PRESS RELEASE (2016/11/8)

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北海道大学病院総務課
〒060-8648 札幌市北区北 14 条西 5 丁目
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E-mail: [email protected]
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新聞:
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テレビ・ラジオ・インターネット:解禁日時指定なし
北海道大学病院で糖尿病などの生活習慣病を伴う
肥満症に対する腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を開始
ポイント
●肥満症は生活習慣病としての糖尿病、高血圧、高脂血症と関連し、動脈硬化性疾患として狭心症、
心筋梗塞などの心臓の病気、脳卒中、足の血管閉塞や特定の癌、膝関節症などの原因となっている。
●内科治療(食事療法、運動療法)抵抗性の肥満症に対し腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を行うこと
により、減量効果ならびに生活習慣病の改善が見込める。
●北海道初の生活習慣病を伴う肥満症に対する外科治療が、北海道大学病院消化器外科 II にて
病院の経費負担で始まった。(なお,施設認定取得後は,保険診療扱いとなる。)
概要
生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症など)を伴う内科治療抵抗性肥満症(BMI 35 kg/m2
以上)を対象に腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を施行する。本治療法により減量効果はもちろん
生活習慣病の改善が見込める。手術は腹腔鏡下に胃小弯を約 3cm 残すように大弯側の胃(スリー
ブ状)切離を行う。腹腔鏡で行うため腹部に 5-10mm の創が 4 か所のみであり、術後入院期間は
7 日間程度である。
背景
肥満症とは体の骨格から考えられる標準の量を超える脂肪が蓄積することであり、世界中で肥満
患者は増え続けており、先進国において医療問題の大きなウエイトを占めている。日本でも現在
約20万人が肥満症であると考えられており今後、増加の一途をたどると予想され、その対策が急
がれている。一方、肥満症に対する手術治療として腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は、世界中で普及
している術式であり、その有用性を示した長期成績も多数論文報告されている。2011 年には世界で
年間 340,768 例の肥満手術が施行されている。一方、北海道内に肥満症に対する外科治療を施行し
ている施設はない。今回、北海道大学病院にて北海道内初の生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血
症など)を伴う肥満症に対する腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を開始した。
手術方法
腹腔鏡下スリーブ状胃切除は、腹腔鏡下に胃の大半を切り取
り、胃をバナナ1本ぐらいの大きさにして食事摂取量を制限する
手術である。お腹に挿入した腹腔鏡の画像をモニターで見なが
ら、胃の外側の部分を特殊な器械で切り取る。
手術時間はおよそ 3 時間程度。入院期間は術後 7 日程度である。
現在、腹腔鏡下スリーブ状胃切除は保険診療内手術となってい
るが、北海道大学病院では施設認定取得のため 10 症例を病院の
経費負担にて行っている。(なお,施設認定取得後は,保険診療
扱いとなる。)
<腹腔鏡下スリーブ状胃切除>
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お問い合わせ先
北海道大学病院消化器外科 II 海老原 裕磨
TEL:011-706-7714
FAX:011-706-7158
E-mail:[email protected]