村 中
塚
村
術
術
(体外衝撃波治療)
手 査
結石破砕術
検
術
今
村
野
検
検
術
査
査
塚
手 術
青
塚 大
瀬
中
大
満
藤
田 予 約 制
近
田 沼田・福田
術
福
手 沼
塚 大
田
谷
崎
中
大
原
嶋
満
蘇
崎
森
嶋
高
山
神経発達外来
(山内)
リウマチ外来
藤 手 倉
田 検査・治療
術
内
検診・予防接種
(沼田)
山
予 防 接 種
(沼田)
小児/発達と心の外来
加
原
田
黒
小児/発達と心の外来
篠
黒
本 検査・治療
中
邉 手 本 検査・治療
野
大
渡
食
野
本 肥満外来
満
安
本
森
手 田
田
村
術
腎 外 来
手 塚
(体外衝撃波治療)
査
術
術
結石破砕術
検
手 菊
塚
池
中
大
崎
満
山
村
泌尿器科・小児科・産婦人科・整形外科・耳鼻科・眼科 … 11:00迄 その他の診療科 … 11:30迄
午後
小 児 科
産婦人科
耳 鼻 科
在宅酸素外来
術
術
獨 協 医 大
非常勤務医師
手 手 原
術
術
3時〜4時
手 2時〜4時
受付時間
午前
血液透析療法
(全て予約制)
本
中
松
1診
2診
原
1診
枝
塚 大
蘇
谷
大
原
下
木
2診
原 蘇
崎
高
1診
崎 嶋
荒
満
蘇
木
鈴
嶋
谷
2診
荒
島
1診
1診
高
飯
2診
2診
藤
1診
1診
加
2診
3診
食
森
田 検査・治療
玉
沼
沼
大 曽 根 (予約外来)
在宅酸素外来
村
野
中
吹
村
矢
村 腎 外 来
村
海 老 澤
政
吹
中
中
田
徳
矢
轡田(啓)
岩
午 前 午 後
金曜日
轡田(達)
午 前 午 後
木曜日
腎
疾
患
(大和田)
田 (予約外来)
村
大 和 田
下
中
リウマチ外来
午 前 午 後
水曜日
倉
児
原 検
安
術
検査・治療
手
篠
神経 脳外科
泌尿 産婦
皮膚科 器科 人科 眼科 耳鼻科
内科
2診
整形
外科
1診
野
2診
牧
村
倉田・野本・黒田・森本
2診
川
1診
1診
予 約 制
村
3診
海 老 澤
中
野
崎 2時〜4時
熊
原
轡田(達)
村
益
村
野
2診
野
平
田
田
中
村
沼
村
原
轡田(啓)
岩
田 沼田・益崎
新患
吹
沼
5診
平
村
1診
4診 腎
矢
山 (予約外来)
3診 呼吸器
野
秋
2診 内分泌
午 前 午 後
火曜日
野
1診 循環器
午 前 午 後
月曜日
2診
精神科 小児科 外科 消化
器科
内 科
1診
(平成十九年七月十七日現在)
外 来 診 療表
下都賀総合病院
踟・踴 14:00〜16:00 踵 腎疾患(予約制14:00〜16:00)、1ヶ月健診、栄養相談(14:00〜15:00)、
踟・踵・踰 14:30〜16:00 踰 神経発達外来(予約制14:00〜16:00)、予防接種(14:00〜16:00)、踴 検査(14:00〜15:30)
蹂・踴 13:00〜16:00(診療開始15:00〜)
注 随時変更あります。ご注意下さい。
昼間透析…週6日 夜間透析…踟・踵・踴
CAPD外来…(毎月第1週・第3週水曜日午前)
第1・3土曜日(祝・祭日除く)
午前中のみ予約診療(内科・外科)
0282-22-2551
地域医療連携室 TEL・FAX:0282-22-5755 月〜金曜日/ 8:30〜17:00 第1・第3土曜日/ 8:30〜12:30
特殊外来 肥満外来 踵 13:30〜15:00 (第1・2週 内科医担当、第3・4週 外科医担当)
下都賀総合病院は、患者さんの病院で
あり、全ての職員は常に患者さんを
第一に考え、行動します。
基本方針
病院運営
理
念
小児/発達と心の外来 蹂・踵 9:00〜11:00・ 13:00〜16:00
1) 患者さんに責任をもてる、高度な医療を提供できるように、医師をはじめ全ての職員は
弛まざる研鑽を積み、自らの向上を図ること。
2) 患者さんが安心して、快適に療養ができるように、環境を整えることを絶えず心懸け、
情報公開は積極的に行い、患者さんの意見は十分に尊重すること。
3) 患者さんを中心に据えて、当院の医療圏である2市6町における診療所、病院、各種施
設と連携し、地域医療体制を構築すること。
いちご通信 眩