資料2 広域通信制高等学校に対する点検調査の実施に

広域通信制高等学校に対する点検調査の実施に向けた考え方
資料2
(1)基本的な考え方
○ ガイドライン策定後、平成30年度末までを「広域通信制高等学校の質の確保・向上に向
けた集中点検期間」 と位置づけ、ガイドラインを踏まえた指導監督を集中的に実施し、学校
運営の改善等を促す。
○ 集中点検期間中、所轄庁においては、全ての広域通信制高等学校について、ガイドライ
ンを踏まえて、何らかの実態把握や調査、指導が行われることが望ましい。
○ そのうち、一定の広域通信制高等学校については、文部科学省が全面的に協力しつつ、
実地による点検調査を実施することとし、対象校の選定、実施内容・方法等の詳細につい
ては、個別に所轄庁と調整を行う。
(2)実地点検調査の対象校の考え方
○ 文部科学省が全面的に協力して行う実地点検調査については、本年7月に実施した書
面実態調査の結果も踏まえて、学校の管理運営面や教育課程面等において、何らかの課
題が生じている可能性がある学校を優先的に対象としていくことが必要と考えられる。
その際、例えば以下のような項目をメルクマールとすることが考えられる。
<学校の管理運営についての項目例>
多数の連携施設、自校施設を設置している学校 (30施設以上:24校、50施設以上:12校)
大多数の教員が兼務教員であり、本務先が連携施設となっている学校
多数のサポート施設を展開する学校の例
・A高校 教諭等456人(うち、本務先が連携施設である兼務教員が410人)
・B高校 教諭等 63人(うち、本務先が連携施設である兼務教員が41人)
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広域通信制高等学校に対する点検調査の実施に向けた考え方
<学校の管理運営についての項目例(続き)>
学則不記載の連携施設で添削指導等(※)を実施している学校
※ 添削指導、面接指導、多様なメディアを利用した指導、試験、生徒の履修状況の把握・確認その他生徒の成績評価や
単位認定に関わる業務のこと(以下同じ)
サテライト施設の職員(実施校と兼務していない者)が添削指導等を行っている学校
編入学が法令上認められない者について、編入学の受入れ実績がある学校
など
<教育課程等についての項目例>
全ての生徒を対象とした年間指導計画が作成されていない教科・科目がある学校
添削課題の回答形式が、8割以上が選択式となっている学校
ほとんどの科目について出版社等が作成した添削課題を用いている学校
面接指導の1単位時間を相当程度弾力化(短縮)している学校
期末試験の前に添削指導や面接指導が終了していない学校
多様なメディアを利用した指導について、生徒の履修状況を確認していない学校
など
※ なお、ウィッツ青山学園高等学校の事案でも見られたように、株式会社立学校について
は、所轄庁である認定地方公共団体が小規模で、高等学校教育に関する知見を有する
職員も配置されていないなど、指導監督が脆弱であるケースが多いことを踏まえると、原
則と して全て実地点検調査の対象とすることが望ましい。
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広域通信制高等学校に対する点検調査の実施に向けた考え方
(3)調査内容、方法等
○ 原則として実地調査を行うこととして、必要に応じて事前に書面調査等を行うことを想定。
○ 特に、連携施設との関係については、文書での取り決めを行っている場合はその内容、
兼務教職員の取扱い等を確認するなど、学校との適切な協力・連携関係が確保されて
いるかについて確認することが必要となる。また、特に添削指導等を実施している連携施
設や生徒募集を行っている連携施設等について、できる限り実地調査やヒアリング等を行
うことが必要である。
○ 仮に法令違反、不適切な学校運営等が明らかになった場合は、所轄庁を通じて指導助
言を行うこととする。
○ 点検調査の実施状況については、適宜、本調査研究協力者会議にも報告するとともに、
調査状況の公表の在り方についても所轄庁と検討を進めることとする。
(4)実施体制
○ 所轄庁、文部科学省の職員に加えて、全通研関係者や専門家など、できる限り外部有
識者の参画を得て実施することとする。
○ 株式会社立学校に対する点検調査においては、内閣府との連携も検討する。
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