保健・福祉業務の集約・再編について

保健・福祉業務の集約・再編について
1 背景・課題
【背景】
∼公共施設の最適化に向けた取組について∼
尼崎市の公共施設は、その多くが老朽化等の問題を抱えている中、持続可能な行財政運営やま
ちづくりを進める上で、次の考え方に基づく最適化の取組を進める。
○ 総量の圧縮による維持管理コストの抑制と建替え等の財源の確保
○ 施設の機能・利便性の向上
○ 新たに建設する施設の長寿命化とライフサイクルコストの平準化・削減
【保健・福祉業務の課題】
(1) 支所建物の構造面に伴う健診業務への影響
支所の老朽化が進んでいる中、フロア面積の不足により、通路や待ち合いに利用者が混在し、
また、個別診察室等も狭隘であり、階段も急勾配があるなど、安全・安心な健診業務の実施に
課題を抱えている。
(2) 相談内容や住民ニーズの多様化・制度の複雑化
保健福祉に係る相談内容や住民ニーズ、また制度が多様化・複雑化し、その対応にあたっては
地域の窓口だけでは対応できないケースが増えている。また、これまで以上に保健や福祉に係る
職員の連携が求められている。
(3) 福祉事務所1所の限界
3 主な取組内容
(1) (仮称)保健福祉センターを市内南北2ヶ所に設置する。
交通利便性の高い駅前の既存施設を活用し、南部は出屋敷リベル、北部は塚口さんさんタ
ウンに(仮称)保健福祉センターを設置する。
(2) 総合相談支援体制を構築する。
2ヶ所の(仮称)保健福祉センターに福祉事務所、障害者自立支援事業担当、地域福祉・保
健担当の職員を集約し、保健福祉に係る相談・手続きを一体的に連携・処理できる体制を構築
する。
(3) 福祉事務所を2ヶ所設置する。
組織の肥大化が課題であった福祉事務所を南北2ヶ所の(仮称)保健福祉センターに設置
し、組織規模の是正を図るとともに、より身近な場所で相談・申請ができるようにする。
(4) 地域保健業務を2ヶ所で実施する。
これまで各支所の地域保健担当で行ってきた、各種相談、乳幼児健診、予防接種、各種健
康教室などの事業については、南北2ヶ所の(仮称)保健福祉センターで実施する。
なお、保健師等の訪問活動については、地区担当制を維持する中で、これまでどおり各地域
へ出向き、適切に対応していくとともに、精神保健活動など利用者の心身状況等を勘案し、地
域で実施した方が望ましいと考えられる事業については、各地域の公共施設等を活用し実施
していく。
経済の低迷等により、被保護者数が大幅に増加し、適正な生活保護行政を行っていくには管理
スパンが大きくなり過ぎている。また、本庁舎内での執務スペースの確保も難しくなっている。
(5) 地域で行っている保健・福祉に係る申請受付業務を社会福祉協議会へ委託する。
2 業務の集約・再編の方向性(課題解決に向けた取組の方向性)
(1) 保健・福祉総合相談支援体制の構築
市民からの相談等に対し、保健・福祉に係る職員が一体的に十分な連携のもとで対応でき、また、
相談・手続きができるだけ完結できるよう、福祉事務所、福祉部担当課及び地域保健担当の機能を
集約・再編した総合相談支援体制を市内2か所に設置し、専門性を持った相談支援体制を構築する。
(2) 安全・安心な健診環境の充実
これまで各支所で申請受付してきた保健・福祉の手続きについては、一部の事業を除き(概
ね9割程度)、社会福祉協議会へ委託することで、これまでどおり地域の身近な窓口で手続き
をできるようにする。
(6) 各関係機関との連携を強化する。
(仮称)保健福祉センター内部、本庁、保健所との職員連携はもとより、各地区の多様な関係
機関・団体とも連携を深め、迅速・適切な保健・福祉活動の展開を目指していく。
乳幼児健診や予防接種などの事業にあたっては、十分なスペースと必要な設備等を整え、これま
でから課題であった健診等の事業を行う環境について、良好な施設環境と機能面の充実を図る。
4 実施時期
(3) 地域の申請窓口の維持
平成30年1月 これまで各支所で取り扱っていた保健・福祉に係る申請受付業務について、高齢者や障害者等
の負担を勘案し、各地区に支部を持つ社会福祉協議会へ業務を委託することで、身近な地域の窓
口機能を維持する。
以 上