DCPS Short Column 1 リタイヤメントプログラム DC 制度動向に関するトピックス 確定拠出年金は、 あなたのリタイアメントプランそのもの！ 2016.11.1 老後のお金の不安は、日本人なら誰でも抱えている心配事です。金融広報中央委員 会の調査でも、なぜお金を貯めるのか、という理由の第1位は「老後の生活資金」と なっています。誰もがお金を貯める理由として子どもの教育資金準備や旅行等のレ ジャー資金準備、住宅購入資金準備などをイメージしますが、老後のお金の不安はそ れらの２倍以上になっているほどです。 総務省の家計調査年報などをみると年金生活夫婦世帯は公的年金だけでやりくりが できず、毎月62326円が不足しているそうです。65歳男性なら19年、女性なら24年 の平均余命がありますので、老後に備えて1421∼1795万円は欲しい、という計算で す。確かに老後のお金について不安になってしまう数字です。 しかし、実際に老後のお金を貯め始めることはなかなか大変です。フィデリティ退 職･投資教育研究所のレポートによれば、約 40％の人は老後のための資産形成をス タートできていないそうです。私たちはどうしても、毎月のお金のやりくりに追われ ており、老後の準備をスタートすることは難しいからです。毎月の家計のやりくりだ けでも一苦労ですし、子どもの学費の積立準備や住宅ローンの返済をしていたら、自 分の老後の貯金まで手が届かないのは仕方がないことかもしれません。 心理学的アプローチから個人のお金に関する行動を読み解く行動ファイナンスの研 究でも、遠い将来である老後のために、地道に、計画的に、お金をコツコツ貯めるこ とは難しいことが報告されています。例えば今10000円を毎月貯金すれば老後が豊か になるといわれても、実際に使うのが30年後となれば、ガマンする期間と将来楽し める時期のギャップが大きすぎて、なかなか実行に移せない、というわけです。 ところが、確定拠出年金に加入している皆さんは、そうした老後のお金の不安に対 して具体的な対策がスタートしていることに気がついていますか？ 確定拠出年金と いう口座はあなたの老後のための資産形成であり、毎月定期的に入金されたお金は、 あなたの老後を支える力となってくれるからです。 確定拠出年金をやっているのに老後の不安を感じている、という人はぜひ確定拠出 年金の仕組みを知って、有効活用を考えてみてください。きっと不安は遠のいていく ことでしょう。 □ 金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］平成 □ 総務省家計調査年報 平成 27 年 27 年調査結果 □ フィデリティ退職･投資教育研究所 ※本資料におけるいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析によるものです。なお、 確定拠出年金サービス株式会社及びコラムニストは、本資料の内容についてのご照会にはお答えしか ねますので、予めご了承ください。 また、本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客 様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情 報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、 本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。 山崎 俊輔 ／ や ま さ き し ゅ ん す け 1972年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。AFP、消費生活アドバ イザー。企業年金研究所、ＦＰ総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。所属は日本年金 学会、東京スリバチ学会。日本経済新聞電子版に「人生を変えるマネーハック」を週刊連載（月曜掲載）な ど執筆、講演多数。近著に、「誰でもできる確定拠出年金投資術」など
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