豪州リート市場の動向について③

2016年11⽉7⽇
豪州リート市場の動向について③
<豪州不動産取引額の推移>
<活発に取引される豪州不動産>
オーストラリアの不動産取引は、拡⼤傾向で推移し
てきました。2016年は、不動産取引が活発だった
2015年ほどの勢いはないものの、⾦融緩和政策によ
り、内需を中⼼とした景気が改善傾向にあることか
ら、引き続き、オフィス⽤を中⼼に⾼⽔準の取引が
継続すると期待されます。
また、海外投資家からの不動産投資も堅調に推移し
ています。特に住宅⽤不動産への投資は2014年から
2015年にかけて⼤きく拡⼤しており、住宅⽤不動産
価格を上昇させる要因となっています。
活発な不動産取引が継続することで、リート市場も
堅調な推移が期待されます。
<中⻑期的に豪州年⾦が⽀える豪州リート市場>
オーストラリアの年⾦制度には、全額税⾦から⽀払
われる⽼齢年⾦制度と、スーパーアニュエーション
と呼ばれる積⽴型の退職年⾦基⾦制度の⼆つがあり
ます。
特に、スーパーアニュエーションはオーストラリア
国⺠の⽼後の⽣活にとって重要な存在となっている
とともに、若年層の⼈⼝増加が年⾦基⾦への資⾦流
⼊をもたらす原動⼒となっています。
スーパーアニュエーションの投資先は、⻑期の運⽤
において成⻑性を重視する豪州の国⺠性などから、
株式などの⽐率が⾼く、その中で、リートへの投資
も順調に拡⼤しています。
中⻑期的に安定した運⽤資⾦がリート市場に流⼊す
ることに加え、景気の改善傾向が継続することで、
オーストラリアのリート市場は、今後も拡⼤してい
くものと期待されます。
(億米ドル)
900
オフィス用
800
産業用
700
商業用
600
500
400
300
200
100
0
2009
2011
(2009年~2016年)
2013
2015
(年)
※取引額は、シドニーおよびメルボルンの合計。※年額は
四半期の値を合計したもの。2016年は1⽉〜9⽉の合計。
<海外からの豪州不動産投資額の推移>
(2004年度~2015年度)
(10億豪ドル)
120
商業用
100
住宅用
80
60
40
20
0
2004 2006 2008 2010 2012 2014
(年度)
※オーストラリアの会計年度は、7⽉から6⽉。
<豪州主要年⾦基⾦のリート投資残⾼の推移>
(10億豪ドル)
600
(2013年9月末~2016年6月末)
500
400
300
200
100
0
13/9 14/3 14/9
※投資残⾼は四半期末
15/3
15/9
16/3 (年/月)
出所:豪州外国投資審査委員会(FIRB)、
豪州⾦融監督庁(APRA)、Bloomberg
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