別 紙 平成28年度「地域学校協働活動」推進に係る文部科学大臣表彰活動 釜石市放課後子供教室「鵜住居子どもひろば」について 1 放課後子供教室の概要 全ての子どもを対象に安全安心な子どもの活動拠点(居場所)を設け、地域の方々の参画を 得て、子どもたちに勉強やスポーツ・文化芸術活動、地域住民との交流活動等の機会を提供す ることにより、子どもたちが地域社会の中で心豊かで健やかに育まれる環境づくりを推進する もの。釜石市では公民館や学校内施設、仮設住宅談話室等を場所に、6教室(7小学校区)開 設している。 2 「鵜住居子どもひろば」の活動概要等(標記表彰推薦内容) (1) 活動概要・経緯 「鵜住居子どもひろば」は、東日本大震災の甚大な被害により平成23年度から休止を余儀な くされ(平成19年度開始) 、学校や家庭から再開を求める声があったものの会場や多くの活動 者も被災した中での再開は困難な状況にあった。そのような中、地元有志で結成された「一般 社団法人三陸ひとつなぎ自然学校」において、仮設住宅等の狭隘な環境等の中でも子どもらし く安心して生活をおくることを願い、平成24年度より放課後の居場所づくりを再開し、以後、 コミュニティー活性化への寄与とあわせ、子どもが企画・立案した「かまっこまつり」の開催 や、地域住民の厚意により借用した土地を整備した「森あそび」等、地域との協働による居場 所と学びの場づくりの醸成に努めている。 ※ (平成28年度)市教育委員会が一般社団法人三陸ひとつなぎ自然学校に一部業務の請け負 わせにより実施。鵜住居・栗林の両仮設住宅談話室を拠点に基本週3回活動(15時~17 時)。コーディネーター1名、教育活動サポーター3名、ボランティア(随時)の体制。 (2) 特徴的な活動内容・工夫 ○かまっこまつり: 「子どもたちがやりたいことをやる!」をテーマに、小中学生が主体とな りお店や遊びを企画・運営するまつりを実施している。(ヨーヨーすくい、スポーツ体験、 雑貨屋、飲み物屋等) ○森あそび:地域住民から借用した土地を活用し、木々に囲まれた自然豊かな環境で開放的 に遊ぶことができる場(遊具を含む)を整備した。 仮設住宅での実施当初は、子どもの居場所と地域住民の生活環境の観点から、いかにして子 どもの居場所を地域と共に考え理解を深めていくかを模索していた。こうした中、立場の違い を乗り越えて「子どものため」と大人の力を結集するため、平成25年度に仮設住宅住民や保護 者、専門家、行政等による「子ども安全安心検討委員会」を発足させた。当委員会において、 子どもの現状と共に、子どもと大人が視点を並べて共有体験をする場を設けることが先を見据 えた子どものため、地域のためになることを共有したが、これらの過程から生まれたのが「か まっこまつり」であり、 「森あそび」の経過とあわせ、先立っての地域とのより良い関係性を築 いていたことが根底にある工夫である。 (3) 活動の効果・成果 「かまっこまつり」では、使用する通貨や商品、看板の作成、接客の練習に至るまで子ども たちが主体となり準備をし、自己の力で実現、表現することにより主体性を育んでいる。ま た、多くの地域住民が参加しており、顔が見える関係のもと地域ぐるみで子どもを育む環境の 醸成につながっている。 「森あそび」では、ひろばのある日は子どもから来所するなり「いつ 行くの~?」等と声が発せられ、自然豊かな環境の中で開放的に遊ぶことにより発想力や新し い物事に取り組む力の向上につながっている。また、森は「くりりんのもり」の愛称で、他の 子育て支援団体によるイベントが開催される等、地域を超えて親しみがもたれている場となっ ている。
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