件 名: 大 臣 臨 時 日 時 平成 28 年 11 月 19 日 1400∼1412 場 所 1 担 陸上自衛隊青森駐屯地司令部A庁 備 舎1階ロビー 会 見 概 要 当 大臣官房広報課 考 南スーダン派遣施設隊 壮行行事 発表事項 なし。 2 質疑応答 Q:今日、出発式に臨まれまして、隊員の他に御家族も300人ほど出席さ れていました。小さいお子さんを抱えたお母様の姿を目にしました。派遣 を命令した責任者の大臣として、改めて御所感等ございましたら伺えます でしょうか。 A:本日は、田中隊長をはじめ派遣隊員が、本当に士気高く、そして派遣に 向けてしっかりと訓練もできているということを確認することができまし た。また、家族の皆さん方にも親しくお話しする機会も持たせていただい て、家族の皆さん方もしっかりと支える態勢を作っていただいているのだ ということも感じたところであります。命令を発した立場として、しっか りこの11次隊員の皆さんが意義ある活動をして、そして無事に全員帰国 されることを期待しております。 Q:御家族の中には不安を感じていらっしゃる方もいるかもしれません。今 まで御家族の方に対する説明会なども開かれてきたと思うのですけれども、 そういった御家族に対しての理解というのは十分得られたというふうにお 考えでしょうか。 A:今日の報告の中で、各場所で2回ずつ説明会を部隊でしていますし、ま た、その結果、家族の理解も概ね得られているということを報告で受けま した。また、今日も希望する家族の方には説明会も行ない、さらには相談 の体制であったり、留守のお宅、例えば青森ですとこれから雪も降ってま 1 いりますが、そういった家族の支援もしっかりしていくと、そういう報告 も受けたところであります。私としても、今後もこの南スーダンの派遣の 意義、それから新任務について、さらにはしっかり訓練も終了して派遣を していることなどお話をしていきたいと思っています。 Q:政府としては、これまで慎重に付与できるかどうかを検討してきた結果、 付与して明日出発ということなのですけれども、改めてここまでの判断に 至ったことについて、御所感をお願いします。 A:まず、PKO5原則を維持しつつ、派遣隊が南スーダンにおいて安全を 確保しつつ有意義な活動ができるかどうかということをしっかりと見てい くという立場から、私も南スーダンにも10月8日に視察にまいりました し、その後、柴山補佐官も、最近11月に入って視察に行ったところであ ります。さらには、毎日状況の報告も受けております。そういったことを 総合的に判断して、もちろん南スーダンは大変厳しい治安情勢にはありま すけれども、そして北のマシャール氏の故郷ですとか、あと南の国境付近 では武力による衝突も散見されるわけですが、ジュバ市内及びその近郊に おいては比較的安定をしていることは政府全体で確認することができたわ けであります。その上で、新任務に関しても、施設部隊が対応できる範囲 で緊急的な要請を請けて人道的な見地から行なう、まさしく助けられる人 を見捨てることはないという任務でもありますし、「宿営地の共同防護」は、 運命共同体として、まさしく対応できる範囲で行なうことが自衛隊の皆さ んのリスクの低減にもつながっていくわけでありますので、そういったこ とを慎重に見極めながら、さらには安定的な同意が維持されることを見極 めて今回の新任務を付与したわけですけれども、そして、今日隊長もおっ しゃっていたように、十分対応できるところまで訓練はできていると、し っかりと訓練は終了しているという報告も受けましたので、そういった点 は自信を持って行っていただけるというふうに考えております。ただ、何 度も申し上げてきたことですけれども、南スーダンの情勢については、こ れからもしっかり緊張感を持って見極めていく必要があるというふうに思 っています。 Q:訓示の中で、「新たな一歩を踏み出した」というようなお話しをされまし たが、国際基準の中で「駆け付け警護」等の任務をできることによって、 2 そのレベルに近づいたというふうにお考えでしょうか。 A:まず、「駆け付け警護」は、何度も申し上げておりますけれども、今まで も東ティモールやザイールなどにおいて、邦人から保護の要請があったと きに、法的な根拠についてぴったりくる「駆け付け警護」のような法律が なく、訓練ができていない中で、それでも自衛隊の皆さんは邦人を保護し てきたわけであります。そういった要請の元で今回「駆け付け警護」の法 制ができ、そして、施設部隊として対応できる範囲において、緊急的・人 道的見地から、本当に助けられる人を助けると、そのための訓練もしっか りやっていくというところに意義があるというふうに思います。今回「新 しい一歩」というふうに申し上げましたのは、やはり昨年成立して今年の 3月から施行されている新しい平和安全法制は、まさしく憲法が許す範囲 内においてしっかりと日本が安全を守り、また、世界の平和と安定にも貢 献できるための大変有意義な法律だというふうに思います。この新しい平 和安全法制が成立したことによって、日米の同盟も強化されますし、日本 の安全保障という意味においても大変有意義なものだと思っています。そ の新しい平和安全法制の下での新任務という、一つの任務であるというこ とが、私は「新しい一歩」だというふうに思います。 Q:平和安全法制が去年の9月に成立して1年以上経過して、大臣が就任し てから具体的に派遣準備とか指示をされて、ここまで手順を踏んでこられ ましたけれども、改めてこれまでの政府の派遣に向けた取組みの経緯を振 り返っての評価をお願いします。 A:派遣に向けてというのは、今回の派遣でしょうか。 Q:大臣も視察に行かれたり準備をしてきたと思うのですけれども、その進 め方とか、それについての評価をお願いします。 A:3月に施行して、様々な準備を経て、8月下旬から訓練をやってきたわ けですけれども、やはり自衛隊の皆さんが安全に新任務を遂行できる、そ して、安全に施設部隊としての活動ができるかどうかということをしっか りと見てきたつもりです。また、南スーダンに行きました折にも、南スー ダン政府の関係者、それから国連の特別代表からも、非常に日本の自衛隊 が、南スーダンの国作りに向けて道路や施設整備や様々な有意義な活動を しているというふうに認識をしたところであります。今回、そういった準 3 備をして、訓練も十分にして、そして自信と誇りを持って南スーダンに第 11次隊が派遣されるということは大変意義のあることでありますし、ま た、日本の日本らしい国際貢献だというふうに思っています。 Q:アメリカのトランプ次期大統領がフリン氏を安全保障政策の大統領補佐 官に指名しました。岸田大臣は「日米同盟の重要性を認識している人物 だ」と評価しています。大臣はどのように評価していらっしゃいますか。 A:アメリカの人事についてコメントをする立場にはありませんけれども、 しかし、トランプ次期大統領も日米同盟について「非常に意義のあるもの であり、しっかりと強固なものに深化させていきたい」というふうに述べ ておられたところでありますので、どなたがどういった立場に就かれても、 日米同盟はさらに深化をさせていく必要があるというふうに思います。 Q:今日、実際に派遣される隊員とその家族の方と懇談されたと思うのです けれども、大臣から何か伝えたことや先方から伝えられたことがありまし たら何か紹介していただけないでしょうか。 A:ほぼ全員と握手もしました。中には、家族、お父さんも息子さんも自衛 隊で、そのまた息子さんも中学生だけれども自衛隊に入ろうと思っている というお話しであったり、お母さんと娘さんが自衛隊であったり、今回、 御夫婦で南スーダンに行かれる方がいらっしゃったり、あと、中学生と小 学生のお子さんが一緒に来られて、お母さんが南スーダンに行かれる話で あったり、個々の御家庭の様々な様子をしっかり聞くことができてよかっ たと思います。私も、そういった家族に送られて、自衛隊の皆さんが、今 回南スーダンでしっかり安全を確保しつつ有意義な活動をしてきてくれる ものと期待しております。 以 4 上
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