沖縄県公立学校教員候補者選考試験英語試験問題作成に係る有識者

平成28年11月16日
沖縄県公立学校教員候補者選考試験英語試験問題作成に係る有識者会議のまとめ
はじめに
平成28年度実施教員候補者選考試験、中高英語の一次試験の問題に、特定の出版社から
の引用の割合が多い事実が確認された。
これについて公平性を欠くのではないかという意見があり、今後の作問にあたっては、
工夫・改善の必要性がある。そのため、本有識者会議においては、「事務局の運営に関わ
ること」、「問題の作問に関わること」について検討し、今後の選考試験の実施にあたり、
以下の視点を持って検討が行われるようまとめたものである。
1 事務局の運営に関わること
まとめ1 作問の工程について
ア
イ
ウ
余裕のある作問スケジュールを立てるべきである。
作問全体委員会を早期に実施し、引用についてもチェックすべきである。
作問全体委員会には問題検討委員が出席、作問の方向性等の共通理解を図るべきで
ある。
まとめ2 作問委員の業務と人選について
ア
作問委員の人選については、作問当初から特定の出身国に偏らない複数のネイティ
ブスピーカーを登用すべきである。
イ 作問世話人の人選は、組織の機能化を図れる人選を行うべきである。
ウ 作問世話人の業務は、作問関係者との連絡調整という役割に専念できるようにすべ
きである。
まとめ3 アイテムバンクの設置について
ア
過去問題データ、資料を蓄積するアイテムバンクを設置すべきである。
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2 問題の作問に関わること
まとめ1 作問の考え方や方法について
ア
イ
本県の求める英語教師に必要な英語力を測る作問を行うべきである。
作問には英語の4技能それぞれに出題の意図を持ち、それに応じた作問を行うべき
である。
まとめ2 資料の活用の仕方について
ア
資料は一般の問題集以外の信用できるソースを活用し、その際には偏りが出ないよ
う留意すべきである。
イ 資料を活用する際には出典を明示すべきである。
ウ 文章の活用を行う際は、設問についてはオリジナル作成を行うべきである。
エ 資料を活用する際には、ネイティブスピーカーの協力により、難易度が本県の求め
る英語教員のレベルに合致するか検討すべきである。
オ 過去問題データ、資料を蓄積して有効活用すべきである。(再掲)
3 その他
試験の外部委託について
ア
外部委託を導入する際は、費用対効果やメリット・デメリットを検討し、総合的に
判断すべきである。
おわりに
選考試験においては、本県が求める教員像に合致する、優れた資質能力を備えた人材の
確保が、本県の教育課題解決にむけて重要である。
また、本県の課題である学力向上推進や、今後の教育の方向性を見据えた、新たな課題
に対応する選考試験の改善は、引き続き行われるべきであると考える。
なお、上記のまとめについては、実施の可否や詳細を教育庁内部で検討し、実施可能な
ものについて、今後の選考試験作問に適宜反映していくよう求めるものである。
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