別 紙 第一回文化庁移転準備会議・ 第四回文化庁京都誘致協議会幹事会合同会合 日時:平成 28 年 10 月 7 日(金) 15:30~16:30 場所:京都商工会議所 3 階役員室 議事次第 1. 開会 2. 報告事項 (1)「文化庁京都誘致協議会規約」の一部改正について 3.議題 (1)「文化庁移転準備会議」の設置について (2)「文化庁の移転の概要について」 (平成 28 年 8 月 25 日文化庁 移転協議会)について (3)「地域文化創生本部」(仮称)について (4)今後の取組方針について 4. 閉会 (配布資料) 資料1 文化庁京都誘致協議会規約(改正案) 資料2 文化庁移転準備会議規約(案) 資料3-1 文化庁の移転の概要について 資料3-2 文化庁移転の進め方 資料4 29 年度に設置する「地域文化創生本部」 (仮称)について 資料5 今後の取組方針について 参考資料1 日本の為 文化庁を京都へ (平成 28 年1月 14 日付け文化庁京都誘致協議会) 参考資料2 政府関係機関移転基本方針(抜粋) (平成 28 年 3 月 22 日まち・ひと・しごと創生本部決定) 参考資料3 今後の取組の方向 (平成 28 年 3 月 22 日 第三回文化庁京都誘致協議会資料2) 参考資料4 まち・ひと・しごと創生基本方針2016(抜粋) (平成 28 年 6 月 2 日閣議決定) 参考資料5 文化庁・関西広域連合・関西経済連合会共同宣言 (平成 28 年 7 月 21 日) 参考資料6 政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について(抜粋) (平成 28 年9月1日まち・ひと・しごと創生本部決定) 参考資料7 文化庁の予算要求関係資料 参考資料8 機運の醸成の取組事例 資料1 文化庁京都誘致協議会規約 (名 称) 第1条 (目 本会は、文化庁京都誘致協議会(以下「協議会」という。)と称する。 的) 協議会は、東京一極集中を是正し、京都の創生を図るため、文化庁等の京都移転実 第2条 現のための取組を推進することを目的とする。 (事 業) 第3条 協議会は、前条の目的を達成するため、次の事業を行う。 (1) 文化庁等の京都移転実現に向けた国及び関係機関等への要望活動に関すること。 (2) 文化庁等の京都移転実現に向けた協議に関すること。 (3) その他、協議会の会議で必要と認められたこと。 (組 織) 第4条 協議会は、別表第1の協議会構成員をもって組織する。 (代 表) 第5条 協議会に代表を置く。但し、代表は3名以内の共同代表とすることができる。 2 代表は、協議会構成員の中から選出する。 3 代表は協議会を代表する。 (会 議) 第6条 2 協議会の会議は、必要に応じて代表が招集する。 代表が必要と認める場合には、会議に協議会構成員以外の者の出席を求め、意見を聴取す ることができる。 3 代表が必要と認める場合には、協議会構成員に対し書面により賛否を求め、その回答をも って会議の開催に代えることができる。 (幹事会) 第7条 協議会の円滑な運営に資するため、幹事会を置く。 2 幹事会は、協議会の事業に関して具体的な企画・立案等を行う。 3 幹事会は、協議会構成員の所属する団体から別表第2に掲げる者をもって構成する。 4 幹事会は、必要に応じ、事務局が招集する。 (顧 問) 第8条 2 協議会に顧問を置く。 顧問は、本協議会の運営に関し指導助言等をすることができる。 (事務局) 第9条 協議会の事務は、代表の所属する団体において処理することとし、共同代表の場合は、 共同で処理する。 -1- 2 その他の業務については、第4条に掲げる協議会構成員の所属する団体が協力・分担し、 処理する。 (委 任) 第 10 条 この規約に定める事項のほか、協議会の運営に関して必要な事項は、代表が別に定め る。 附 則 この規約は、平成 27 年7月 29 日から施行する。 附 則 この規約は、平成 27 年 12 月 24 日から施行する。 附 則 この規約は、平成 28 年1月 13 日から施行する。 附 則 この規約は、平成 28 年 10 月6日から施行する。 -2- 別表第1(第4条関係)順不同 京都府知事 京都市長 京都商工会議所会頭 京都府神社庁長 京都仏教会理事長 公益財団法人京都文化交流コンベンションビューロー理事長 公益財団法人京都文化財団理事長 公益社団法人京都府観光連盟会長 公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団理事長 公益財団法人京都市芸術文化協会理事長 公益社団法人京都市観光協会会長 公益財団法人大学コンソーシアム京都理事長 株式会社京都新聞社代表取締役社長 京都経営者協会会長 一般社団法人京都経済同友会代表幹事 公益社団法人京都工業会会長 京都府中小企業団体中央会会長 京都商工会議所副会頭・公益社団法人京都工業会顧問 -3- 別表第2(第7条関係)順不同 京都府政策企画部文化庁移転準備室長 京都府政策企画部戦略企画課長 京都府文化スポーツ部文化政策課長 京都市総合企画局京都創生担当局長 京都市総合企画局総合政策室京都創生推進部長 京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化芸術企画課担当課長 京都商工会議所企画室長 京都府神社庁参事 京都仏教会事務局長 公益財団法人京都文化交流コンベンションビューロー事務局長 公益財団法人京都文化財団事務局長 公益社団法人京都府観光連盟事務局長 公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団事務局長 公益財団法人京都市芸術文化協会事務局長 公益社団法人京都市観光協会事務局長 公益財団法人大学コンソーシアム京都事務局長 京都経営者協会事務局長 一般社団法人京都経済同友会事務局長 公益社団法人京都工業会事務局長 京都府中小企業団体中央会事務局長 -4- 資料2 文化庁移転準備会議規約(案) (名 称) 第1条 本会は、文化庁移転準備会議(以下「準備会議」という。)と称する。 (目 的) 第2条 準備会議は、文化庁の京都移転を円滑かつ早期に実現するため、京都側が準 備すべき事項について検討することを目的とする。 (所掌事項) 第3条 準備会議は、前条の目的を達成するため、次に掲げる事項を所掌する。 (1) 文化庁の庁舎のための土地の提供、庁舎の建設費用の応分の負担、職員等の 受入れに係る協力に関すること。 (2) その他、準備会議で必要と認められたこと。 (組 織) 第4条 準備会議は、別表の準備会議構成員をもって組織する。 (議 長) 第5条 準備会議に議長1名を置き、準備会議構成員のうち京都府副知事をもって 充てる。 2 議長は、必要に応じて準備会議を招集し、これを運営する。 (副議長) 第6条 準備会議に副議長2名を置き、準備会議構成員のうち京都市副市長及び京 都商工会議所専務理事をもって充てる。 2 副議長は、議長を補佐し、議長が不在のときはその職務を代理する。 (会 議) 第7条 議長及び副議長が必要と認める場合には、準備会議構成員以外の者の出席を 求め、意見を聴取することができる。 2 議長及び副議長が必要と認める場合には、準備会議構成員に対し書面により賛否 を求め、その回答をもって会議の開催に代えることができる。 (事務局) 第8条 準備会議の事務は、議長及び副議長の所属する団体において共同で処理す る。 2 その他の業務については、第4条に掲げる準備会議構成員の所属する団体が協 力・分担し、処理する。 (その他) 第9条 この規約に定める事項のほか、準備会議の運営に関して必要な事項は、議長 及び副議長が共同し別に定める。 附 則 この規約は、平成28年 月 日から施行する。 - 1 - 別表(第4条関係)順不同 京都府副知事 京都市副市長 京都商工会議所専務理事 京都府総務部長 京都府政策企画部長 京都市行財政局長 京都市総合企画局長 京都商工会議所 理事・企画室長 京都経営者協会専務理事 一般社団法人京都経済同友会 理事・事務局長 公益社団法人京都工業会専務理事 京都府中小企業団体中央会専務理事 - 2 - 資料3-1 文化庁移転の進め方 資料3-2 【基本方針】 今般の取組は、京都以外の全国各道府県をはじめ、国民の理解を得ながら文化庁の機能の強化を図りつつ、 組織の抜本的改編を行うものであるため、計画的・段階的に進める必要。このため、 (1)京都の官民の協力を得た文化庁の京都移転の具体的メリットを示すことにより、国民の理解を得るため の先行的取組を行うため、29年度から「一部先行移転の実施」 (2)(1)と並行して、文化庁の機能強化・抜本的な組織改編に係る文部科学省設置法の改正法案等を 30年1月からの次々期通常国会に提出。 業務に一時の停滞もきたさないように配慮しつつ、円滑に移転を実施。 【工程表(案)】 28年度 (2016) 29年度 (2017) 30年度 (2018) <移転により目指す文化行政の姿> 31年度~ (2019~) ◆新たな政策ニーズへの対応 ○文化資源を核とする地域活性化 ■ 一部先行移転 29年度予算・ 機構要求 文化による地方創生の実現 京都に「地域文化創生本部」(仮称)を設置 ・観光や産業との連携等 ○地域の文化芸術資源の活用による地方創生 ○文化財を活かした総合的な観光拠点の形成 などのモデル事業等を実施し、政策手法を共同開発 ○既存の文化行政枠組みにとら われない文化振興の推進 ・複合的な領域 ■本格移転 30年度機構要求 抜本的組織改編 (設置法改正等) ・生活文化、近現代の文化財等 <ステップ①> まず東京で組織改編 ○戦略的な国際交流や海外発信 ○データや学術研究に基づく 政策形成 ■ 文化庁移転協議会 8月末 概要の とりまとめ 12月 具体的な 内容決定 ○企画と執行の分離 ○機能強化のための体制構築等 ※文化関係独立行政法人は、文化庁の本格移転の在り方と並行して検討 <ステップ②> 全面的な移転 (同時に国会対応等 の東京体制整備) ◆上を実現するための体制構築 ○文化庁内部の組織を見直し、 政策立案機能を格段に強化 ○観光・産業、教育、福祉、 まちづくり等の関連分野と 連携強化し、総合的に施策を 推進 29年度に設置する「地域文化創生本部」(仮称)について 資料4 29年度に京都移転の先行的取組を行うため、「地域文化創生本部」(仮称)を設置し、地元の協力を得ながら、新たな 政策ニーズに対応した事務・事業を実施し、これを通じて文化庁の機能強化を図る。 文化庁 地域文化創生本部(仮称) 【構成】 本部長 本部長代理 副本部長 事務局長 事務局 文化庁長官 文化庁次長 長官官房審議官、文化部長、文化財部長 常駐(常勤者を中心に配置) (文化庁の課室長級職員を充てる予定) 30名(文化庁から10名(※)、地元(京都府・市・民間企業等)から20名出向又は併任) (※)平成29年度機構・定員要求で、本部の常 勤者として、企画官1名のほか、新規定員7 名を要求。 【組織体制のイメージ】 文化庁職員(課室長級)が事務局長を、京都側の職員が副事務局長を務め、その下に3つのグループを設置し、新たな政策ニー ズに先行的に取り組むべく、事務・事業を実施(※)。 (※)京都での事務・事業の実施に当 総括・政策研究グループ 事務局長 (文化庁の課室長級職員) 副事務局長 暮らしの文化・アートグループ 広域文化観光・まちづくりグループ たって地元との連携・協力を図るため、 「地域文化創生連絡会議」(仮称)を設 置し、京都府・京都市・関係団体等と の間で協議・調整を行う(また、関係 省庁等との連携協力も、今後調整)。 【取組内容と事業の例】 ①食を含む生活文化等の地域の文化芸術資源と産業界・大学等との連携により地方創生や経済活性化を促進する拠点の形成等 ・文化芸術創造活用プラットフォーム形成事業(先進的創造拠点形成事業)(新規) ②文化財を活かした総合的な観光拠点の形成や、伝統文化・生活文化を活かした広域文化観光の実現にかかるモデルの構築 ・観光拠点形成重点支援事業(文化財総合活用・観光振興戦略プラン)(新規) ③2017年の東アジア文化都市に指定された京都市の人的交流・文化協力の促進 ・東アジア文化都市2017 ④政策調査研究機能の充実等 ・新政策課題対応調査(新規) → 文化庁では、これらの取組等に係る予算として、平成29年度概算要求において、22.2億円(新規分)を要求。 資料5 今後の取組方針について(案) 1.先行移転について 先行移転に当たっては、以下の項目について協力を求められている ところであり、具体的な検討を進めていきたい。 地域文化創生本部(仮称)への職員の派遣 執務室の候補の提案※ 文化庁職員の宿舎確保への協力 ※ 執務室の候補の検討については京都府及び京都市で対応 2.本格移転について 「文化庁の移転の概要について」においては、文化庁の移転場所 の候補の選考並びに法令的な課題及び必要経費等の検討について は年内目途、具体的な庁舎の場所及び費用負担のあり方等の決定 については平成 29 年8月末目途とされているところであり、検討の進 捗を踏まえて議論する。 参考資料 1 参考資料 2 参考資料3 (第3回) 資料2 「文化庁京都誘致協議会」 今後の取組の方向 ○ 受入体制の構築 ・文化庁受入に係る準備組織を設置 京都府・京都市・京都商工会議所の副知事・副市長クラス等で構成 京都府が国との連絡・調整等を担当 移設土地、庁舎、職員の受入等(住宅等)を検討 ○ 日本全体の文化の振興 ・幹事会を活用して検討・推進 ○ 文化庁京都移転の機運の醸成 ・各団体の広報媒体等により、文化庁の京都移転を内外に広報 参考資料4 「まち・ひと・しごと創生基本方針 2016」(平成 28 年 6 月 2 日閣議決定)(抜粋) Ⅲ.各分野の政策の推進 2.地方への新しいひとの流れをつくる ②政府関係機関の地方移転 文化庁については、外交関係や国会対応の業務、政策の企画立案業務(関係省庁 との調整等)の事務についても現在と同等以上の機能が発揮できることを前提と した上で、地域の文化資源を活用した観光振興や地方創生の拡充に向けた対応の 強化、我が国の文化の国際発信力の向上など、文化庁に期待される新たな政策ニ ーズ等への対応を含め、文化庁の機能強化を図りつつ、全面的に移転する。この ため、本年4月に立ち上げられた文化庁移転協議会において、抜本的な組織見直 し・東京での事務体制の構築や移転時期、移転費用・移転後の経常的経費への対 応などを検討する。ICT の活用等による実証実験を行いつつ、8月末をめどに移 転に係る組織体制等の概要をとりまとめ、年内をめどに具体的な内容を決定し、 数年の内に京都に移転する。なお、文化関係独立行政法人は、上記と並行して、 検討を進める。 参考資料5 文化庁・関西広域連合・関西経済連合会共同宣言 「文化の力で関西・日本を元気に」 日本を代表する世界遺産や 1400 年の歴史に裏打ちされた伝統文化・芸能・祭礼から 現代芸術に至るまで、国内外の多くの人々を魅了する文化資源が数多く存在する関西 (京都)に文化庁が全面的に移転することを、共々に喜び官民挙げて歓迎する。 関西では、平成15年から関西元気文化圏構想の実現に取り組んできたところであり、 文化庁の全面的移転を機に、関西が持つ優れた文化資源や地域資源を活かし、文化行 政の裾野を広げ、文化庁の機能をより一層強化することで、日本の元気を関西から発信 していきたい。 そのために、文化庁、関西広域連合、経済界、が一体となって、関係団体や住民と連 携しながら、オール関西で、文化庁と連携して次のような取組を展開する。 ■観光と文化 ~ 文化・文化財はインバウンドの中核コンテンツ ハード・ソフト両面での文化財の保護と活用、伝統文化の振興、新たな価値の創造を 図り、文化と観光が相互に高めあう関係であることを強く意識した取組を実施する。 ■産業と文化 ~ 文化によるインパクトある新たなものづくり 映像・アニメなどのコンテンツや、無形文化遺産に登録された日本の食文化など、近 年国際的に注目を集める新たな文化を活かすとともに、これまでの伝統産業やもの づくり文化の取組からさらに広げ、文化による産業振興の取組を深化させる。 ■暮らしと文化 ~ 日本の暮らしの文化の継承・発展 衣食住をはじめとする日本の暮らしの文化とその背景にある地域コミュニティや自然 と共生する心を大切にし、創造しつつその魅力を発信する。 ■まちづくりと文化 ~ 文化芸術は地方創生の起爆剤 まちづくり・地方創生において、文化の視点を取り入れ、伝統(古典)文化から現代ア ートまでさらなる文化の融合を進め、新たなまちの価値創造につなぐ取組へと発展さ せる。 これらを関西全体で全力を挙げて取り組むとともに、各地域の取組とも連携することに より広く全国に展開することで、文化の力で未来を切り開き、「文化芸術立国」を実現させ る。 平成28年7月21日 文 化 庁 長官 関西広域連合 連合長 京都府知事 京都市長 関西経済連合会 会長 宮 井 山 門 森 田 戸 田 川 亮 敏 啓 大 詳 平 三 二 作 介 参考資料6 政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について(抜粋) (平成 28 年 9 月 1 日まち・ひと・しごと創生本部決定) 2.中央省庁の地方移転にかかる今後の取組 中央省庁の地方移転については、実証試験や業務を試行するなど検討を進め、今般、政府内 における平成 29 年度予算の概算要求にあたって、別紙のとおり、今後の取組をとりまとめ、 今後、別紙に沿って具体化に向けた取組を進める。 また、本部として、その進捗を適切に点検し、その着実な実施を図る。 (別紙) 中央省庁の地方移転について(抜粋) Ⅰ.文化庁の移転について 2.今後の方向性 (1)文化庁移転協議会における検討 文化庁の全面的な移転については、抜本的な組織見直し・東京での事務体制の構築や移転時期、 移転費用・移転後の経常的経費への対応等を検討するため、文化庁移転協議会が、本年4月に文 部科学省、内閣官房、関係省庁の協力の下、立ち上げられた。同協議会においては、京都府・京 「文化庁の移転の概要について」 都市も参画し、7月に行った実証実験も踏まえつつ検討を進め、 (平成 28 年8月 25 日文化庁移転協議会決定)をとりまとめた。今後、本とりまとめに基づき、 具体的な内容について、年内を目途に決定すべく、引き続き検討を進める。 (2)基本的考え方 人口減少社会の到来や地方の過疎化が進む中、文化芸術を資源ととらえ、文化芸術への投資が 新たな創造を生み社会の発展につながるよう、文化芸術を幅広くとらえた総合的な施策の推進や、 文化芸術資源の積極的な活用、既存の枠にとらわれない文化振興や戦略的な国内外への発信等が 求められている。 今日の社会における文化芸術の意義や果たすべき役割を踏まえると、文化庁の組織を見直して、 企画・立案体制(政策立案機能)を格段に強化するとともに、従来の文化芸術の範囲に閉じるこ となく、観光・産業、教育、福祉、まちづくり等の様々な関連分野との連携を強化し、総合的に 施策を推進することが必要である。また、文化芸術資源を核とする地方創生の推進、生活文化、 近現代文化遺産等の複合領域や新分野への対応、戦略的な国際文化交流・海外発信、文化政策研 究の充実も重要であり、これらの施策を効率的・効果的に推進するための体制を行革の観点も踏 まえて整備する。 今般の取組は、京都以外の全国各地や国民の理解を得ながら、こうした文化庁の機能の強化を 図りつつ、組織の抜本的改編を行うものであることから、計画的・段階的に進めることが必要で あるため、次の(3)具体的な取組の①~③のとおり進める。 (3)具体的な取組 ① 今年度実施の ICT 実証実験及び来年度実施する先行移転を通して、遠隔地の部局との連携の 方法や課題について検証を行う。 ② 京都・関西の官民の協力を得て、文化庁の京都移転の具体的メリットを示し、国民の理解を 得るため、平成 29 年度に、文化庁の一部の先行移転として、 「地域文化創生本部(仮称)」を 京都に設置する。国として必要な予算・機構定員を確保しつつ、京都側の連携協力を得て、 30 人程度の体制を構築し、食を含む生活文化等の地域の文化芸術資源と産業界・大学等との 連携により地方創生や経済活性化を促進する拠点形成事業や、文化財を活かした総合的な観 光拠点の形成や、伝統文化・生活文化を活かした広域文化観光の実現にかかるモデル事業、 2017 年の東アジア文化都市に指定された京都市の人的交流・文化協力を促進させる事業、政 策調査研究機能の充実等を進める。 ③ ②と並行して、 「施策・事業の執行業務及びそれと密接不可分な政策の企画・立案業務」と「政 策の企画・立案などで東京で行う必要のある業務」の分離等を検討し、機能強化及び抜本的 な組織改編に係る文部科学省設置法の改正案等を、平成 30 年 1 月からの通常国会を目途に提 出する。 これにより新たな政策ニーズに対応できる「新・文化庁」の体制の構築を図るとともに、 業務に一時の停滞も来さないよう、まず既存の場所で運用し、その上で、最終的には、京都 と東京との分離で必要となる組織体制を整備しつつ、円滑に移転を実施する。 なお、抜本的な組織改編の検討と並行して、移転場所、移転費用、移転後の経常経費への 対応及び文化関係独立行政法人の在り方について、 「文化庁の移転の概要について」に基づき、 検討を進める。 参考資料 7 ( 28年度予算額 29年度要求額 文化芸術創造都市推進事業 15百万円) 17百万円 事業概要 ◎文化芸術創造都市の推進は、文化芸術の持つ創造性を地域振興、観光・産業振興等に活用し、地域課題の解 決につなげる上で有効。 ◎2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、全国津々浦々で文化プログラムを実施するために は、文化芸術創造都市の主体的な取組を支援することが重要。 ◎文化芸術創造都市の取組を促進するためには、各都市が全国規模のノウハウを取得することが必要。 文化芸術創造都市に取り組む自治体その他関係者による全国的・広域的ネットワークの充実・強化を図る。 ・文化芸術創造都市に取り組む自治体及びその関係者に対して、一括した情報収集・提供や、一堂に会して意見交換等 を行うネットワーク会議等の開催(全国的に取組を広げるため、平成28年度から分科会(地域・取組別)を実施)。 平成29年度からは「現代芸術の国際展部会」を国際シンポジウムとして拡大。国内各国際展の発展的継続を図る。 ・各都市が全国規模のノウハウを取得するため、海外の創造都市関係者等との交流を促進。 文化芸術創造都市とは ・文化芸術の持つ創造性を活かした産業振興、地域活性化等の取組。世 界規模では、ユネスコが中心となり、国際的なネットワークを形成。 ・創造都市ネットワーク日本(CCNJ)には現在77自治体、28団体が加盟 (平成28年8月10日時点)。 ・製造業の衰退など産業構造の変化による都市の空洞化や荒廃が問題と なる中、行政・芸術家・市民・企業などの連携のもとに文化芸術創造都市 の取組が進められ、欧州で成功事例が出現。 ⇒文化芸術創造都市が注目を集めている。 文化芸術創造都市の推進のための文化庁の取組 ・文化庁長官表彰(文化芸術創造都市部門)【平成19年度~】 ・国内ネッワークの充実・強化 【平成21年度~】 (文化芸術創造都市推進事業) ・地方自治体への支援 【平成25年度~】 【欧州の事例】 ビルバオ(スペイン) ○ 造船業や鉄鋼業を基幹産業としていたビルバオは、1970年代以降の 失業者の増大に苦悩 ○ 荒廃した地域に現代美術館であるグッゲンハイム美術館分館を建設 等 ○ 5年間で、515万人の入館者。直接雇用は4100人、観光などの間接 雇用は4万人増加。税収で1億1750万ユーロの経済効果。 「芸術が衰 退した都市を蘇らせる起爆剤になる」という欧州のモデルケースに。 【これまでの文化庁長官表彰受賞都市】 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 横浜市(神奈川県)札幌市(北海道) 東川町(北海道) 水戸市(茨城県) 仙北市(秋田県) 新潟市(新潟県) 八戸市(青森県) 美唄市(北海道) 剣淵町(北海道) 金沢市(石川県) 豊島区(東京都) 仙台市(宮城県) 十日町市・津南町 いわき市(福島 鶴岡市(山形県) 大垣市(岐阜県) (新潟県) 県) 近江八幡市(滋賀 中之条町(群馬 篠山市(兵庫県) 県) 県) 南砺市(富山県) 浜松市(静岡県) 神山町(徳島県) 千曲市(長野県) 松山市(愛媛県) 豊中市(大阪府) 沖縄市(沖縄県) 萩市(山口県) 別府市(大分県) 木曽町(長野県) 舞鶴市(京都府) 神戸市(兵庫県) 松本市(長野県) 富良野市(北海 道) 尾道市(広島県) 内子町(愛媛県) 竹田市(大分県) 文 化 庁 芸 術 祭 事 業 関 西 参 加 公 演 (演劇、音楽、舞踊、大衆芸能部門) 優れた成果を上げた団体・個人に文部科学大臣賞(大賞、優秀賞、新人賞)を贈呈。 平成27年度参加実績 演劇 24件 (31件)、音楽 14件(17件)、舞踊 11件(13件)、大衆芸能 25件(26件) ※括弧は申込数 4月、5月 (参加公演募集案内公告(5月下旬)) 参加公演募集における問い合わせ対応 審査委員の任命手続き 等 6月 (募集受付期間) 参加公演募集における問い合わせ対応、参加公演申込審査会の企画、準備 7月 (参加公演申込審査会) 参加公演申込審査会の実施、運営 8月、9月 (参加公演の可否について申込団体に連絡) 参加公演の連絡調整 10月 (公演期間) 参加公演への立会(委員随行)、贈賞審査委員会の企画、準備 11月 (公演期間、贈賞審査委員会) 参加公演への立会(委員随行)、贈賞審査委員会の実施、運営 12月 (受賞者発表) 芸術祭賞贈呈式、祝賀会の準備 1月 (芸術祭賞贈呈式、祝賀会) 芸術祭賞贈呈式・祝賀会の実施、運営 2月、3月 (総覧発行) 芸術祭総覧の作成 <随時発生する業務> ・ 審査委員の旅費、謝金の支払い ・ 参加公演に関する問い合わせ ・ 芸術祭賞贈呈式、祝賀会に関する打合せ ・ 東京との連絡調整 文化庁メディア芸術祭地方展 <事業概要> 地方において優れたメディア芸術作品の鑑賞機会を提供するため、総合的な展示・上映等を 行う展覧会を開催 <事業内容> 展覧会企画案の募集、審査、契約に関する事務 展覧会開催に関する管理 等 <29年度計画案> 4箇所で開催予定(拡充) ※うち1箇所は関西地方での開催を想定 <28年度展覧会> 広島展:「*Hiroshima*Media Arts」(8月13日~9月2日 旧日銀広島支店ほか) 札幌店:「ココロ・つなぐ・キカイ」 (9月16日~9月30日 サッポロファクトリーほか) 新潟店:「記憶と記録のモノ潟り」 (10月10日~10月30日 コズミックス・ビルほか) ▲青森展(27年度)「まぼろし村、あなたとわたし」 ▲富山展(27年度)「トヤマウォーカー」 ▲鹿児島展(27年度)「境界のあいだ」 文化遺産総合活用推進事業 目的 ( 28年度予算額 29年度要求額 (27年度予算額 28年度要望額 2,160百万円 ) 2,160百万円 2,147百万円) 2,969百万円 ■各地に所在する有形・無形の文化芸術資源を、その価値の適切な継承にも配慮しつつ、地域振興、観光・産業振 興等に活用するための取組を支援することで、文化振興とともに、地域活性化を推進。 事業概要 ◆地域文化遺産活性化 地方公共団体が、観光等の観点で戦略的な事業実施計画を策定。当 該計画に基づき、文化遺産の保護団体等が行う活用のための情報発 信・人材育成、普及啓発等の取組、及び地域の文化遺産継承のための 取組を支援。 実施計画の進捗状況の評価によりさらに効果的な実施を促進。 ◆歴史文化基本構想策定支援 上記のうち301百万円(50百万円) 地方公共団体が、地域の文化財を、指定、未指定にかかわらず幅広 く把握し、その周辺環境を含めて、総合的に保存・活用し、観光資源 を有効活用するための基本的な構想として「歴史文化基本構想」を策 定・改訂するための事業を支援 ◆世界文化遺産活性化 「世界文化遺産」に登録された地域に対して、情報発信・普及・保 護活動の取組等について支援し、観光資源の活用を推進。観光庁とも 連携 ◆日本の歴史・伝統文化情報発信推進 上記のうち30百万円(30百万円) 地方公共団体等が、地域の文化財に対する外国人旅行者のニーズに 合わせた正確で分かりやすい情報発信や体制整備等の取組をモデル事 業として支援 取組内容 地域の無形の民俗文化財の後継者養 成等により、文化遺産の確実な継承 基盤を整え、総合的な情報発信や普 及啓発等の取組を併せて実施するこ とで地域を活性化。 (震災後初公開する「烏崎の子供手踊り」) 文化財の悉皆調査等の実施やその結 果を踏まえて、関係部局や地域住民 等と協力して「歴史文化基本構想」 を策定するための有識者会議の開催、 シンポジウムの開催等を実施 (関連文化財群の実地調査) 世界文化遺産に登録された地域の観 光振興と活性化を図るため、情報発 信・普及・保護活動等を支援 (富岡製糸場と絹産業遺産群) 地域の文化財に対する外国人旅行者 のニーズに合わせた正確で分かりや すい情報発信や体制整備等を行うた めのモデル事業を実施 (HPやパンフレットの多言語化) 東アジア文化交流推進プロジェクト事業 背 景 ○文化芸術の振興に 関する基本的な方針 (第4次基本方針) (平成27年5月 22日閣議 決定) ・東アジア各国との相互理 解の促進 東アジア文化都市の実施 (日中韓文化大臣会合行動プログラム事業) 日中韓3か国において、文化芸術による発展を目指す都市を選定し、その都市におい て、現代の芸術文化や伝統文化、また多彩な生活文化に関連する様々な文化芸術イ ベント等を実施することを通して、東アジア域内の相互理解・連帯感の形成を促進する とともに、東アジアの多様な文化の国際発信力の強化を図ることを目指す。 2014年から開始、各国1都市(2016年奈良市、寧波市(中国)、済州特別自治道(韓 国))ずつ選定。 東アジア文化都市国内候補都市の選定・実行委員会への参画 ○第4回日中韓文化大 臣会合の成果文書 「上海行動プログラム」 に「東アジア文化都 市」の実施を明記 (平成 24年5月5日) ○第6回日中韓文化大 臣会合の成果文書 「横浜共 同声明 」に、 「東アジア文化 都市 と ASEAN 文 化 都 市 と の 連携」を明記(平成26 年11月30日) 2017~2019年の東アジア文化都市に指定された都市での活動内容を検討する実 行委員会に参画。 3か国共同事業と位置づけた交流事業において、中韓への我 が国の文化芸術団 体等の派遣及び中韓の文化芸術団体等の我が国への招へいを実施。 東アジアにおける芸術家等の人的交流・文化協力事業の実施 東アジア諸国との文化交流の担い手となる芸術家等の人的交流事業、東アジアとの文 化協力を促進させる事業を実施。 <事業例> ・日本が強みを有する文化分野の専門人材の派遣・指導 (平成26年4月20日) 170百万円) 170百万円 効 果 東ア ジア 地域 における文化交 流の一層の発展、 相互理解の増進、 異質性の受容、 信頼感を深化 東アジア文化都市中韓交流の実施 ・東アジア諸国との芸術家等の派遣 ○第1回日・ASEAN文 化大臣会合の開催 ( 28年度予算額 29年度要求額 ・文化分野における東アジア諸国との共同プロジェクトの実施 ・国際フォーラムの開催 等 将来に 向かっ ての東アジア地 域の連帯感を強 め、文化的な共 生と創造を実現 日中韓をはじ めとする東アジ ア域内の文化芸 術都市間等の交 流の活発化 参考資料8 機運の醸成の取組事例 1.イベントでの文化庁移転の紹介(京都府) (1)観芸祭 日時:平絵師 28 年 10 月 22 日(土)~11 月 6 日(日) ※文化庁移転の展示期間は 10 月 22 日(土)~28 日(金) 場所:京都府庁旧本館(文化庁移転は2-C) 内容:旧本館の一室を用い、文化庁の京都への全面移転を紹介 するパネル・パンフレットを掲示・配布する (2)あすの Kyoto・地域創生フェスタ 日時:平成 28 年 11 月 23 日(水・祝) 場所:京都府立植物園 内容:大芝生地でのブースにおいて、文化庁の京都への全面移 転を紹介するパネル・パンフレットを掲示・配布する <パネル・パンフレット内容(案)> 大きく次のテーマで流れをつくり、文化庁移転のこれまでとこれ からを紹介 文化庁の京都への誘致について(これまでの経過) 文化庁の紹介 文化庁が移転する理由となった京都の文化の魅力について 京都が持つ力(DESK をイメージして) 文化庁移転に関する現在の動向について これからの京都の文化について 2.「プロフェッショナルに聞く! ~文化庁移転と文化芸術の未来~」(京都市) 第 2 回 「プレイヤーがいない!?材料がない!?伝統音楽の未来」 日時:平成 28 年 10 月 31 日(月)午後 6 時 30 分~ 場所:誓願寺 出演者:北原郁也、時田アリソン ファシリテータ:平竹耕三 ※全 4 回予定 3.京都市生涯学習市民フォーラム シンポジウム 「京都から世界へ!市民が主役 暮らしの中にある文化 ~文化の継承による日本の創生~」(京都市) 日時:平成 28 年 11 月 5 日(土)午後 3 時~ 場所:京都堀川音楽高等学校2階アリーナ 出演者:松本紘、稲岡亜里子、門川大作 4.シンポジウム「京都から、日本の未来を展望する」 “文化庁の京都への全面的な移転決定 ~文化力で日本を創生、世界に貢献“(京都市) 日時:平成 28 年 11 月 12 日(土)午後 2 時~ 場所:ロームシアター京都サウスホール オープニング:狂言「寝音曲」茂山良暢、山口耕道 パネリスト:池坊専好、佐々木雅幸、ジェフ・バーグランド、増田寿幸 コーディネーター:山極壽一
© Copyright 2024 ExpyDoc