より - 新潟県医師会

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郡市
医 師 会 より
柏崎市刈羽郡医師会
杉 本 不 二 雄
柏崎市刈羽郡医師会の近況をご報告します。
現在の当医師会の会員数は97名(A 会員42名、
B 会員55名)で、高齢による閉院や新規開業の減
少のため10年前に比しA会員は10名減少しています。
1つ目の話題は、医師会事務所が移転したこと
です。昭和44年に開所した市内栄町の医師会館は
47年間、医師会事務所、学術講演会場、検査セン
ター、健診事務所として機能してきました。しか
し、老朽化が著しく修理不能と判断されたため、
本年中に解体されます。そのため本年4月より、
ないため、現在は6名減少して19名になってしま
市内鏡町の NTT ビル内に仮医師会事務所を借り、
いました。このため、65歳を過ぎてもご厚意で参
その機能を移転しています(写真)
。この仮事務
加を続けてくださっている4名を加えて、総勢23
所は比較的使いやすく、駐車場も広いので評判は
名で何とか成り立っています。
良好です。以前の土地に新医師会館を建てるのか、
最後に、地域、職域の健診事業の問題がありま
コンパクトに賃貸で済ますのかは、
現在検討中です。
す。50年前先輩諸侯が医師会の「3本の柱」と名
2つ目の話題は、役員選挙の際に、長期間務め
付けて始めた3つの事業;健診センター、臨床検
た役員が辞退する権利を行使できる特例が出来た
査センター、准看護婦養成所はその時代には、こ
ことです。一旦役員になってしまうと、よほどの
の地域の医療にとって必須のものでした。
しかし、
理由が無い限り辞めさせてもらえない実態が続い
時代の流れとともにその重要性は薄れ、2003年に
ていました。そこで、理事は4期(8年)
、会長、
准看護学校は閉鎖され、検査センターも昨年を
副会長は3期(6年)
、監事は3期(6年)を超
もって閉鎖されました。残る健診センターは現在
えたら、選挙の際に辞退希望を表明できることに
も続いています。本年6月号の本誌「郡市医師会
なりました(これは、あくまでも紳士協定で実際
より」に見附市南蒲原医師会長が、
「健診事業は、
の投票を拘束するものではありませんが)
。本年
規模の増大性、中身の複雑さから、開業医の片手
6月の役員改選ではこの制度を利用して、副会長
間に出来ることでは無くなったので、医師会はそ
1名(理事2期4年、副会長6期12年)、理事1
の運営をやめて新潟県保健衛生センターに引き継
名(8期16年)が退任されました。
いだ」旨が書かれていた事が印象的です。他に、
3つ目の話題は、休日・夜間急患センターの問
魚沼地域胃集団検診協議会も同様に民間に引き継
題です。市民の救急医療のニーズに応え、同時に
いでいます。当面、健診事業は継続していく方針
地域基幹病院の勤務医の負担を軽減する目的で休
ですが、今後の方向性を真剣に検討していかなけ
日・夜間急患センターを運用しています。基幹病
ればならないと思われます。
院の柏崎総合医療センターの内科外来を使用し、
高桑会長の言われるように、
「融和と団結、資
内科、小児科を標榜する医師会員が交代で出務し
質の向上」
という医師会活動の基本理念にもどり、
ています。2007年に開始した当初は25名の参加医
現在の医療事情を考慮しつつ、地方の小規模医師
師でスタートしましたが、65歳になり出務義務が
会の方向性を考えていく必要があります。
終了する医師が多い半面、新規開業する医師が少
(柏崎市刈羽郡医師会副会長)
新潟県医師会報 H28.10 № 799