全文はこちら

所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のた
めのドイツ 連邦共和国と日 本国との間の 協定
ドイツ連邦共 和国及び日本国は 、
両国間の 経済関係の一 層の発展を図る こと及び租税に関 する両国間の 協力を強化する ことを希望し 、
所 得に対する租 税及びある種の 他の租税に関 し、脱税又は租税 回避を通じた 非課税又は課税 の軽減(第三
国の居住 者の間接的な 利益のためにこの 協定において与 えられる租税 の免除又は軽減を 得ることを目 的とす
あさ
る条約漁りの仕組みを通じたものを含む。)の機会を生じさせることなく、二重課税を除去するための新た
な協定を締結 することを意図 して、
次のとおり 協定した。
この協定 は、一方又は双方 の締約国の居 住者である者に 適用する。
対象となる者
1
この 協定の適用上 、いずれか一方の 締約国の租税に 関する法令の 下において全面的 に若しくは部 分的に
第一条
2
1
課 税上存在しな いものとして取 り扱われる団 体若しくは仕組み によって又は このような団体 若しくは仕組
みを通じて 取得される所得 は、一方の締 約国における課税 上当該一方の 締約国の居住者 の所得として 取り
扱 わ れる 限 り に おい て 、 当該 一 方 の締 約 国 の居 住 者 の 所得 と み なす 。 こ の2 の 規 定は 、 い か なる 場 合 に
も、一方の締 約国が当該一方の 締約国の居住 者に対して租税 を課する権利 をいかなる態様に おいても制限
するもの と解してはな らない。この2 の規定の適用上、 「課税上存在 しない」とは、 一方の締約国 の租税
に関 する法令の下 において、団体 又は仕組みの 所得の全部又は一 部について、当 該団体又は仕 組みに対し
対象となる租税
てではなく 、当該団体又は仕 組みの持分を 有する者に対し て租税が課さ れる場合をいう。
第二条
この協定は 、次の租税につ いて適用する。
日本国につ いては、
所得税
復興特別 所得税
法人税
(iii) (ii) (i)
(a)
2
地 方法人税
所得 税
ドイツ連 邦共和国につい ては、
(以下「日本 国の租税」という 。)
事業 税
住民税
(vi) (v) (iv)
(b)
権 限 の あ る 当 局 は 、 各 締約 国 の 租 税 に 関 す る 法 令 に つ い て 行 わ れ た 重 要 な 改 正 を 、 そ の 改 正 後 の 妥 当 な 期
あって、1に 掲げる租税と同一 であるもの又 は実質的に類似 するものにつ いても、適用する 。両締約国の
こ の協定は、1 に掲げる租税に 加えて又はこ れらに代わってこ の協定の署名の 日の後に課さ れる租税で
(以下「ド イツの租税」と いう。)
連 帯付加税
営業税
法人所得税
(iv) (iii) (ii) (i)
1
一 般的定義
間 内に、相互に 通知する。
第三条
この協定の適 用上、文脈により 別に解釈すべ き場合を除くほ か、
「日本国」と は、地理的意味で 用いる場合に は、日本国の租 税に関する法令が 施行されてい る全ての
「ドイ ツ連邦共和国」と は、地理的意 味で用いる場合 には、ドイツ 連邦共和国の領域 並びにドイツ 連
む。)をい う。
権利を有し、かつ、日本国の租税に関する法令が施行されている全ての区域(海底及びその下を含
領域(領 海を含む。)及 びその領域の 外側に位置する区 域であって、 日本国が国際法 に基づいて主 権的
(a)
「一方の締約 国」及び「他方の 締約国」とは 、文脈により、 ドイツ連邦共和国 又は日本国を いう。
る領海 に隣接する区 域(海底並びに その下及び上部水 域)をいう。
発、保全及 び管理又は再生 可能な資源か らのエネルギーの 生産のために 主権的権利及び 管轄権を行使 す
邦 共和国が国際 法及び自国の法 令に従って天然 資源(生物資源 であるか否かを 問わない。)の 探査、開
(b)
「者」に は、個人、法人及 び法人以外の 団体を含む。
(d) (c)
「法人」とは、法人格を有する団体又は租税に関し法人格を有する団体として取り扱われる団体をい
「企業」は、あらゆる事業の遂行について用いる。
う。
(e)
「国際運輸」とは、一方の締約国の企業が運用する船舶又は航空機による運送(他方の締約国内の地
業及 び他方の締約 国の居住者が営 む企業をいう 。
「一方の 締約国の企業」 及び「他方の 締約国の企業」と は、それぞれ 一方の締約国の 居住者が営む 企
「事業」には 、自由職業その他 の独立の性格 を有する活動を 含む。
(h) (g) (f)
日 本 国 に つ い て は 、 日 本 国 の 国 籍 を 有 す る 全 て の 個 人 及 び 日 本 国 に お い て 施 行さ れ て いる 法 令 に
「 国民」とは、 次の者をいう。
点の間においてのみ運用される船舶又は航空機による運送を除く。)をいう。
(i)
(j)
ドイツ連邦共 和国については、 ドイツ連邦共和 国基本法に規 定する全てのドイ ツ人及びドイ ツ連邦
よって その地位を与え られた全ての 法人、組合又は団 体
(i)
共和国に おいて施行されて いる法令によ ってその地位を 与えられた全 ての法人、組合又 は団体
(ii)
2
1
日本国につ いては、財務大 臣又は権限を 与えられたその代 理者
「 権限のある当 局」とは、次の 者をいう。
(k)
居住者
方の締約国の地方政府又は地方公共団体を含む。ただし、「一方の締約国の居住者」には、一方の締約国
おいて租税を 課されるべきもの とされる者を いい、当該一方 の締約国、当 該一方の締約国の 州及び当該一
事業の管理の場所、本店又は主たる事務所の所在地その他これらに類する基準により当該一方の締約国に
この協 定の適用上、 「一方の締約国 の居住者」とは、 一方の締約国 の法令の下にお いて、住所、 居所、
第 四条
するも のとする。
税に関する 法令における当該 用語の意義は 、当該一方の締 約国の他の法 令における当該用 語の意義に優 先
て当 該用語がその 適用の時点で有 する意義を有 するものとする。 当該一方の締約 国において適 用される租
り別に解 釈すべき場合 を除くほか、こ の協定の適用を受 ける租税に関 する当該一方の 締約国の法令 におい
一方の締 約国によるこの協 定の適用に際 しては、この協 定において定 義されていない用 語は、文脈に よ
ドイ ツ連邦共和国につ いては、連邦 財務省又はその 権限を委任さ れた機関
(ii) (i)
2
内 に源泉のある 所得のみについ て当該一方の 締約国において租 税を課される べきものとされ る者を含まな
い。
1の規定により双方の締約国の居住者に該当する個人については、次のとおりその地位を決定する。
当該個人は、 その使用する恒久 的住居が存在 する締約国の居 住者とみなす。そ の使用する恒 久的住居
その重要な利害関係の中心がある締約国を決定することができない場合又はその使用する恒久的住居
な利害関係の中心がある締約国)の居住者とみなす。
を双方の 締約国内に有す る場合には、 当該個人は、その 人的及び経済 的関係がより密 接な締約国( 重要
(a)
その常用の 住居を双方の締 約国内に有す る場合又はこれを いずれの締約 国内にも有しな い場合には、
住 者とみなす。
をいずれの締約国内にも有しない場合には、当該個人は、その有する常用の住居が存在する締約国の居
(b)
当該個人が双 方の締約国の国民 である場合又 はいずれの締約 国の国民でもない 場合には、両 締約国の
当該個 人は、当該個 人が国民である 締約国の居住者と みなす。
(c)
権限のあ る当局は、合意に より当該事案 を解決する。
(d)
3
1
2
1の規定に より双方の締約 国の居住者に 該当する者で個人 以外のものに ついては、両締 約国の権限の あ
る当局は、 その者の事業の 実質的な管理 の場所、その者の 本店又は主た る事務所の所在 地、その者が 設立
され た場所その他 関連する全ての要 因を考慮して 、合意により、 この協定の適用上 その者が居住 者とみな
される締約国 を決定するよう努 める。両締約 国の権限のある 当局によるそ のような合意がな い場合には、
恒久的施設
その者は 、この協定に より認められる 租税の軽減又は免 除を受けるこ とができない。
第五 条
この協定の適用上、「恒久的施設」とは、事業を行う一定の場所であって企業がその事業の全部又は一
部を行 っているもの をいう。
「恒久的施 設」には、特に 、次のものを含 む。
事業の管理 の場所
工場
事務所
支店
(d) (c) (b) (a)
作 業場
鉱山、石油 又は天然ガスの 坑井、採石場 その他天然資源を 採取する場所
建築工事現場又は建設若しくは据付けの工事については、これらの工事現場又は工事が十二箇月を超え
る期間存続す る場合には、恒久 的施設を構成 するものとする 。
1から3までの規定にかかわらず、次のことを行う場合は、「恒久的施設」に当たらないものとする。
企業 に属する物品 又は商品の保管 、展示又は引渡し のためにのみ 施設を使用する こと。
企業に属する物品又は商品の在庫を保管、展示又は引渡しのためにのみ保有すること。
企業に 属する物品又は商 品の在庫を他 の企業による加 工のためにの み保有すること。
企 業のために物 品若しくは商品 を購入し、又は情 報を収集する ことのみを目的 として、事業を 行う一
定の場所を 保有すること。
企業の ためにその他の 準備的又は補 助的な性格の活動 を行うことの みを目的として 、事業を行う 一定
までに規定する活動を組み合わせた活動を行うことのみを目的として、事業を行う一定の場
の場所を保有 すること。
から
(a)
(e)
3
4
(f) (e)
(d) (c) (b) (a)
(e)
(f)
5
6
7
所 を保有するこ と。ただし、当 該一定の場所 におけるこのよう な組合せによる 活動の全体が 準備的又は
補助的な性 格のものである 場合に限る。
1及び2の規定にかかわらず、企業に代わって行動する者(6の規定が適用される独立の地位を有する
代理人を除く 。)が、一方の締 約国内で、当 該企業の名にお いて契約を締 結する権限を有し 、かつ、この
権限を反 復して行使す る場合には、当 該企業は、その者 が当該企業の ために行う全て の活動につい て、当
該一 方の締約国内 に恒久的施設を 有するものと される。ただし、 その者の活動が 4に規定する 活動(事業
を行う一定 の場所で行われた としても、4 の規定により当 該一定の場所 が恒久的施設であ るものとされ な
いよう なもの)のみ である場合は、こ の限りでない。
企業は、通 常の方法でその 業務を行う仲立 人、問屋その他 の独立の地位 を有する代理人を 通じて一方の
締約国内で 事業を行ってい るという理由 のみによっては、 当該一方の締 約国内に恒久的 施設を有する もの
とはさ れない。
一方の締 約国の居住者であ る法人が、他 方の締約国の居 住者である法 人若しくは他方の 締約国内にお い
て事業(恒久的施設を通じて行われるものであるか否かを問わない。)を行う法人を支配し、又はこれら
1
2
3
4
不動産所得
に 支配されてい るという事実の みによっては 、いずれの一方の 法人も、他方 の法人の恒久的 施設とはされ
ない。
第六 条
一方の締 約国の居住者が他 方の締約国内 に存在する不動 産から取得す る所得(農業又は 林業から生ず る
所得を含 む。)に対し ては、当該他方 の締約国において 租税を課する ことができる。
「不動産」と は、当該財産が 存在する締約 国の法令における 不動産の意義 を有するものと する。「不動
産」には、 いかなる場合にも 、不動産に附 属する財産、農 業又は林業に 用いられる家畜類 及び設備、不 動
産に関 する一般法の 規定の適用がある 権利、不動産用 益権並びに鉱 石、水その他の天 然資源の採取 又は採
取 の権利の対価 として料金(変 動制であるか固 定制であるかを 問わない。) を受領する権利を 含む。船舶
及び航空機 は、不動産とは みなさない。
1 の 規 定 は 、 不 動 産 の 直 接 使 用 、 賃貸 そ の 他の 全 て の形 式 に よる 使 用 か ら生 ず る 所得 に つ いて 適 用 す
る。
1及 び3の規定は 、企業の不動産か ら生ずる所得に ついても、適 用する。
1
2
3
第 七条
事業利 得
一方の 締約国の企業 の利得に対して は、その企業が他 方の締約国内 にある恒久的施 設を通じて当 該他方
の締 約国内におい て事業を行わない 限り、当該一 方の締約国にお いてのみ租税を課 することがで きる。一
方の締約国の 企業が他方の締約 国内にある恒 久的施設を通じ て当該他方の 締約国内において 事業を行う場
合には、 2の規定によ り当該恒久的施 設に帰せられる利 得に対しては 、当該他方の締 約国において 租税を
課す ることができ る。
こ の 条 及 び 第 二 十 二 条 の 規 定 の適 用 上 、各 締 約 国に お い て1 に 規 定 する 恒 久 的施 設 に 帰せ ら れ る利 得
は、企 業が当該恒久 的施設及び当該企 業の他の構成部 分を通じて果 たす機能、使用す る資産及び引 き受け
る 危 険 を考 慮 し た 上で 、 当 該恒 久 的 施設 が 同 一又 は 類 似 の条 件 で 同一 又 は 類似 の 活 動を 行 う 分 離し 、 か
つ、独立し た企業であると したならば、 特に当該企業の他 の構成部分と の取引において も、当該恒久 的施
設が取 得したとみら れる利得とする 。
一方の締 約国が、いずれか の締約国の企 業の恒久的施設 に帰せられる 利得を2の規定に より調整し、 そ
れに伴い、他方の締約国において租税を課された当該企業の利得に租税を課する場合において、当該一方
4
1
2
の 締約国が行っ た調整について 当該他方の締 約国の権限のある 当局が同意す るときは、当該 他方の締約国
は、その利 得に対する二重 課税を除去す るために必要な範 囲に限り、適 当な調整を行う 。当該一方の 締約
国が 行った調整に ついて当該他方の 締約国の権限 のある当局が同 意しない場合には 、両締約国の 権限のあ
る当局は、合 意によって、その 場合に生ずる 全ての二重課税 を除去するよ う努める。
他の条で別個に取り扱われている所得が企業の利得に含まれる場合には、当該他の条の規定は、この条
海 上運送及び航空運 送
の規 定によって影 響されることは ない。
第八条
一 方の締約国の 企業が船舶又は航 空機を国際運 輸に運用するこ とによって取得す る利得に対し ては、当
該 一方の締約国 においてのみ租 税を課すること ができる。
に規定 する賃貸又は
に 規定する使用 、保管若しくは 賃貸が、船舶 又は航空
この条 の規定の適用 上、船舶又は航 空機を国際運輸に 運用すること によって取得す る利得には、 次に掲
げる利 得を含む。た だし、
(b)
機を国際運輸 に運用することに 付随する場合 に限る。
(a)
裸用船に よる船舶又は航空 機の賃貸から 取得する利得
(a)
3
1
物品又は商品の運送のために使用されるコンテナー(コンテナーの運送のためのトレーラー及び関連
関連企業
一方の 締約国の企業が 他方の締約国 の企業の経営、支 配又は資本に 直接又は間接に 参加している 場合
することが できる。
当 該一方の企業 の利得とならな かったものに対 しては、これを 当該一方の企 業の利得に算入し て租税を課
きは、 その条件がな いとしたならば一 方の企業の利得 となったとみ られる利得であっ てその条件の ために
て、双方の 企業の間に、独立 の企業の間に 設けられる条件 と異なる条件 が設けられ、又は 課されている と
次のいずれか に該当する場合 であって、そ のいずれの場合に おいても、商 業上又は資金上 の関係におい
第九条
についても、 適用する。
1及び2の規定は、共同計算、共同経営又は国際経営共同体に参加していることによって取得する利得
設備を含む 。)の使用、保 管又は賃貸か ら取得する利得
(b)
している 場合
同一の者が一 方の締約国の企業 及び他方の締 約国の企業の経 営、支配又は資本 に直接又は間 接に参加
(b) (a)
2
3
一方の締約 国が、他方の締 約国において 租税を課された当 該他方の締約 国の企業の利得 を当該一方の 締
約国の企業 の利得に算入し て租税を課す る場合において、 その算入され た利得が、双方 の企業の間に 設け
られ た条件が独立 の企業の間に設け られたであろ う条件であった としたならば当該 一方の締約国 の企業の
利得となった とみられる利得で あるときは、 当該他方の締約 国は、その利 得に対して当該他 方の締約国に
おいて課 された租税の 額について適当 な調整を行う。こ の調整に当た っては、この協 定の他の規定 に妥当
な考 慮を払うもの とし、両締約国 の権限のある 当局は、必要があ るときは、相互 に協議する。
1の規定にかかわらず、締約国は、1に規定する条件がないとしたならば当該締約国の企業の利得とし
て更正 の対象となっ たとみられる利得 に係る課税年度 の終了時から 十年を経過した後 は、1に規定 する状
況 においても、 当該利得の更正 をしてはならな い。この3の規 定は、不正に 租税を免れた場合 又は一方の
締約国の権 限のある当局が 当該十年の期 間内に他方の締約 国の企業(当 該他方の締約国 に対するその 納税
義務が、当該一方の締約国の企業に対する当該一方の締約国による1に規定する課税によって、直接に影
響を 受 け るも の に 限る 。 ) につ い て 当 該他 方 の 締約 国 の 権限 の あ る当 局 に 通 知し た 場 合に は 、 適用 し な
い。
1
2
3
第 十条
配当
一方の 締約国の居住 者である法人が 他方の締約国の居 住者に支払う 配当に対しては 、当該他方の 締約国
にお いて租税を課 することができる 。
一方の締 約国の居住者であ る法人が支払 う配当に対して は、当該一方 の締約国において も、当該一方 の
締約国の 法令に従って 租税を課するこ とができる。その 租税の額は、 当該配当の受益 者が他方の締 約国の
居住 者である場合 には、次の額を 超えないもの とする。
当該配当の受益者が、当該配当の支払を受ける者が特定される日をその末日とする六箇月の期間を通
その他の全 ての場合には、 当該配当の額 の十五パーセント
く 。)である場 合には、当該配 当の額の五パー セント
じ 、 当 該 配 当 を 支 払 う 法 人 の 議決 権 の ある 株 式 の十 パ ー セ ント 以 上 を直 接 に 所有 す る 法人 ( 組 合を 除
(a)
の二十五パー セント以上を直 接に所有する 法人(組合を除く 。)である場 合には、当該配 当に対しては 、
る者 が特定される 日をその末日と する十八箇月 の期間を通じ、当 該配当を支払う 法人の議決権 のある株式
2の規定にかかわらず、配当の受益者が、一方の締約国の居住者であり、かつ 、当該配当の支払を受け
(b)
4
5
6
7
当 該配当を支払 う法人が居住者 とされる他方 の締約国において は、租税を課 することができ ない。
2及び 3の規定は、 配当を支払う法 人のその配当に充 てられる利得 に対する課税に 影響を及ぼす もので
はな い。
この条に おいて、「配当」 とは、株式、 受益株式、鉱業 株式、発起人 株式その他利得の 分配を受ける 権
利(信用 に係る債権を 除く。)から生 ずる所得及び分配 を行う法人が 居住者とされる 締約国の租税 に関す
る法 令上株式から 生ずる所得と同 様に取り扱わ れる他の所得をい う。
1から3までの規定は、一方の締約国の居住者である配当の受益者が、当該配当を支払う法人が居住者
と さ れる 他 方 の締 約 国 内に お い て 当該 他 方 の締 約 国 内に あ る 恒久 的 施 設を 通 じ て 事業 を 行 う場 合 に おい
て 、当該配当の 支払の基因とな った株式その他 の持分が当該恒 久的施設と実 質的な関連を有す るものであ
るときは、 適用しない。こ の場合には、 第七条の規定を適 用する。
一 方の締約国の 居住者である法 人が他方の締 約国内において利 得又は所得を取 得する場合に は、当該他
方の締約国は 、当該法人の支払 う配当及び当 該法人の留保所 得については 、これらの配当及 び留保所得の
全部又は一部が当該他方の締約国内において生じた利得又は所得から成るときにおいても、当該配当(当
1
2
3
該 他方の締約国 の居住者に支払 われる配当及 び配当の支払の基 因となった株 式その他の持分 が当該他方の
締約国内に ある恒久的施設 と実質的な関 連を有するもので ある場合の配 当を除く。)に 対していかな る租
利子
税も 課することが できず、また、当 該留保所得に 対して租税を課 することができな い。
第十一条
一方の締約国内において生じ、他方の締約国の居住者が受益者である利子に対しては、当該他方の締約
国に おいてのみ租 税を課すること ができる。
この条において、「利子」とは、全ての種類の信用に係る債権(担保の有無及び債務者の利得の分配を
受ける 権利の有無を 問わない。)から 生じた所得、特 に、公債、債 券又は社債から生 じた所得(公 債、債
券 又は社債の割 増金及び賞金を 含む。)及び他 の所得で当該所 得が生じた締 約国の租税に関す る法令上貸
付金から生 じた所得と同様 に取り扱われ るものをいう。利 子には、前条 で取り扱われる 所得を含まな い。
支払の遅延に対して課される損害金は、この条の規定の適用上利子には該当しない。
1の規定 は、一方の締約国 の居住者であ る利子の受益者 が、当該利子 の生じた他方の締 約国内におい て
当 該 他 方 の 締 約 国 内 に ある 恒 久 的 施 設 を 通 じ て 事 業 を 行 う 場 合 に お い て 、 当 該 利 子 の 支 払 の 基 因 と な っ た
4
1
2
債 権が当該恒久 的施設と実質的 な関連を有す るものであるとき は、適用しな い。この場合に は、第七条の
規定を適用 する。
利子の支払の基因となった債権について考慮した場合において、利子の支払者と受益者との間又はその
双方と第三者 との間の特別の関 係により、当 該利子の額が、 その関係がな いとしたならば支 払者及び受益
者が合意 したとみられ る額を超えると きは、この条の規 定は、その合 意したとみられ る額について のみ適
用す る。この場合 には、支払われ た額のうちそ の超過する部分に 対しては、この 協定の他の規 定に妥当な
使用料
考慮を払っ た上で、各締約国 の法令に従っ て租税を課する ことができる 。
第十二 条
一方の締約 国内において生 じ、他方の締約 国の居住者が受 益者である使 用料に対しては、 当該他方の締
約国におい てのみ租税を課 することがで きる。
こ の条において 、「使用料」と は、文学上、 芸術上若しくは学 術上の著作物( 映画フィルム を含む。)
の著作権、特 許権、商標権、意 匠、模型、図 面、秘密方式若 しくは秘密工 程の使用若しくは 使用の権利の
対価として又は産業上、商業上若しくは学術上の経験に関する情報の対価として受領される全ての種類の
3
4
1
支 払金をいう。
1の規 定は、一方の 締約国の居住者 である使用料の受 益者が、当該 使用料の生じた 他方の締約国 内にお
いて 当該他方の締 約国内にある恒久 的施設を通じ て事業を行う場 合において、当該 使用料の支払 の基因と
なった権利又 は財産が当該恒久 的施設と実質 的な関連を有す るものである ときは、適用しな い。この場合
には、第 七条の規定を 適用する。
使用料の支払 の基因となった 使用、権利又 は情報について考 慮した場合に おいて、使用料 の支払者と受
益者との間 又はその双方と第 三者との間の 特別の関係によ り、当該使用 料の額が、その関 係がないとし た
ならば 支払者及び受 益者が合意したと みられる額を超 えるときは、 この条の規定は、 その合意した とみら
れ る額について のみ適用する。 この場合には、 支払われた額の うちその超過 する部分に対して は、この協
譲渡収益
定の他の規 定に妥当な考慮 を払った上で 、各締約国の法令 に従って租税 を課することが できる。
第十三 条
一方の締 約国の居住者が第 六条に規定す る不動産であっ て他方の締約 国内に存在するも のの譲渡によ っ
て 取 得 す る 収 益 に 対 し ては 、 当 該 他 方 の 締 約 国 に お い て 租 税 を 課 す る こ と が で き る 。
2
3
4
5
一方の締約 国の居住者が法 人、組合又は 信託財産(資産の 価値の五十パ ーセント以上が 第六条に規定 す
る不動産で あって他方の締 約国内に存在 するものにより直 接又は間接に 構成される法人 、組合又は信 託財
産に 限る。)の株 式又は持分の譲渡 によって取得 する収益に対し ては、当該他方の 締約国におい て租税を
課することが できる。
一 方 の 締 約 国 の 企 業 が 他 方 の 締 約国 内 に 有す る 恒 久的 施 設 の事 業 用 資 産を 構 成 する 財 産 (不 動 産 を除
く。 )の譲渡から 生ずる収益(当 該恒久的施設 の譲渡又は企業全 体の譲渡の一部 としての当該 恒久的施設
の譲渡から 生ずる収益を含む 。)に対して は、当該他方の 締約国におい て租税を課するこ とができる。
一 方の締約国の 企業が国際運輸に 運用する船舶 若しくは航空機 又はこれらの船舶 若しくは航空 機の運用
に 係る財産(不 動産を除く。) の譲渡によって 当該一方の締約 国の企業が取 得する収益に対し ては、当該
一方の締約 国においてのみ 租税を課する ことができる。
1 から4までに 規定する財産以 外の財産の譲 渡から生ずる収益 に対しては、譲 渡者が居住者 とされる締
給与所得
約国において のみ租税を課する ことができる 。
第十四条
1
2
次条、第十 七条及び第十八 条の規定が適 用される場合を除 くほか、一方 の締約国の居住 者がその勤務 に
ついて取得 する給料、賃金 その他これら に類する報酬に対 しては、勤務 が他方の締約国 内において行 われ
ない 限り、当該一 方の締約国におい てのみ租税を 課することがで きる。勤務が他方 の締約国内に おいて行
われる場合に は、当該勤務につ いて取得する 給料、賃金その 他これらに類 する報酬に対して は、当該他方
の締約国 において租税 を課することが できる。
から
までに規定す る要件を満たす 場合には、当 該一方の締約国に おいてのみ租 税
1の規定にか かわらず、一方 の締約国の居 住者が他方の締約 国内において 行う勤務につい て取得する報
酬に対して は、次の
(c)
当 該課税年度に おいて開始し、 又は終了するいず れの十二箇月 の期間において も、当該報酬の 受領者
を課す ることができ る。
(a)
当該報 酬が当該他方の 締約国の居住 者でない雇用者又 はこれに代わ る者から支払わ れるものであ るこ
が当該他方 の締約国内に滞 在する期間が 合計百八十三日を 超えないこと 。
(a)
当該報酬 が雇用者の当該他 方の締約国内 に有する恒久的 施設によって 負担されるもので ないこと。
と。
(b)
(c)
3
1及び2の 規定にかかわら ず、一方の締 約国の企業が国際 運輸に運用す る船舶内又は航 空機内におい て
役員報酬
行われる勤 務に係る報酬に 対しては、当 該一方の締約国に おいて租税を 課することがで きる。
第十 五条
一方の締約国 の居住者が他方の 締約国の居住 者である法人の 役員の資格で 取得する役員報酬 その他これに
芸能人及 び運動家
芸能人 又は運動家と しての個人的活 動に関する所得が 当該芸能人又 は運動家以外の 者に帰属する 場合に
し ては、当該他 方の締約国にお いて租税を課す ることができる 。
優、音 楽家その他の 芸能人又は運動家 として他方の締 約国内で行う 個人的活動によっ て取得する所 得に対
第十四条の規定にかかわらず、一方の締約国の居住者が演劇、映画、ラジオ若しくはテレビジョンの俳
第十 六条
類する支払金に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
1
2
は、当該所得に対しては、第十四条の規定にかかわらず、当該芸能人又は運動家の活動が行われる締約国
退職年金その他 これに類する 給付
において租税 を課することがで きる。
第十七条
1
2
1
次条2の規 定が適用される 場合を除くほ か、一方の締約国 内において生 ずる退職年金そ の他これに類 す
る報酬であ って他方の締約 国の居住者に 支払われるもの又 は当該一方の 締約国の社会保 障に関する法 令に
基づ いて他方の締 約国の居住者に対 して支払われ る給付に対して は、当該一方の締 約国において 租税を課
することがで きる。
1の規定にかかわらず、政治的迫害又は戦争の結果受けた傷害若しくは損害に対する補償(損害賠償を
含む 。)として、 一方の締約国、 一方の締約国 の州又は一方の締 約国の地方政府 若しくは地方 公共団体に
よって他方 の締約国の居住者 である者に支 払われる継続的 又は一時的な 給付に対しては、 当該一方の締 約
政府 職員
国にお いてのみ租税 を課することがで きる。
第 十八条
方の締約 国においてのみ租 税を課するこ とができる。
府若しくは地方公共団体によって支払われる給料、賃金その他これらに類する報酬に対しては、当該一
る役務 につき、個人 に対し、当該一 方の締約国、当該 一方の締約国 の州又は当該一 方の締約国の 地方政
一方 の締約国、一 方の締約国の州 又は一方の締約国 の地方政府若 しくは地方公共 団体に対し提 供され
(a)
2
もっとも、当該役務が他方の締約国内において提供され、かつ、当該個人が次の
又は
(i)
の 規定に該
(ii)
当該他方の締 約国の国民
は、 当該他方の締 約国においてのみ 租税を課するこ とができる。
当する当該 他方の締約国の 居住者である 場合には、その給 料、賃金その 他これらに類す る報酬に対し て
(b)
1の規定に かかわらず、一 方の締約国、 一方の締約国の州 又は一方の締 約国の地方政府 若しくは地方
専ら当該 役務を提供する ため当該他方 の締約国の居住者 となった者で ないもの
(ii) (i)
も っ と も 、 当 該 個 人 が 他 方 の 締 約 国 の 居 住 者 で あ り、 か つ 、当 該 他 方の 締 約 国の 国 民 で ある 場 合 に
租税を 課することが できる。
した基金か ら支払われる退 職年金その他 これに類する報酬 に対しては、 当該一方の締約 国においての み
一 方の締約国の 州若しくは当該 一方の締約国の 地方政府若しく は地方公共団体 が設立し、若し くは拠出
は当該一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体によって支払われ、又は当該一方の締約国、当該
公共団体に 対し提供される役 務につき、個 人に対し、当該 一方の締約国 、当該一方の締約 国の州若しく
(a)
は、当該 退職年金その他こ れに類する報 酬に対しては、 当該他方の締 約国においてのみ 租税を課する こ
(b)
3
4
と ができる。
一方の 締約国、一方 の締約国の州又 は一方の締約国の 地方政府若し くは地方公共団 体の行う事業 に関連
して 提供される役 務につき支払われ る給料、賃金 、退職年金その 他これらに類する 報酬について は、第十
四条から前条 までの規定を適用 する。
1 及 び 2 の 規 定 は 、 ゲ ー テ ・ イ ン ス テ ィ ト ゥ ー ト、 ド イ ツ 学 術 交 流 会 又 は 両 締 約 国 の 政 府 が 外 交 上 の 公
文の 交換により合 意するその他こ れらに類する 機関に対し提供さ れる役務につき 、個人に対し 、これらの
機関から支 払われる給料、賃 金、退職年金 その他これらに 類する報酬に ついて準用する。 もっとも、当 該
学生
機関が 設立された締 約国において当該 報酬に対して租 税が課されな い場合には、第十 四条から前条 までの
規 定を適用する 。
第十九条
専ら教育又は訓練を受けるため一方の締約国内に滞在する学生又は事業修習者であって、現に他方の締約
国の居住者で あるもの又はその 滞在の直前に 他方の締約国の 居住者であっ たものがその生計 、教育又は訓 練
のために 受け取る給付 (当該一方の締約 国外から支払わ れるものに限 る。)については 、当該一方の 締約国
に おいては、租 税を課すること ができない。 この条に定める租 税の免除は、 事業修習者につ いては、当該 一
その他の所 得
1に規 定する一方の 締約国の居住者 と支払者との間又 はその双方と 第三者との間の 特別の関係に より、
と きは、当該所 得については、 適用しない。こ の場合には、第 七条の規定を 適用する。
いて、 当該所得の支 払の基因となった 権利又は財産が 当該恒久的施 設と実質的な関連 を有するもの である
の受益者が 、他方の締約国内 において当該 他方の締約国内 にある恒久的 施設を通じて事業 を行う場合に お
1の規定は、 一方の締約国の 居住者である 所得(第六条2に 規定する不動 産から生ずる所 得を除く。)
対しては 、当該一方の 締約国において のみ租税を課する ことができる 。
一方の締 約国の居住者が受 益者である所 得(源泉地を問 わない。)で あって前各条に規 定がないもの に
第二 十条
方の締約国 内において最 初に訓練を開始 した日から一年を 超えない期間 についてのみ適 用する。
1
2
3
1に規定する所得の額が、その関係がないとしたならば当該居住者及び当該支払者が合意したとみられる
額を超えると きは、この条の規 定は、その合 意したとみられ る額について のみ適用する。こ の場合には、
支払われた額のうちその超過する部分に対しては、この協定の他の規定に妥当な考慮を払った上で、各締
特典を受ける 権利
約 国の法令に従 って租税を課す ることができ る。
第二十一条
一方の締約国の居住者であって他方の締約国内において所得を取得するものは、2に規定する適格者に
該当し、かつ 、この協定に基づ く特典を受け るためにこの協 定の関連する 規定に規定する要 件を満たす場
合に限り 、各課税年度 において、この 協定に基づく全て の特典を受け る権利を有する 。ただし、こ の協定
から
までに掲げる 者のいずれか に該当する場合に は、各課税年 度に
に基 づく特典を受 けることに関し 、この条に別 段の定めがある場 合は、この限り でない。
一方の締約国の居住者は、次の
(f)
1
2
おいて 適格者とする 。
個人
(a)
年金基金 又は年金計画(当 該課税年度の 直前の課税年度 の終了の日に おいてその受益者 、構成員又は
れ、かつ、通 常取引されるもの に限る。)
法人( その主たる種類 の株式が、一 又は二以上の公認 の有価証券市 場において上場 され、又は登 録さ
適格政府機 関
(c) (b) (a)
(d)
3
参 加者の五十パ ーセントを超え るものがいず れかの締約国の居 住者である個人 であるものに 限る。)
当該一方の 締約国の法令に 基づいて設立 された者であって 、専ら宗教、 慈善、教育、科 学、芸術、文
化そ の他公の目的 のために運営され るもの(当該一 方の締約国の 法令において所得 の全部又は一 部に対
する租税が免 除されるものに限 る。)
までに掲げる適格者である当該一方の締約国の居住者によって直接又は間接に所有されるものに
個人以外 の者(当該者の 議決権のある 株式その他の受益 に関する持分 の六十五パーセ ント以上が、
から
定するもの を満たし、かつ 、次の
有する 。
又は
のいずれかの場 合に該当する ときは、当該特 典を受ける権 利を
(b)
当該居住者の 議決権のある株式 その他の受益 に関する持分の 六十五パーセント 以上が、当該 所得を直
(a)
に 関し、当該居 住者が、この協 定に基づく特典 を受けるための 要件であって この協定の関連す る規定に規
一 方の締約国の 居住者は、適格者 に該当しない 場合においても 、他方の締約国内 において取得 する所得
限る。)
(e)
接に取得 したとしたならば この協定に基 づいて同等の又 は当該特典よ りも有利な特典を 受けることが で
(a)
(e)
(f)
(a)
4
当該居住者 の議決権のある 株式その他の 受益に関する持分 の九十パーセ ント以上が、当 該所得を直接
き る者によって 直接又は間接に 所有される場 合
合
いては、当該配当の支払を受ける者が特定される日)に先立つ十二箇月の期間を通じて2
又は3 に規
源泉徴収による課税については、一方の締約国の居住者は、その所得の支払が行われる日(配当につ
(f)
て2
る。
又は3に規定する要件を満たしているときは、当該課税年度について当該要件を満たすものとす
その他 の全ての場合に ついては、一 方の締約国の居住 者は、課税年 度の総日数の半 数以上の日に おい
る。
定 す る 要 件 を 満 た し て い る と き は、 当 該 支 払が 行 わ れる 課 税 年度 に つ いて 当 該 要 件を 満 た すも の と す
(f)
2
又は3の 規定の適用につ いては、次に 定めるところによ る。
て同等の又は当該特典よりも有利な特典を受けることができる者によって直接又は間接に所有される場
に取 得したとした ならばこの協定又 は当該所得が生 ずる締約国が 他の国との間で締 結した協定に 基づい
(b)
(a)
(f)
(b)
5
から
ま でに掲げる要 件を満たすときは 、この協定に 基づく特典を受 ける権利を有 す
一方の締 約国の居住者は 、適格者に該 当しない場合にお いても、他方 の締約国内にお いて取得する 所
得に関し、 次の
る。
(iii)
当 該 居 住 者 が 当 該 一 方 の 締 約 国 内 に お い て 事 業 の 活 動 に 従 事 し て い る こ と 。た だ し 、当 該 事 業に
(i)
(a)
当該所得が
に規定する事業 に関連し、又 は付随して取得 されるものである こと。
当該居 住者が当該特典を 受けるために この協定の関連 する規定に規 定する要件を満た すこと。
(i)
と第九条1
若しくは
に 規定する関係 を有する者から他 方の締約国内 において生ずる 所得を取得す る
(b)
に規定す る条件を満たすこ ととはならな い。この
の規 定の適用上、 事業が実質的なも のであるか否
が当該他方の締約国内において行う事業との関係において実質的なものでなければ、当該所得について
場合に は、当該居住 者が当該一方の 締約国内において 行う事業が、 当該居住者又は 当該関係を有 する者
(a)
一 方の締約国の 居住者が、他方 の締約国内におい て行う事業か ら所得を取得す る場合又は当該 居住者
(b)
が行 う銀行業、保 険業又は証券業 を除く。)を含ま ない。
は、当該 居住者が自己の 勘定のために 投資を行い、又は 管理するもの (銀行、保険会 社又は証券会 社
(i)
(iii) (ii)
(a)
(b)
6
か は、全ての事 実及び状況に基 づいて判断さ れる。
の規定に基 づきある者が一 方の締約国内 において事業の活 動に従事してい るか否かを決 定するに当
(a)
を受ける権利を有する場合に該当しないときにおいても、当該居住者の要請に基づき、他方の締約国の権
一方の締 約国の居住者は、 適格者に該当 せず、かつ、3 又は5の規定 に基づき当該規定 に規定する特 典
関連す るものとする 。
れぞれの者 が一若しくは二 以上の同一の 者によって支配さ れているとき は、一方の者及 び他方の者は 、
い かなる場合に も、全ての事実 及び状況に基づ いて、一方の者 が他方の者を支 配しているとき 、又はそ
ント以上)を直接若しくは間接に所有する場合には、一方の者及び他方の者は、関連するものとする。
受益に関す る持分の五十パー セント以上( 法人の場合には 、当該法人の 議決権のある株式 の五十パーセ
権のある株式の五十パーセント以上)を直接若しくは間接に所有する場合又は第三者がそれぞれの者の
す。一方 の者が他方の者 の受益に関す る持分の五十パー セント以上( 法人の場合には 、当該法人の 議決
に 関 連 す る 者 が 同 一 の 又 は補 完 的 な事 業 に 従事 し て い る場 合 に 限る 。 ) は、 そ の 者が 行 う もの と み な
たっ て、その者が 組合員である組合 が行う事業及び その者に関連 する者が行う事業 (その者及び その者
(c)
7
限 のある当局が 、当該他方の締 約国の法令又 は行政上の慣行に 従って、当該 居住者の設立、 取得又は維持
及 びそ の 業 務の 遂 行 が当 該 特 典 を受 け る こと を そ の主 た る 目的 の 一 つ とす る も ので な い と認 定 す ると き
は、 この協定に基 づく全ての特典又 は当該他方の 締約国において 取得する所得に関 するこの協定 に基づく
特典を受ける ことができる。一 方の締約国の 居住者によりこ の6の規定に 基づいて要請が行 われた他方の
締約国の 権限のある当 局は、当該要請 を拒否する前に、 当該一方の締 約国の権限のあ る当局と協議 する。
この条の規定 の適用上、
「適格政府機関」とは、一方の締約国の政府、一方の締約国の州の政府若しくは一方の締約国の地方
「主た る種類の株式」 とは、法人の 議決権のある株式 の過半数を占 める一又は二以 上の種類の株 式を
をいう。
政 府若しくは一 方の締約国の地 方政府若しくは 地方公共団体が 直接若しくは間 接に全面的に所 有する者
政府若しくは地方公共団体、ドイツ連邦銀行、日本銀行又は一方の締約国の政府、一方の締約国の州の
(a)
「公認の 有価証券市場」と は、次のもの をいう。
いう。
(b)
(c)
日 本国の金融商 品取引法(昭和 二十三年法律第二 十五号)に基 づき設立された 有価証券市場
香港取引所、 ナスダック市場、 ニューヨーク証 券取引所、シ ンガポール取引所 、スイス取引 所及び
令を承継する指令に従って規制される市場
金融商品市 場指令(欧州議 会・閣僚理事 会指令二〇〇四・ 三九・EC)( 改正を含む。 )又は同指
(ii) (i)
れ、かつ、 運営される者
又は
に規定 する者をいう 。
に規 定する者の利益 のために行われる 投資から取得 される場
に 規 定 す る 者 の 利 益 の た め に 投 資 す る こ と を 目 的 と し て 設 立 さ れ 、 か つ 、 運 営さ れ る 者 。た だ
し、当該者の 実質的に全ての所 得が、
(i)
合に限る 。
(i)
(d)
有価証券市 場
「年金 基金又は年金計画 」とは、次の
(ii)
専 ら 又 は 主 と し て 年 金 そ の 他 こ れ に 類 す る 給 付 を 管 理 し 、 又 は 支 給 す る こ と を 目 的と し て 設 立さ
(i)
この 条の規定の適用 上、両締約国 の権限のある当局 が公認の有価 証券市場として 合意するその 他の
台湾証券 取引所
(iii)
(iv)
(i)
(ii)
8
9
1
この協定の 他の規定にかか わらず、全て の関連する事実及 び状況を考慮 して、この協定 の特典を受け る
ことが当該 特典を直接又は 間接に得るこ ととなる仕組み又 は取引の主た る目的の一つで あったと判断 する
こと が妥当である 場合には、当該特 典を与えるこ とがこの協定の 関連する規定の目 的に適合する ことが立
証されるとき を除き、その所得 については、 当該特典は、与 えられない。
この協定の規定は、租税回避又は脱税を防止するための一方の締約国の法令の規定の適用をいかなる態
二重課税の 除去
様に おいても制限 するものと解し てはならない 。ただし、これら の規定がこの協 定の目的に適 合する場合
に限る。
第二十 二条
日本国以外 の国において納 付される租税を 日本国の租税か ら控除するこ とに関する日本国 の法令の規定
に従い、日 本国の居住者が この協定の規 定に従ってドイツ 連邦共和国に おいて租税を課 される所得を ドイ
ツ連邦共和国内において取得する場合には、当該所得について納付されるドイツの租税の額は、当該居住
者に対して課 される日本国の租 税の額から控 除する。ただし 、控除の額は 、日本国の租税の 額のうち当該
所得に対応する額を超えないものとする。
2
ドイツ連邦 共和国の居住者 がこの協定の 規定に従って日本 国において租 税を課される所 得を取得する 場
合又は第十 条3の規定に基 づいて日本国 の租税が免除され る所得を取得 する場合には、 次の規定を適 用す
る。
に 定 め る 場 合 を 除 く ほ か 、 当 該 所 得 は 、 ド イ ツ の租 税 の 課税 標 準 から 除 外 さ れる 。 配 当に 関 し て
(c)
ドイツ 連邦共和国は、 税率の決定に 当たって、この協 定の規定に基 づいてドイツの 租税を免除さ れた
外の者に帰 せられる配当に ついては、適 用しない。
除 することがで きる配当及びド イツ連邦共和国 の法令において ドイツ連邦共和 国の居住者であ る法人以
らの所得の除外は、租税を免除される法人が支払う配当、配当を支払う法人が日本国の租税に関して控
人が直接に 所有するものに限 る。)が支払 う配当について のみ適用する 。第一文に規定す る課税標準か
て日本国の居住者である法人(その資本の十パーセント以上を当該ドイツ連邦共和国の居住者である法
は、この 課税標準からの 所得の除外は 、ドイツ連邦共和 国の居住者で ある法人(組合 を除く。)に 対し
(a)
次に掲げ る所得に関し、日 本国の法令及 びこの協定の規 定に従って当 該所得について支 払われた日本
所得を考慮に 入れる権利を有す る。
(b)
(c)
の規定が適用さ れないもの
国 の租税の額は 、ドイツの租税 に関する法令 の外国の租税の控 除に関する規定 に従って、所 得に対する
ドイツの租 税の額から控除 する。
第十 条に規定する配当 であって、
(a)
の規定の適用上、 ドイツ連邦共 和国の居住者の 所得であって 、この協定の規定 に従って日本 国
(c)
ついて は、
の規定 は、これらの利 得、所得若しくは 収益が物品及 び商品の生産、 加工、製作若 しくは
第七条及び 第十条に規定す る利得又は所 得並びに第十三条 3に規定する 資産の譲渡から 生ずる収益に
に おいて租税を 課されるものは 、日本国内に源 泉があるものと みなす。
この
第十七条1 の規定が適用され る所得
第十 六条の規定が適 用される所得
第十五条 の規定が適用さ れる所得
第十三条2の 規定が適用される 譲渡収益
(v) (iv) (iii) (ii) (i)
れらの利 得、所得若しくは 収益がこれら の活動に経済的 に帰せられる 場合に限り、適用 する。第一文 の
組立て、天然資源の探査及び採取、銀行業及び保険業、商業若しくは役務の提供から生ずる場合又はこ
(a)
(d)
(c)
までのいずれか の要件に該当 する場合には、二 重課税は、
(iii)
に規定す る税額の控除 の方法により除 去される。
規 定は、事業の 目的のために十 分に実体の備 わった事業活動が 行われている場 合に限り、適 用する。
から
(i)
の規定が適 用されない場合 には、二重課 税は、
の規 定にかかわらず、 次の
(a)
の
(c)
両締約国 において所得又 は所得の要素 がこの協定の異な る規定に基づ き取り扱われ、 その結果とし
規定に基づい て税額の控除によ り除去される 。
(e)
お いて、実際に 租税を課さない とき。
(c)
ことによ って除去される。
は所得の要素 については、二重 課税は、その 通知が行われた 年の翌年の一月一 日から税額を 控除する
控除に 関する規定を適 用しようとす る所得又は所得の 要素について 通知する場合。 通知された所 得又
ドイツ連邦 共和国が日本国 に対し、協議 の後、外交上の経 路を通じて、
の規定に基づ いて税額の
日本国 が、この協定の規 定に従って所 得又は所得の要 素に対して租 税を課することが できる場合に
2又は3の規定に従った手続によっても取扱いの相違を解消することができないときに限る。 )
て、 当該所得に対 して二重課税、 非課税又は軽課税 が生ずる場合 (二重課税の場 合には、第二 十四条
(i)
(ii)
(iii)
(a)
1
2
3
第 二十三条
無 差別待遇
一方の 締約国の国民 は、他方の締約 国において、租税 又はこれに関 連する要件であ って、特に居 住者で
ある か否かに関し 同様の状況にある 当該他方の締 約国の国民に課 されており、若し くは課される ことがあ
る租税若しく はこれに関連する 要件以外のも の又はこれらよ りも重いもの を課されることは ない。この規
定は、第 一条の規定に かかわらず、い ずれの締約国の居 住者でもない 者にも、適用す る。
一 方 の 締 約 国 の 企 業 が 他 方の 締 約 国内 に 有 す る恒 久 的 施設 に 対 する 租 税 は、 当 該 他 方の 締 約 国に お い
て、同様の 活動を行う当該他 方の締約国の 企業に対して課 される租税よ りも不利に課され ることはない 。
この規 定は、一方の 締約国に対し、家 族の状況又は家 族を扶養する ための負担を理由 として当該一 方の締
約 国の居住者に 認める租税上の 人的控除、救済 及び軽減を他方 の締約国の居 住者に認めること を義務付け
るものと解 してはならない 。
第 九条1、第十 一条4、第十二 条4又は第二 十条3の規定が適 用される場合を 除くほか、一 方の締約国
の企業が他方 の締約国の居住者 に支払った利 子、使用料その 他の支払金に ついては、当該一 方の締約国の
企業の課税対象利得の決定に当たって、当該一方の締約国の居住者に支払われたとした場合における条件
4
5
1
と 同様の条件で 控除するものと する。
一方の 締約国の企業 であってその資 本の全部又は一部 が他方の締約 国の一又は二以 上の居住者に より直
接又 は間接に所有 され、又は支配さ れているもの は、当該一方の 締約国において、 租税又はこれ に関連す
る要件であっ て、当該一方の締 約国の類似の 他の企業に課さ れており、若 しくは課されるこ とがある租税
若しくは これに関連す る要件以外のも の又はこれらより も重いものを 課されることは ない。
第二条の規定 にかかわらず、 この条の規定 は、締約国、締約 国の州又は締 約国の地方政府 若しくは地方
相互協議手 続
公共団体に よって課される全 ての種類の租 税に適用する。
第二十 四条
一方又は双 方の締約国の措 置によりこの協 定の規定に適合 しない課税を 受けたと認める者 又は受けるこ
と にな る と 認め る 者 は、 そ の 事案 に つ い て、 当 該 一方 又 は 双方 の 締 約国 の 法 令 に定 め る 救済 手 段 とは 別
に、自己が居住者である締約国の権限のある当局に対して又は当該事案が前条1の規定の適用に関するも
のである場合 には自己が国民で ある締約国の 権限のある当局 に対して、申 立てをすることが できる。当該
申立ては、この協定の規定に適合しない課税に係る措置の最初の通知の日から三年以内に、しなければな
2
3
4
5
ら ない。
権限の ある当局は、 1に規定する申 立てを正当と認め るが、自ら満 足すべき解決を 与えることが できな
い場 合には、この 協定の規定に適合 しない課税を 回避するため、 他方の締約国の権 限のある当局 との合意
によってその 事案を解決するよ う努める。成 立した全ての合 意は、両締約 国の法令上のいか なる期間制限
にもかか わらず、実施 されなければな らない。
両締約国の権 限のある当局は 、この協定の 解釈又は適用に関 して生ずる困 難又は疑義を合 意によって解
決するよう 努める。両締約国 の権限のある 当局は、また、 この協定に定 めのない場合にお ける二重課税 を
除去す るため、相互 に協議することが できる。
両締約国の 権限のある当局 は、2及び3に 規定する合意に 達するため、 直接相互に通信す ること(両締
約国の権限 のある当局又は その代表者に より構成される合 同委員会を通 じて通信するこ とを含む。) がで
きる。
一 方 又 は 双 方 の 締 約 国 の 措 置 に よ り あ る 者 が こ の 協 定 の規 定 に 適合 し な い課 税 を 受け た 事 案 につ い
て、1の 規定に従い、当該 者が一方の締 約国の権限のあ る当局に対し て申立てをし、か つ、
(a)
1
当該一方の締約国の権限のある当局から他方の締約国の権限のある当局に対し当該事案に関する協議
情報の交換
両締 約国の権限の ある当局は、この 協定の規定の実 施又は両締約 国、両締約国の州 若しくは両締 約国の
第二十五条
両締約国の権限のある当局は、この5の規定の実施方法を合意によって定める。
拘束するも のとし、両締約 国の法令上の いかなる期間制限 にもかかわら ず、実施されな ければならな い。
実 施する両締約 国の権限のある 当局の合意を受 け入れない場合 を除くほか、 当該仲裁決定は、 両締約国を
は、当 該未解決の事 項は、仲裁に付託 されない。当該 事案によって 直接に影響を受け る者が、仲裁 決定を
該者に対し て当該他方の締約 国の権限のあ る当局に対する 当該申立ての 日から二年以内に 通知した場合 に
限の ある当局が、 当該未解決の事 項が仲裁によ る解決に適しない ことについて合 意し、かつ、 その旨を当
ついてい ずれかの締約 国の裁判所又は 行政審判所が既に 拘束力のある 決定を行った場 合又は両締約 国の権
当該者が要請 するときは、当該 事案の未解決 の事項は、仲裁 に付託される 。ただし、当該未 解決の事項に
ため の合意に達す ることができない 場合において、
の申立てを した日から二年 以内に、2の 規定に従い、両締 約国の権限の ある当局が当該 事案を解決す る
(b)
2
3
地 方政府若しく は地方公共団体 が課する全て の種類の租税に関 する法令(当 該法令に基づく 課税がこの協
定の規定に 反しない場合に 限る。)の運 用若しくは執行に 関連する情報 を交換する。情 報の交換は、 第一
条及 び第二条の規 定による制限を受 けない。
1の規定 に基づき一方の締 約国が受領し た情報は、当該 一方の締約国 がその法令に基づ いて入手した 情
報と同様 に秘密として 取り扱うものと し、1に規定する 租税の賦課若 しくは徴収、こ れらの租税に 関する
執行 若しくは訴追 、これらの租税 に関する不服 申立てについての 決定又はこれら の監督に関与 する者又は
当局(裁判 所及び行政機関を 含む。)に対 してのみ、開示 される。これ らの者又は当局は 、当該情報を そ
のよう な目的のため にのみ使用する。 これらの者又は 当局は、当該 情報を公開の法廷 における審理 又は司
法 上の決定にお いて開示するこ とができる。第 一文から第三文 までの規定に かかわらず、一方 の締約国が
受領した情 報は、両締約国 の法令に基づ き他の目的のため に使用するこ とができる場合 において、当 該情
報を提供した他方の締約国の権限のある当局がそのような使用を事前に許可するときは、他の目的のため
に使用するこ とができる。
1及 び2の規定は 、いかなる場合に も、一方の締約 国に対し、次 のことを行う義務 を課するもの と解し
4
5
て はならない。
当該一方の 締約国又は他方 の締約国の法 令及び行政上の慣 行に抵触する 行政上の措置を とること。
営業上、 事業上、産業上 、商業上若し くは職業上の秘密 若しくは取引 の過程を明らか にするような 情
ができない情 報を提供すること 。
当該一方の締約国又は他方の締約国の法令の下において又は行政の通常の運営において入手すること
(b) (a)
く は 受 託 者 が 有 す る 情 報又 は あ る 者 の 所 有 に 関 す る 情 報 で あ る こ と の み を 理 由 と し て 、 一 方 の 締 約 国 が 情
3の規定 は、いかなる場合 にも、提供を 要請された情報 が銀行その他 の金融機関、名義 人、代理人若 し
拒否す ることを認め るものと解して はならない。
も、当該情 報が自己の課税 目的のために 必要でないことの みを理由とし て、一方の締約 国が情報の提 供を
要 な 手 段を 用 い る 。第 一 文 に規 定 す る義 務 は 、3 に 定 め る制 限 に 従う が 、 その 制 限 は、 い か な る場 合 に
場合に は、当該情報 が自己の課税目的 のために必要で ないときであ っても、当該情報 を入手するた めに必
一方の締約国は、他方の締約国がこの条の規定に従って当該一方の締約国に対し情報の提供を要請する
報又は公開することが公の秩序に反することになる情報を提供すること。
(c)
租税の徴収に おける支援
報 の提供を拒否 することを認め るものと解し てはならない。
第二十六条
両締約国は、租税債権の徴収につき相互に支援を行う。この支援は、第一条及び第二条の規定による制
限を受けない 。
こ の 条 に お い て 、 「 租 税 債 権 」 とは 、 次 に掲 げ る 租税 ( そ の課 税 が こ の協 定 又 は両 締 約 国が 当 事 国と
(a)
1
2
なっ ている他の取 極の規定に反し ない場合に限 る。)の額並びに 当該租税の額に 関する利子、 行政上の金
銭罰及び徴 収又は保全の費用 をいう。
日本国 については、
所 得税
地方法人 税
復興特別法人 税
復興特 別所得税
法人税
(v) (iv) (iii) (ii) (i)
(b)
消 費税
所得 税
ドイツ連 邦共和国につい ては、
贈与税
相続 税
地方消費税
(ix) (viii) (vii) (vi)
贈与税
相続税
純資産 税
保険税
付 加価値税
連帯付 加税
法人所得税
(viii) (vii) (vi) (v) (iv) (iii) (ii) (i)
3
4
営 業税
不動産取得 税
(x) (ix)
から
あって、
までに 掲げる租税と 同一であるもの又 は実質的に類 似するもの
までに 掲げる租税に加え て又はこれらに 代わってこの 協定の署名の日の 後に課される 租税で
から
(a) (c)
一方 の締約国の租 税債権が当該一方 の締約国の法令 に基づきその 徴収を確保するた めに当該一方 の締約
について適用 される当該他方の 締約国の法令 に従って徴収さ れる。
該他方の締約国の租税債権と同様に、当該他方の締約国により、当該他方の締約国の租税の執行及び徴収
る。当該租 税債権は、この 3の規定に基 づいて当該他方の 締約国が要請 することができ る条件を満た す当
あ る 当 局の 要 請 に 基づ き 、 他方 の 締 約国 の 権 限の あ る 当 局に よ る 徴収 の た めに 引 き 受け ら れ る もの と す
当該租 税債権の徴収 を停止させること ができない場合 には、当該租 税債権は、当該一 方の締約国の 権限の
その徴収に おける支援の要請 の時において 当該租税債権を 負担する者が 当該一方の締約国 の法令に基づ き
一方の締約国 の租税債権が当 該一方の締約 国の法令に基づき 執行すること ができるもので あり、かつ、
(c)
(a)
そ の 他 の 租 税 で 両 締約 国 の 政 府 が 外 交 上 の 公 文 の 交 換 に よ り 随 時 合 意 す る も の
(d) (c)
5
6
国 が保全の措置 をとることがで きるものであ る場合には、当該 租税債権は、 当該一方の締約 国の権限のあ
る当局の要 請に基づき、他 方の締約国の 権限のある当局に よる保全の措 置のために引き 受けられるも のと
する 。当該他方の 締約国は、その保 全の措置をと る時において当 該租税債権が当該 一方の締約国 において
執行すること ができないもので ある場合又は 当該租税債権を 負担する者が その徴収を停止さ せる権利を有
する場合 であっても、 当該租税債権が 当該他方の締約国 の租税債権で あるとした場合 と同様に、当 該他方
の締 約国の法令に 従って当該保全 の措置をとる 。
3及び4の規定にかかわらず、3又は4に規定する徴収又は保全の措置のために一方の締約国の権限の
ある当 局により引き 受けられた租税債 権は、当該一方 の締約国にお いて、当該一方の 締約国の法令 の下で
租 税債権である との理由により 適用される時効 の対象とされず 、かつ、その 理由により適用さ れる優先権
を与えられ ない。3又は4 に規定する徴 収又は保全の措置 のために当該 一方の締約国の 権限のある当 局に
より引き受けられた租税債権は、当該一方の締約国において、他方の締約国の法令の下で適用される優先
権を有するも のでない。
5の 規定にかかわ らず、3又は4に 規定する徴収又 は保全の措置 のために一方の締 約国の権限の ある当
7
8
局 により引き受 けられた租税債 権の徴収に当 たって当該一方の 締約国がとっ た措置は、当該 措置が他方の
締約国によ ってとられたな らば当該他方 の締約国の法令に 従って当該租 税債権について 適用される時 効を
停止 し、又は中断 する効果を有する こととなる場 合には、当該他 方の締約国の法令 の下において も同様の
効果を有する 。当該一方の締約 国は、当該措 置について当該 他方の締約国 に通知する。
一方の締約国の租税債権の存在、有効性又は金額に関する争訟の手続は、他方の締約国の裁判所又は行
政機 関に提起され ない。
又は
の規定に該 当しな
一方の締約国の権限のある当局が3又は4の規定に基づいて要請した後、他方の締約国が関連する租税
債権を 徴収し、当該 一方の締約国に送 金するまでの間 に、当該租税 債権が次の
(b)
3の規定に基 づく要請について は、当該租税 債権が、当該一 方の締約国の法令 に基づき執行 すること
は撤回 する。
の事実を速 やかに通知し、 当該他方の締 約国の選択により 、当該一方の 締約国は、その 要請を停止し 、又
く なった場合に は、当該一方の 締約国の権限の ある当局は、当 該他方の締約 国の権限のある当 局に対しそ
(a)
ができる ものであり、かつ 、当該租税債 権を負担する者 が当該一方の 締約国の法令に基 づき当該租税 債
(a)
9
権 の徴収を停止 させることがで きないもので あること。
4の規定に 基づく要請につ いては、当該 租税債権が、当該 一方の締約国 がその法令に基 づきその徴収
当該 一方の締約国 又は他方の締約 国の法令及び行政 上の慣行に抵 触する行政上の 措置をとるこ と。
はならな い。
この条の 規定は、いかなる 場合にも、一 方の締約国に対 し、次のこと を行う義務を課す るものと解し て
を確 保するために 保全の措置をとる ことができるも のであること 。
(b)
当該一方の 締約国の行政上 の負担が他方 の締約国が得る利 益に比して明 らかに不均衡で ある場合に支
い ない場合に支 援を行うこと。
他方の 締約国がその法令 又は行政上の 慣行に基づき徴 収又は保全の ために全ての妥当 な措置をとっ て
公の秩序に 反することとなる 措置をとるこ と。
(c) (b) (a)
この条の規定に基づいて支援が行われる前に、両締約国の権限のある当局は、この条の規定の実施方法
援を行 うこと。
(d)
(各締約国に対する支援の程度の均衡を確保するための合意を含む。)について合意する。特に、両締約
10
1
2
3
国 の権限のある 当局は、一方の 締約国が特定 の年において行う ことができる 支援の要請の数 の上限及び支
源泉課税 に関する手続 規則
援を要請す ることができる 租税債権の最 低金額について合 意する。
第二 十七条
一方の締 約国内において他 方の締約国の 居住者である者 が取得する配 当、利子、使用料 その他の所得 に
対する租 税が源泉徴収 される場合には 、当該一方の締約 国がその法令 に規定する率で 租税を源泉徴 収する
権利 は、この協定 の規定によって 影響されるこ とはない。源泉徴 収された租税は 、この協定に 基づいて軽
減され、又 は課されないこと となる場合に は、納税者の申 請により、こ の協定に基づいて 軽減され、又 は
課され ないこととな る限度において還 付される。
この協定に 基づく軽減又は 免除の対象とな る一方の締約国 において源泉 徴収された租税の 還付のための
申請は、当 該一方の締約国 の法令に定め る期間内に提出さ れなければな らない。
各 締約国は、所 得が生ずる一方 の締約国にお いてこの協定に基 づく租税の免除 又は軽減の対 象となる所
得の支払につ いては、税額を控 除しないで又 はこの協定の関 連する条に規 定する率により税 額を控除して
行 う こ と が で き る よ う にす る た め の 手 続 を 規 定 す る こ と が で き る 。
4
5
所得が生ず る一方の締約国 は、納税者に 対し、他方の締約 国の権限のあ る当局により発 行される当該 他
方の締約国 の居住者である ことを証する 書類の提出を求め ることができ る。
外交使節団 及び領事機関 の構成員
両締約国の権限のある当局は、各締約国の法令に従い、この条の規定の実施方法を合意によって定める
ことができる 。
第二十八 条
この 協定のいかな る規定も、国際 法の一般原則 又は特別の協定に 基づく外交使節 団又は領事機 関の構成員
見出し
の租税上の特権に影響を及ぼすものではない。
第二十 九条
こ の協定中の条 の見出しは、引 用上の便宜のた めにのみ付され たものであっ て、この協定の解 釈に影響を
議定書
及ぼすもの ではない。
第三十 条
効力発生
この協定に附 属する議定書は、 この協定の不 可分の一部を成 す。
第三十一 条
各締約国は 、他方の締約国 に対し、外交 上の経路を通じて 、書面により 、この協定の効 力発生のため に
必要とされ る国内手続が完 了したことを 確認する通告を行 う。この協定 は、遅い方の通 告が受領され た日
の後 三十日目の日 に効力を生ずる。
この協定 は、次のものにつ いて適用する 。
課税年 度に基づかないで 課される租税 については、こ の協定が効力 を生ずる年の翌年 の一月一日以
後 に課される租 税
ドイツ連邦 共和国について は、
源泉徴 収される租税に ついては、こ の協定が効力を生 ずる年の翌年 の一月一日以後 に支払われる 租
その他の租税については、この協定が効力を生ずる年の翌年の一月一日以後に開始する各期間につ
税の額
(b)
1
2
課税 年度に基づいて 課される租税 については、この 協定が効力を 生ずる年の翌年 の一月一日以 後に
日本国に ついては、
(a)
開始する各 課税年度の租税
(i)
(ii)
(i)
(ii)
3
い て課される租 税
2の規 定にかかわら ず、第二十五条 の規定は、当該規 定の対象とな る租税が課され る日又は当該 租税に
係る 課税年度にか かわらず、この協 定が効力を生 ずる日から適用 する。
千九百七 十九年四月十七日 に東京で署名 された議定書及 び千九百八十 三年二月十七日に ボンで署名さ れ
旧協定は、 旧協定が適用さ れる財産税につ き、この協定が 効力を生ずる 日以後、適用しな い。
4
た第二議 定書によって 修正補足された 千九百六十六年四 月二十二日に ボンで署名され た所得に対す る租税
及 び あ る種 の 他 の租 税 に 関す る 二 重 課税 の 回 避の た め のド イ ツ 連邦 共 和 国 と日 本 国 との 間 の 協定 ( 以 下
「旧 協 定 」 とい う 。 )は 、 2 の規 定 に 従っ て こ の協 定 が 適 用さ れ る 租税 に つ き、 こ の 協定 の 適 用 の日 以
5
旧協定 は、この協定 が効力を生ずる 時に終了する。
後、適 用しない。
6
6 の規定にかか わらず、この条 の規定に従っ てこの協定が適用 される日前に生 じた租税の事 案について
この 協定の効力発 生の時において旧 協定第二十条の 規定により認 められる特典を受 ける権利を有 する個
は、旧協定の 規定を引き続き適 用する。
7
8
人 は、この協定 が効力を生じた 後においても 、この協定が効力 を生じなかっ たとした場合に 当該特典を受
終了
ける権利を 失う時まで当該 特典を受ける 権利を引き続き有 する。
第三 十二条
この協定は、 一方の締約国によ って終了させ られる時まで効 力を有する。 いずれの一方の締 約国も、この
協定の効力発生の日から五年の期間が満了した後に開始する各暦年の末日の六箇月前までに、外交上の経路
を通 じて、他方の 締約国に対し終 了の通告を行 うことにより、こ の協定を終了 させることがで きる。この場
合には、この協定は、次のものにつき適用されなくなる。
日本国 については、
課 税年度に基づ いて課される租 税については、終 了の通告が行 われた年の翌年 の一月一日以後 に開
(i)
課税年 度に基づかない で課される租 税については、終 了の通告が行 われた年の翌年 の一月一日以 後
始する各課 税年度の租税
(a)
に課される租 税
(ii)
ドイツ連 邦共和国について は、
(b)
源 泉徴収される 租税については 、終了の通告が行 われた年の翌 年の一月一日以 後に支払われ る租税
その 他の租税について は、終了の通 告が行われた年 の翌年の一月 一日以後に開始す る各期間につ い
の額
(i)
した。ドイ ツ語の本文及 び日本語の本文 の解釈に相違があ る場合には、 英語の本文によ る。
二 千十五年十二 月十七日に東京 で、ひとしく正 文であるドイツ 語、日本語及 び英語により本書 二通を作成
以上の証拠 として、下名は、 正当に委任を 受け、この協定 に署名した。
終了の通 告は、一方の 締約国がその通 告を受領した日に 他方の締約国 によって行われ たものとする 。
て課される租 税
(ii)
ド イツ連邦共和 国のために
日本国のため に
議 定書
二千 十五年十二月 十七日に東京で、 所得に対する 租税及びある種 の他の租税に関す る二重課税の 除去並び
に脱税及び租 税回避の防止のた めのドイツ連 邦共和国と日本 国との間の協 定(以下「協定」 という。)を 署
協定 第六条から第 二十条までの規定 に関し、協定の 規定に従い一 方の締約国が他方 の締約国の居 住者の
ても、当該一 方の締約国におい て租税を課さ れるべきものと される者であ ることが了解され る。
を満たすことによってその所得の全部又は一部が当該一方の締約国において租税を免除される場合におい
協定第 四条1の規定 に関し、ある者 は、一方の締約国 の租税に関す る法令に規定す る租税の免除 の要件
が 、所得以外の 課税標準に基づ き算定され、又 は所得以外の要 素を考慮して 算定される場合に 限る。
て、こ れらの租税と 同一であるもの又 は実質的に類似 するものにつ いて準用する。た だし、これら の租税
国の 事 業 税 及び こ れ らの 租 税 に加 え て 又は こ れ らに 代 わ っ て協 定 の 署名 の 日 の後 に 課 され る 租 税 であ っ
協定第二条の 規定に関し、所 得に対する租 税に関する協定の 規定は、ドイ ツ連邦共和国の 営業税、日本
名するに当たり、ドイツ連邦共和国及び日本国は、協定の不可分の一部を成す次の規定を協定した。
1
2
3
4
所 得に対する租 税の率を軽減し 、又はその租 税を免除する場合 において、当 該他方の締約国 において施行
されている 法令により、当 該居住者が、 その所得のうち当 該他方の締約 国内に送金され 、又は当該他 方の
締約 国内で受領さ れた部分について のみ当該他方 の締約国におい て租税を課される こととされて いるとき
は、その軽減 又は免除は、その 所得のうち当 該他方の締約国 内に送金され 、又は当該他方の 締約国内で受
領された 部分について のみ適用する。
協定のいかな る規定にもかか わらず、
日本国については、日本国内において生ずる次の所得又は収益に対しては、日本国においてその法令
日 本国の租税に 関する課税所得 の計算上受益者に 対して支払う 配当を控除する ことができる法 人に
に 従 っ て 租 税 を 課 す るこ と が で き る 。
(a)
債務者 若しくはその関 係者の収入、 売上げ、所得、利 得その他の資 金の流出入、債 務者若しくは そ
よって支払 われる配当
(i)
その他こ れらに類する支払 金を基礎とし て算定される利 子又はこれに 類する利子
の関係者の有 する資産の価値の 変動若しくは 債務者若しくは その関係者が支払 う配当、組合 の分配金
(ii)
5
匿 名組合契約そ の他これに類す る契約に関連して 匿名組合員が 取得する所得又 は収益
及び
に
(ii)
当該所 得に係る債務者の 利得の決定に 当たり、当該所 得が控除でき るものであること 。
国の租税に関する法令に規定する利益分配型債券から生ずる所得であること。
取得 する所得を含 む。)、利率が 債務者の利得に連 動する貸付け から生ずる所得 又はドイツ連 邦共和
(i)
る。
当該所得 が、利得の分配 を受ける権利 若しくは信用に係 る債権から生 ずる所得(匿名 組合員として
規定 する要件を満 たす場合には、ド イツ連邦共和国 においてその 法令に従って租税 を課すること ができ
(i)
(iii)
ドイツ連邦 共和国について は、ドイツ連 邦共和国内におい て生ずる所得 に対しては、次 の
(b)
及び3の規 定は、株式資 本が上場される ドイツの不動 産投
ドイツの投 資基金の受益証 券に対する分 配金は、配当とし て取り扱われ ることが了解さ れる。
協定第十条 の規定に関し、
(ii)
及び
(a)
(a)
の規定の適用上、「ドイツの投資基金」とは、ドイツ連邦共和国の投資法に規定する広く所
資信託会社が支払う配当及びドイツの投資基金が支払う配当に対しては、適用しない。
協定第 十条の規定にか かわらず、同 条2
(b) (a)
(c)
(b)
6
7
8
有 され、かつ、 証券の分散投資 を行い、又は 賃料の取得を主た る目的として不 動産に対して 直接若しく
の規定は、同一の締約国の居住者である者及び同一の締約国
は間接に投 資を行う媒体( 組合として設 立されるものを除 く。)をいう 。
協定第二十一 条5の規定に関し 、同条5
日 本 国 に つ い て は 、 日 本 国 の 租 税 特 別 措 置 法 ( 昭 和 三 十 二 年 法 律 第 二 十 六号 ) 第 二 章 第 四 節 の 二 並 び
次の ものを含むこ とが了解される 。
協定第二十一条9の規定に関し、租税回避又は脱税を防止するための一方の締約国の法令の規定には、
内で行う事業 についてのみ適用 することが了 解される。
(c)
ド イツ連邦共和 国については、 ドイツ連邦共和国 の国際租税関 連法第四編、第 五編及び第七編 、租税
に第三章第七節の四及び第二十四節
(a)
営 業 税 の 額 か ら 控 除 す るこ と を ド イ ツ 連 邦 共 和 国 に 対 し て 義 務 付 け る も の と 解 し て は な ら な い こ と が 了 解
とを日本国に 対して義務付ける ものと解して はならないこと 及び日本国の 租税の額をドイツ 連邦共和国の
協 定第二十二条 の規定に関し、 同条の規定は 、ドイツの租税の 額を日本国の事 業税の額から 控除するこ
法第四十二 条並びに所得税 法第五十d条 3
(b)
9
さ れる。
協定第 二十三条の規 定に関し、同条 の規定は、一方の 締約国の企業 と他方の締約国 の企業との間 におけ
る所 得の連結又は これに類する特典 を認めること を当該一方の締 約国に対して義務 付けるものと 解しては
ならないこと が了解される。
協定第二 十四条5の規定 に関し、
両締 約国の権限の ある当局は、協 定第二十四条5に 規定する仲裁 の要請から二年 以内に仲裁決 定が実
(a)
仲裁のため の委員会は、国 際租税に関す る事項について専 門知識又は経験 を有する三人 の仲裁人に
仲 裁のための委 員会は、次の規 則に従って、設置 される。
うために最善の努力を払う。
施されるこ とを確保すること を図るための 標準的な手続を 合意によって 定めるものとし、 当該手続に従
10
(b)
各締約国の権 限のある当局は、 それぞれ一人の 仲裁人を任命 する。両締約国の 権限のある当 局が任
より構 成される。
(i)
命する二 人の仲裁人は、両 締約国の権限 のある当局が合 意する手続に 従い、仲裁のため の委員会の長
(ii)
と なる第三の仲 裁人を任命する 。
全ての仲裁 人は、いずれの 締約国の税務 当局の職員でもあ ってはならず、 及び協定第二 十四条1の
両締 約国の権限のあ る当局は、仲 裁手続の実施に先 立って、全て の仲裁人及びそ れらの職員が 、各
らず、及 びいずれの締約 国によっても 雇用されたことが あってはなら ない。
れの締約国の 国民でもあっては ならず、いず れの締約国内に も日常の居所を有 したことがあ ってはな
規定に従って申し立てられた事案にこれまで関与した者であってはならない。第三の仲裁人は、いず
(iii)
各締約国の 権限のある当局 は、自らが任 命した仲裁人に係 る費用及び自国 の費用を負担 する。仲裁
す る。
用され る法令に規定する 秘密及び不開 示に関する義務 と同様の義務 に従うことに合意 することを確 保
締約国の権限のある当局に対して送付する書面において、協定第二十五条2及び両締約国において適
(iv)
当局が均等に 負担する。
のため の委員会の長の 費用その他の 仲裁手続の実施に 関する費用に ついては、両締 約国の権限の ある
(v)
両締約国 の権限のある当局 は、全ての仲 裁人及びそれら の職員に対し 、仲裁決定のため に必要な情報
(c)
を 不当に遅滞す ることなく提供 する。
10
仲裁 決定は、先例とし ての価値を有 しない。
又は
の規定に従っ て決定される手続 規則のいずれ かに対
(a)
仲裁決定は 、次のとおり取 り扱う。
(d)
(
及び
の規定に係 るものを除く 。)は、行われ なかったもの とする。
(v)
仲 裁のための委 員会がその決定 を両締約国の権限 のある当局に 対して送付する までにその仲裁 に係る
(b)
(iv)
定 が そ の 違 反 に よ っ て 無 効 と さ れ る 場 合 に は 、 仲 裁の 要 請 は 、行 わ れ なか っ た もの と し 、仲 裁 手 続
定が いずれか一方 の締約国の裁判 所において無効で あるとされる 場合を除くほか 、確定する。 仲裁決
する違反 (仲裁決定に影 響を及ぼした ものとして相当と 認められるも のに限る。)に より当該仲裁 決
仲裁決定は、 協定第二十四条5 、この
(ii) (i)
両締約国の権 限のある当局が、 協定第二十四条 2の規定に従 い、当該事案を解 決するための 合意に
意のた めの手続(仲 裁手続を含む。 )は、終了する。
事案が次の いずれかに該当 することとな る場合には、当該 事案に関する 両締約国の権限 のある当局の 合
(e)
達する場 合
(i)
当 該事案につい て申立てをした 者が仲裁の要請を 撤回する場合
訴訟又は審査 請求が行われてい る事案につい て、当該訴訟又 は審査請求の当事 者であって当 該事案に
定を 行う場合
仲裁手続中 に、当該事案に ついていずれ か一方の締約国の 裁判所又は行政 審判所が拘束 力のある決
(iii) (ii)
い。
の 規 定 は 、 協 定 第 四 条 3の 規 定 に該 当 す る事 案 に つい て は 、 適用 し な
の 規定は、千九 百七十九年四月 十七日に東京で署 名された議定 書及び千
九百八十 三年二月十七日に ボンで署名さ れた第二議定書 によって修正 補足された千九百 六十六年四月 二
協定第二十四 条5及びこの
10
10
協定第二十四条5及びこの
両 締約国の権限 のある当局によ る更なる検討は 、行われない。
について申立てをした者により受け入れられなかったものとする。この場合には、当該事案について、
請求を取り 下げない場合には 、当該仲裁決 定を実施する両 締約国の権限 のある当局の合意 は、当該事案
関連する裁判所又は行政審判所に対し、仲裁手続において解決された全ての事項に関する訴訟又は審査
より直接 に影響を受ける いずれかの者 が、仲裁のための 委員会の決定 を受領した日の 後六十日以内 に、
(f)
(g)
(h)
十 二日にボンで 署名された所得 に対する租税 及びある種の他の 租税に関する二 重課税の回避 のためのド
イツ連邦共 和国と日本国と の間の協定第 二十五条1の規定 に従って申し 立てられた事案 について、両 締
約国 の権限のある 当局が当該事案が 仲裁による解決 に適すること について合意した 場合に限り、 準用す
る。ただし、当該事案の未解決の事項は、協定が効力を生ずる日から二年を経過する日までは、仲裁に
付託され ない。
協定第二十五条の規定に関し、同条の規定に基づき個人情報が交換される場合には、次の規定を適用す
情報を 受領する一方の締 約国の権限の ある当局(以下 「情報を受領 する当局」という 。)は、協定 第
情報を提供す る当局は、提供さ れる情報につ いて、正確であ り、かつ、協定第 二十五条1第 一文に規
は、同 規定の遵守を 確保するために 情報を提供する当 局が定める条 件に従う。
当 局 」 と い う 。 ) が 定 め る 目的 の た めに の み 当該 情 報 を使 用 す る こと が で きる 。 情 報を 受 領 する 当 局
二 十五条2の規 定に従い、当該 情報を提供する 他方の締約国の 権限のある当局 (以下「情報を 提供する
(a)
る。
11
定する関 連する情報である こと及びその 提供される目的 のために必要 であり、かつ、相 応なものであ る
(b)
こ とを確保する よう努める。
情報は、具 体的な事案につ いて、情報を 受領する当局が権 限のある当局 である締約国が 租税を課する
こと ができる可能 性が高い場合にお いて、当該情報 が情報を受領 する当局に既に知 られているこ とを示
すものがないとき、又は情報を受領する当局が当該情報がなくとも課税対象を把握することができるこ
とを示す ものがないとき は、関連する ものとされる。
情報 を提供する当 局は、誤った情 報又は提供すべき でなかった情 報を提供したこ とを発見した 場合に
は、遅滞な くその旨を情報を 受領する当局 に通知する。
情報を 受領する当局は、 当該情報を遅 滞なく訂正し、 又は消去する 。
情 報を受領する 当局は、いかな る場合にも、提供 された情報が その提供された 目的のために必 要でな
情報を 受領する当局は 、情報を提供 する当局が要請す る場合には、 提供された情報 が使用された か否
いとき、又 は必要でなくな ったときは、 当該情報を消去す る。
(c)
情報につ いては、個別の事 案ごとに通知 する。)。
かについて、情報を提供する当局に通知する(要請に基づいて提供された情報又は自発的に提供された
(d)
情報を受領する当局は、情報を受領する当局が権限のある当局である締約国の法令に従い、ある者に
両締約国は、それぞれの法令に従い、情報の交換に関連して不法に損害を被った者に対して責任を負
関して提供 された情報及び 当該情報が使 用される目的を当 該者に通知す る。
(e)
両締約国 の権限のある当 局は、情報の 交換について記録 する。
う。
(f)
両締約 国の権限のある当 局は、提供さ れた情報を許可 のない閲覧、 変更又は開示から 保護するため に
約国の法令 の個人情報の消去 に関する規定 について通知す ることができ る。
情報 を提供する当 局は、情報を受 領する当局に対し 、情報を提供 する当局が権限 のある当局で ある締
(h) (g)
協定第二十 五条2の規定に 関し、一方の 締約国が受領した 情報が、裁判 所又は裁判官に より行われる 租
必 要な措置をと る。
(i)
手 続 に お い て 証 拠 等 と して 使 用 す る た め 、 二 千 九 年 十 一 月 三 十 日 に ブ リ ュ ッ セ ル で 、 及 び 二 千 九 年 十 二 月
合には、当該 一方の締約国は、 当該情報を裁 判所又は裁判官 により行われ る租税以外の事案 に関する刑事
税以外の事案に関する刑事手続において当該一方の締約国が証拠等として使用するために必要とされる場
12
十 五日に東京で 署名された刑事 に関する共助 に関する日本国と 欧州連合との 間の協定に従っ て共助の要請
を行う。
以上の証拠と して、下名は、正 当に委任を受 け、この議定書 に署名した。
二千 十五年十二月 十七日に東京で 、ひとしく正 文であるドイツ語 、日本語及び英 語により本書 二通を作成
した。ドイツ語の本文及び日本語の本文の解釈に相違がある場合には、英語の本文による。
ド イツ連邦共和 国のために
日本国のため に