内航船員の確保・育成対策 大阪市立淀川中学校にて出前

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RELEASE
国土交通省 近畿運輸局
問い合わせ先
(所属)
海事振興部船員労政課
(担当)
山岡、寺田
(電話)
06-6949-6435
平成28年11月22日
内航船員の確保・育成対策
大阪市立淀川中学校にて出前講座を実施しました!
内航海運は、日本経済を支える重要な産業です。しかしこれを支える内航船員は
約半数が50歳以上となるなど高齢化が著しく、大量離職に伴う担い手不足が生じな
いように十分な数の若年船員の確保が必要とされています。
これを受け、国土交通省では、内航船員の確保育成施策を推進しており、近畿運
輸局においては、中長期的視点に立った取り組みの一環として、近畿管内の各中学校
を対象に出前講座を実施しています。
今般、平成28年11月15日(火)に大阪市立淀川中学校において、出前講座
を実施しましたので、お知らせ致します。
実施日:平成28年11月15日(火)
対象中学校:大阪市立淀川中学校
大阪市都島区毛馬町3-5-12
対象者:1年生28名
講師:近畿内航船員対策協議会
会長
上窪
良和
氏
講義内容:海運の重要性と船員の仕事について
配布パンフレット等:
・「What is 内航海運?」(日本内航海運組合総連合会)
・「これが内航海運だ!」(
〃
)
・「船ってサイコー!」(一般社団法人日本船主協会)
・「内航船の船乗りになろう!~現職船員からの応援メッセージ~」
(国土交通省)
配布先:海運関係業界プレス
今年度、第3回目の出前講座を実施
【大阪市立淀川中学校の「職業講話」に参加しました】
平成28年11月15日(火)に大阪市立淀川中学校において、今年度3回目の出
前講座を実施しました。この出前講座は、海運の重要性や船員の仕事の魅力をPRし、
船員の仕事を将来の職業の選択肢として捉えてもらうことなどを目的に、近畿運輸局と近
畿内航船員対策協議会(会長:上窪良和 田渕海運(株)顧問)が連携して行っているも
のです。同中学校の「職業講話」は4年連続となるもので、当日には、消防士・保育士・
警察官など多彩な職業人が招かれ、上窪会長を講師とした「海運と船員について」には1
年生28名が参加しました。
講義では、まず、人や物を運ぶ手段と
して「陸運」
「空運」
「海運」があり、周
りが海に囲まれている日本は、外国か
ら人や物を運ぶためには「空運」か「海
運」という、どちらかの手段に限られ
ていることを説明しました。物資の運
送は、日本の貿易量でみると、輸出入を
合わせた99.7%を船で運ぶ「海運」
が担っており、輸入する物資は、石油、
石炭、鉄鉱石、天然ガス、穀物等、産
業活動や人々の暮らしに必要不可欠なものであることから、海運業は日本の経済や産業、
人々の暮らしを支える重要な産業であると生徒に理解を促しながら説明しました。
次に、これらを船で運ぶ強みと弱みについて、一度に大量の物資を運ぶことができ
る点と、速度が遅く、物資の運送に時間がかかってしまう点を説明しました。大量輸
送の一例として、大型タンカーの長さ300mにも及ぶ巨大さを紹介され、一度に3
0万トンもの石油を運んでいるが、日本での石油の消費量から、単純計算で一日に2
隻、日本に入って来ている計算になることを説明しました。しかし一方で、船の速度
は遅く、すぐには運べないため、船員にとっては、何日も船に乗ったままになり、そ
の結果、仕事と生活が同じ場所になる、職住同一という特徴があることを説明されま
した。
また、船員の仕事について、講師ご自身が経験した航海を例に挙げながら、港から
港まで正確に最短距離を進むよう船の運航を管理する航海士の仕事、船内の機器を管
理する機関士の仕事について説明しました。
そして最後に、また、これからの時代は英語の必要性がますます大きくなっていく
ため、今、基礎固めをしっかりやっておくことを強調され、約一時間の講義が終了し
ました。
講義後、生徒から講師に対して「どうしたら船長になれますか」や「子どもの頃か
ら船員になりたいと思っていましたか」と質問があり、講師から、海技士資格や講師
ご自身が船員を志望したきっかけを丁寧に説明し、生徒は船員の仕事に関心を高めて
いる様子でした。
本中学校のように「職業講話」の再度のお誘いは、これまでの講義、PR活動が先
生方や生徒たちに評価されている結果だと考えています。今後も、海運の安心かつ安全
な輸送のためには十分な船員を確保する必要があることから、出来る限りの機会を捉え
て「海運の重要性」や「船員の仕事」についてPR活動を積極的に行っていきたいと
考えています。
(近畿運輸局 海事振興部 船員労政課)