中期事業計画を策定 - 日本下水道新技術機構

中期事業計画を策定
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はじめに
を3本柱として設定し,今後の技術開発を進め,その
普及に努めることとしました。
⑵ 視点 ~取り組み姿勢~
本機構では,平成28年度~ 32年度の5カ年の中期
また,基本方針を着実に実行して行くため,以下の
事業計画を策定しました。
5つの視点~取り組み姿勢~を持って取り組むことと
この計画は,今後の技術開発の基本方針や取り組み
しています。
姿勢を示すとともに,中期的な取り組みの考え方と主
①地方公共団体のニーズを的確に把握し,求められて
な研究項目を明らかにし,あわせて今後の審査証明事
いる技術を大学や民間企業へ提示・提案する取り組
業や研修啓発事業の取り組み,管理運営も含め中期事
みを強化するとともに,民間の各業種間やPPP /
業計画として取りまとめたものです。
PFIのような官と民などこれまで以上に産学官の橋
研究機関,地方公共団体,民間企業など関係者の皆
わたしに取り組む「『橋わたし』機能の強化」
様に本機構の事業運営の方向を明確に示すことによ
②新たな付加価値をもつソフト的なソリューション提
り,本機構の方針を理解していただくとともに,連携
案による,ハード・ソフトの両面で課題を解決する
してより効率的な事業運営を進めることを狙いとして
「地方公共団体のニーズに合わせたソリューション
います。
提案」
計画は,技術開発計画,技術審査証明事業,普及啓
③従来の手法にとらわれず,異業種の発想や着眼点で
発および研修の事業計画と,財政や業務に関する組織
最先端技術や異分野技術を取り込む「イノベイティ
管理運営から構成されていますが,ここでは技術開発
ブな発想とグローバル化への対応」
計画を中心に概要を紹介します。
④蓄積した知見や情報について,新たなサービスや事
業の効率化に資するよう積極的に公開する「オープ
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技術開発計画
ンな取り組みの促進」
⑤開発された技術やシステムについて,「開発・実用
化・普及・評価」のPDCA サイクルを回し,改良・
⑴ 基本方針 ~技術開発の3本柱~
開発につなげる「技術の善循環の構築─PDCAサイ
技術開発計画では,下水道事業の課題を3つに整理
クル」
し,それぞれの課題解決に向けた基本方針について,
そして,先に示した3つの基本方針を8つの技術開
①「下水道機能の持続性確保」として,様々な制約の
発分野にブレークダウンし,それぞれの分野の中期的
中で施設整備と再構築の最適化,健全化・老朽化対
な取り組みの考え方を示すとともに,5カ年の中で実
策,維持管理の効率化に向けた研究に取り組む。
施する主な研究項目を設定しました。
②「災害リスクへの対応力の向上」として安全安心な
社会の実現に向け,地震・津波や浸水など高まる災
害リスクに対応するための研究を進める。
③「新たな価値の創造」として豊かな水環境の創造や
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審査証明事業等
資源・エネルギーの循環など新たな価値を創出し,
審査証明事業では,平成27年度に創設した新たな審
地域活性化に貢献する。
査証明方式「基準達成型審査証明」の拡充などの制度
6 —— 下水道機構情報
Vol.11 No.23
改善など今後の取り組みについて明らかにしました。
いたしましたが,中期事業計画は下水道機構のホーム
また,組織管理運営においても自主研究の財源確保に
ページに公開していますので,是非ご一読いただき関
向け,特定費用準備資金制度を創設することや,各種
係の皆様方の今後の事業展開の参考にしていただけれ
システムの導入による業務の効率化に取り組みます。
ば幸いです。
以上,簡単ですが中期事業計画の概要について紹介
下水道機構「中期事業計画」:
http://www.jiwet.or.jp/about/chukikeikaku
中期事業計画の体系
事業計画
基本方針
下水道機能の
持続性確保
技術開発分野
中期的な取組の考え方
施設整備と再構築の最適化
人口減少等に柔軟に対応する施
設整備、再構築など
健全化・老朽化対策
効果的な老朽化対策、ストックマ
ネジメントの普及拡大など
維持管理の効率化
技術開発
計画
災害リスクへの
対応力の向上
新たな価値の
創造
省エネ診断システム、ICT技術、PPP/
PFIを活用した維持管理手法など
地震・津波対策
「減災」の考え方に基づくソフト対策
(下水道BCP、津波シミュレーション)など
浸水対策
気候変動に伴う豪雨対策、降雨予
測情報・流出解析モデル活用など
水環境・再生水利用
効率的な高度処理法や消毒技術、
雨天時浸入水調査手法など
地域バイオマス活用
バイオマス関連事業との連携、
リン回収、メタン発酵技術など
低炭素下水道システム・
創エネ・再生可能エネルギー
下水バイオマスからのメタン、水素等
回収、下水処理場における創エネ
ルギー・省エネルギー技術など
技術審査
証明事業
技術審査証明
事業の充実
技術審査証明事業
基準達成型審査の充実、下水道機
構が行う共同研究との連携など
普及啓発
および研究
調査研究成果
等の普及
普及・啓発
各種講習会の全国展開、国内関連
団体との連携による国際展開など
組織管理運営
円滑な組織運営
財政運営・業務運営
適切な予算執行と財源確保・経費
節減、システムによる業務効率化など
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