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電子都庁推進計画
第2部
第2章
第2
>
> 第
第2
2 分
分か
かり
りや
やす
すく
く身
身近
近な
な行
行政
政の
の実
実現
現と
と都
都民
民参
参画
画の
の拡
拡充
充
都と都民が、お互いの立場を理解し、知恵を出し合って連携・協働することにより、多様な都
民ニーズに的確に対応した行政運営が可能になります。また、国際都市、文化都市「東京」の形
成に貢献していきます。
都と都民が協働し、
「東京」という都市を創り出していくためには、都が都政の情報を的確に
提供し、都民が積極的に都政に参画する仕組みを構築することが不可欠です。
これを実現していくために、都庁総合ホームページの整備や情報公開用システムの構築など
ITを活用した都民参画の仕組みを拡充していきます。また、都立学校の情報教育支援や環境対
策、中小企業情報や雇用・就業情報の提供等にも、ITを活用した都民との協働の仕組みを取り
入れていきます。
これにより、各種情報の提供を質的に向上させ、かつ、タイムリーに提供するとともに、政策
形成等に都民意見を反映させ、行政の透明性を向上させていきます。
○
都庁ポータルサイトの整備
○
都民の政策参画の拡充
○
情報の積極的な公開・提供
○
都立学校の情報通信ネットワーク構築
○ 都民や事業者との協働による環境対策の推進
○
産業・労働行政のネットワーク化
○
電子投票への取組
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第2章
第2
1
1 都庁ポータルサイト(都庁総合ホームページ)の整備
[概要及び目的]
広域的かつ多彩な活動を行う都民が増加する中、その活動をサポートするため、都民等が必
要な情報を素早く、的確に得られるようにホームページの環境を整備し、また電子申請・届出
の窓口としても利用できるようにします。
また、都民等が、再びアクセスしたくなる、利用したくなる魅力的なコンテンツを提供する
とともに、都民等にとって便利で、生活をしていく上で必要な情報が、簡単に得られるような
仕組みも検討します。
さらに、インターネットを活用して世界に東京の魅力を発信する仕組みを作っていきます。
[現状]
現在、都では、従来からの情報媒体(
「広報東京都」等の各種出版物やテレビ番組)を始め
として、インターネット上にホームページを開設するなど、都民等に対して多様な媒体を活用
して都政情報を提供しています。
しかし、現行の都のホームページは、各局が個別に構築しているため、今後、都として統一
して電子申請や都民との双方向コミュニケーションの充実を図るためには十分なものとは言
えません。
また、ホームページは、日本語が主で、必ずしも外国人に適した内容となっておらず、国際
都市東京を標ぼうする都庁としては、全世界に魅力ある東京情報を発信するという意味で十分
に機能していない状況です。
[方向性]
① ポータルサイトの拡充
東京都では、平成12年10月に都民が簡単で気軽に情報収集できるように現在のポータ
ルサイト(ポータルは玄関の意味)を整備しました。
今後は、電子申請・届出等にも対応できるよう、13年度中に各局ホームページを統合し、
都庁のすべての情報を集約する都庁ポータルサイトとして一層充実します。
さらに、都民等のニーズにあった都政情報を都民等が迅速、的確に得られるようにクリア
リングシステム(情報所在案内)を整備します。
② ホームページの一層の充実
インターネットの利点を生かし、ホームページ上でタイムリーな情報を積極的に提供する
ことにより、都民が情報を容易に入手しやすく、活用しやすい環境を整備します。一例とし
て、都民生活に関わる医療、衛生、住宅など幅広い分野における危害・危険情報を収集した
「くらしの安全情報サイト(仮称)
」
、飼い主の不明な動物の情報を提供するコーナー、地域
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第2章
第2
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防犯活動のための情報提供を行う「警察署ホームページ(仮称)
」の整備、地域企業との連
携強化のため、大学教員の研究テーマや概要を都立の一部の大学において提供していきます。
また、提供機能の多様化、高度化の一環として、近年飛躍的に利用者が増加している携帯
電話等の移動体通信などにも都政情報を提供することについても、ニーズや費用対効果等を
勘案しつつ検討します。
さらに、高齢者、障害者等に配慮した情報提供機能についても関連情報機器の技術的な進
展状況等を踏まえ、導入に向けて検討します。
③ 世界への情報発信
平成12年8月、東京都は大都市が連携・協力してアジアの繁栄と発展をめざす「アジア
大都市ネットワーク21(ANMC21)
」の構築を宣言しました。ANMC21に参加す
る都市が協力してホームページを作成したり、各都市の最新情報やネットワークの活動状況、
共同で取組む事業について広く公開します。また、世界から電子メールで寄せられた意見や
アイデアは、共同プロジェクトの参考にしていく予定です。
[イメージ図]
都
民
インターネット
ポータルサイト
クリアリングシステムによる情報検索
データ
検 索
電子申請・届出の総合窓口
ー
申請処理・文書総合
管理システムへ
タイムリーな
更新
提供情報の充実
バリアフリーの促進
[構築スケジュール]
事
項
平成13年度
平成14年度
ポータルサイトの拡充
設計・構築
ホームページの
一層の充実
ホームページの統合
コンテンツ更新方法
の整理
設計・構築
運用
都庁ポータルサイトの
充実
運用
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平成15年度
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第2
2
2 都民の政策参画の拡充
[概要及び目的]
都民本位のニーズに合った行政サービスを実現するために、ITを活用して、都と都民が双
方向の情報提供・交流ができる場と機会を確保し、都民が積極的に都政に参画できるような仕
組みを構築していきます。
[現状]
現在、都民の都政参画の方法としては、各種審議会等に公募や推薦等により参加すること、
各種モニターとして参加すること、主要な施策などで意見募集がある場合に意見を提出するこ
となどの手段があります。
都政全般の計画や一部の局の主要計画等については、都民の意見を収集する際にインターネ
ット等を利用した方法が導入されていますが、都政と都民等がともに成長し、東京という都市
を国際的、文化的な都市として創り上げていくという視点からみると、十分とはいえません。
[方向性]
① 都民が政策を知り意見を述べられる仕組みづくり
平成13年度中に、重要な政策を策定する場合に、インターネットを使って各局で簡単に
都民意見を募集できるようなシステムの整備を行います。
また、都民等の意識の迅速な把握と都民参画を促す観点から、平成13年度中に、従来の
モニター制度に加えインターネットを活用したモニターアンケートも実施します。
② 都民ネット広場(仮称)の開設
平成13年度中に、各種施策や事業に対する電子的な議論の場をインターネット上で開設
し、意見交換や各種会議への参画など、都民が都政に参画できる場づくりの推進を図ります。
これにより、多くの都民の意見や知恵が都政に一層反映され、都民と都政の相互理解を深
め、より開かれた都政を実現していきます。
③ 審議会等の会議記録等の提供
都民の政策参画の一助とするため、都で実施している各種の附属機関等の会議内容を広く
都民に情報提供するため、審議会等の検討内容や検討結果については現在ホームページで提
供しているものに加え、可能な限り都民に提供できる仕組みを整備します。
また、平成14年度から教育委員会の審議状況をホームページ上で動画配信します。この
配信については、今後順次各種の審議会等についても、情報機器の進展状況や費用対効果等
を勘案しつつ、拡充していきます。
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これにより、審議会等の一層の活性化が図られるとともに、より開かれた透明性の高い都
政を実現するための大きな一歩とします。
[イメージ図]
都
民
ポータルサイト
インターネット
都民意見の受領
施策への反映
電子会議室等
都民間での
意見交換
議論の場の提供
議論を促す
情報提供
会議記録等の提供
[構築スケジュール]
事
項
意見収集の仕組みづくり
インターネット都政
モニターアンケート
平成13年度
平成14年度
設計・構築
運用
設計・構築
実施
都民ネット広場の整備
審議会等の会議記録等の
提供(動画配信)
実施
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平成15年度
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3 情報の積極的な公開・提供
[概要及び目的]
情報公開を進めることで、開かれた都政を創出するとともに、情報公開の前提となる文書管
理の適正化、効率化、省力化をより一層推進し、都政の透明性の確保と質の高い行政サービス
の提供を行っていきます。
具体的にはインターネット等のITを用い、公文書開示手続の利便性の向上や積極的な情報
公表・提供が可能となる仕組みを構築していきます。
また、都が都民に提供している台帳等については、可能なものから順次、インターネットを
活用して都のホームページ上で閲覧等できるように整備していきます。
さらに、現在実施している各局の相談業務の中で対面相談の必要なもの、高度な専門性を有
するもの等を除き、ITを活用した都民への迅速な対応を実現していきます。
[現状]
現行の公文書の開示請求方法としては、情報公開条例に基づく開示制度があります。しかし、
どこの部署にどのような書類があるのか、それはどのような内容なのかが明確でないなど、都
民にとって必ずしも利用しやすいものとはなっていません。都民等にとって利用しやすく、分
かりやすい情報開示の仕組みを構築し、さらには都側からの積極的かつ的確な情報提供の推進
が、今の都政には求められています。
また、都における各種台帳類についても、現在はその多くが閲覧のためにわざわざ来庁しな
ければならないため、都民への情報提供・コミュニケーションの手段として、今後はITを積
極的に活用していきます。
[方向性]
①
情報公開用システムの構築
平成14年度までに、情報公開制度を支援するシステムとして、
「情報公開用目録」のデ
ータベース化を進めます。これにより、庁内文書のクリアリング(所在案内)を可能とし、
開示請求のインターネットによる受付、さらに認証基盤等の情報インフラの整備後は情報開
示の電子化を行っていきます。また、都民からの請求の多い情報については、インターネッ
ト上であらかじめ公開することとし、積極的な提供を図っていきます。
② 電子閲覧等の導入
都が保有する台帳等の情報を都のホームページ上で閲覧できる仕組みとして、電子閲覧シ
ステムの逐次整備を図っていきます。
このシステムのパイロット事業として、平成14年度末までに宅地建物取引業者に係る名
簿等を都のホームページ上で閲覧できるようにします。これにより、いままで来庁して閲覧
していたものが、自宅や事業所のパソコン等から閲覧できるようになります。
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③ インターネットを通じた相談業務
現在電話・窓口等で実施している各種相談業務について、平成13年度中に、従来の手
段に加え、インターネットで受付可能なものは相談受付窓口を都庁ポータルサイト上に創
設し、都民等からの相談方法の多様化を推進します。
具体的には、生涯学習や看護職の就労援助等の事業について、電子メール等を使った相談
業務を実施します。また、人権分野における各種相談機関及び救済・保護機関をつないだ「東
京人権ネットワーク(仮称)
」を創設し、人権問題を抱える様々な都民の相談に応える体制
を整備します。
[イメージ図]
インターネット
都
民
ポータルサイト
情報公開目録の検索→開示請求等
文書総合管理
システムとの連携
内部事務の効率化
各種相談受付
資料の電子化促進
台帳の閲覧
[構築スケジュール]
事
項
情報公開用目録
データベース構築
平成13年度
平成14年度
基本構想
平成15年度
開発・整備
情報開示請求の電子化
開発・整備
本格実施
電子閲覧
検討
構築・運用
インターネットを通じた
相談受付
一部運用
順次拡大
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順次拡大
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4(1)
4 各分野へのIT化の拡大
(1) 都立学校の情報通信ネットワーク構築
[概要及び目的]
情報化社会の中で、ITの活用を通じて自ら学び考え、主体的に問題を解決できる子どもた
ちを育てるために、都立学校の情報化を進めていきます。具体的には、都立学校の情報通信ネ
ットワークを構築する中で、学校間交流の促進、開かれた学校づくりの推進、情報化社会に対
応した教育の支援に取り組んでいきます。
[現状]
平成13年度にはすべての都立学校が、パソコン教室の授業や課外活動等でインターネット
を利用できるようになります。今後は、さらに特別教室や普通教室での授業、図書室での資料
検索等への活用とともに、インターネットを使った学校の情報発信や情報交流、整備の遅れて
いる校内ネットワークの充実についても取り組んでいく必要があります。
国では、ミレニアム・プロジェクト「教育の情報化」の中で、2005年度を目標に全国に
ある学校のすべての教室にコンピュータを整備し、インターネットにアクセスできる環境を実
現するとしていますが、都においてもこの政策の実現に向けて積極的な取組が必要となってい
ます。
[方向性]
① 学校間・教師間交流の促進
平成14年度から都立学校間のネットワーク構築を開始し、教師間での優れた教育教材の
共同利用やネットワークを使った授業等を進め、教師間の知恵の共有や教育用ソフトウェア
ライブラリの充実を通して、子どもたちの独創性や才能を伸ばすための学校間連携と相互交
流を促進していきます。
② 開かれた学校づくりの推進
平成14年度から順次、各都立学校のホームページ開設を拡大し、家庭や地域に教育方針、
カリキュラム、教育活動等を情報発信し、学校に対する理解を促進させていきます。これに
より、開かれた学校づくりを推進し、特色ある教育を目指した各学校の個性化と都民にとっ
ての学校選択幅の拡大を実現していきます。
③ 情報化社会に対応した教育の支援
平成14年度から順次、各都立学校への電子メールアドレスの配布とホームページ閲覧環
境の拡大を実施し、電子メールを使った情報交換、ホームページ閲覧による情報収集・分析
等を通して、情報化社会を担う世代にふさわしいITの活用能力に優れた人材の育成を支援
していきます。
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4(1)
[イメージ図]
都立学校の情報ネットワーク
インターネット
センター
【情報教育支援】
生徒の電子メール利用
【開かれた学校】
学校ホームページの開設
【学校間・教師間交流の促進】
優れた教育教材の共有
ネットワークを使った授業
都立学校
教 育 の
情 報 化
[構築スケジュール]
事
項
学校間・教師間交流の促進
平成13年度
平成14年度
平成15年度
学校間ネットワーク
構築開始
学校間ネットワーク
構築・運用
調査・計画策定
開かれた学校づくり
の推進
ホームページ開設校の拡大
情報化社会に対応した
教育の支援
電子メール利用開始
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電子メール利用拡大
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4(2)
(2) 都民や事業者との協働による環境対策の推進
[概要及び目的]
環境問題を解決し、都民が安心して暮らせる東京を後世へ引き継いでいくためには、行政を
含めた様々な主体の協働が不可欠です。都では、これまでも環境情報管理システムにより環境
情報の提供に努めてきましたが、今後は、自動車公害対策、大気汚染対策、環境アセスメント
制度の各分野において、ITを積極的に活用した正確でスムーズな環境情報の収集・分析、ホ
ームページ等による情報提供・交流を進めて、行政・事業者・都民等のパートナーシップによ
る「東京からの環境革命」を展開していきます。
[現状]
自動車公害対策としては、現在、要綱に基づき30台以上の貨物自動車を使用している事業
者(約1,400社)に対して、自動車から排出される窒素酸化物の低減のための計画書と実
績報告書の提出を求めていますが、その方法が紙による郵送または窓口への届出に限定されて
いるため、必ずしも事業者にとって利便性が高い手続とはいえません。
一方、大気汚染対策については、大気汚染状況をマップ・グラフ化し、インターネットで提
供しています。大気汚染が悪化し光化学注意報等を発令した場合にファクシミリを使って学校
などにその情報を通報し、また緊急時協力工場や事業場等に対しては燃料使用を抑えるよう協
力要請を行っていますが、より即時的で広域に情報提供できる方法が求められています。
また、環境アセスメント制度は、大規模事業等を実施するときに、事前にその事業の実施が
環境に与える影響を調査・予測・評価し、住民等の意見を聴きながら、環境への影響をできる
だけ少なくしていくための手続の仕組みですが、事業者から提出された調査計画書や評価書等
の概要や手続の進捗状況を都民が知りたいときには、窓口に来庁するか電話で問い合わせしな
くてはならない等の不便さがあります。
[方向性]
① 自動車公害対策の推進
環境確保条例の制定により、平成 13 年4月から事業者指導が条例化されます。そこで、
平成14年度までに計画書と実績報告書の提出をインターネットを使ってできるようにしま
す。また、提出された計画書と実績報告書のデータベース化を行い、都民や事業者が必要
に応じてその情報を入手できるようにし、さらに、行政担当者の行う立入検査業務を、ネ
ットワークを使って支援していきます。
② 大気汚染対策の推進
平成13年度中に光化学スモッグ注意報等の発令情報について、現行のファクシミリや
電話に加えて、ポータルサイトによる情報提供を開始します。
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4(2)
③ 環境アセスメント情報の提供
平成13年度前半から、環境アセスメントの手続状況や都庁窓口において都民に閲覧され
ている調査計画書や評価書等の概要資料を電子化し、それらを都のポータルサイトから一元
的に検索できるようにします。
[イ メ ー ジ 図 ]
都
東 京 都
民
ファクシミリ
大気状況
ネットワーク
環境情報管理
システム
登録・照会
光化学スモッグ
注意報
モバイル端末
事業者の取組
状況情報
インターネット
光 化 学
スモッグ
情
報
ポータルサイト
パソコン
大気汚染情報
行政担当者
(立入検査)
自 動 車
環 境 管 理
データベース
事業者
計画書・実績報告書
等の提出・照会
自動車Gメン
(立入検査)支援
環境アセス
メント情報
調査計画書・評価書等
の概要・手続状況
事業者
調査計画書・
評価書等の提出
[構 築 ス ケ ジ ュ ー ル ]
事
項
自動車公害対策
平 成 13年 度
平 成 14年 度
データベースに基づく
システム構築
データベース構築
大気汚染対策
光化学スモッグ発令
情 報 の ホームページ公
開 ・ 携 帯 電 話 用 サービス
環境アセスメント
情報の提供
アセスメント手続状
況や関連資料のホー
ムページ公開
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平 成 15年 度
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(3) 産業・労働行政のネットワーク化
[概要及び目的]
都内中小企業の振興を図るため、各企業の扱う商品特性、技術特性、受発注また人材情報
と各企業財務情報などのデータベースを一元化し、インターネットを利用して企業間や投資
家に十分活用できる情報を提供していきます。
また、都民の就業機会を拡大していくために、インターネットを活用して雇用・就業情報
や労働相談情報などに加えて、職業能力開発に関する情報を提供できるようにします。
[現状]
これまで、製造業の商品特性、技術特性、受発注情報や人材情報を扱う中小企業情報シ
ステム「新・マイネット東京」と、債券市場推進のため各企業の優れた技術、財務情報な
どの情報提供を行う「東京都中小企業ネットクラブ(TOKYOキラリ☆企業ネット)
」は、
独立して運営されていました。これらのネットワークに参加している企業は、当初の目標
としていた参加数には至っておらず、企業間での情報活用を促進するためには、両ネット
ワークとも十分とは言えません。今後、ネットワーク利用の拡充を図る必要があります。
一方で、都民の労働に関する情報をインターネットを使って提供する仕組みは、平成12
年度に「TOKYOはたらくネット」としてスタートし、中小企業の求人情報、労働相談Q
&A及び労働関係のセミナー等の情報提供を進めています。今後は、区市町村や、他の団体
との連携を図るなど、工夫をしながら情報を充実させていく必要があります。
[方向性]
① 中小企業情報データベースの一元化
中小企業情報のデータベース一元化に向けて、平成13年度は、両データベースの連携
を図りながら、参加企業数の拡大を図ります。
さらに、両システムの企業情報を精査し、役割や情報の整理を行った上で、一元的なデ
ータベースの構築を目指します。また、データベースの活用状況などから産業振興策へフ
ィードバックできる情報を抽出するなど、行政内部への情報活用も検討します。
② TOKYOはたらくネットの拡充
平成13年度以降、他団体との連携強化等の取組により「TOKYOはたらくネット」
の内容の充実を図るとともに、都民の職業能力開発に関する支援等を含めた、労働に関す
る総合的なネットワークとして検討していきます。
③ 産業、労働行政のネットワーク化
中小企業データベースに参加している企業の求人情報を「TOKYOはたらくネット」で
提供するなど、両データベースの連携を強め、産業、労働行政の総合的なネットワーク化
を目指します。
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[イ メ ー ジ 図 ]
インターネット
事 業 者
行政担当者
東 京 都
商品・技術・人材情報等
企業情報収集・登録
投
資
照
企業情報
家
会
データベース
*
CLO参加企業の情報収集
連
携
事業者・官公庁
雇用情報登録
他の団体
連
都
民
携
雇用情報等
雇用情報等
データベース
データベース
求人情報検索、労働情報収集
セミナー情報等照会
・申し込み
[構 築 ス ケ ジ ュ ー ル ]
事
項
平 成 13年 度
平 成 14年 度
中小企業情報提供
企業情報充実・拡大
雇用・就業情報提供
雇用情報等充実・職業能力 開発情報提供
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平 成 15年 度
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4(4)
電 子投 票へ の取 組
[概要及び目的]
選挙における投・開票事務について、有権者の利便性向上や開票作業の迅速化を図る
ために、電子投票機(投票所に設置する押しボタン式や画面タッチ式のパソコン)の導
入やインターネット投票(有権者がインターネット経由で自宅や他地域、海外等から投
票すること)の実現などITを利用した電子投票システムについて検討を進めていきま
す。
[現状]
都においては、平成11年より「東京都電子投票制度検討研究会」を発足し、投・開
票制度へITを活用するための課題として、開票事務にかかる職員の負担、疑問票・無
効票への対応、寝たきりの人など投票困難な人への配慮などの検討し、自書式を原則と
して構成されている現行の投・開票事務の抜本的な見直しや現実的な視点からの条件、
課題等の絞り込みを行った中間報告が、平成 12 年 11 月に出されました。
また、国においても「電子機器利用による選挙システム研究会」を設置し、高度情報
化の進展を踏まえた新たな投・開票の在り方について、電子投票システムなどの検討を
進めています。
[方向性]
今後、国の動向を見ながら、
「東京都電子投票制度検討研究会」において、電子投票シ
ステムについて具体的な検討を進めていくとともに、選挙を執行する立場から国政選挙
を含めた本格的な導入が可能となるよう、法的な枠組みなどを国にはたらきかけていき
ます。
なお、検討課題としては、一人一票の原則の遵守や投票の秘密の保持、誰もが扱いや
すい投票システムであることなどに重点をおきながら進めていきます。
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[イメージ図]
電子投票機システム
開
投票所
投票
電子投票機
開票
票
投票
電子投票機
集計
所
投票
電子投票機
インターネット投票
インターネット等
開
投票所
投票
開票
票
投票
他地域の投票所
集計
所
投票
家庭や職場
[構築スケジュール]
事
項
平成13年度
平成14年度
電子投票機
導入に向けた検討
インターネット投票
調査研究
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平成15年度
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