エネルギー事業の企業幹部は、サイバー リスクに対する

エネルギー事業の企業幹部は、サイバー
リスクに対する回復力をどのように高める
ことができるでしょうか
システム障害や敵対的なサイバー行動は企業の業績、ひいて
は企業の存続力に多大な影響を及ぼします。しかし、デジタル
企業を牽引するテクノロジーと同じように、それらを適切に組
み合わせれば、これまで不可能であった水準まで回復力を高め
ることは可能です。アクセンチュア・ストラテジーは、ビジネス
とテクノロジーの融合に関する調査、また主要業界におけるあ
らゆる規模の企業を対象にさらなる検討を行い、準備態勢に必
要な要件について洞察を示しました。
⦆
「もし」ではなく「いつ」の問題
アクセンチュア・ストラテジーが調査
を行ったエネルギー事業の企業幹部
のうち、57% は自社の IT システムの
回復力が問われるような重大な攻撃
を日常的または毎週のように受けて
いると回答しました。
⦆
しかし、サイバー防衛に対する自社の
戦略が強固で、浸透し、かつ十分に機
能していることに「強く同意する」と回
答したのは、
40% にとどまりました。
⦆
弱点を知る
経験豊富なエネルギー事業の企業幹部は、情報テクノロジー(IT)とオペレーショナル・テクノロジー(OT)の両方に
おける自社の現実的な弱点を自覚しています。
アクセンチュア・ストラテジーが調査
を行ったエネルギー事業の企業幹部
のうち、積極的に内部攻撃や意図的
な障害を起こして継続的にシステム
を検証していると回答したのは、わず
か 5% でした。
⦆
また、テクノロジーやオペレーティ
ング・モデルの設計に回復力パラ
メータを常に組み込んでいると回
答したのは、
わずか 26%でした。
⦆
防衛と事業の実現性をめぐる争い
エネルギー事業者にとって理想の世界とは、事業の成長とイノベーションの施策を追求しつつ、鉄壁のセキュリティ対策を
導入するリソースが無限にあることです。
⦆
実際には、エネルギー事業の企業幹
部の 84% が、リスク管理とビジネス
の機会追求との綱渡りに直面してい
ると回答しています。
⦆
しかし、防衛への支出と実現性への支
出の均衡が取れ、継続的に管理してい
ることに「強く同意する」と回答したの
はわずか 43% でした。
⦆
システムだけにとどまらない回復力
企業の回復力はこれを実現するテクノロジーだけの問題ではありません。重大なデータ漏洩に苦しんだ経験のある企業の
CEO や CIO をはじめとする最高経営幹部なら、よく分かっているはずです。
⦆
懸念要因:アクセンチュア・ストラテ
ジーが調査を行った全エネルギー業
者のうち、事業継続計画を必要に応じ
て更新していると回答したのはわずか
また、既存および将来の事業運営に
対応した脅威対策モデルを策定して
いるのは、全体のわずか 49% でした。
⦆
46% でした。セキュリティ、オペレー
ションおよび障害のシナリオをマッピ
ングし、優先順位付けしていると回答
したのは 51% にとどまりました。
⦆
回復力に関しては言葉より行動が重要
デジタル・エコシステムを活用する
最高経営幹部は、社外の強固なデジ
タル能力とテクノロジーの利点に目
を向けています。
⦆
デジタルで管理する
マルチスピードのビジネスや IT に必
要な無数の社内外サービスをリアル
タイムで結集する能力の開発が必要
です。
出典:
2015 年アクセンチュア・ストラテジーによるビジネスとテクノロジーの融合に関する調査⦆(Accenture Strategy
Research on the Intersection of Business and Technology, 2015)。アクセンチュア・ストラテジーは世界各国の
900 人以上の企業幹部(72 人はエネルギー事業の幹部)を対象に、ビジネスの回復力、マルチスピードのビジネスと
IT、テクノロジー主導のイノベーションおよびデジタル問題といった様々なテーマに関する調査を実施しました。
© 2016 Accenture
All rights reserved.
回復力を制度化する
回復力は事後に付加することも、散
発的に裁量ベースで付加することも
できません。基本的なオペレーティ
ング・モデルの一部として、企業の
目標、戦略、プロセス、テクノロジー、
さらには企業文化に初めから根付い
たものでなければなりません。
Join the conversation:
@AccentureStrat
Download the cross-industry report