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平 成 2 5 年 度
金沢大学における教育に係る学長表彰に関する取組概要
教育活動(プログラム)の名称:
情報処理基礎(全学共通部分)における系統的授業
改善の取り組み
実
施
組
織
名
実施担当責任者:職名・氏名
実
施
期
間
総合メディア基盤センター
総合メディア基盤センター長 ・青木健一
2006 年
4月
~
教育活動の概要(目的・特徴・取組の内容・実施状況等)
[目的] 本学の特徴の一つに学内に整備された無線 LAN やアカンサスポータルなど優れた
情報環境が挙げられる。その環境を学生が安全かつ便利に活用できるように初年次に「情
報処理基礎」が全学必修である。本取り組みは,その全学共通部分(前半4回)の教育内
容の質の向上を迅速かつ継続的に、新入学生の状況・知識・興味の変化と社会的に急速に
進行している ICT 環境の進化に対応しながら行うことが目的である。
[特徴・取り組みの内容] 本取り組みの特徴は継続的組織的な活動であることと,詳細な授
業アンケートに基づき学生の変化に対応していることにある。授業期間中はメーリングリ
ストなどによるリアルタイムの情報交換で授業内容の修正も即座に行っている。毎年度末
には次年度授業実施に向けた全担当者研修会を行い、改善案を議論して方針を決めている。
[実施状況] 授業アンケートに基づく授業改善は平成 20 年から行っており,今年で 6 年目に
なっている。さらに 2 年前からは卒業予定者(4 年生)を対象にして情報教育に対するアンケ
ートを実施し,情報教育全体の中で情報処理基礎をどのように位置づけるかを、金沢大学
卒業時での質保証という新しい観点からも検討しつつ授業の改善を行っている。
教育活動の具体的な効果・成果等(内外評価及び波及効果を含む。
)
[具体的な効果・成果]授業は本センター教員が統括し、新しい ICT 技術・知見を絶えず反
映させている。例えば、開始当初は情報倫理の講義も学内ネットワークの利用のための実
習も時間内に行っていたが,授業アンケートの解析結果をもとに、講義は e ラーニング、
授業時間内はネットワーク実習中心とすることで授業の効率化が図れた。また、受講学生
の有益度評価率は 90%の高率を6年間維持している。これは入学生と社会の急速な変化に
機敏に対応してきた証拠である。この改善活動がなければ、大きく減少したであろう。
[波及効果] 情報処理基礎授業での経験がネットワークの安全性を保ちつつ平易に LAN に
接続できるような認証方法の改善に生かされた。また,アカンサスポータルの使い勝手の
向上やノート PC の仕様策定,マイクロソフトの包括ライセンス契約,出欠管理端末や学生
支援システムなど,学内の情報施策推進を後押しする形での影響も極めて大きい。
[内外評価] 他大学からの評価は極めて高い。学会での招待講演が 12 件,他大学からの訪問
や講演依頼も多数ある。また、本年9月には教育システム情報学会(JSiSE)全国大会が本
学で開催され、金沢大学のこれまでの活動をテーマとするシンポジウムも開かれる。