レーザー・プラズマ複合プロセスによる自己組織 構造形成 Keyword : 窒化ホウ素、レーザー、プラズマ、自己組織化 研究の背景 窒化ホウ素は炭素と同様の結晶形を示し、①グラファイト的構造の柔らかいsp2-結合性BN と②ダイヤモンド的構造の硬く高密度のsp3-結合性BNに大別できる。これらは難燃性であり、 かつ6eV相当の広いバンドギャップを持つため可視域で透明な絶縁体である。 研究の狙い プラズマCVDにおいて、紫外レーザ(193nm)を結晶しつつある成長表面に照射する効果と して、(A)光誘起相変化と(B)光誘起表面成長化学反応の二点があり、本研究では、その両 者の実験的証左を得ることができた。上記光誘起効果(A)(B)の結果として、新しい結晶構 造のsp3-結合性BN非平衡相が成長することが見出され、それらの多形構造の展開を解析す るために、第一原理計算の助けを得て、新しい結晶構造化学的手法を開拓した。 最先端研究トピックス 文献 (1) Shojiro Komatsu, Masaharu Shiratani: Formation of microcones accompanied with ripple patterns in laser-activated plasma CVD of sp3-bonded BN films, J. Mater. Res. 29 (2014 )485-491. (2) Shojiro Komatsu, Masaharu Shiratani: Self-organized formation of hierarchically-ordered structures in laser-activated plasma CVD of sp3-bonded BN films, Jpn. J. Appl. Phys. 53 (2014) 010202(1-6). (3) Shojiro Komatsu; Self-Organized Pattern Formation in Laser-Plasma Hybridized Processing of Boron Nitride Films, J. Plasma Fusion Res. Vol.90, No.7 (2014) 405‐410. まとめ 実用化の目標 新たな多形構造の合成・発見 多形構造を解析するKomatsu Diagramを提案 Bond-Strength-Initiative Ruleを発見・提案 太陽電池の試作に成功 BNミクロコーン電界電子放出の応用 解明された特性の特異性(遷移現象)の応用 非フォーラー・ノルトハイム特性の応用 非線型力学系モデルの相変化(合成)への応用 機能性材料研究拠点 上席研究員 小松 正二郎 E-mail: KOMATSU.Shojiro●nims.go.jp —7 —
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