衛星準備状況 平成24年7月 プロジェクト移行審査 システム基本設計 機器BBM,EM設計・製造,MTM・TTM設計・製造 平成25年3月 基本設計確認会(PDR) システム詳細設計,機器EM評価試験 ミッション部EM電気I/F試験,ネットワーク試験 ミッション部MTM試験,TTM試験 平成26年3月 詳細設計確認会(CDR) FM機器製造・評価試験 ミッション部総合試験(その1)(その2) 一次噛合せ試験、FM総合試験 平成28年9~11月 開発完了審査会 同11月28日 初期運用準備審査会 同11月30日~ 初期運用リハーサル 電磁適合性試験の風景(H27年6月7日) 12月20日の打上げに向け,システム電気試験・システム環境試験・射場 における衛星単独作業を完了し,現在はロケットとの合同作業,及び運 用に向けた準備を実施中. 注記: BBM(Bread Board Model), EM(Engineering Model), MTM(Mechanical Test Model), TTM(Thermal Test Model), FM(Flight Model) 7 開発スケジュール・実績(FM総合試験) 1 2 3 4 5 6 8 総点検 2/17 ミッション部組付 9 10 PQR/PSR FM総合試験 ミッション部総合II 衛星 システム 7 初期電気 熱真空試験 機構系試験 ミッション部電気試験 分解・再組立・ ミッション部試験 EMC試験 質量特性試験 地上系訓練 分解・再組立・ ミッション部試験 11/12 衛星引渡し 12 打上げ 射場作業 最終電気・運用模擬 振動試験 11 分解・再組立 輸送・機材搬入 PAF結合・フェアリング結合・VOS 全機振動試験 FNC-D・初期運用訓練 初期運用リハ・Y-0リハ 気密チェック 推薬充填 衛星引渡し後の スケジュールは参考 8 ASTRO-H異常事象を受けたERGの対応 ASTRO-H異常事象を受け、利用衛星関係者を含むALL JAXAの体制で、 以下の視点で総点検を実施した. – 異常事象を受けた4つの対策の視点(次頁で補足) – 衛星システムの開発に関する視点 ・衛星サバイバビリティ設計(衛星全損のリスクを最小にする設計)の 妥当性確認 ・衛星の品質・信頼性 – 運用準備(運用準備計画,運用文書類)確認の視点 確実な運用を行うために、28項目の改善事項を識別して実行に移して いる。主な対策は以下の通り. ‒ 運用に使用されるツールすべてを識別し、すべて検査成績や取扱説明を 確認する. ‒ 手順書作成等の運用準備作業を前倒しで実施し、初期運用フェーズで使 用する運用関係の文書は打上前に準備完了させるものとし、新たに設け た「初期運用準備審査」にて確認を行う. ‒ 運用体制を強化し、打上後約1ヶ月続くクリティカルフェーズに於いて 24時間体制で運用を実施する. 9 ASTRO-H異常事象調査報告書記載の対策への主な対応 (1) プロジェクトマネジメント体制の見直し – プロジェクトマネージャがプロジェクト管理に専念できるように、プロジェクトサ イエンティスト(PI相当)を別人を指名した。 (2) 企業との役割・責任分担の見直し – 運用関連作業については、作業項目毎に役割・責任分担を再確認し、各種「ジョブ フロー」を定義し、JAXAと企業の役割を明確化した。 (3) プロジェクト業務の文書化と品質記録の徹底 – 運用業務の関係者の認識の共有を図るための計画書の詳細化を徹底した。 – 品質記録徹底の一環として、ERG追跡管制隊内に、実施責任者に直接報告できる位 置づけとして「品質管理班」を追加した。(ASTRO-Hでは、衛星管制班下の「品質 管理係」の位置づけであった)。 (4) 審査/独立評価の運用の見直し – 9月~11月:「開発完了審査会」を総点検参加者を含むALLJAXA体制で実施した。 専門家を委員とした4つの分科会(システム、ミッション部、運用計画・準備・総点 検)を実施し、網羅的な確認を行った。 – 11月末:別途運用関連の準備状況を確認するために「初期運用準備審査会」を追加 する。 10 打上げ~クリティカルフェーズ1 JST 20:00頃 20:13頃 21:14頃 運用イベント: 衛星イベント: 打上げ前 – – 衛星打ち上げモード設定 衛星自動シーケンス開始,バッテリ放電開始 打上げ~衛星分離まで – 推進系スラスタベッド昇温開始 衛星分離~太陽捕捉まで – – – – – – 衛星分離(最大60rpm) 推進系遮断弁 Close → Open スピンレートダウン(60rpm → 3rpm)+ニューテーション制御 サンチャゴ局第一可視 20:38頃 太陽電池パドル展開 – テレメトリモニタ スピンアップ(0.5rpm → 7.5rpm) 太陽捕捉制御 – レンジング,姿勢決定,データレコーダ再生 →第1回軌道決定(2rev目以降用) 太陽電池パネルの展開・太陽捕 捉が完了すると,衛星はスピン安 定状態となる 5:40頃 マスパロマス局第一可視 – 7:11頃 テレメトリモニタ,姿勢決定,レンジング 国内局(勝浦・沖縄)第一可視 – テレメトリモニタ,姿勢決定,レンジング,データレ コーダ再生等 →第2回軌道決定(3rev目以降用) 以降,遠地点パスで運用 11 打上げ~サンチャゴ局~マスパロマス局~勝浦局迄の衛星軌道 勝浦局消感 X+約19.4h 衛星分離 X+803 勝浦局入感 X+約10.7h 2周回目 スピンレートダウン開始 X+833 サンチャゴ局入感 X+2241(約0.6h) サンチャゴ局消感 X+約9.5h 1周回目 太陽電池パネル展開 X+2960 太陽捕捉完了 X+4460 12 クリティカル・初期運用スケジュール クリティカルフェーズ1 – – ロケット分離~太陽捕捉 姿勢確立,通信確立・軌道決定,電力・熱収支確認 クリティカルフェーズ2 – – – 約2週間 ミッション部チェックアウト(伸展運用関連) 伸展運用準備 伸展運用1(ワイヤーアンテナ伸展) 伸展後衛星健全性確認作業1 伸展運用2(マスト伸展) 伸展後衛星健全性確認作業2 初期運用フェーズ – – – – – – 約2週間 バス部初期チェックアウト(ΔV関連) ΔV準備 ペリジアップマヌーバ クリティカルフェーズ3 – – – – – – 2日間 約9週間 バス部チェックアウト ミッション部チェックアウト 観測機器機能確認(1kV以下の昇圧含) 高圧機器立上げ:XEP/HEP (~1kV程度) 高圧機器立上げ: LEP-i/LEP-e/MEP-i/MEP-e 最終パラメータ調整(定常運用までの移行期間) • • バス部 観測機器 定常運用開始まで予備日程含めて約13週間(3ヶ月) 13 定常フェーズの運用方針 勝浦局(高速Uplink,高速Downlink),沖縄局(低速Uplink,高速Downlink),臼田局(高速Downlink)を主な 運用局として使用 準リアルタイム配信が必要な宇宙天気データを取得するため,海外GN局(主にサンチャゴ局,マスパロマ ス局)も活用 近地点高度が低く,軌道予報精度が悪化するため,GN局を利用した頻繁なレンジング運用を実施 海外衛星との同時観測等のキャンペーン観測を定期的に実施予定 軌道周期:約9時間 注記:MTQ: 磁気トルカ 14
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