「GPN 地元国際通信 Vo.13」発行 INDEX 1.付加価値税とインボイス

メルマガ 「 GPN 地 元 国 際 通 信 Vo l. 13 」(2016/11/18 発行)
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INDEX
■ 付 加 価 値 税 とインボイス制 度
~海 外 進 出 企 業 支 援 記 「初 めての海 外 進 出 お手 伝 い <その 9>
■ 適 正 な課 税 ベース
~海 外 展 開 企 業 の税 負 担 <その 7>
■ 株 式 会 社 フューチャーワークス 代 表 取 締 役 ・公 認 会 計 士 中 村 正 英 氏
~海 外 進 出 関 連 当 事 者 インタビュー<その 3>
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>>> 注 目 情 報
● 東北税理士会 研修会 参加報告
>>> お知 らせ
● 海 外 展 開 企 業 支 援 セミナー開 催 の御 案 内 (第 6 回 )
~“知 っ得 ” タイの法 務 ・会 計 ・税 務 ~年 間 業 務 を総 まとめ!
● 会 員 募 集 中 !!~会 員 種 別 ・協 会 費 について
● 友 人 紹 介 制 度 のお知 らせ~入 会 金 免 除 !
● 「海 外 展 開 &国 際 税 務 に関 する課 題 ・質 問 にお答 えします!」
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■ 付 加 価 値 税 とインボイス制 度
~海 外 進 出 企 業 支 援 記 「初 めての海 外 進 出 お手 伝 い <その 9>
○法 人 税 の他 に、付 加 価 値 税 が重 要 であり、インボイス制 度 によって両 税 は結 びついているものと思
われます。
1.付 加 価 値 税
日 本 の消 費 税 に 相 当 します。税 率 は必 需 品 ・必 需 品 サービスが5%、その他 が10%となっていま
す。原 則 は毎 月 申 告 ・納 税 ですが、売 上 高 200億 ドン以 下 の企 業 は四 半 期 申 告 です。
日 本 と異 なりインボイス方 式 です。このインボイスは前 回 に述 べたとおり、税 務 上 認 められたインボ
イスでなければなりません。売 上 を計 上 し代 金 を請 求 するといことは、インボイスを発 効 する ということ
ですが、原 則 として政 府 指 定 のインボイスを使 用 しなければなりません。非 常 に厳 しい条 件 のもと、自
社 でインボイスを発 効 することができるようです。
付 加 価 値 税 の申 告 納 税 は、支 払 インボイスを入 手 しなければなりませんが、会 社 情 報 が間 違 って
いるインボイス、法 的 に問 題 のあるインボイスは、付 加 価 値 税 申 告 上 問 題 となり、法 人 税 計 算 におい
ても損 金 算 入 が問 題 となるようです。
先 日 、東 南 アジアの税 務 事 情 を、東 北 税 理 士 会 主 催 のセミナーで勉 強 させていただきました。講
師 から、タイの事 例 として、付 加 価 値 税 の制 度 として当 然 に還 付 制 度 はあるが、還 付 請 求 を受 けると、
税 務 調 査 を受 け、還 付 請 求 額 に匹 敵 するような他 の税 金 を含 む追 徴 を受 けたという話 がありました。
ベトナムも同 様 のようです。
2.ベトナムの税 務 署 は「話 しが違 う」ことが多 い
ジェトロホーチミン事 務 所 でいただいた「はじめてのベトナム進 出 第 2版 」の24頁 にこのような見 出
しのもと、注 意 点 がかかれています。概 ね以 下 の3点 です。
(1)法 律 間 、法 律 と省 令 、通 達 との間 の齟 齬
ベトナムの税 制 は、法 律 、規 則 、実 務 指 針 、通 達 とある程 度 体 系 だっています。しかし、このような
齟 齬 のため、実 務 上 、「話 しが違 う」という場 面 に遭 遇 することが多 いようです。
(2)頻 繁 に行 われる法 律 の改 訂
ジェトロホームページをご覧 になればわかりますが、税 法 、通 達 が頻 繁 に改 訂 されています。この辺
りは、現 地 の会 計 事 務 所 さんに頼 るしかないでしょう。
(3)税 務 署 員 への不 徹 底
新 しい法 律 、通 達 が税 務 署 員 に適 時 に周 知 されず、税 務 職 員 によって異 なる解 釈 による指 摘 が
数 多 いそうです。
日 本 においても、ままあることでしょうが、その度 合 いが桁 違 いといったところでしょうか。
3.不 明 瞭 な金 を・・・
同 じく24頁 に次 のような記 載 があります。
「なお、『税 務 署 管 轄 のコンサルティング会 社 を利 用 すればいい』『 誰 々を通 せば税 金 を払 わなくて
いい』といった不 明 瞭 な金 を要 求 される場 合 もあるため、税 務 署 員 の対 応 については要 注 意 です 。」
ホーチミンの各 日 系 会 計 事 務 所 を訪 問 した際 に、ベトナムでは税 務 署 、他 の役 所 との付 き合 いで、
お金 を払 うことはあるとは聞 いていました。 しかし、ジェトロのパンフレットにまで書 いてあるのはやや驚
きでした。ベトナムだけで なく、中 国 、東 南 アジアではまだそういう段 階 なのでしょう。最 も、最 近 の 日
本 でもいろいろな事 件 が起 きているのですから、あまり他 国 を避 難 することはできません。
2
まあ、日 本 では、役 所 の職 員 が堂 々と要 求 するなんてことはあり得 ないわけですが。
文責 野村 智夫
3
■ 適 正 な課 税 ベース
~海 外 展 開 企 業 の税 負 担 <その7>
○前 回 は、適 正 な課 税 ベースについて諸 外 国 の状 況 をまとめてみました。そこで今 回 は、国 内 にお
ける適 正 な課 税 ベースについて触 れてみたいと思 います。適 正 な課 税 ベースについては、多 方 面 に
わたる議 論 がありますが、一 番 顕 著 に表 れているのは、引 当 金 だと思 います。そこで、引 当 金 につい
て、税 務 上 の取 扱 と会 計 上 の考 え方 の違 いやその経 緯 について中 小 法 人 課 税 を中 心 に考 えた後 、
アセアン諸 国 との比 較 に繋 げていきたいと思 います。
1.引 当 金 の設 定
法 人 税 法 では、償 却 費 を除 く販 売 費 一 般 管 理 費 その他 の費 用 につい て損 金 経 理 を要 件 として
事 業 年 度 末 までに債 務 の確 定 しているものについてのみ損 金 算 入 が認 められるのが原 則 です。した
がって、引 当 金 を算 入 する余 地 はない ことになります。
さて、企 業 会 計 では、適 正 な期 間 損 益 計 算 を行 うために 、①将 来 の特 定 の費 用 又 は損 失 である
こと、②その発 生 が当 期 以 前 の事 象 に起 因 し、発 生 の可 能 性 が高 いこと 、③その金 額 を合 理 的 に見
積 ることができること(企 業 会 計 原 則 注 解 18)という要 件 を満 たしていれば、引 当 金 を計 上 しなければ
いけません。
よって、法 人 税 法 は、いくつかの引 当 金 の計 上 について、会 計 慣 行 を尊 重 して、企 業 会 計 の調 整
の観 点 から、別 段 の定 めをもって、その損 金 算 入 を認 め ることとしました 。言 い換 えますとこれは、立
法 技 術 として、まず、法 人 税 法 22 条 において、引 当 金 の計 上 を認 めないこととし、次 に別 段 の定 め
によってその計 上 を認 めるという立 法 形 式 を採 ったわけです。
以 上 により従 来 は、別 段 の定 めによって、賞 与 引 当 金 、退 職 給 与 引 当 金 等 の企 業 会 計 原 則 が要
求 する引 当 金 が認 められていました。しかし、現 在 は貸 倒 引 当 金 が金 融 会 社 と中 小 企 業 、そして返
品 調 整 引 当 金 と、限 られた企 業 だけに認 められているだけです。
2.貸 倒 引 当 金 の経 緯
貸 倒 引 当 金 の前 身 である貸 倒 準 備 金 が税 法 上 認 められたのは、1950 年 (昭 和 25 年 )税 法 改 正
でした。そして、1964 年 (昭 和 39 年 )貸 倒 準 備 金 は貸 倒 引 当 金 に改 められました。同 時 に全 額 洗 替
え方 式 を採 用 し、引 当 金 として繰 入 れた金 額 は翌 期 全 額 益 金 に戻 入 れることとされました。
1966 年 (昭 和 41 年 )には、中 小 企 業 の財 務 体 質 の強 化 を通 じ、不 況 に対 する抵 抗 力 を強 化 する
目 的 から、中 小 企 業 の貸 倒 引 当 金 の特 例 として、資 本 金 1 億 円 以 下 の法 人 (相 互 会 社 を除 く)の
1966 年 (昭 和 41 年 )4 月 1 日 から 1968 年 (昭 和 43 年 )3 月 31 日 までの間 に開 始 する各 事 業 年
度 の繰 入 限 度 額 が本 来 の繰 入 限 度 額 の 100 分 の 120 とされたのです。
1979 年 (昭 和 54 年 )貸 倒 引 当 金 の繰 入 率 は、法 定 繰 入 率 だけでしたが、制 度 の基 本 的 な考 え
方 からすれば、個 別 の企 業 ごとにそれぞれの過 去 の貸 倒 損 失 発 生 の実 積 率 を計 算 し、用 いることが
より合 理 的 な方 法 と考 えられました。そこで、法 定 繰 入 率 の引 き下 げを行 うと同 時 に法 定 繰 入 率 に代
えて過 去 3 年 間 の貸 倒 れの実 積 率 により繰 入 限 度 額 を計 算 する方 法 が導 入 されました。
ただし、中 小 企 業 の場 合 には、事 業 規 模 が小 さい分 だけ大 企 業 に比 べ貸 倒 が平 均 的 に発 生 しな
いとみられることや中 小 企 業 に対 する政 策 的 配 慮 から、租 税 特 別 措 置 と して、従 来 通 り、法 定 繰 入
率 の適 用 を認 めることとされました(措 法 57 条 の 9)。
同 時 に債 権 償 却 特 別 勘 定 の取 扱 が貸 倒 引 当 金 に含 められ、期 末 金 銭 債 権 を「個 別 に評 価 する
債 権 」と「その他 一 括 して評 価 する債 権 」とに区 分 して計 算 する方 式 に改 められました。
しかしながら、2011 年 (平 成 23 年 )法 人 税 率 の引 下 げに伴 う課 税 ベースの拡 大 として、貸 倒 引 当
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金 の繰 入 額 の損 金 算 入 できる法 人 が、中 小 法 人 、銀 行 ・保 険 会 社 等 及 び一 定 の金 銭 債 権 を有 す
る法 人 に限 定 されました。また、一 定 の金 銭 債 権 を有 する法 人 については、貸 倒 引 当 金 の繰 入 の対
象 となる債 権 が限 定 されたわけです。
3.貸 倒 引 当 金 の概 要
企 業 会 計 上 、期 末 の売 掛 金 、貸 付 金 その他 の金 銭 債 権 について、その将 来 における貸 倒 見 込
額 (取 立 不 能 見 込 額 )を見 積 もって、これを貸 倒 引 当 金 繰 入 額 として損 益 計 算 書 に費 用 計 上 すると
ともに貸 借 対 照 表 上 に当 該 金 銭 債 権 の評 価 勘 定 として計 上 することが会 計 慣 行 となっています。そ
して、貸 倒 引 当 金 は費 用 収 益 対 応 の計 算 原 理 から企 業 会 計 上 、当 然 行 うものとされています。
一 方 、法 人 税 法 も、ある程 度 の貸 倒 が生 ずることは避 けられないと考 え、「別 段 の定 め」でもって、
中 小 法 人 並 びに銀 行 及 び保 険 会 社 等 に貸 倒 引 当 金 の設 定 を認 めているわけです(法 法 52①②)。
また、税 務 上 の貸 倒 引 当 金 は個 別 評 価 金 銭 債 権 の貸 倒 引 当 金 と一 括 評 価 金 銭 債 権 の貸 倒 引
当 金 に区 別 され、それぞれにおいて貸 倒 見 込 額 を損 金 経 理 により、繰 入 れた場 合 にはそれぞれの
繰 入 限 度 額 まで損 金 算 入 が認 める仕 組 みとなっています(法 法 52①②)。
4.課 税 ベースの拡 大 に伴 う貸 倒 引 当 金
課 税 ベースの拡 大 を意 識 してか税 制 調 査 会 法 人 課 税 小 委 員 会 は 1996 年 (平 成 8 年 )11 月 26
日 に「課 税 ベースに関 する個 別 的 検 討 」報 告 を公 表 しました。そこでは、貸 倒 引 当 金 について、債 権
の相 当 部 分 が回 収 不 能 と認 められる場 合 には、実 際 に貸 倒 損 失 の額 が確 定 していなくとも部 分 的
に貸 倒 損 失 の計 上 が認 められており、また、引 当 金 の中 でも最 も不 確 実 性 の高 い損 失 を見 込 む問
題 があり、過 大 な引 当 金 の繰 入 が行 われているおそれがある ため、廃 止 を含 め、抜 本 的 な見 直 しを
行 うことが適 当 であるとされました。
随 分 乱 暴 な意 見 だとは思 われませんか?お立 場 は分 からないでもないですが。
この「報 告 」に対 し、当 時 、武 田 昌 輔 教 授 は、「もし、貸 倒 引 当 金 を仮 に廃 止 するというのであれば、
明 瞭 性 の観 点 からは、現 金 主 義 の立 場 に立 って入 金 された金 額 をもって売 上 高 とすべきであろう。
私 は現 行 の貸 倒 引 当 金 制 度 について、費 用 収 益 対 応 の原 則 の立 場 に立 っても、再 検 討 すべき点
は多 く存 するものと考 えるが、「課 税 ベース拡 大 」という政 策 目 的 のみに目 を奪 われて、これらの引 当
金 の廃 止 を含 めて検 討 するとしていることは行 き過 ぎである 」として、痛 烈 な批 判 をされていらっしゃい
ました。心 強 い限 りです。
では、次 回 にアセアン諸 国 との比 較 をしてみたいと思 います。
文責 白土 英成
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■ 株 式 会 社 フューチャーワークス 代 表 取 締 役 ・公 認 会 計 士 中 村 正 英 氏
~海 外 進 出 関 連 当 事 者 インタビュー <その3>
○本 日 は、インドネシアを中 心 に東 南 アジアで 活 躍 されている公 認 会 計 士 の中 村 正 英 氏 に来 て戴
いて、中 小 企 業 の海 外 進 出 の状 況 また新 たに開 発 された会 計 処 理 のシステムについてインタビュー
いたしました。
中村正英氏:
・平 成 18 年 公 認 会 計 士 登 録 。大 手 監 査 法 人 勤 務 後 、独 立 開 業 後 、株 式 会 社 フューチャーワー
クス設 立 。中 堅 監 査 法 人 の非 常 勤 職 員 を務 める。
・平 成 23 年 PT FutureWorks Indnesia Jaya を設 立 、インドネシアでの日 系 中 小 企 業 の海 外 進
出 支 援 を開 始 。京 都 大 学 大 学 院 卒 。中 小 企 業 基 盤 機 構 国 際 化 支 援 アドヴァイサー。
○インドネシアに展 開
I:ご無 沙 汰 しています。
中 村 :お久 しぶりで。
I:今 は、インドネシアの居 住 者 ですか。
中 村 :いえ、居 住 者 ではないのですが、行 ったり来 たりして います。最 近 は。タイにもよく行 きま すし。
常 駐 していなくでも、ネットのお蔭 で、どこにいても仕 事 ができるようになり、有 難 いです。
I:ところで、何 故 、海 外 で会 計 士 活 動 をしようと思 ったのですか。
中 村 :日 本 の会 計 士 活 動 を行 っていましたが、日 本 でのコンサルティング業 務 の拡 大 に限 界 を感 じ、
東 南 アジアを調 査 したところ、日 系 企 業 の進 出 に伴 う海 外 でのコンサルティング業 務 の拡 大 が期 待
できたことによります。
I:東 南 アジアにも沢 山 国 がありますが、その中 でもインドネシアを 最 初 に選 ばれた理 由 は何 で しょう
か。
中 村 :日 本 の会 計 士 活 動 を行 っていましたが、日 本 でのコ ンサルティング業 務 の拡 大 に限 界 を感 じ、
東 南 アジアを調 査 したところ、日 系 企 業 の進 出 に伴 う海 外 でのコンサルティング業 務 の拡 大 が期 待
できたことによります。
I:数 学 的 算 出 ですか。
I:実 際 インドネシアへの日 系 企 業 の進 出 状 況 は、どんな状 態 ですか。
中 村 :自 動 車 、バイクの販 売 台 数 の減 少 に伴 い製 造 業 の新 規 進 出 は減 っておりますが、ネガティブ
リスト(外 資 投 資 制 限 リスト)の変 更 で、サービス業 、飲 食 業 の進 出 が増 えております。
○インドネシアの状 況
I:今 のインドネシアの事 務 所 はどれ位 まで大 きくなりましたか。
中 村 :現 在 事 務 所 の状 況 としてはジャカルタ市 内 に 2 つの事 務 所 を有 し、日 本 人 従 業 員 4 名 、イン
ドネシア人 25 名 の体 制 で行 っております。
I:インドネシア人 と日 本 人 は違 いますか?
中 村 :インドネシアはイスラムの国 ですので、イスラム教 徒 の習 慣 を把 握 する必 要 があります。具 体 的
にはお祈 りのタ イミング、服 装 、食 べ 物 に特 徴 が あります。また、仕 事 での ミスがあった際 に、他 人 の
前 でおこらず、別 部 屋 で指 導 を行 う必 要 があるというのはよく言 われています。一 回 、従 業 員 がストラ
イキを起 こし、大 部 分 の従 業 員 にやめてもらったこともありました。
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I:思 い切 った決 断 ですね。その後 、どうなったのでしょう?
中 村 :日 本 人 責 任 者 は当 然 いましたが、ローカルスタッフについては、一 から採 用 しました。その時 、
海 外 で 仕 事 をする ということは簡 単 じゃない なと 思 いました 。それと 同 時 に、海 外 進 出 に 関 しては日
本 で事 業 行 うことと全 く違 うので、砂 の上 に城 を建 てるようなもので、崩 れ出 したら止 まらないという恐
怖 に近 い感 情 を持 ちました。
○需 要 供 給 マッチングシステムの展 開
I:インドネシア向 けの製 造 業 のマッチングシステムを開 発 されていましたが。その後 、どのようになって
いますか?また、開 発 された理 由 を教 えてください。
中 村 :まず、製 造 業 のマッチングシステムの開 発 についてですが、インドネシアへの進 出 企 業 の情 報
は口 コミしかなく、非 常 に狭 い範 囲 の情 報 しか取 得 できていませんでした。例 えば、ゴルフコンペで得
た情 報 、工 業 団 地 での飲 み会 での情 報 です。この結 果 、製 造 業 に関 してコストが日 本 より高 くなって
しまうということもありました。このような情 報 が足 りないことにより、利 益 が圧 迫 される状 況 を解 消 するた
めに、製 造 業 の情 報 を Web で検 索 できるような体 制 を作 りました。具 体 的 には企 業 が無 料 で自 社 の
写 真 や情 報 を登 録 し、PR できるもので、1 か月 で 300 社 以 上 掲 載 していただきました。
I:どのように製 造 業 のマッチングシステムは展 開 していきましたか?
中 村 :スタートはよかったのですが、掲 載 企 業 によって Web 情 報 の更 新 がされず、情 報 の流 動 性 が
かなり低 くなってしまいました。理 由 としては掲 載 企 業 の IT リテラシーがかなり低 かったことが原 因 で
す。Web サイトの理 念 としてはよかったと思 っていますが、運 用 まで持 っていけなかった感 じです。
I:その後 、会 計 システム の開 発 、販 売 へ 動 かれ ていますが、なぜ 、このような動 きになったのでしょ う
か。
中 村 :製 造 業 のマッチングシステムの営 業 を行 っている時 に、会 計 業 務 について困 っているという話
を多 く聞 きました。その中 で、記 帳 代 行 を行 っている企 業 が多 く、会 計 業 務 を内 製 化 していきたいと
いう話 が特 に多 くありました。記 帳 代 行 を利 用 されている日 系 企 業 にその理 由 を確 認 したところ、
①日 本 人 責 任 者 が営 業 系 、技 術 系 で会 計 のことがほとんどわからないこと、
②インドネシア人 スタッフの会 計 スキルが低 いこと、
③日 本 人 が確 認 しやすい会 計 ソフトがないこと
が挙 げられ、積 極 的 な理 由 ではなく、消 極 的 な理 由 で記 帳 代 行 を利 用 していたことがわ かってきまし
た。その中 でも 日 本 人 向 けの会 計 ソフトがないというのが比 較 的 大 きな比 重 を占 めていました。
そこで、会 計 システムの開 発 に着 手 しました。
○東 南 アジアで会 計 ソフトの開 発 ・展 開
I:どのような会 計 ソフトですか。
中 村 :まず、入 力 方 法 が非 常 に簡 単 です。現 金 出 納 帳 、預 金 出 納 帳 をつける感 覚 で入 力 できるの
で、入 力 スタッフに簿 記 の知 識 はいりません。複 数 言 語 に対 応 しているので、入 力 者 、確 認 者 がそれ
ぞれの母 国 語 で内 容 確 認 が可 能 になります。ク ラウドシステムなので、インドネシアでの入 力 結 果 が
瞬 時 に日 本 でも確 認 できます。
I:会 計 システム導 入 の効 果 はどのようなものなのでしょうか?
中 村 :決 算 早 期 化 が可 能 になり、経 営 判 断 の早 期 化 、不 正 行 為 の抑 止 力 につながります。
I:現 状 どの程 度 利 用 されていますか?
中 村 :2015 年 11 月 から販 売 を始 め、現 在 、100 社 を突 破 しました。
弊 社 グループ以 外 の日 系 コンサルティング会 社 様 とも協 業 しており、システムのみ導 入 しているケー
スが 多 く 出 てき てお ります 。導 入 企 業 様 、日 系 コ ンサ ルティン グ 会 社 様 と もに 好 評 い ただい ておりま
す。
7
I:会 計 システムの利 用 体 系 は、どうなっています。
中 村 :導 入 費 用 で 2,000USD、月 次 で 200USD からになります。部 門 別 、請 求 管 理 等 の機 能 が追 加
できます。
○今 後 の展 開
I:この後 は、どのような展 開 を考 えていますか。
中 村 :2016 年 10 月 にタイにシステム販 売 の法 人 を設 立 しました。今 後 、ベトナム、フィリピンと展 開 し
ていきます。
I:タイでの状 況 はどうですか?
中 村 :タイはインドネシアと違 い、会 計 システムの導 入 が進 んでいます。ただ、税 務 中 心 のシステムな
ので、日 本 人 には非 常 に使 いにくいものになっています。
製 品 自 体 は弊 社 の方 がいいのですが、ローカルスタッ フの現 状 を変 えたくないという抵 抗 にあってい
るところです。
I:来 年 3月 にバンコックに会 員 の方 々と視 察 旅 行 をする準 備 に入 っています。その時 は、是 非 お邪
魔 させてください。
中 村 :GPNの会 員 の方 々なら歓 迎 します。
I:会 計 士 としての今 後 の抱 負 若 しくは展 開 を考 えていますか。
中 村 : 今 後 は 公 認 会 計 士 と し て 、 中 小 企 業 の 海 外 進 出 に 少 し で も 貢 献 し て い き た い と 思 っ てい ま
す。
I:最 後 にインドネシア、タイ、東 南 アジアに展 開 を検 討 している企 業 へのアドバイスをお願 いします
中 村 :進 出 済 み企 業 に関 しては進 出 したことで満 足 してしま い、大 きな利 益 を取 りに行 けていないよう
な気 がします。これから進 出 していく企 業 については大 きな利 益 を目 指 し、進 出 してほしいです。
I:ありがとうございました。今 後 ともGPNをよろしくお願 いいたします。
中 村 :こちらこそ、よろしくお願 いいたします。
インタビューが終 わって
昔 から目 的 意 識 をしっかり持 って、進 んでゆく姿 勢 は変 わっていませんでした。しっかり、環 境 を読
んで、問 題 点 に対 するツールを提 供 しているようです。
詳 しくはありませんが、確 かににIT社 会 とはいえ、東 南 アジアでの会 計 ソフトに関 しては、まだ、 「弥
生 」登 場 の前 の時 代 ではないでしょうか。このソフトが、東 南 アジアでの「弥 生 」になればと思 います。
文責 長友 滋尊
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>>> 注 目 情 報
■ 東北税理士会 研修会 参加報告
○東 北 税 理 士 会 の国 際 税 務 の研 修 会 に参 加
いたしました。
○先 月 10月 14日 仙 台 で開 催 された東 北 税 理
士 会 調 査 研 究 部 国 際 関 係 小 委 員 会 主 催 の国
際 税 務 の研 修 会 に野 村 理 事 長 と二 人 で参 加
させていただきました。
同 研 修 会 は、田 中 康 治 先 生 が「国 際 税 務 の
基 礎 知 識 ( 入 門 編 ) 」 を 外 園 雅 大 先 生 が 「 アジ
ア 諸 国 に お ける 日 本 企 業 の 動 向 と 税 務 問 題 」
をテーマに講 演 されました。
共 にGPNの研 修 会 でも講 師 をしていただいた先 生 方 (田 中 先 生 :第 3回 セミナー 27/6、外 園 先
生 :第 5回 セミナー 27/12)であります。
東 北 税 理 士 会 副 会 長 の長 谷 部 光 哉 先 生 のご挨 拶 に始 まりましたが、先 生 のご挨 拶 でGPNの様
な団 体 もあると触 れて戴 きました。
参 加 者 は、約 160名 の先 生 方 で、4時 間 みっちり勉 強 させていただきました。
○研 修 会 終 了 後 は、主 催 の国 際 関 係 小 委 員 会 の委 員 の先 生 方 とご一 緒 させていただき、国 際 税
務 始 め有 意 義 な意 見 交 換 をさせて戴 きました。感 謝 。
文責 長友 滋尊
9
>>> お知 らせ
■ 海 外 展 開 企 業 支 援 セミナー開 催 の御 案 内 (第 6 回 )
~“知 っ得 ” タイの法 務 ・会 計 ・税 務 ~年 間 業 務 を総 まとめ!
○開 催 概 要
1.日
時 平 成 28 年 12 月 6 日 (火 ) 15:00~17:00
2.会
場 東 京 国 際 フォーラム
〒100-0005
3.講
ガラス棟 会 議 室 G405
東 京 都 千 代 田 区 丸 の内 3丁 目 5-1
TEL:03-5221-9000
師 公認会計士 倉地準之輔 先生
4.テーマ「“知 っ得 ” タイの法 務 ・会 計 ・税 務 ~ 年 間 業 務 を総 まとめ!」
<内 容 > タイへ進 出 している日 系 企 業 は約 5,000 社 を数 えるまでになっています。現 地 の専 門 家 も
多 数 存 在 しています。コミュニケーションロスを防 ぎ、効 率 よく業 務 を進 めるためには、タイの諸 制 度 の
概 略 を把 握 しておく必 要 があります。
日 系 企 業 担 当 者 はもとより、これからタイへ進 出 しようと計 画 している経 営 者 の方 々が知 っておくべ
き留 意 点 について、解 説 します。
5.参 加 費 (税 込 )正 会 員 3,000 円 準 会 員 ・賛 助 会 員 5,000 円 一 般 10,000 円
○懇 親 会
1.日
時 同日
18:00~20:00
2.場
所 銀座 鮒忠
東 京 都 中 央 区 銀 座 6-9-4
TEL:03-3571-2727
3.参 加 費 7,000 円 (税 込 )
≪講 師 略 歴 ≫
ビズウィングス (タイ国 )
代表 / 公認会計士 倉地 準之輔 先生
BizWings (Thailand) Co., Ltd. / Junnosuke Kurachi MBA | CEO & Founder
【申 込 方 法 】「(1)エントリー」 → 「(2)参 加 費 納 入 」の2ステップ!
※ GPN WEB サイト よりお申 し込 み下 さい。
(1)エントリー
GPN WEB サイトの HOME ページ、左 メニュー「資 料 請 求 ・各 種 申 請 」をクリック。
必 要 事 項 を記 載 の上 、「2.ご用 件 」→「セミナー申 込 」を選 択 し参 加 人 数 を自 由 記 入 欄 へ記 載
願 います。
*セミナー参 加 費 用 のお支 払 いは銀 行 口 座 振 込 のみとなります。
(2)納 入 方 法 次 の口 座 へお振 込 み願 います。
<みずほ銀 行 >
銀 座 中 央 支 店 (店 番 125)普 通 口 座 番 号 1332491
口 座 名 義 シャ)グローバルプロフェッショナルネットワーク
<お問 合 せ> ⇒ http://www.gpnjapan.com/
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■ 会 員 募 集 中 !!~会 員 種 別 ・協 会 費 について
○当 会 は2014年 6月 に、新 たな使 命 を担 う税 理 士 、公 認 会 計 士 などの士 業 者 が中 心 となって設 立
されました。国 際 専 門 家 集 団 を形 成 するネットワークを構 築 し 、地 元 中 小 企 業 を世 界 へ誘 い、我 が国
の経 済 の発 展 に貢 献 するための事 業 を行 っています。会 員 の皆 様 から御 支 援 頂 く会 費 は、海 外 へ展
開 していこうとする SAMURAI 日 本 の企 業 および企 業 戦 士 の方 々への支 援 活 動 に活 用 させて頂 きま
す。
何 卒 、本 事 業 の趣 旨 に御 賛 同 頂 き、当 会 へ御 参 加 下 さいますよう、お願 い申 し上 げ ます。
【会 員 種 別 ・協 会 費 】
(1)正 会 員
・社 員 総 会 に参 加 し、議 決 権 を有 する方 。GPNの活 動 に関 し、財 務 的 支 援 、及
び、運 営 に関 して関 与 する方 。
<費 用 > 入 会 金 10,000 円
(2)準 会 員
・下 記 の会 員 の権 利 を有 する方 。
<費 用 > 入 会 金
(3)賛 助 会 員
会 費 5,000 円 /月 (60,000 円 /年 )
5,000 円
会 費 1,500 円 /月 (18,000 円 /年 )
・当 法 人 の目 的 に賛 同 し、財 政 的 支 援 を提 供 する方 。
<1口 > 10,000 円
個 人 の方
団 体 ・企 業 の方
1口 以 上
10 口 以 上
※入 会 金 については、会 員 となっている者 からの推 薦 を受 けた場 合 には免 除 されます。
【会 員 の皆 様 へのサービス内 容 】
会 員 の権 利
会 員 の種 別
正会員
準会員
賛助会員
(1)定 款 第 12 条 に定 める議 決 権 の行 使
○
-
-
(2)GPNが運 営 する外 部 への発 信 媒 体 での紹 介
○
○
-
○
○
○
○
○
○
ex:WEB サイト・メルマガでの掲 載
(3)GPNの活 動 に関 するサポートの収 受
ex: 海 外 展 開 企 業 への支 援 (個 別 相 談 ・国 外 パートナー紹 介 等 )
(4)GPNが主 催 する事 業 および催 事 への参 加
ex: 海 外 視 察 研 修 ツアー、講 演 会 ・セミナー 優 先 割 引 受 講 、
会 員 誌 ・メールマガジン購 読
【注 意 】 ①入 会 を申 請 す る者 は、定 款 にしたがい、所 定 の 入 会 申 請 の手 続 き 、及 び 、指 定 決 済 機 関 による入 金 の確 認 をもって
行 うものとし ます 。
②契 約 期 間 は 、入 会 手 続 きが完 了 した 翌 日 より 起 算 して 1 年 間 とし ます。但 し 、期 間 満 了 日 の 2 ヶ月 前 迄 に 、会 員 より 所 定 の
退 会 申 込 書 が提 出 され、経 営 執 行 委 員 会 が退 会 の申 し 入 れ を受 理 した場 合 を除 き 、契 約 期 間 は 1 年 間 延 長 され、その 後 も 同
様 とし ます。
③契 約 期 間 中 に中 途 退 会 する 場 合 は 、その理 由 の如 何 を問 わ ず、払 い 込 まれた 会 費 等 の返 金 は行 わないものと します 。また 、
協 会 費 の未 払 分 、及 び、残 債 務 全 額 を支 払 うものとし ます。
④会 員 の 資 格 喪 失 、その他 の 詳 細 は 定 款 、及 び、利 用 規 約 に記 載 されてい ます 。必 ず 、ご 一 読 下 さい。
<お問 合 せ> ⇒ http://www.gpnjapan.com/
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■ 友 人 紹 介 制 度 のお知 らせ~入 会 金 免 除 !
○皆 様 のまわりに、海 外 進 出 をご計 画 の経 営 者 様 、又 は、海 外 展 開 案 件 の相 談 を受 けている税 理
士 ・公 認 会 計 士 等 の士 業 者 の方 はいらっしゃいませんか? ご紹 介 頂 いた方 が GPN に入 会 された
場 合 、入 会 金 免 除 の上 、GPN が懇 切 丁 寧 にバックアップさせて頂 きます。
次 の事 項 をご記 入 の上 、本 メールにご返 信 頂 くか、GPN WEB サイト「お問 合 せ」フォームより、ご連
絡 頂 きたくお願 い申 し上 げます。
<友 人 紹 介 >
● 組 織 ・団 体 名 称
● 姓 名
● ご住 所
● 電話番号
● E-Mail
<お問 合 せ> ⇒ http://www.gpnjapan.com/
■ 「海 外 展 開 &国 際 税 務 に関 する課 題 ・質 問 にお答 えします!」
○GPNは中 小 専 門 家 事 務 所 の国 際 社 会 での競 争 力 を強 化 し、既 存 、及 び、潜 在 クライアントの国
際 化 のサポートを行 う組 織 を、日 本 の中 小 専 門 家 事 務 所 と共 同 して、日 系 専 門 家 事 務 所 のネットワ
ークです。
<募 集 >現 在 、海 外 進 出 をご計 画 されている企 業 の顧 問 をされていらっしゃる税 理 士 、公 認 会 計 士
の皆 様 の課 題 や国 際 税 務 に関 する質 問 にお答 えします。お気 軽 に、下 記 までお問 合 せ下 さい。
<お問 合 せ> ⇒ http://www.gpnjapan.com/
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発 行 運 営 団 体 のご案 内
○本 メルマガは、個 人 情 報 保 護 ポリシーに基 づいて配 信 されています。
詳 しくは下 記 のページをご参 照 ください。
・プライバシーポリシー ⇒ http://gpnjapan.com/notice/policy.html
○本 メールは日 本 国 内 向 けの情 報 です。本 メールの掲 載 情 報 や資 料 の掲 載 には、適 宜 、更 新 、追
加 をする等 、細 心 の注 意 を払 っておりますが、掲 載 された情 報 の内 容 は、更 新 時 期 などにより変 化
する事 があり、一 切 保 証 するものではありません。
・本 メールの再 配 信 、記 載 内 容 の無 断 転 載 ・転 用 ・編 集 はご遠 慮 ください。
○ご意 見 ・ご感 想 などございましたら、下 記 までお願 いします。
<GPN カスタマーセンター/メールサービスデスク>
〒272-0034 千 葉 県 市 川 市 市 川 1-12-22 市 川 サークルビル 6 階
[TEL] 047-712-5531
[FAX] 047-712-5532
[Mail Desk] [email protected]
[代 表 E-Mail] [email protected]
[URL] http://www.gpnjapan.com
営 業 時 間 :月 ~金 (10:00~18:00、祝 日 ・年 末 年 始 を除 く)
<発 行 運 営 >
一 般 社 団 法 人 グロ-バル・プロフェッショナル・ネットワーク
~ 地 元 国 際 !-地 元 企 業 を世 界 へいざなう国 際 専 門 家 集 団 を形 成 するネットワーク!!
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