第10講 圧力と浮力 教科書P.59~61 気圧と水圧について理解する。 浮力について学び,物体が受ける浮力 の計算ができるようになる。 浮力が生じる理由を理解する。 1 【A 圧力】 ただの「力」ではない 圧力とは,単位面積あたりにはたらく力 面積𝑆[m2]の面に𝐹[N]の力が はたらいているときに面が受 ける圧力𝑃は, 単位:Pa=N/m2 【B 気圧】 上空にある空気の重さによって生じる圧力 大気圧(1気圧) = 1013.25 hPa = 1.0×105 Pa (問題11-1) なぜ,この大気圧によってつぶれてしま わないのだろうか? 内部からも圧力 がかかっている 大気圧 空気の重さ 【B 気圧】 (問題11-3) 吸盤はなぜくっつくのか? 大気圧が上からの重さによるな ら,横にしたらくっつくないはず 空気分子 空 気 分 子 が 衝 突 す る 空気分子が衝突する 動き回る分子の衝突による力(力積)が圧力の原因 【C 水圧】 大気圧 底面積𝑆[m2]の容器に密度𝜌[kg/m3] の水を深さℎ[m]まで入れる。このと き,底面にかかる水圧𝑃[Pa]は? 𝑝0 𝑆 密度𝜌 全体の水の体積 全体の水の質量 𝑆 全体の水のおもさ 底面の水圧𝑃 底面の圧力(水圧) 大気圧が加わる ℎ 水圧: 水圧は深さのみに依存 【C 水圧】 《パスカルの原理》 閉じた容器を満たした液体や気体の一部に圧力を加え ると,液体のすべての部分の圧力が同じだけ増加する。 圧力は均等にかかる 質量𝑚のおもりを載せる おもりを2個でつり合う 風船 力: 𝑚𝑔 圧力: 𝑚𝑔 𝑆 圧力: 液体 力: 2𝑚𝑔 面積𝑆 面積2𝑆 液体内部の圧力は同じ(油圧の原理) 2𝑚𝑔 2𝑆 = 𝑚𝑔 𝑆 【D 浮力】 液体や気体(流体)に物体を入れたとき,上向きに生じる力 底面積S[m2],高さl[m]の円筒を,上の面が深さh[m]になる ように水に沈めた 大気圧𝑝0 水圧は深さに応じて増加 (上面の水圧)<(下面の水圧) ℎ 横からの水圧は等しい 𝑙 密度𝜌 【D 浮力】 大気圧𝑝0 円筒上面の水圧 ℎ 円筒下面の水圧 𝑙 円筒上面が受ける力 円筒下面が受ける力 合力⇒ 密度𝜌 【D 浮力】 大気圧𝑝0 浮力: ℎ 物体と同じ体積 の液体の重さ 《アルキメデスの原理》 液体(気体)の中に置かれた 物体が受ける浮力は,その 物体によって押しのけられ た液体(気体)が受ける重力 の大きさに等しい。 𝑙 密度𝜌 この部分の液体の重さが浮力
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