TPP承認案及び関連法案の衆議院通過に関する 奥野長衛JA全中会長

TPP承認案及び関連法案の衆議院通過に関する
奥野長衛JA全中会長談話
平成 28 年 11 月 10 日
本日、衆議院本会議において、TPP承認案及び関連法案
が可決した。60 時間を超える審議を通じて、数々の論点を
明らかにしていただいた一方、報道機関による直近の世論調
査では国会での慎重な審議を求める声があがっている。また、
想定される影響やそれへの対策が生産現場に十分伝わって
おらず、現場には影響に対する不安の声が依然根強くある。
衆議院TPP特別委員会で可決された「情報提供を積極的
に行う」
、
「わかりやすく丁寧な説明に努める」との附帯決議
をふまえ、参議院においても、TPPの影響や対策等につい
て、現場の不安や疑問の声により多く応え、一層丁寧な審議
を求めたい。
なお、昨日の米国大統領・議会選挙において、米国政府・
議会の新たな体制が確定した。TPPの取り扱いも含め、今
後の米国の政策は未知数であり、我が国政府には徹底した情
報収集をお願いしたい。また、衆議院の審議において、政府
は「国益を損なうような協定の再交渉には応じない」と繰り
返し答弁しており、この方針を堅持いただきたい。
JAグループは、安全・安心な農畜産物の安定供給を通じ
て、国民の期待を応えるべく今後とも全力を挙げていく所存
である。政府・与党におかれても、平成 27 年に閣議決定さ
れた「食料・農業・農村基本計画」の実現に万全を尽くして
いただきたい。