3.情報通信関連業について ●沖縄県は、情報通信関連企業数・雇用数、生産額とも増加。一方、従業員1人当たりの年間売上高は全国比で未だ約6割強。 ⇒・付加価値の高い提案型、開発型業種への転換。 ・沖縄クラウドデータセンター・クラウドNW、国際海底光ケーブル(首都圏-沖縄-アジア)の有効活用による各業種のサービス高度化。 県外から沖縄県へ進出した情報通信関連企業数及び雇用者数の推移 500 (社) 情報サービス業 コンテンツ制作業 その他 400 16,317 14,786 6,973 0 (年度) 23,741 21,758 20,212 18,075 200 100 26,627 24,869 25,912 雇用者数 194 11,397 8,596 9,926 103 4,899 6… 84 4 28 5 29 18 6 33 9 33 22 126 7 38 11 40 30 160 8 50 15 49 9 61 10 62 237 12 31 62 71 21 18 20 20 65 301 69 79 52 79 80 76 66 75 56 38 50 53 57 45 61 2~ 15 16 17 18 19 ※毎年度1月1日現在の数値 14 20 21 22 23 24 3 20 4 27 13 113 36 4,000 25,000 3,800 20,000 3,600 15,000 3,400 129 91 22 30,000 2… 30 28 22 57 3 52 16 1 21 11 387 346 263 2… 216 4,200 (人) コールセンター ソフトウェア開発業 300 沖縄県内情報通信関連企業の生産額 10,000 4,000 3,958 ※ 平成24, 25年度:調査未実施 3,500 25 4,066 26 2,000 1,500 1,000 45.3% 2,038 38.9% 45.1% 1,702 1,785 38.6% 1,573 4,243 90.0% 80.0% 70.0% 60.0% 47.2% 50.0% 2,725 40.0% 30.0% 1,921 20.0% 500 10.0% 0 0.0% 平成20年 平成21年 平成22年 全国平均 平成25年 沖縄 平成27年度 典拠:沖縄県資料 沖縄クラウドNW、国際海底光ケーブル(東京-沖縄-香港・シンガポール) 27 64.2% 3,000 2,500 平成26年度 0 典拠:沖縄県「平成27年度 情報通信産業振興計画 実施状況報告書 4,080 4,099 3,482 平成23年度 5,000 91 100.0% 4,371 3,974 3,000 75 (万円) 4,499 生産額 3,200 63 情報通信サービス業*における従業者1人当たりの年間売上高 4,500 (億円) 平成26年 全国比 平成27年 ※「情報通信サービス業」は、「ソフトウェア業」及び「情報処理・提供サービス業」の合計。 典拠:経済産業省「平成27年特定サービス産業実態調査」 12 4.産業人材育成について① ●沖縄県は地元就職志向が強いが、大学卒業者(特に理工系)及び高専卒業者は県外就職率が高い。 ⇒・学卒者やUターン希望者の受け皿となる県内産業を育成。 ●沖縄県は全国と比較して、非正規雇用者割合が高い。 ⇒・企業側の人材育成に対する意識醸成。 ・経験やスキルアップによる正規雇用化など、求職者や被雇用者のモチベーションアップとなる環境創出による高度人材の獲得・育成。 有効求人倍率と高校新卒者の県外就職率の推移 50 (%) 2.5 40 40.1 36.8 1.84 0.86 0.63 0.62 0.72 0.59 0.54 0.59 0.62 0.5 県内就職 50.0% 出典 琉球大学HPより作成 修了者 ※就職率は、「就職希望者」に対する「就職者」の割合。 5 (内訳) 非正規職員数 0 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 出典 沖縄高専HPより作成 沖縄県内の非正規雇用者数(平成24年) 0.44 0 0.0% 県外就職 卒業者 ※就職率は、「就職希望者」に対する「就職者」の割合。 20.0% 生物資源工学 コース 1 12.0% 100.0% 情報工学コース 18.2 60.0% 電子情報システム 工学コース 18.4 県内就職 県外就職 80.0% 48.0% 14.0% 50.0% 76.0% 機械システム 工学コース 17.9 高校新卒者有 効求人倍率 (全国) 高校新卒者有 効求人倍率 (沖縄) 86.0% 生物資源工学科 18 1.33 県外就職率 (沖縄) 21.0% 40.0% 52.0% メディア情報工学科 18.6 1.5 73.47% 79.0% 情報通信システム工学科 19 29.8 41.44% 55.07% 100.0% 80.0% 60.0% 40.0% 20.0% 0.0% 機械システム工学科 19.6 0% 県外就職率 (全国) 61.54% 医学部(保健学) 20.8 1.09 21.9 20% 64.92% 60.33% 24.49% 農学部 19.3 20.2 1.27 1.32 31.2 1.57 2 85.94% 54.05% 43.48% 工学部 1.32 1.38 40% 理学部 1.63 31.1 60% 教育学部 33.2 15 10 1.85 35.7 33.33% 観光産業科学部 1.89 14.06% 29.84% 38.02% 法学部 1.81 2.05 40 25 20 80% 41.4 37.6 35 30 100% (倍) 45.7 45 平成26年度沖縄工業高等専門学校 卒業者・修了者の就職状況 平成27年度琉球大学学部卒業者の就職状況 総数 第1次産業 第2次産業 製造業 建設業 第3次産業 情報通信業 卸売・小売業 宿泊・飲食業 医療福祉業 H27 典拠:文部科学省「学校基本調査」、 厚生労働省「新規学卒者(高校・中学)の職業紹介状況」及び沖縄労働局資料より作成 県内の高校新卒者有効求人倍率が縮小➝県外就職率が増加 県内の高校新卒者有効求人倍率が拡大➝県外就職率が減少 ⇒地元就職志向が強いと推察。 13 237,500 4,700 26,700 9,900 16,800 193,000 4,000 46,800 30,600 32,700 パート 92,000 1,400 8,500 6,200 2,300 77,000 600 26,600 12,400 14,000 割合 アルバイト 派遣・契約 ※割合は非正規従業員数を全従業員数(会社などの役員を除く雇用者数)で除した値 59,300 1,700 11,000 1,600 9,400 42,700 500 13,200 14,500 1,500 60,900 600 3,900 1,500 2,400 53,400 2,400 5,400 2,800 13,100 45% 64% 34% 37% 32% 45% 37% 59% 71% 40% 全国 平均 38% 52% 25% 26% 21% 42% 18% 50% 73% 39% 出典:総務省「平成24年就業構造基本調査」 4.産業人材育成について② ● 情報通信産業分野においては、ソフトウェア製品開発・保守等に係る技術者は相対的に多いが、市場開拓やマネジメントができ る人材が不足。 ⇒・経営戦略策定やプロジェクトを主導できる人材の育成により、業務受注型から業務提案型への転換。 ・業界団体を中心に、業界全体で必要とされる人材を育成する仕組みを構築。 情報通信産業分野において現在必要とされる人材 情報通信産業分において5年後に必要とされる人材 N=61(複数回答可) N=61(複数回答可) 非常に必要 46 42 37 33 33 31 29 21 20 12 上流工程の技術力を持つ専門人材 市場の調査開拓や業務を企画提案できる専門人材 大規模・高度なプロジェクトのマネジメントができる人材 一定の分野に特化した技術力を持つ専門人材 発注元との調整・交渉ができる人材 最新技術を持つ人材 経営をサポートできる専門人材 社内の人材育成について専門的なノウハウを持った人材 研究開発ができる専門人材 英語・中国語などのバイリンガル人材 0 20 非常に必要 それほど必要ではない 16 19 24 25 27 30 32 37 39 46 市場の調査開拓や業務を企画提案できる専門人材 大規模・高度なプロジェクトのマネジメントができる人材 経営をサポートできる専門人材 最新技術を持つ人材 発注元との調整・交渉ができる人材 一定の分野に特化した技術力を持つ専門人材 研究開発ができる専門人材 社内の人材育成について専門的なノウハウを持った人材 英語・中国語などのバイリンガル人材 回答数(件) 40 60 50 50 43 42 40 37 36 33 29 27 上流工程の技術力を持つ専門人材 80 0 典拠:「沖縄県における高度IT人材育成に関する調査報告書」(沖縄県・㈱沖縄TLO・㈲産創研共同企業体)(平成22年3月) それほど必要ではない 9 10 16 17 19 20 19 25 27 33 20 40 80 典拠:「沖縄県における高度IT人材育成に関する調査報告書」(沖縄県・㈱沖縄TLO・㈲産創研共同企業体)(平成22年3月) 職種別人数比率の比較 IT関係職種と活動領域 担当業務別診断, 4,314 , 5% マーケティング, 3,104 , 4% 担当業務別診断, 38 ,マーケティング, 5 , 1% 6% エデュケーション, 226 , 0% セールス, 6,302 , 8% カスタマーサービス, 2,466 , 3% ITアーキテクト, 12 , 2% コンサルタント, 490 , 1% プロジェクトマネジメント, 65 , 9% ITアーキテクト, 2,614 , 3% プロジェクトマネジメント, 13,810 , 18% アプリケーションスペシャ リスト, 22,291 , 28% ITスペシャリスト, 99 , 14% カスタマーサービス, 35 , 5% ソフトウェアデベロップメント, 77 , 11% アプリケーションスペ シャリスト, 230 , 33% ITスペシャリスト, 13,972 , 18% ※ITサービス企業としての事業戦略を策定するためのマーケティング、ソフトウェア製品を開発するソフトウェアデベロップメント、スキル標準が対象とする プロフェッショナルを育成するための研修サービスを担うエデュケーションはこの図の中には盛り込まれておりません。 典拠:独立行政法人情報処理推進機構HPより引用 14 コンサルタント, 2 , 0% ITサービスマネジメント, 114 , 17% ソフトウェアデベロップメント, 3,558 , 5% :従たる活動局面 セールス, 12 , 2% エデュケーション, 0 , 0% ITサービスマネジメント, 5,783 , 7% :主たる活動局面 回答数(件) 60 県外企業(2015年度) 県内企業(2015年度) 調査対象:248社、78,930名 調査対象:22社、689名 典拠:公益社団法人沖縄県情報産業協会調べ 4.産業人材育成について③ 【ANA沖縄空港(株)における人材育成事例】 ○ANA沖縄貨物ハブ事業に携わる企業は、主に(株)ANA CargoとANA沖縄空港(株)の2社で構成。 前者は営業や通関業務等、後者は貨物の航空機搭降載業務及び荷捌き業務が中心。 ○2009年、沖縄県での当該事業開始にあたり、ANA沖縄空港(株)は社員の業務技術向上のため、事業開始約1年前から県内従業者を本土関連会社(羽 田、成田、関西等で同業務を行う会社)へ派遣。また事業開始約1か月前からは関連会社から業務スキル保有者による支援の受入れなど、本土と県内 の両方で人材育成を実施。 ○その結果、県内のみの研修以上に効率的な人材育成が可能となり、当初計画より早期に県内従業者中心へシフトさせ、県内雇用の増加へ貢献。 ANA沖縄貨物ハブ関連企業における県外応援と県内雇用の従業者数推移 本土関連会社との人事交流による人材育成 関連会社 航空機搭降載や荷 捌きを担う企業は、担 当空港内でのみの業 務が通例であるが、 出向により他空港の 状況を知り、自社業 務の見直しに繋げる ことが可能。 また、出向者は当該 事業を確実に立ち上 げるというミッションに 取組むことで、達成感 や仕事へのモチベー ション向上といった社 員の成長に繋がる。 出向(支援) 350 ANA沖縄空港㈱ (人) 県内雇用 300 250 成田、関西、羽田な どの取扱貨物量の多 い空港におけるOJT訓 練により、短期間で効 果的にノウハウを取 得できる。 また、関連会社社員 との交流を通じて、他 空港での業務内容を 知り、自社での改善 提案や生産性向上施 策に繋げていく。 200 144 85 45 15 201 233 150 100 50 156 156 2009年 2010年 県外応援 14 12 14 14 208 209 203 218 2013年 2014年 2015年 2016年 0 2011年 2012年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 出向(研修) 【参考】主要空港の国際貨物取扱量(平成27年度合計:確定値) ①成田:1,981,390トン、 ②関西:677,179トン、 ③羽田:335,865トン、 ④那覇:177,709トン、 ⑤中部:161,055トン 典拠:国土交通省航空局「暦年・年度別空港管理状況調書」 15 県内雇用 156 156 201 233 208 209 203 218 県外応援 144 85 45 15 14 12 14 14 合 300 241 246 248 222 221 217 232 計 ※㈱ANA Cargo及びANA沖縄空港㈱の2社合計。 典拠:沖縄県資料より作成 【内閣府の取組】 <沖縄産業イノベーション創出事業> 沖縄型産業中核人材育成事業 (内閣府政策統括官(沖縄政策担当)付産業振興担当参事官室) 1.8億円(新規) 平成29年度概算要求額 事業概要・目的 事業イメージ・具体例 ○ 沖縄県では、リーディング産業である観光業や情報通信産業を 中心に企業の集積が促進しており、経済も好調に推移していま すが、失業率や一人当たりの県民所得は未だ全国最下位で、労 働生産性も全国と比べて約7割にとどまっています。 ○ 今後、更に沖縄県の経済を発展させるためには、リーディング 産業の高度化・多様化を促進するとともに、ものづくり産業な ど経済の基盤となる産業についても、集積を進め生産性を向上 していくことが不可欠です。 ○ しかし、沖縄では企業の中核となって付加価値をつける人材が 必ずしも十分ではなく、生産性の向上を阻害する要因となって います。そのため、今後、高付加価値な企業の集積や既存企業 の高度化を促進するためには、産業に応じて専門的なスキルを 有し企業の成長を牽引する人材の育成が必要です。 高度・高付加価値な産業の集積・育成に向けて、沖縄県内で企 業において、中核的な役割を担う人材に必要なスキルは、情報 通信関連産業や製造業など各産業に応じて多種多様です。 ○ そのため、各産業において業界団体、企業や専門家等で、産業 の高度化に向けて必要とする専門的な知識・スキルを検討しま す。検討内容を踏まえ、人材育成プログラムを開発し、県内企 業に対して、プログラムを活用した研修を実施します。 <事業イメージ> ① 人材育成プログラムの開発 情報通信 このため、本事業では、各産業界が主体となって必要な知識・スキ ルを体系化し、人材育成プログラムの開発及び研修を行い、沖縄県 内の人材の抜本的な能力向上を図ります。また、開発及び研修の実 施に加えて、その評価から改善まで一貫して行っていくことで、専門 的な知識・スキルや研修ノウハウを蓄積し、継続的な人材育成が図 られることを目指していきます。 ものづくり ② 研修の実施 中核人材を育成 等 (例) ・部品加工、金型製造 ・ITの利活用 等 企業 企業 企業 企業 期待される効果 資金の流れ 内 閣 府 (例) ・IoT ・セキュリティ技術 ・・・ ○ ○ 委託費 ○ 産業界が必要とするスキルを有し、企業の中核的役割を担う人 材を育成することで、県内企業の競争力を強化し、高付加価 値・革新的な事業の創出に寄与します。 ○ 沖縄県内の人材が高度化することで、高付加価値な企業の集積 を促進し、非正規雇用の多い県内の雇用環境の改善を図ります。 民間企業等 16
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