感染性胃腸炎関連情報 ~ノロウイルスによる集団感染について

平成28年11月9日
(県政記者クラブ配布資料)
様式1
感染性胃腸炎関連情報
~ノロウイルスによる集団感染について~
1
概要
平成28年11月4日、中央西福祉保健所管内の乳幼児施設から嘔吐、下痢を主症状とする胃腸炎症状を
呈している園児が15名いるとの連絡があり、調査を実施した結果、11月8日にノロウイルスの集団感染
が判明しました。
感染性胃腸炎の集団感染事例は今シーズン初となります。(9月から8月を1シーズンとしています)
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、例年12月中旬から1月にかけて流行しますが、感染力が大変強い
ため、保育施設や社会福祉施設など集団生活の場では特に注意してください。
なお、県民の皆様に対しては、健康対策課ホームページで「予防対策と注意事項」に掲げる事項を掲示し、
注意喚起しています。
2
ノロウイルスとは
手指や食品などを介して経口で感染し、ヒトの腸の中で増殖して、嘔吐・下痢・腹痛・発熱などの症状を
引きおこします。
ほとんどの方は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは、重症化したり、吐物を誤って気道に詰
まらせて死亡することがあります。
発症後は手洗い及び吐ぶつやふん便などの処理が重要になります。
3 全国・高知県内の発生動向(感染性胃腸炎)
(1)全国
感染症発生動向調査協力医療機関(定点医療機関)の報告によれば、第43週(10月24日~10月30日)で
定点当たり5.26(昨年は4.33)で、増加傾向にあります。
(注意報値:12.00、警報値:20.00)
(2)高知県内
第44週(10月31~11月6日)で定点当たり4.50(昨年は1.80)であり、増加傾向にあります。
地域別では、中央東福祉保健所管内が最も多く定点当たり6.57で、ついで安芸及び中央西福祉保健所管内
の6.00です。
4
集団感染事例について
施設の概要:中央西福祉保健所管内の乳幼児施設(園児:53名、職員等:19名)
10月23日に、園児1名が症状(嘔吐)を発症し、その後11月4日までに16名(職員1名を含む)
が、嘔吐・下痢を主とする感染性胃腸炎症状を呈し、発症した患者より、ノロウイルスが検出されました。
なお、発症した患者で重症者はおらず、現在のところ、新たに症状を呈する園児等はいません。
患者の発生状況などから食中毒の可能性は否定されました。
中央西福祉保健所は、11月4日に第1報の連絡を受け、保育施設に対し、施設内感染の拡大防止・再発
を防止するための衛生指導を実施しました。
5 予防対策と注意事項
(1)食事の前やトイレの後には必ず手を洗いましょう。また、帰宅した時は、十分な手洗い・うがいをし
ましょう。
(2)下痢や嘔吐等の症状がある場合は、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。
(3)患者のふん便や吐物には大量のウイルスが排出されるので、直接手で触らないようにしましょう。
また、コップや食器の共用はしないようにしましょう。
(4)子どもやお年寄りなど抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱して食べまし
ょう。
(5)床等に飛び散った患者の吐ぶつやふん便を処理するときには、使い捨てのガウン(エプロン)、
マスクと手袋を着用し汚物中のウイルスが飛び散らないように、吐ぶつ、ふん便をペーパータオル
等で静かに拭き取ります。拭き取った後は、次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で浸す
ように床を拭き取り、その後水拭きをします。
(参考)
高知県における感染症発生情報、ノロウイルス対策マニュアル
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/norovirus.html
ノロウイルスに関するQ&A
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/131901/syokuhinn-syokutyuudoku.html
※高知県では、日本一の健康長寿県構想を策定し、
県民の健康づくりを重点的に進めています。
担当課:健康対策課
担当者:徳橋・宮地
電 話:823-9677