クワシロカイガラムシ発生個所に目印を!

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げ、寒害を受け易くなる場合があります。
秋整枝によって茶樹の摘採面に出現し
また、秋肥を遅くすると裂しょう型凍
た芽や成葉は休むことなく活動が続けら
害の発生率が高まるとの研究結果もある
れ、
貯蔵養分として樹体に蓄積されます。
ので、冷気が停滞しやすい所や低温にな
その茶樹養分の蓄積によって茶樹は耐寒
りやすい立地条件の茶園では、秋肥を早
性を増し、越冬に備えていきます。
めに施用しましょう。
《防寒対策》
《病害虫防除》
気温の低下にともない茶樹の耐寒性は
徐々に強まり、厳寒期の1~2月頃はマ
月~ 月にかけて カンザワハダニ
イナス ~ ℃くらいまで耐えるように
が発生します。平均気温9~ ℃になる
なりますが、茶樹の耐寒性を越えた低温
と休眠期に入るので、平均気温 ~ ℃
や寒風に遭遇すると寒害を受けます。
になる 月上~中旬が防除適期となりま
す。休眠期に入ったダニは、鮮やかな朱
寒害を受け易い茶園は、①標高が高い
茶園②冬の季節風を強く受ける茶園③冷
色をしていて、増殖期は暗赤色(防除時
たい空気が停滞する窪地・低地などです。 期)をしています。
寒害の防止対策として、敷き草(茶草)の
今年は クワシロカイガラムシ の発生
施用が有効です。敷き草は、土壌の乾燥
が特に目立ちました。夏場の乾燥が続い
を防ぎ地温を保ちますが、水はけの悪い
たためだと推測します。発生が多かった
所で稲わらを施用すると、逆に地温を下
茶株面に目印をつけておき、来春防除
(プ
ルートMC)の目安とし、重点的に防除
しましょう。使用倍率・適正散布量を必
ず遵守してください。適正外使用は、害
虫の抵抗性をうみ、効果を減少させます。
ま た、 チ ャ ト ゲ コ ナ ジ ラ ミ の 飛 翔 も
目立ちました。成虫の寿命は3日程と短
く、少数では茶園にたいした被害をもた
らすことはありません。しかし、効果的
な防除を怠り、多数の成虫の発生を許し
た 場 合、 排 泄 物 に よ っ て 葉 に「 ス ス 病 」
の被害をもたらします。茶園全体に「ス
ス病」が発生すると、寒冷紗をかけたよ
うな状態が続き、光合成ができなくなっ
た結果、来年の一番茶に大きな減収を招
きます。発生が未確認の場合でも、侵入
予防を心掛けるため、カンザワハダニの
防除を兼ねて「マシン油乳剤」の散布を
しましょう!
営農指導課
山本 尚充
クワシロカイガラムシ
発生箇所に目印を!
お茶
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