2030年

参考資料2
エネルギー・環境、中小企業
(参考資料)
平成28年11月4日
主要国の約束草案の比較
日本
米国
EU
2013年比
1990年比
2005年比
▲26.0%
▲18.0%
▲25.4%
(2030年)
(2030年)
(2030年)
▲18~21%
▲14~16%
▲26~28%
(2025年)
(2025年)
(2025年)
▲24%
▲40%
▲35%
(2030年)
(2030年)
(2030年)
◆ 米国は2005年比の数字を、EUは1990年比の数字を削減目標として提出
1
我が国の再生可能エネルギーの発電比率
 我が国の発電電⼒量に占める再⽣可能エネルギーの割合は12.8%。
 また、⽔⼒を除けば、4.4%程度しかないのが現状。
100%
︵発電電⼒量に占める割合︶
90%
80%
70%
原⼦⼒, 0
原⼦⼒, 16.0
原⼦⼒, 20.9
⽯油その他, 2.5
天然ガス, 42.9
天然ガス, 17.2
50%
⽯炭, 16.3
⽯炭, 45.2
40%
10%
再エネ
26.2%
再エネ
40.1%
⽔⼒, 14.3
原⼦⼒, 78.3
⽯炭, 29.6
再エネ
19.4%
⽔⼒, 3.2
⽯油その他, 1.2
⽯油その他, 1.4
⽔⼒, 1.8
再エネ(⽔⼒除く), 23.0再エネ(⽔⼒除く), 25.9
再エネ(⽔⼒除く), 17.6
再エネ
16.1%
天然ガス, 2.5
⽯油その他, 0.9
⽯炭, 2.2
⽔⼒, 10.9
⽯炭, 39.8
再エネ
12.9%
⽔⼒, 6.1
⽯油その他, 12.6
⽯炭, 31.7
再エネ
12.8%
⽔⼒, 8.4
再エネ(⽔⼒除く), 5.1 再エネ(⽔⼒除く), 6.9 再エネ(⽔⼒除く), 4.4
0%
ドイツ(2014年)
2
天然ガス, 26.8
天然ガス, 30.4
⽯油その他, 5.4
20%
原⼦⼒, 19.3
天然ガス, 10.1
60%
30%
原⼦⼒, 19.2
スペイン(2014年)
イギリス(2014年)
出典: 【⽇本】総合エネルギー統計(確報値)、電⼒調査統計(確報値)等より資源エネルギー庁作成
【⽇本以外】2014年推計値データ、IEA Energy Balance of OECD Countries (2015 edition)
フランス(2014年)
アメリカ(2014年)
⽇本(2014年)
固定価格買取制度の基本的な仕組み
再エネ事業者
再生可能エネルギー
による電気を売電
電力会社
電気を供給
国が定める期間、
固定価格で電気を買取り
電気料金と合わせて賦
課金を回収
【賦課金減免制度】
電力多消費産業への賦課金を8割
減免し、国費で補てん
調達価格は、再生可能エネルギー電気の供給の効率的な実施に通常要
する費用等を基礎に、適正利潤を勘案して算定。
・26当初 290億円 ・27当初 456億円
・28当初 483億円 ・29要求 事項要求
【平成28年度の調達価格の例(各国との比較)】
太陽光(10kW以上)
電力利用者
風力(陸上
20kW以上)
調達価格(kWh)
調達期間
調達価格(kWh)
調達期間
日本
24円
20年間
22円
20年間
ドイツ
10円
20年間
11円
20年間
フランス
12円
20年間
11円
15年間
※1 ドイツ、フランスにおける調達価格は、1ユーロセント=1.28円に換算して計算
※2 日本の卸電力取引市場における平均取引価格は、9.78円/kWh(平成27年度平均)
3
賦課金減免制度について
○ 電力多消費事業者の国際競争力の維持・強化を図る観点から、売上高千円当たりの電気使用量(kWh)が、製造業では平
均の8倍(非製造業は14倍)以上となる事業を行う事業所について、その賦課金負担の8割を減免する制度を採用。
〇 減免措置に必要な財源について、平成27年度までは全額を予算措置していたが、平成28年度には一部を賦課金化。
<これまでの賦課金単価等の推移>
平成24年度
収支の当初見込み
(賦課金総額)
賦課金単価
(標準家庭月額)
減免予算額
<適用上位10業種>
業種
4
平成25年度
平成28年度
3289億円
6520億円
1兆3222億円
1兆8025億円
0.22円/kWh
0.35円/kWh
0.75円/kWh
1.58円/kWh
2.25円/kWh
(66円/月)
(105円/月)
(225円/月)
(474円/月)
(675円/月)
70億円
191億円
290億円
456億円
483億円
<適用上位事業者>
事業者数
減免額
鉄鋼
184社
2
化学
87社
3
電子部品・デバイス
41社
4
非鉄金属
20社
5
窯業・土製品
43社
6
水道業
57社
7
プラスチック製造
34社
8
熱供給
43社
9
倉庫
金属製品製造
平成27年度
1306億円
1
10
平成26年度
133社
69社
事業者数
28年度減免申請額
7社
184億円
10億円以上20億円未満
17社
225億円
5億円以上10億円未満
21社
143億円
148社
328億円
20億円以上
1億円以上5億円未満
FIT制度(固定価格買取制度)の見直し
平成24年7⽉ 固定価格買取制度開始(制度開始後3年半で再エネ導⼊量が2.5倍に増加)
顕在化してきた課題
太陽光に偏った導⼊


太陽光発電の認定量が約9割
未稼働の太陽光案件(31万件)
国⺠負担の増⼤


買取費⽤は2016年度に約2.3兆円
ミックスでは2030年に3.7〜4.0兆円を想定
改正FIT法:平成28年5⽉成⽴、平成29年4⽉施⾏
2.コスト効率的な導⼊
1.新認定制度の創設
 未稼働案件の排除と、新たな未稼働案件発
⽣を防⽌する仕組み
 適切な事業実施を確保する仕組み
 ⼤規模太陽光発電の⼊札制度
 中⻑期的な買取価格⽬標の設定
4.減免制度の⾒直し

国際競争⼒維持・強化、省エネ努⼒の確認
等による減免率の⾒直し
電⼒システム改⾰

⼩売⾃由化や広域融通とバランスを取った
仕組み
3.リードタイムの⻑い電源の
導⼊
 地熱・⾵⼒・⽔⼒等の電源の導⼊拡⼤を後押し
するため、複数年買取価格を予め提⽰
5.送配電買取への移⾏
 FIT電気の買取義務者を⼩売事業者か
ら送配電事業者に変更
 電⼒の広域融通により導⼊拡⼤
再エネ最⼤限の導⼊と国⺠負担抑制の両⽴
エネルギーミックス:22〜24%の達成に向けて(2030年)
5
改正FIT法に基づく減免制度の見直し
○
○
○
賦課⾦減免制度は、これまで電⼒多消費産業の賦課⾦負担を⼀律に▲8割軽減。
改正FIT法において以下を規定
・ 「国際競争⼒の維持・強化」という制度趣旨を明確化
・ 省エネ努⼒が不⼗分な事業者には減免率を引下げ
関連政令等は平成28年10⽉1⽇施⾏。新減免率は平成29年4⽉1⽇より実施。
制度⾒直し後の減免率
省エネの取組※2
優良
不⼗分
製造業等※1
8割
4割
⾮製造業
4割
2割
(経過措置あり※3)
※1 農業・林業、漁業、鉱業・採⽯業・砂利採取業については製造業の減免率と同等とする。
※2 省エネの取組の具体的な基準は以下の通り
①直近4事業年度の電⼒原単位の対前年⽐変化率の平均が年1%以上改善していること
②上記①に該当しないが、直近の2事業年度連続で電⼒原単位が悪化しておらず、かつ、直近4事業年度の電⼒原単位の対前年度変化率の
平均が年5%を超えて悪化していないこと
※3 平成28年度に制度の適⽤を受けた事業者については、減免率を29年度8割、30年度6割とする経過措置を設ける。
6
エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)の概要
機密性○
 省エネ法は、我が国の省エネ政策の根幹。⽯油危機を契機として1979年に制定。
 産業・業務・家庭・運輸の各部⾨におけるエネルギーの効率向上を求めている。
⼯場・事業場
対象:⼯場等を設置して事業を⾏う者
(エネルギー使⽤量1,500kl/年以上)
・エネルギー管理者等の選任義務
・エネルギー使⽤状況等の定期報告義務
・中⻑期計画の提出義務
・事業者の努⼒義務
運輸
住宅・建築物
対象:貨物/旅客の輸送を業として⾏う者
(保有⾞両数 トラック200台以上、鉄道300両以上
等)
・中⻑期計画の提出義務
・エネルギー使⽤状況等の定期報告義務
・事業者の努⼒義務
・計画の提出義務
・委託輸送に係る
エネルギー使⽤状況等の定期報告義務
・事業者の努⼒義務
エネルギー消費機器等
・新築、⼤規模改修を⾏う建築主等の省エネ措
置に係る届出義務・維持保全状況の報告義務
・建築主、所有者の努⼒義務
対象:⾃らの貨物を輸送事業者に輸送さ
せる者(荷主)
(年間輸送量が3,000万トンキロ以上)
対象:住宅・建築物の建築主・所有者
(延べ床⾯積300㎡以上)
対象:建売⼾建住宅の供給事業者
(年間150⼾以上)
・供給する建売⼾建住宅における省エネ性能
を向上させる⽬標の遵守義務
・事業者の努⼒義務
平成29年度から
新法に移⾏
⼀般消費者への情報提供
対象:エネルギー消費機器、熱損失防⽌建築材料の製造⼜は
輸⼊事業者
事業者の⼀般消費者への情報提供の努⼒義務
<トップランナー制度>(31品⽬)
・家電等の⼩売業者による店頭での分かりやすい省エネ情報
(年間消費電⼒、燃費等)の提供
・電⼒・ガス会社等による省エネ機器普及や情報提供等
(乗⽤⾃動⾞、エアコン、テレビ等のそれぞれの機器などにおいて商品化されて
いる最も優れた機器などの性能以上にすることを求める制度)
・事業者の努⼒義務
7
事業者クラス分け評価制度の概要
 本制度は、省エネ法の定期報告を提出する全ての事業者をS・A・B・Cの4段階へクラス分けし、クラ
スに応じたメリハリのある対応を実施するもの。
 優良事業者を業種別に公表して称揚する⼀⽅、停滞事業者以下はより厳格に調査する。
 事業者は、他事業者と⽐較して⾃らの⽴ち位置を確認することができる。
 平成28年4⽉より制度開始。
Sクラス
省エネが優良な事業者
※1
,
7,775社(62.6%)
【⽔準】 ※2
①努⼒⽬標達成
または、
※3
②ベンチマーク⽬標達成
【対応】
優良事業者として、経産省
HPで事業者名や 連続達
成年数を表⽰。
Aクラス
⼀般的な事業者
,
3,430社(27.7%)
※1
【⽔準】
SクラスにもBクラスにも該当
しない事業者
【対応】
特段なし。
Bクラス
省エネが停滞している事業者
1,207社(9.7%)※1
【⽔準】
※2
①努⼒⽬標未達成かつ直近
2年連続で原単位が対前
度年⽐増加
または、
②5年間平均原単位が5%
超増加
【対応】
注意喚起⽂書を送付し、現
地調査等を重点的に実施。
Cクラス
注意を要する事業者
【⽔準】
Bクラスの事業者の中で特に
判断基準遵守状況が不⼗分
【対応】
省エネ法第6条に基づく指導
を実施。
※1 平成27 年度定期報告(平成26 年度実績)総事業者数12,412社より算出
※2 努⼒⽬標:5年間平均原単位を年1%以上低減すること。
8 ※3 ベンチマーク⽬標:ベンチマーク制度の対象業種・分野において、事業者が中⻑期的に⽬指すべき⽔準。
ベンチマーク制度の概要及び業務部門への拡大
 ベンチマーク制度とは、事業者の省エネ状況を絶対値で評価する指標(ベンチマーク指標)を定めることで、事業
者の省エネ取組をより公平に評価する制度であり、エネルギー消費原単位とは別の評価軸から事業者の評価を⾏
うもの。
 「⽬指すべき⽔準(各業界での上位事業者(1〜2割)が満たす⽔準)」を設定し、これを満たす事業者は省エ
ネ優良事業者として、定期報告上でプラス評価を⾏う。
 なお、⽬指すべき⽔準を満たさない事業者には、引き続き従来の評価(エネルギー消費原単位の年平均1%以上
低減)が適⽤される。
ベンチマークの基準を検討中の団体(業務部門)
(ショッピングセンター)
日本ショッピングセンター協会
その他
事務所・
(スーパー)
16%
ビル
日本チェーンストア協会
22%
娯楽場
3%
(百貨店)
学校
2013年度
8%
卸小売・
日本百貨店協会
1,701(PJ)
デパート・
飲食店
(業務用ビル)
スーパー
9%
21%
日本ビルヂング協会連合会
病院
ホテル・
11%
(ホテル)
旅館
10%
日本ホテル協会
(コンビニエンスストア<導入済み>)
日本フランチャイズチェーン協会
導入済みのコンビニエンスストア及び検討中の5業種で、業務部
門の約5割をカバー予定。
(参考)産業部門のベンチマーク
6業種10分野で設定
(例)・高炉による鉄鋼業
・セメント製造業
製造業の約8割をカバー
9
トップランナー制度の概要及び対象品目の拡大
機密性○
 これまで、機械器具分野においてトップランナー制度を導⼊し、その効率の改善に⼤きな成果
 従来のトップランナー制度はエネルギーを使⽤する機器のみが対象であったが、⺠⽣部⾨の更なる省エネ対策のため
「⾃らはエネルギーを使⽤しなくとも、住宅・ビル等のエネルギーの消費効率の向上に資する製品」を新たにトップラン
ナー制度に追加(2013年省エネ法改正:建材トップランナー制度の創設)。現在のトップランナー制度の対象は
31品⽬。
住宅におけるトップランナー制度のカバー率
住宅におけるエネルギー消費のう
ち、トップランナー対象機器のカバー
率は約7割
※1.資源エネルギー庁平成21年度⺠⽣部
⾨エネルギー消費実態調査(有効回答
10,040件)及び機器の使⽤に関する
補⾜調査(1,448件)より⽇本エネル
ギー経済研究所が試算(注:エアコンは
2009年の冷夏・暖冬の影響を含
む)。
※2.本調査では各エネルギー源ともに「M
J」ベースに統⼀して熱量換算した上で
集計・分析を実施。電⼒は2次換算
値。
10
日本の削減目標とクレジットの関係
○ 京都議定書第一約束期間においては、6%の削減目標の内数として、海外からのクレジット購入
1.6%分をカウントしていたところ。結果として、政府は1600億円以上を使い、海外から約1億トン分
のクレジットを購入したほか、民間企業も自らの負担で約2.9億トン分のクレジットを購入。
○パリ協定の日本の約束草案においては、国内の排出削減・吸収量の確保によって26%の削減目
標を達成することとしている一方で、JCMクレジットを獲得した場合には、削減量として適切にカウ
ントすることとしている。(具体的なカウント方法は今後の交渉に委ねられている)
削減率
目標年(基準)
うちクレジット購入分
京都議定書
第一約束期間
6%
政府
1.6%分購入
2008~2012年度平均
(1990年度比)
COP21約束草案
26%
(25.4%)
なし(注)
2030年度
(2013年度比)
(注)約束草案においては、参考情報として、「毎年度の予算の範囲内で行う日本政府の事業により2030年度までの累積で5,000
万から1億t-CO2の排出削減・吸収量が見込まれる」としており、JCMクレジットを獲得した場合には、削減量として適切にカウ
ントすることとしている。
11
東京電力への資金の流れ(現状)
交付国債を用いたお金の流れ
実施主体
事後的なお金の流れ
上記以外のお金の流れ
28年度2次補正まで合計2,211億円を措置
国
廃炉
汚染水対策
1兆円増資
(平成24年7月31日)
実施
(2兆円)
(約5.4兆円)
除染等
実施
(約2.5兆円)
中間貯蔵施設
(約1.1兆円)
東 電
実施
実施
国(復興特会)
事故の被災者への対応
被害者賠償
求
償
対
応
原子力損害賠償・
廃炉等支援機構
事故があった
原発への対応
技術的
難易度が
高い対策
1兆円融資(政府保証4兆円)
原子力事業者の負担金等で回収
・一般負担金(原子力事業者)
・特別負担金(東電)
原賠・廃炉機構保有の東電株売
却益
電促税財源
350億円/年(30年以内)
東電からの申し込み
に応じて資金援助
国庫納付
交付国債9兆円(資金枠)
12
金
融
機
関
国
原子力災害からの福島復興の加速に向けて(平成25年12月20日 閣議決定)(抜粋)
4.国と東京電力の役割分担を明確化する
~賠償、除染・中間貯蔵施設費用に関する具体的な対応~
(2)国と東京電力の新たな負担の在り方
福島の再生には、廃炉・汚染水対策のほか、賠償、除染・中間貯蔵施設事業な
交付国債の償還費用の元本分は、原子力事業者の負担金を主な原資として、機
ど、十分な資金的手当てなくしては進まない事業が多い。このため、福島の再生
を滞りなく進めるためには、国が前面に出る意味を明らかにし、国と東京電力の 構の利益の国庫納付により回収される。ただし、福島再生に向けて除染・中間貯
役割分担を明確にせねばならない。国と東京電力の役割について、以下の方針の 蔵施設事業を加速させるとともに、国民負担の増大を抑制し、電力の安定供給に
とおり整理することにより、除染・中間貯蔵施設事業を加速させ、国民負担を最 支障を生じさせないようにする観点から、以下の見直しを行う。
大限抑制しつつ、電力の安定供給と福島の再生を両立させる。
機構が保有する東京電力株式を中長期的に、東京電力の経営状況、市場動向等
(1)基本的枠組み
を総合的に勘案しつつ、売却し、それにより生じる利益の国庫納付により、除染
被災者・被災企業への賠償は、引き続き、東京電力の責任において適切に行う。費用相当分の回収を図る。売却益に余剰が生じた場合は、中間貯蔵施設費用相当
また、実施済み又は現在計画されている除染・中間貯蔵施設事業の費用9は、放 分の回収に用いる。不足が生じた場合は、東京電力等が、除染費用の負担によっ
射性物質汚染対処特措法10に基づき、復興予算として計上した上で、事業実施後 て電力の安定供給に支障が生じることがないよう、負担金の円滑な返済の在り方
に、環境省等から東京電力に求償する11。
について検討する。
東京電力において必要となる資金繰りは、原子力損害賠償支援機構法(以下
中間貯蔵施設費用相当分については、事業期間(30 年以内)にわたり、機構
「機構法」)に基づき、機構への交付国債の交付・償還により支援する。
に対し、機構法第68 条に基づく資金交付を行う 12 。このための財源は、エネル
ギー施策の中で追加的・安定的に確保し、復興財源や一般会計の財政収支には影
このため、平成26 年度予算において、機構に交付する交付国債の発行限度額 響を与えない。
を引き上げる。
(3)東京電力等による取組について(略)
9
現時点において、環境省の試算等によれば、実施済み又は現在計画されている除染(汚
染廃棄物処理を含む。以下同じ。)の費用は約2.5 兆円程度、中間貯蔵施設(建設・管理
運営等)の費用は約1.1 兆円程度と見込まれる。これらや賠償を踏まえ、平成 26 年度予算
において、機構に交付する交付国債の発行限度額(現行5兆円)を9兆円に引き上げる。
なお、上記の費用見込みは、上記の交付国債発行限度額の算定のためのものであり、今
後速やかに計数を精査するとともに、除染・中間貯蔵施設事業の進捗等に応じて、適時に
見直す。
10 略
11 上記除染・中間貯蔵施設費用の求償に対して東京電力は支払うこととなるが、その対応
を一層円滑にするため、同社の自律的な資金調達を阻害しないための財務会計面の対応に
ついて、その導入に向けて、関係省庁・機構・東京電力が連携して検討する。
12
平成26 年度のエネルギー対策特別会計電源開発促進勘定の歳出予算に350 億円程度を
計上し、その財源は、エネルギー関係の歳入歳出予算全体を編成する中で捻出する。以後
の年度においても同様に対応することとし、毎年度必要額を計上する 。
13
信用保証と日本公庫による信用保険
○ 中小企業への融資リスクを、信用保証協会及び日本公庫が分担。
国
保証契約
保険契約
回収金
回収金
保証料
保険料
保険料率
・一般保証=0.97%(平均)
・セーフティネット保証
=0.41%
保証料率
・一般保証=1.15%(平均)
・セーフティネット保証
=0.7~1.0%
融資額の20%
融資額の80%を保証
一般保証
(80%保証)
の負担割合
保険金 (日本政策金融公庫)
中小企業
(回収金の概ね8割)
代位弁済
融資
(事業
規模)
保険金
(概ね8割を填補)
信用保証協会
(
51協会)
日本公庫
(
中小企業事業)
予算措置
(出資金)
民間金融
機関
予算措置
(損失補償)
64% (原資は国からの出資金)
協会負担 16%
民間金融機関 20%
民間金融機関
負担0%
融資額の100%を保証
セーフティネット保証
(100%保証)
の負担割合
14
保険金 (日本公庫) 80% (原資は国からの出資金)
損失補償
8%
協会負担
12%
信用補完制度の変遷
~2006年度
2007年度
責任共有制度
(80%保証)開始
【2007.10.1】
2008年度
2009年度
2010年度
2011年度
2012年度
2013年度
東日本大震災
【2011.3】
リーマンショック
【2008.9】
一般保証(責任共有対象)
一般保証(100%保証)
創業保証、小口零細企業保証等(100%保証)
・セーフティネット保証 7・8号(金融機関の経営の合理化に伴う貸出減等への対応) (責任共有対象)
セーフティネット保証
(100%保証)
・セーフティネット保証 1~6号 (大型取引先の倒産、自然災害、構造的不況業種等への対応) (100%保証)
・セーフティネット保証5号
(不況業種への対応)
(100%保証)
・セーフティネット保証5号 (100%保証)
緊急保証
景気対応緊急保証(1
(100%保証)
00%保証)
【2008.10.31~2010.2.14】
【2010.2.15~
2011.3.31】
※セーフティネット保証
5号に別称を付け、
対象業種を順次拡大。
平時の運用への移行
【2014.3.3~】
※原則全業種を指定
ソフトランディング措置
全業種指定継続
【2012.11.1~2014.3.2】
【2011.4.1~2012.10.31】
金融安定化特別保証
【1998.10.1~2001.3.31】
東日本大震災復興緊急保証
(100%保証)
【2011.5.23~】
15
信用補完制度に関する収支の推移
○セーフティネット保証(リーマンショック時の緊急保証、構造不況対応)による負担が大きい。
○責任共有対象分については改善傾向であるが、平成21年以降、金融円滑化法などの効果により事故が抑制さ
れている可能性があり、留意が必要。
16
責任共有制度と100%保証の代位弁済率の比較
○責任共有制度と100%保証の代位弁済率を比較すると、同じリスク区分(CRDカテゴリ区分別)であっても、
100%保証の方が代位弁済率が高く、特に、高リスクの領域において乖離が見られる。
20.0%
18.0%
100%保証
16.0%
14.0%
12.0%
10.0%
8.0%
責任共有制度
6.0%
4.0%
高リスク
低リスク
2.0%
0.0%
区分①
区分②
区分③
区分④
区分⑤
区分⑥
区分⑦
区分⑧
区分⑨
責任共有対象
10.1%
6.7%
4.9%
3.4%
2.2%
1.4%
0.9%
0.7%
0.5%
責任共有対象外
17.9%
11.6%
8.4%
5.8%
3.7%
2.4%
1.8%
1.5%
1.0%
(注1)平成19年下期から平成28年3月までの承諾に対する平成28年3月までの累積代弁率。
(注2)カテゴリ区分は、保証料率弾力化対象保証かどうか等を問わず、各企業のCRDデフォルト率データにより算出した区分。
個人事業主のB/S無し先等CRDデフォルト率データ不明先は除いている。
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