日本山岳文化学会第14回大会開催案内 山は夢とロマンと学びの世界-そして21世紀は新たな出会いから 本学会は、人文、社会、環境、自然科学などのあらゆる分野にわたり、科学的見地に立ち広 く山岳に関連する諸問題について学問的解明、分析、研究を行っています。また、得られた研 究成果を統合し、地球の局地的気候変動に及ぼす山岳の影響、地球温暖化などによる自然環境 の変化、地殻変動、自然破壊、植生変化、災害予知と防護、人間生活と山岳、山岳地域の観光 開発、科学的見地に基づく登山者の安全の研究などを通して、総合的な山岳研究に資していく ことを目指しています。そして、これらの成果は年1回開催する研究発表大会において発表す るとともに、「論集」や機関誌「山岳文化」、「山岳文化叢書」等で報告しています。 第14回大会は、下記のとおり本学会の目的に基づく多彩な一般口演、および研究テーマの 紹介や話題提供の場としてショートスピーチを行います。また、シンポジウムは地理・地名分 科会が「多雪山地の人と自然」をテーマに実施します。登山者にとって雪国の登山道はどのよ うに維持管理されているか、地域的な特徴としての積雪と地形、植生景観、狩猟技術、そして さらには人間を形成する環境など幅広いテーマでのシンポジウムが、今後の登山活動のあり方 の一助となれば幸いです。 山岳に関する広範囲な事項に興味を持ち、関連する分野の解明研究を志す方々、および登山、 スキーなどの山岳に関連するスポーツ科学の探求に興味を持つ多くの方々の本大会への参加 を歓迎します。 日 時 2016年11月26日(土)8時55分~20時 11月27日(日)9時~12時 会 場 東京慈恵会医科大学・大学1号館6F講堂(東京都港区西新橋 3-19-18) 参 加 費 3,500円 *会員外の方は、無料で聴講できます。 詳細は事務局・中岡久[mail:[email protected]]までお問い合わせください。 プログラム概要 11月26日(土) 8:30 受付 9:00~10:20 セッションⅠ ① 会津藩に関連する地誌に記載された山の図会 森山安次(山岳宗教・民俗分科会) ② 山岳文学を読む:笹本稜平『分水嶺』 平田清志(文学・芸術分科会) ③ 三輪山と国の始まり 中村純二(東京大学名誉教授) ④ 「山の文章」における、書き手と読み手との関係 中島智舟(地理・地名分科会、文学・芸術分科会) 10:30~11:50 セッションⅡ ⑤ 先駆者たちの交友をめぐって II-木暮理太郎と田部重治の場合- 砂田定夫(登山史分科会) ⑥ 登山活動の思想的諸側面 — アルピニストの登山意識を事例に — 田渕義英(福島工業高等専門学校) ⑦ 北海道で活躍したイタリアの登山家フォスコ・マライーニ 高澤光雄(登山家研究分科会、文学・芸術分科会) ⑧ ある家族から見たランタン村の 20 年 13:00~14:00 招請講演 演題: 『リスクと向き合う』 戸田真夏(青山学院大学) 村越 真(静岡大学教育学部) 14:10~15:10 セッションⅢ ⑨ 苗場山の山頂溶岩台地における第四紀氷河作用 ○長谷川裕彦(明星大学) ・佐々木明彦(信州大学) ⑩ 日本の農山村における新しいトレッキング文化と地域振興 猪股泰広(筑波大学生命環境科学研究科) ⑪ ジオツーリズムとジオツーリストマップ 横山秀司(九州産業大学) 15:20~16:40 セッションⅣ ⑫ 槍ヶ岳登山の実態と登山に関する意識調査—槍ヶ岳でのアンケート調査から(3)— ○後藤慎吾(常葉大学) ・斉藤三郎(東京慈恵会医科大学) ⑬ 登山者のハチ刺され遭難の検証 野口いづみ(日本登山医学会) ⑭ 登山計画書提出システムの現状 ○秋田 誠・乾 久子(滋賀県勤労者山岳連盟救助隊) ⑮ 登山者育成への適用をねらいとした Web 登山報告記事の質的分析 ○嶌田 聡・菅野安紘・新堀雅也(日本大学) 16:50~17:40 ショートスピーチ ① 十勝平野の凍結坊主(アースハンモック) 小疇 尚(地理・地名分科会) ② 白山信仰の諸仏 -開山 1300 年を前に、一向一揆や廃仏毀釈の嵐を経て今に残る諸仏を 写真紹介 長岡正利 ③ 八溝山日輪寺祭礼 酒井國光(山岳地域研究分科会) ④ 日本の冬期ヒマラヤ登山 伊東 満(ヒマラヤ登山分科会) ⑤ 山の映画パンフレットを読む —山の文献資料のひとつとして 中岡 久(文献分科会) 18:00~20:00 懇親会(会場:高木会館2号館地下「リーベ」 ) 【会費4,000円、会員外の参加希望者からも徴収します。】 11月27日(日) 9:00~12:00 シンポジウム テーマ 「多雪山地の人と自然」 主管:地理・地名分科会 ① シンポジウムの趣旨 藤井謙昌(地理・地名分科会代表) ② 東北から中部山岳における積雪分布と植生景観 佐々木明彦(信州大学) ③ 日本海側多雪山地の自然史と地形 長谷川裕彦(明星大学) ④ 近世山村における雪と生活をめぐる一考察-信越国境地域の事例から- 白水 智(中央学院大学) ⑤ 狩猟技術の地域適応と地形の関わり 田口洋美(東北芸術工科大学) ⑥ 飯豊連峰における管理者のいない登山道の維持管理 井上邦彦(山形県小国町) ⑦ 総合討論 ⑧ シンポジウムのまとめ 小疇 尚(地理・地名分科会) 12:00 閉会
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