我が国石油精製・元売産業の立ち位置

資料2
第2回 石油精製・流通研究会
我が国石油精製・元売産業の立ち位置
2016年11月7日
産業調査部 ソリューション企画室
企業金融第5部
目次
Section.1 石油精製・元売業界と他業界との比較(国内需要・財務) ・・・・・2
Section.2 成長投資の方向性 / まとめ
・・・・・8
Section.3 参考
・・・・・11
著作権(C)Development Bank of Japan Inc. 2016
当資料は、株式会社日本政策投資銀行(DBJ)により作成されたものです。
当資料に記載された内容は、現時点において一般に認識されている経済・社会等の情勢および当行が合理的と判断した一定の前提に基づき作成されておりますが、当行はそ
の正確性・確実性を保証するものではありません。また、ここに記載されている内容は、経営環境の変化等の事由により、予告なしに変更される可能性があります。
1
Section.1
石油精製・元売業界と他業界との比較(国内需要・財務)
2
1 石油製品と素材産業の内需比較(1)
 石油製品の内需を25年前の1991年と比較すると約16%減。半減となっているセメント産業や鉄鋼産業より落ち込み幅は小
さいものの、紙パよりは減少幅は大きい。
 但し、石油製品の内訳をみると、ガソリン・ナフサ・ジェット燃料は1991年対比では約3割増。
セメント
紙・板紙
国内販売
8,651万トン
輸入
石油製品
9,468万トン
2,791万トン
9%
減
50%
減
内需
鉄鋼
256百万KL
16%
減
2,649万トン
24%
減
7,154万トン
216百万KL
135百万KL
4,338万トン
105百万KL
ガソリン
ナフサ
ジェット燃料
28%
増
1991
2015
1991
2015
1991
輸出
( )内は
対内需
比率
2015
1991
2015
4,164万トン
(58%)
733万トン
(9%)
1,014万トン
(23%)
1991
2015
2,008万トン
(21%)
92万トン
(3%)
117万トン
(4%)
1991
2015
1991
(出所)セメント年鑑、紙・板紙統計年報、鉄鋼統計要覧、石油化学連盟資料より作成。
3
11百万KL
(4%)
2015
1991
32百万KL
(15%)
2015
1 石油製品と素材産業の内需比較(2)
 時系列でみても、他の産業がリーマンショック後の落ち込み後、内需を回復することが出来ず、依然として91年レベルを下
回って推移する一方、ガソリン・ナフサ・ジェット燃料は、2009年以降も91年水準を上回るレンジで推移。
 この背景には、国内の自動車保有台数が91年以降毎年増加を続けており、ガソリン需要が他の素材に比べてまだ相当程度の
水準を確保していること等が挙げられる。
 但し、自動車の保有台数は近年頭打ち傾向にあるほか、平均燃費が加速度的に改善しているため、今後ガソリン内需は減少
トレンドを辿る可能性は高い。
 ガソリンの内需縮小が進行する前に、既存事業以外の分野において成長基盤を確立することが求められる。
(台)
石油製品と素材産業の内需時系列比較(指数)
(1991年=100)
160
リーマン後かつ
91年内需水準を
確保出来ている
ゾーン
140
自動車保有台数と普通乗用車の平均燃費
90,000
乗用車
貨物車
その他
(km/l)
25.0
燃費(右目盛)
80,000
20.0
70,000
120
60,000
100
15.0
50,000
80
40,000
セメント
40
紙パ
30,000
鉄鋼
20,000
石油
20
0
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
0
1992
5.0
10,000
うちガソリン・ナフサ・J燃料
1991
10.0
(年)
0.0
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
60
(出所)セメント年鑑、紙・板紙統計年報、鉄鋼統計要覧、石油化学連盟資料、自検協資料より作成。
4
(年)
1 石油精製セグメント利益の推移(除在庫影響)
 石油精製部門の業績変動要因(除在庫評価損益)をみると、数量減・販売マージン低下による粗利減少を合理化メリットで
打ち返してきたところ。
石油セグメントの業績推移
(億円)
FY2011
FY2013
FY2012
FY2014
FY2015
FY11-FY15
石油セグメント利益
5,888
2,266
1,328
▲ 6,602
▲ 3,132
▲ 9,019
利益前期比
1,323
▲ 3,622
▲ 938
▲ 7,930
3,470
▲ 7,696
在庫評価前期比
2,863
▲ 2,955
1,491
▲ 10,413
1,987
▲ 7,028
①
数量・マージン
▲ 1,557
▲ 1,137
▲ 2,950
2,253
97
▲ 3,294
②
合理化・経費
▲ 89
427
511
274
1,262
2,385
106
43
11
▲ 44
125
240
1,899
1,232
▲ 1,197
1,286
2,770
871
JXHD
746
561
▲ 775
571
891
145
出光興産
529
479
▲ 242
180
513
▲ 16
昭和シェル石油
555
267
217
138
510
▲ 45
▲ 172
▲ 390
▲ 414
220
58
230
241
315
17
177
798
557
その他
在庫影響除利益
コスモエネルギーHD
東燃ゼネラル石油
※ JXHD・コスモエネルギーHDの利益は経常利益ベース、出光興産・昭和シェル石油・東燃ゼネラル石油の利益は営業利益ベース。
※ 石油セグメント利益は原則石油化学事業を除いた数値としているが、昭和シェル石油値は石油化学を含む。
(出所)各社IR資料より作成。
5
1 石油精製・元売各社業績
 石油精製・元売は事業構造上、保有原料・在庫資産(含流通在庫)が膨大になるため見掛上の財務レバレッジは高くなるも
のの、運転資金を除した財務レバレッジは低位に留まり、財務状態は各社とも良好。
JXホールディングス
決算期
売上高合計
営業利益
margin
営業利益(除在庫影響)
margin
108,825
2,137
▲ 2,189
1.7%
-2.0%
87,378
14/03期
コスモエネルギーホールディングス
15/03期
16/03期
14/03期
35,702
35,378
15/03期
30,358
東燃ゼネラル石油
16/03期
22,443
13/12期
32,412
(億円)
昭和シェル石油
14/12期
34,511
15/12期
26,279
13/12期
29,538
14/12期
29,980
15/12期
50,350
46,297
21,776
▲ 622
782
▲ 1,048
▲ 196
397
▲ 384
▲ 297
523
▲ 729
20
754
▲ 181
▲ 122
-0.7%
1.6%
-2.3%
-0.6%
1.1%
-1.3%
-1.3%
1.6%
-2.1%
0.1%
2.6%
-0.6%
-0.6%
944
1,864
2,073
353
285
1,025
236
777
390
53
136
891
410
331
426
0.8%
1.7%
2.4%
0.7%
0.6%
2.9%
0.7%
2.6%
1.7%
0.2%
0.4%
3.4%
1.4%
1.1%
2.0%
3,023
▲ 1,501
▲ 86
819
▲ 1,076
▲ 219
418
▲ 496
▲ 361
498
▲ 734
▲3
762
▲ 167
▲ 133
2,203
▲ 2,550
▲ 3,300
811
▲ 1,771
▲ 550
494
▲ 446
▲ 438
482
▲ 760
89
768
▲ 153
▲ 213
当期純利益
1,070
▲ 2,772
▲ 2,785
363
▲ 1,380
▲ 360
43
▲ 777
▲ 502
229
▲ 140
1
603
▲ 97
▲ 275
調整後EBITDA※1
2,800
3,859
4,375
1,017
987
1,840
530
1,053
672
464
549
1,308
816
745
815
2.3%
3.5%
5.0%
2.0%
2.1%
5.2%
1.5%
3.5%
3.0%
1.4%
1.6%
5.0%
2.8%
2.5%
3.7%
資産合計
77,818
74,234
67,246
29,951
27,310
24,021
16,968
14,286
14,096
14,091
13,762
12,094
12,958
11,763
9,577
運転資本
23,138
16,835
12,218
6,977
4,689
3,309
4,531
2,768
2,592
3,921
3,971
2,362
3,299
2,779
1,659
/資産
30%
23%
18%
23%
17%
14%
27%
19%
18%
28%
29%
20%
25%
24%
17%
25,509
23,310
21,245
9,204
8,932
7,885
7,240
5,984
6,668
3,110
3,508
2,342
1,960
1,676
1,417
/調整後EBTIDA
Net-Debt(運転資金控除後)
③
124,120
16/03期
経常利益
Net-Debt
②
出光興産
15/03期
税金等調整前当期純利益
margin
①
14/03期
/調整後EBTIDA
9.1
6.0
4.9
9.0
9.1
4.3
13.7
5.7
9.9
6.7
6.4
1.8
2.4
2.3
1.7
2,371
6,475
9,027
2,227
4,243
4,576
2,709
3,216
4,076
▲ 812
▲ 463
▲ 20
▲ 1,339
▲ 1,103
▲ 242
0.8
1.7
2.1
2.2
4.3
2.5
5.1
3.1
6.1
-
-
-
-
-
-
純資産合計
26,263
24,298
19,285
7,438
6,304
5,377
2,611
2,075
2,027
2,946
2,628
2,341
3,254
2,963
2,433
株主資本等合計
21,351
19,368
14,989
7,024
5,873
5,006
2,319
1,672
1,080
2,937
2,618
2,331
3,006
2,721
2,226
0.1
0.3
0.5
0.3
0.7
0.9
1.0
1.5
2.0
-
-
-
-
-
-
12,358
11,492
10,786
3,389
3,346
3,213
1,002
3,516
3,749
3,723
4,022
4,486
3,721
10.4
-
-
8.2
-
-
-
13.3
-
9,007.5
6.1
-
-
Net-D/E (運転資金控除後)
時価総額(自己株式調整後)
調整後PER ※2
PBR
EV※3
/調整後EBITDA
0.6
0.6
0.7
0.5
0.6
0.6
0.9
1.2
1.4
1.6
1.3
1.6
1.7
14,729
17,967
19,813
5,617
7,589
7,789
5,079
2,705
3,286
3,703
2,683
3,383
3,479
5.3
4.7
4.5
5.5
7.7
4.2
7.6
5.8
6.0
2.8
3.3
4.5
4.3
(出所)各社IR資料より作成。
※1 調整後EBITDA=営業利益(除在庫影響)+減価償却費及びのれん償却費
※2 調整後PER=時価総額/当期利益(除在庫影響)
※3 EV=時価総額(自己株式調整後)+Net-Debt(運転資金控除後)
6
1 素材大手各社業績
 石油精製・元売大手の財務レバレッジは他の素材業界と比較しても遜色ない水準を維持。
 損益は在庫評価損益により大きく振れるものの、基本的にキャッシュフローは潤沢であり、相応の借入余力が見込まれる。
仮にNet-Debt / EBITDA(運転資金控除後)の4~5倍を目安とすると、5社計で2兆円前後の新規借入余力があるものと
試算される。
石油元売(5社計)
決算期
売上高合計
営業利益
margin
①
FY2013
製紙(2社計)
FY2014
FY2015
FY2013
鉄鋼(4社計)
FY2014
FY2015
FY2013
(億円)
FY2014
FY2015
271,797
249,971
193,578
17,259
17,191
17,113
24,138
23,998
24,407
115,842
119,648
107,090
1,996
3,393
4,804
1,164
1,118
1,255
906
704
963
5,828
7,126
3,369
0.7%
1.4%
2.5%
6.7%
6.5%
7.3%
3.8%
2.9%
3.9%
5.0%
6.0%
3.1%
5,521
▲ 3,975
▲ 802
1,107
1,155
1,244
985
762
795
6,395
8,041
3,003
4,758
▲ 5,680
▲ 4,411
1,004
1,077
1,041
944
746
317
6,704
7,264
2,930
当期純利益
2,309
▲ 5,166
▲ 3,921
612
721
716
566
405
177
4,331
4,571
1,509
調整後EBITDA※1
5,627
7,192
9,009
2,084
2,076
2,249
2,321
2,079
2,379
12,011
13,227
9,445
2.1%
2.9%
4.7%
12.1%
12.1%
13.1%
9.6%
8.7%
9.7%
10.4%
11.1%
8.8%
資産合計
151,786
141,355
127,034
20,416
20,881
20,196
33,966
36,597
33,258
143,544
148,682
136,292
運転資本
41,866
31,043
22,139
3,454
3,462
3,431
4,690
5,183
5,226
25,810
27,727
26,054
/資産
28%
22%
17%
17%
17%
17%
14%
14%
16%
18%
19%
19%
47,023
43,411
39,556
6,848
6,301
5,869
14,220
14,511
13,206
46,117
41,580
41,332
8.4
6.0
4.4
3.3
3.0
2.6
10.0
10.6
9.3
3.8
3.1
4.4
5,157
12,368
17,417
3,394
2,839
2,438
9,529
9,329
7,980
20,307
13,853
15,278
/調整後EBTIDA
Net-Debt(運転資金控除後)
0.9
1.7
1.9
1.6
1.4
1.1
4.1
4.5
3.4
1.7
1.0
1.6
純資産合計
/調整後EBTIDA
42,512
38,268
31,463
6,935
8,129
8,239
10,969
12,911
11,556
59,346
66,609
58,305
株主資本等合計
36,637
32,251
25,634
6,359
7,407
7,611
9,982
11,450
10,157
52,626
59,570
54,817
0.1
0.3
0.6
0.5
0.3
0.3
0.9
0.7
0.7
0.3
0.2
0.3
23,286
23,073
22,446
8,357
8,034
7,082
6,816
6,954
6,786
42,801
52,620
33,728
10.1
▲ 4.5
▲ 5.7
13.7
11.1
9.9
12.0
17.2
38.4
9.9
11.5
22.4
Net-D/E (運転資金控除後)
時価総額(自己株式調整後)
調整後PER ※2
PBR
④
FY2015
経常利益
Net-Debt
③
セメント(3社計)
FY2014
税金等調整前当期純利益
margin
②
FY2013
EV※3
/調整後EBITDA
0.6
0.7
0.9
1.3
1.1
0.9
0.7
0.6
0.7
0.8
0.9
0.6
28,443
35,441
39,863
11,750
10,873
9,520
16,346
16,282
14,766
63,108
66,473
49,006
5.1
4.9
4.4
5.6
5.2
4.2
7.0
7.8
6.2
5.3
5.0
5.2
(出所)各社IR資料より作成。石油元売5社計の営業利益は除在庫影響、FY2013~14時価総額はコスモエネルギーホールディングス除く4社計。
※1 調整後EBITDA=営業利益(石油元売5社計は除在庫影響)+減価償却費及びのれん償却費
※2 調整後PER=時価総額/当期利益(石油元売5社計は除在庫影響)
7
※3 EV=時価総額(自己株式調整後)+Net-Debt(運転資金控除後)
Section.2
成長投資の方向性 / まとめ
8
2 成長投資の方向性
 内需縮小に対応した成長投資として、①既存事業のバリューチェーン上に存在する高付加価値事業の取り込み(川上産業として
資源開発や権益取得、川下産業として海外・国内双方の石油化学事業展開)、②石油代替の進行に伴い需要が増加するガスや再
エネ分野での収益多角化、③次世代を担う新規エネルギー展開に向けた布石(水素・燃料電池等)の3分野が考えられる。
 現状の各社の戦略投資は、これらの方向性に沿ったものと思料されるが、更なる成長のためにこれらの投資を加速することが重
要。最終的には、成長投資による現行事業以外の収益基盤確立が現行事業の石油安定供給にもつながるものと思われる。
バリューチェーン上の
高付加価値事業の取り込み
川上産業
油田・炭砿・鉱山
開発及び権益取得
石油精製・元売
石油代替に伴い、需要が増加
するガスや再エネ分野での
収益多角化
海外・国内石油化学事業
次世代を担う
新エネルギー展開に向けた布石
収益多角化
次世代新規事業
発電事業・その関連事業
(ガス・風力・太陽光・バイオ)
(出所)各社IR資料等より作成。
川下産業
水素(ST等)・燃料電池など
9
2 まとめ
 石油製品の内需は過去25年間で約16%減少。但し、ガソリン・ナフサ・ジェット燃料は約3割増加。
 他の素材産業はリーマンショック後の落ち込み以降、内需を回復させることが出来ず、依然として91年レ
ベルを下回って推移しているものの、ガソリン・ナフサ・ジェット燃料に関しては、国内自動車保有台数
の伸びに支えられ、91年水準を上回るレンジで推移。
 但し、将来的には、当業界の内需を下支えしてきたガソリン需要も縮小が見込まれるため、既存事業以外
の分野における成長基盤確立が求められるものと認識。
 当業界は、損益面では、数量減や販売マージン低下を合理化メリットで打ち返してきており、財務状態は
各社とも良好。大手5社計の財務レバレッジも他の素材大手に比較し遜色ないレベルを維持。損益が在庫
評価により大きく振れるという特徴を有するが、基本的にキャッシュフローは潤沢な業界であり、相応の
借入余力も見込まれるところ。
 当業界の上流には、ボラティリティは高いものの利益率の高い資源開発分野があり、また下流には、新興
国需要が旺盛な石油化学分野が存在。また、バリューチェーン上の事業ではないものの、石油代替の進行
に伴い需要が増加するガス・再エネ分野、次世代エネルギーのポテンシャルを有する水素・燃料電池など
現行事業周辺に豊富なビジネスチャンスが存在。
 各社とも良好な財務基盤と借入余力を梃子に、これらの成長投資を加速させることが重要であり、成長投
資が最終的には石油の安定供給にもつながるものと認識。
10
Section.3
参考
11
3 国内石油製品の市場動向
 内需(製品輸入を含まない)は1999年から一貫して減少しており、2015年にはピーク時を27%下回る。METI見通しによ
れば2020年には更に8%(2015年比)減少する見通し。
 自動車保有台数は弱含み程度だが、エコカーの割合増加や燃費向上等によりガソリン需要はピーク時より14%減少。石化製
品の国内生産縮小等からナフサ需要も8%減。但し、他エネルギー転換や省エネより著しく減少している灯油や重油に比較
し、主要製品であるガソリン・ナフサ・ジェット燃料はまだ相応の市場規模を保持。
(百万Kl)
1991FY
内需
250,000
METI見通し
200,000
ガソリン
ナフサ
46,139
33,807
ピーク時内需
ピーク年度
61,476
2015FY内需
対ピーク時
減少率
事業環境
2004FY
53,127 自動車保有台数は弱含み程度
エコカー等の割合増、燃費向
-13.6% 上
50,078
46,234
2006FY
-7.7%
石化製品国内生産縮小
150,000
ジェット燃料
100,000
灯油
軽油
3,863
26,881
ガソリン
ナフサ
ジェット燃料
(出所)石油連盟資料及び経産省資料より作成。
灯油
軽油
A重油
B・C重油
12
20e
19e
18e
17e
15
16e
14
13
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
00
99
98
97
96
95
94
93
92
91
0
B・C重油
30,622
2002FY
39,851
46,064
1996FY
50,000
A重油
5,916
2006FY
27,734
30,138
2002FY
44,293
111,007
1973FY
5,488 景気に左右、代替品無く底堅
-7.2% い
15,946 灯油暖房からエアコンへ、オ
-47.9% ール電化進展
33,619 ディーゼル自動車台数減少、
-27.0% 運輸高度化・多様化
11,871 ビル暖房ガス化(コジェネ)、
-60.6% LNGへの燃料転換
14,241 原発増加(震災前)、火力発
-87.2% 電LNG化
3 石油製品と素材産業の稼働率推移
 内需低迷に対し、各業界とも合併・再編、工場休止等を通じて過剰生産能力を削減し、設備稼働率を維持してきている。
 特に石油精製・元売業界は、エネルギー供給構造高度化法・産業競争力強化法を通じた重質油分解装備率の改善要求等によ
り、政府も設備最適化を後押し。
 但し、石油精製・元売業界の2014年時点の設備稼働率、2010年以降の平均稼働率ともに、セメントや紙パ業界に比較する
とまだ低位に留まっていることから、更なる供給削減の余地はあるものと考えられる。
セメント
生産量
稼働率(右軸)
(万トン)
100.0% 4,000
9,000
95.0%
8,000
生産量
稼働率(右軸)
3,500
(千kl)
100.0% 6,000
原油処理能力
原油処理量
稼働率(右軸)
100.0%
95.0% 5,000
95.0%
90.0% 4,000
90.0%
3,000
7,000
6,000
生産能力
90.0%
Ave.87.7%
5,000
85.0%
4,000
80.0%
3,000
2,500
Ave.88.9%
2,000
85.0% 3,000
1,500
80.0% 2,000
85.0%
Ave.80.7%
80.0%
1,000
2,000
75.0%
1,000
70.0%
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
0
500
0
(出所)セメント年鑑、紙・板紙統計年報、石油化学連盟資料より作成。
13
75.0% 1,000
75.0%
70.0%
70.0%
0
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
10,000
生産能力
石油精製
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
(万トン)
洋紙・板紙
3 素材産業と石油産業の再編
 素材産業はいずれも業界再編を通じ、セメントは3大グループに、紙パも2大グループへの集約が進んだところ。市場占有
率は、セメント3大Gで約8割、紙パ2大Gで約5割を占める。
セメントの再編
製紙・紙パの再編
新王子製紙
本州製紙
王子製紙
HD化(H24/10)
高崎三興
小野田セメント
秩父小野田
日本製紙
大昭和製紙
レンゴー
大阪セメント
三菱マテリアル
宇部興産
セッツ
住友大阪
セメント
大昭和製紙(吉永)
東北製紙
G
再編
北越製紙
HD解消
(H25/4/1)
日本製紙
日本大昭
和板紙
レンゴー
大王製紙
北越紀州製紙
資本提携
(H24/8)
紀州製紙
宇部三菱
セメント
(販売会社)
三菱製紙
中越パルプ工業
特種製紙
東海パルプ
(出所)各社IR資料及び各種報道等より作成。
日本製紙
日本板紙
日本セメント
住友セメント
王子板紙
中央板紙他
太平洋
セメント
秩父セメント
王子ホールディングス
王子板紙
14
特種東海
ホールディングス
特種東海製紙
3 素材産業と石油産業の再編
 石油精製・元売も、JX・東燃の統合、出光・昭シェルの統合が実現すれば、2大グループへの集約が完了することとなる(
但し、出光・昭シェルに関しては統合延期決定)。
石油元売の提携関係
石油元売の再編
日 本 石 油
JXホールディングス&コスモエネルギーホールディングス
✓東西オイルターミナル(1970年設立):共同油槽所の運営
東燃ゼネラル&昭和シェル石油
✓従来より、東燃の川崎工場と昭シェルの京浜工場間をパイプラインで結び、製品・原料
を融通
✓油槽所・配船の共同運営の検討、協業関係の拡大へ(2013/3発表)
東燃ゼネラルの三井石油買収
✓2014 年2月 三井物産より249億円で買収→効率的な給油所や製油所の取り込み
✓三井物産は、この買収金でExxon Mobilから東燃株式9.99%を取得
→元売り再編機運の高まり
JXホールディングス&出光興産
✓石油製品の相互供給の拡大
石油精製停止 JX:室蘭製油所、出光:徳山製油所
→互いの全国供給網を維持するため、JXが大分製油所、出光が北海道製油所の出荷分
を相互提供(2014/4~ 230万kl/年)
東燃ゼネラル&コスモ石油
✓千葉製油所の統合(2014/6発表)
共同事業会社を設立し(2015/1) 、一体運営。両製油所を結ぶパイプラインを敷設(建設
中)し、半製品を相互融通。精製設備の共同利用。
✓トッパーを3基から2基に削減し、コスモの「重油直接脱硫装置」と東燃の「RFCC」を組み
合わせ、高付加価値製品の生産の増加を目指す。
→製油所の国際競争力強化を狙う
昭和シェル石油&コスモエネルギーホールディングス
✓四日市の製油所運営で連携(2015/5発表 2017/3以降開始)
✓コスモは基幹装置2基のうち1基を停止、まかないきれない原油精製を昭シェルの四日
市製油所に委託
出光興産&昭和シェル石油
✓経営統合にむけた検討開始(2015/7発表)
JXホールディングス&東燃ゼネラル石油
✓経営統合にむけた検討開始(2015/12発表)
(出所)日経新聞、石油連盟資料より作成。
三 菱 石 油
九 州 石 油
日 本 鉱 業
共 同 石 油
99/4合併
日 石 三 菱
08/10合併
02/7合併
10/7統合
新日本石油
92/12合併
ジ ャ パ ン
エ ナ ジ ー
出 光 興 産
昭 和 石 油
シェル石油
東
燃
ゼネラル石油
エッソ石油
モービル石
油
出 光 興 産
85/1合併
昭和シェル
石
油
00/7合併
東
燃
ゼネラル石油
02/6合併
エ ク ソ ン
モ ー ビ ル
エ ク ソ ン
モ ー ビ ル
グ ル ー プ
東
燃
ゼネラル石
油
14/2買収
86/4合併
旧コスモ石油
コ ス モ
エネルギー
ホールディ
ン グ ス
太 陽 石 油
太 陽 石 油
丸 善 石 油
15
15/7統合発表(16/10統合延期決定)
昭和シェル
石
油
三 井 石 油
大 協 石 油
17/4統合
J X ホ ー ル 予定
ディングス
コスモ石油
3 石油精製・元売大手のセグメント別推移
(出所)各社IR資料、セグメント資産は一部DBJ推計より作成。
※JXHD・コスモエネルギーHDの利益は経常利益ベース、出光興産・昭和シェル石油・東燃ゼネラル石油の利益は営業利益ベース。
※石油製品セグメント利益は原則石油化学を除いた数値としているが、昭和シェル石油は石油化学を含む。
※石油製品・石油化学・金属の利益は除在庫影響。
16
本日は有難うございました。
引き続き宜しくお願い申し上げます。
ご質問、ご相談等がございましたら、何なりと下記連絡先にお問い合わせください。
<連絡先>
株式会社日本政策投資銀行
〒100-8178
産業調査部
東京都千代田区大手町1丁目9番6号 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー
ソリューション企画室
室長
企業金融第5部
石油・ガス・石炭班
課長
調査役
伊藤
丸山
正敏
愛子
柏原
罍
近藤
亮
俊輔
啓太
03-3244-1841/ [email protected]
03-6311-5031/ [email protected]
03-3244-1638/ [email protected]
03-6311-8583/ [email protected]
03-3244-1623/ [email protected]